概要

ラヴェリア事件とは、ラドリザン1256年9周期22日目、ノスティーライナの戦いの最中に起きた、ガルデス共和国議長ラヴェリア暗殺事件のことである。

ラヴェリアは「鬼」と呼ばれる勇猛な男だったが、ガルデス共和国のミズハは、自らの歪んだ願望をこのラヴェリアに投影し、「この男はいずれガルデス共和国そのものを自分の力で奪い取り、ガルデス帝国を建国してラグライナ帝国と真正面から戦う」と期待していた。

確かにラヴェリアは、議長でありながら最前線で戦い、議会の採決を最も重視しなければならない立場にありながら、それを無視してノスティーライナの戦いに出陣したりと、ミズハを期待させる破壊の人ではあった。
だが、彼自身にその意思はなく、徐々にミズハは失望していくが、その心の隙をラグライナ帝国軍師エルに突かれて内応の誘いを受け、共和国を裏切る決意を固めていた。

そして、ノスティーライナの戦いより撤退するラヴェリアを待ち構え、彼の背中を刺した。
ラヴェリアを討ち取ったミズハだったが、その後帝国軍に合流した直後、エルの密命を受けた兵士たちによって謀殺された。

ラヴェリア ミズハ エル


真相

ミズハラヴェリアを刺した理由は長年謎とされ、様々な説がでていた。
  • 投影説 前述の説、現在一応の「真相」とされている。
  • 買収説 単にエルが提示した金銭に揺らいだという説だが、それならエルにとって最も都合のいいタイミングで実行するため、あえてノスティーライナの戦いの直後などという困難な時期を選ばなくてもいい筈である。
  • 単独説 実は、ミズハエルに内応しておらず、あくまでも自分の意思で暗殺を行い、その戦果を手土産に自分を高く帝国に売り込む、彼女単独の裏切りであったという説。


その後の流れ

ガルデス共和国の首都にまで肉薄したラグライナ帝国軍だが、ラヴェリア落命の報告を受けると、総指揮官であるエルは帰国を命令した。
このまま首都を力攻めしても損害が出るが、風前の灯火となった共和国は内部から瓦解し、あとは外交で圧力をかけるだけで自分たちから降伏を申し込んでくると読んでのことであった。
実際、帝国軍に首都を包囲された共和国にもはや戦う意思はなく、その流れになると思われていたが、セルレディカ崩御によってラグライナ帝国自体が内乱状態になるという思いもがけない事態により、ガルデス共和国は息を吹き返すこととなる。


関連項目



最終更新:2024年08月09日 23:00