ビョンコ

概要

頭にクローバーの付いたカエル型の魔物の子。
一言で言って「憎めない悪役」ポジションというキャラクター性をしており、作中では初めロードの仲間として登場した。

初登場は第84話で、この時はシルエット姿で高嶺家からパムーンの石版を盗み出している。
きちんとした姿で初めて登場したのは第101話。
パティを勧誘するために、「バオウ・ザケルガ」を目前にしてピンチという状態のパティ前へと乱入する。
自称「我が最大の呪文」の「ギガノ・ゲロスト」で応戦する素振りを見せるが、パートナーが今日は歯医者に行っていていないというコミカルなオチで「バオウ・ザケルガ」をパティと共に浴びる事となる。
ちなみに、ギガノ・ゲロストはビョンコが勝手に考えた架空の呪文(S-282 ギガノ・ゲロストを参照)なのだが、大見得を切って架空の呪文を叫んでいたと考えるとなんともシュールである。
パティを仲間に加える事には成功し、石版魔物の復活後はフェリウスを運搬役とするチームの指揮役を務める。
後にパティと共に改心、第151話ではデモルト戦に駆け付け、2組で協力して大活躍を果たして魔界へと帰還した。

ビョンコ自身の戦闘シーンはデモルト戦の短い間(第152話~第153話)だけなので、彼の力量は未知数な部分が多い。
少なくとも最初に「ギガロロ・ニュルルク」を使用した場面では、「ゼモルク」使用中のデモルトを力で押し返しており、それを見たナゾナゾ博士は「強い!デモルトの術ごと押し返した!!?」と反応している。
「ラージア・ニュルセン」にも単独でデモルトを倒れ込ませるほどであったため、隠れた実力者であった可能性も窺える。

また、大々的には扱われないものの、石版編の立役者と言っても過言ではないほどに裏方として大活躍をしている。
第103話によれば石版の殆どをビョンコが集め、第106話によれば千年前の魔物のパートナーの子孫を 本の数の10倍以上 も集めたとされる。
『まるかじりブック2』によれば原作の石版魔物は46体もおり、集めた人数は500人近くにも上る。
後者については移動能力や察知系能力を持っている石版魔物の力を借りたと考えれば理に適うが、助けが得られない石版集めはどのように行ったのか不思議なほどである*1

頭のクローバーは元々は四葉だったが、パートナーに毟られた事で三葉となっている。
作中では第152話でその経緯が描かれているが、実はこの設定の初出はそれよりも約半年前に発売された『まるかじりブック1』の189ページだったりする。
なお、魔界に戻っても修復されていない事については 「ビョンコはただ、四葉のクローバーだった事を忘れているだけです。」という理由である事が作者ブログで語られている。

ガッシュTCBにおいては、原作の表舞台での活躍が少なかった反動か、カードの種類が控えめとなってしまっている。
魔物カードの効果は多くが「このカードを捨て札にする→」効果のため癖が目立ち、魔物カード以外も含む全体的な性能で見てもやや難のあるカードが目立つ。
ビョンコを主役とする場合は、永続的なダメージ-2効果を持つS魔物《四つ葉のクローバー》、高コストパフォーマンスの攻撃に加えて「魔物の効果」封じが行えるS-280 ラージア・ニュルセンを主軸に立ち回るのが良いだろう。
サポートに徹するのであれば、「このカードを捨て札にする→」効果を使い回す形を取るのも手か。


代表的なカード

魔物カード

捨て札にする事で、相手のバトルフェイズ中にイベントカードをジャマー、または相手の攻撃1つを無効にできる。
イベントジャマーは相手のバトルフェイズ中だけに限定されているので、どちらのバトルフェイズでも使えるガッシュ・ベル《おでかけガッシュ》等に比べて使い勝手は劣る。
しかし、攻撃の阻止にも使えるおかげで総合的な活用の幅は広い。
アルヴィン《カッコイイアルヴィン》でサポートすれば、1ターンで両方の効果を「使用を宣言する→」で使えるというこのカードならではのメリットもあるので上手く活かしたいところ。

捨て札にする事で、相手の場のカード1枚の効果を、このターン中使用できなくする。
タイミングもカードの種類も問わずに使えるが、1枚の効果を1ターン封じるだけのために魔物1体を犠牲にする価値があるかはよく考えて使う必要のあるカード。
封じた隙に味方が攻撃を叩き込むといった目的を持って使いたい。

自分のバトルフェイズ中限定で、捨て札にする事で相手のイベントをジャマーする効果を持つ。
自分のバトルフェイズに限定されている難点が大きく、他のイベントジャマーやイベントを封じる効果より優先できるかは難しい。
アルヴィン《カッコイイアルヴィン》を使う場合でも、癖の強いカードに変わりはないので採用する理由が十分にあるかはよく考えたい。

自分のエンドフェイズにMPが0なら、MPを3増やす効果を持つ。
効果の条件は厳しいがMPを稼ぐ事ができるため、しっかり使い切れるように魔本を構築してみる価値はある。
ビョンコの通常の魔物カードでは唯一の自身を捨て札にしないカードなので、S魔物《四つ葉のクローバー》の下敷きにもうってつけ。

