概要

「天風兵書」とは、ラドリザン1270年代に上梓された思想書。軍事学(特に戦術)を扱っており、一般には兵法書とされる。執筆者は成瀬風華
彼女が、クレアムーン軍を率いて、ラグライナ帝国、ガルデス共和国といった大国を相手に戦い抜いたThe End of ELEGYの時代の経験を詰め込んだ書であり、時折自らの回想シーンを挟んでいる。
特徴としては、成瀬風華自身が戦術家だった為、戦場での戦い方に比率が傾いていることである。

  • 戦略編(全6章)
戦いの前にするべき布石、外交で戦うのか、兵力で戦うのかの見極めに関して書かれている。
  • 戦術編(全24章)
成瀬風華自らの経験から、様々な戦場、兵力差、部隊編成などを考慮して「いかに有利に戦うか」が、こと細かく書かれている。
基本陣形に、成瀬風華なりのアレンジを加えたもの、そして雪深いクレアムーンならではの輸送陣形などが追記されている。
  • 奇策編(全12章)
人の流れには、意図的、無意識に関わらず、必ず「流れ」が生じる、それを先読みして、相手の動きを封じ込める為の策がまとめられている。


備考

  • 戦術における心理戦の側面を深く考察した内容であることから、本書は後世のラドリザンにおいて、心理学史の面からも注目されている。
  • 戦略面については、同時代の重要な軍事理論書「統帥治論」をはじめとする他の書物に詳述されていた。そのため、軍事理論学習の現場では本書と「統帥治論」などが併読されることも多かった。


関連項目



最終更新:2024年07月21日 03:42