概要
神器衆クーデター事件とは、
ザールック3333年に
アーズ国で勃発した政変である。
ただし、「結果的に政変になった」というものであり、その実情は複雑な経緯を辿っている。
推移と真相
しかし、巨大な勢力とは裏腹に、この頃の
アーズ国は経済力の大半を軍事力維持と上層部の贅沢で浪費していた為、市民層は困窮していた。
毎日何かしらのパーティーが開かれる煌びやかな都市部の周辺ではスラムが広がるという現状を憂い、出費を削減して経済の復興に当てるべきと進言する者もいたが、女帝たる
アルスレーナはその進言を取り入れようとせず、むしろすべての国を統合しようとする外征にその力を使おうとした。
ここまで準備して行った擬似クーデターであったが、
アルスレーナに私怨を持つ
ナスティは、
アルスレーナをわざと取り逃がし、密かに用意した兵を使って彼女をスラム街へと誘導し、恨みを持つ民衆によって本当に彼女を殺害させ、「不幸な事故」として報告する。
進退窮まった
神器衆は、結局本当に政変を起こしたこととなり、「王家の跡継ぎがなき時は神器衆から王を選べ」という昔からの言葉を理由に、
サウラが
アーズ国王となる。
ビーストバリア国、
フレイミスト国、そして
モルコア国は、これまで共に戦ったこともあり、
サウラの人格に対して信頼をおいていた為、「不幸な事故」という報告を信じ、多少の疑問点を抱えつつも
サウラの国王就任を歓迎するメッセージを送った。
協力関係(実質的な傘下状態)を築いてまだ期間の短い
モルト国も、
フィーネの個人的な決断により
アーズ国を支持。
そして何よりも、
アーズ国の民衆の多くが彼らを歓迎し、「民の為の世直しの蜂起」が内外に印象付けられた。
発案者
この擬似クーデターの正式な発案者ははっきりと判っていない。
以上の説が存在するが、現在は「
神器衆が持ち込み、
ナスティが私怨を晴らすため便乗した」が大筋となっている。また、その曖昧な出自から、「実は擬似などではなく、最初から
神器衆は本当のクーデターを計画していた」という陰謀説も根強く残っている。
関連項目
最終更新:2024年08月22日 05:37