S魔物カード

このカード以外に相手のダメージをへらす効果がなければ、相手の攻撃のダメージを-2する効果が働く。
制約はあるものの、他のダメージをへらす効果と併用しなければ良いだけなので、魔本構築を間違えなければ常にダメージを2減らしてくれるカードとして運用できる。
ダメージ1回につき2ダメージも軽減できるのはかなり大きく、かばえないダメージも常時軽減できる点や、連続ダメージによるワンターンキル対策も見込めるのがポイント。

W魔物カード

このカードが場にある限り、相手は相手の捨て札にあるパートナーカードと同名のパートナーの効果を使えなくなる。
複数積んでいる可能性のある「このカードを捨て札にする→」効果のメタになる他、「このカードが捨て札にある→」効果の高嶺清麿《王になれ》に対しても痛烈に刺さる効果となる。

パートナーカード

捨て札にすると、このターン、自分のビョンコの「このカードを捨て札にする→」効果を「使用を宣言する→」効果にする効果を【ステイ】させる。
ビョンコの魔物カードは大部分が「このカードを捨て札にする→」効果を持っているのでそれらのサポートになる。
ただし、このカードを前もって使ってからビョンコの効果を使う形になるので即効性が低い他、【ステイ】効果なので取りのぞく効果にも弱いという課題を抱える。
また、組み合わせるカードがイベントジャマーを目的としたものである場合、初めからキッドナゾナゾ博士《博士はなんでも知っている》等の組み合わせを優先するという選択肢も浮上してくるので、そういった点にも注意したい。
このカードの一番の強みとしては、1ターン中効果が続くので、ビョンコ《乱入》《バトル乱入》と組み合わせればイベントジャマーと攻撃無効の両方を「使用を宣言する→」で使えるようになる事が挙げられる。

術カード

―第1の術「ギガロロ・ニュルルク」
MP2で魔力+3000・2ダメージの攻守両用術で、防御時には【カウンター】で1ダメージを与える効果が発動する。
最低限のコストパフォーマンスを持った攻撃になり、防御でも使える低コスト術なので扱いやすい性能をしている。
しかし、攻撃としては追加効果がなく平凡な攻撃、防御時も見返りの小さな【カウンター】効果しかないので、敢えて採用するメリットも無いカードと言えるだろう。

―第2の術「ラージア・ニュルセン」
MP4で魔力+5000・3ダメージの攻守両用術で、相手の魔本か魔物にダメージを与えると、次のターンのエンドフェイズまで相手は「魔物の効果」を使えなくなる効果を【ステイ】させる。
3ダメージ攻撃としてはコストパフォーマンスが良い部類に入る上に、追加効果が2ターンにも渡って「魔物の効果」を封じるという優秀なものとなっている。
ビョンコで攻撃するなら是非ともこのカードを役立てたい。

―第3の術「ギガノ・ニュシルド」
MP2で魔力+5000の防御術で、魔力勝負に負けてもこのバトルのダメージを「かばうことができない」ときでも「かばう」ことができるようにする効果が働く。
攻撃を防ぎ切れなくても、かばえない効果を無視してかばう事が可能になるので、魔本への被害軽減には役立つ。
ビョンコが主役の魔本であれば、終盤の防御ページへの採用を考えてみても良いだろう。

―専用コマンド
MP0で魔力特殊の 防御術 で、魔力勝負の勝敗にかかわらず、自分のMPを4増やす効果を持つ。
即効性があり、効果も大きいMP補充カードだが、防御術のため相手が攻撃してこないと使う事ができない。
その問題点から腐る心配が大きく、MP計算には入れにくい。
使用する場合は格闘魔本のような攻撃が流行している環境である事を読んで使うべきだろう。
なお、防御術だが「魔力特殊」のため、例え相手の合計魔力がビョンコの素の魔力以下であっても魔力勝負は負け確定となる点に注意。

相性の良いカード

「このカードを捨て札にする→」効果のビョンコを使うなら、基本的にはビョンコ魔本ではなく、他の魔物が中心の魔本でサポートを務める事となる。
ゾフィス《手駒》E-061 アーイル・ビー・バーック!!等、再利用を無理なく狙える魔本に入れるのが良いだろう。
再利用を狙わずにワンターンキル魔本のような「通れば勝ち」となる魔本のサポートを務めさせるのも手である。

ビョンコを主役にするなら概要で述べたように《四つ葉のクローバー》S-280 ラージア・ニュルセンを主軸としたい。
下敷きとするビョンコは「このカードが場にある→」効果の《おやつは3時に》が筆頭となるだろう。
これらを軸として考えるなら、味方にはツァオロン《棍》(TBB2)V-004 DS軍団等を据えた格闘魔本の形が好相性の例となる。
連続攻撃によってMPを消費すれば、《おやつは3時に》の条件を満たしやすくなり、また相手の魔物に「負傷状態」を撒く事でS-280 ラージア・ニュルセンの魔本への通りも期待しやすくなるだろう。

関連カードリスト

+ 魔物カード
―魔物カード
―S魔物カード
―W魔物カード
+ パートナーカード
―パートナーカード
+ 術カード
―術カード

関連リンク

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最終更新:2024年08月01日 01:21

*1 ビョンコ自身が移動能力や察知系能力を持っているかどうかは、少なくとも作中における描写は皆無である。捉えようによってはデモルトの石版を盗み出したシーンで瞬間移動したように見えなくもないが、言及はされていないし他の場面で瞬間移動をするような描写もされていない。