あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第2回トーナメント 第1回戦 第1試合
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aioricharabattle
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第2回トーナメント 第1回戦 第1試合
《銀蜻蛉 VS ナタク》
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング——。
一回戦の幕が切って落とされた。
中央に浮かぶリングの上、異形と男が相対する。
「第一試合!まず現れたのは神霊の領域に到達した絶対捕食者——『銀蜻蛉』!!」
無数の翅を持つ銀色の昆虫のような存在。虹色に輝く眼がリングの隅々までを見渡している。その翅が一度震えただけで、リングの空気が震え、観客たちは息を呑んだ。虹色の光が舞い散るたびに、魔力の余波が波紋となって広がる。
「対するは、風を切り裂き、速度の向こう側を目指す男! バイクと共に駆けるスピード狂——『ナタク』!!」
ナタクは唸る風火二輪に跨り、火花を散らしながら円を描くようにリングを走る。速度を上げるたびにタイヤが風を切り、轟音が場を支配した。燃え盛る炎の軌跡がリングを焼き尽くさんばかりに躍動する。その瞳は興奮に燃え、口元には抑えきれない笑みが浮かんでいた。
「お前が銀蜻蛉か! いいねぇ、速そうだ!! どっちが先に止まるか、勝負だ!!」
ナタクは興奮を隠さず、笑みを浮かべる。
だが、銀蜻蛉はそれに応えるでもなく、念話魔法による異音に満ちた声を発した。
「ア……アァァ……アナタ……ヲ……」
その途切れ途切れの声に、ナタクの眉が一瞬ひそめられる。まるで精神に直接響くかのような奇妙な音。観客の中にも、頭を抱える者まで現れた。銀蜻蛉の念話は強すぎるが故に、理解されない。それが精神攻撃と誤解される所以だ。
「クソッ、これが噂の精神攻撃かよ……面白れぇ!!」
ナタクはバイクの車輪を回転させ、一気に速度を上げる。風火二輪のタイヤに風が巻き付き、暴風がリングを包む。
「——試合開始ッ!!」
ナタクは光のように駆け出した。荒ぶる風を撒き散らしながら銀蜻蛉に向かって突進する。
「重光」
銀蜻蛉の翅が一度震えた瞬間、頭上から無数の光の束が降り注いだ。光速を超えた攻撃が空から降る。それは、質量を伴う光——。
「うおおお!!!」
ナタクは風火二輪を急加速させ、風を盾のように広げて光の束をかろうじて回避する。地面は陥没し、重光がリングを溶かしていく。閃光が弾けるたび、観客は歓声と悲鳴を交互に上げた。
「はははっ! 遅い、遅い!! もっと速く来いよ!!」
ナタクは挑発を交えながらリングを旋回する。
そのまま速度を落とさずに銀蜻蛉へと接近するが——
「空脚」
突如、目に見えぬ六本の脚が空間から現れ、ナタクを襲った。
「チッ、見えねえ攻撃とか反則だろ!!」
風火二輪の風のタイヤが火を撒き散らしつつ、ギリギリで脚を避ける。
しかし、亜光速に迫るスピードで迫る攻撃には対応しきれず、ついに一つが風のタイヤを貫いた。
「グッ……!!」
車輪が炎と共に爆ぜる。風火二輪が半壊し、ナタクは勢いそのままに地面に叩きつけられた。
「くそっ……でも、止まれねぇ……俺は……!!」
必死に立ち上がろうとするナタク。しかし、その間にも銀蜻蛉は次の一手を放つ。
「覇翅」
銀蜻蛉が翅を大きく羽ばたかせると、海を干上がらせるほどの衝撃波がナタクを正面から襲った。
ドゴォォン!!
直撃を受けたナタクは、壁のように見えた魔力の波に吹き飛ばされ、リングの端に叩きつけられる。とてつもなく激しい衝撃に、観客席から悲鳴と歓声が入り混じる。
………だが、ナタクは根性で再び立ち上がる。何が彼をそこまで奮い立たせるのだろうか。
「まだまだぁ!!こちとらスピードの向こう側見るまで終われねぇんだよ!!!」
「相棒!何とか耐えてくれよ!これが最後のツーリングだ!!!」
ほぼ壊れている風火二輪だが、まるでナタクの思いに呼応するかのように新しいタイヤが現れ、回転速度を上げる。
そのタイヤには燃え盛る業火が灯っており、まさしく最後の灯と言ったところだろう。
「かっ飛ばすぜ!!!」
彼らはまるでセミが命を落とす直前のように、今までで最高の音を発しながら銀蜻蛉に突っ込む。
ゴッ!!ドガァァン!!!
風火二輪が激突と同時に大爆発を起こし、リング上は黒煙に包まれる。
……煙が晴れたとき、ナタクはリングの片隅で倒れ、意識を失っていた。
対する銀蜻蛉は………まるで何事もなかったかのように佇んでいる。
惑星破壊すら凌ぐ超肉体にはナタクの決死の特攻も通じなかったようだ。
「勝者——『銀蜻蛉』!!!」
この圧倒的な勝利を前に観客たちは歓声や驚愕すらも忘れて呆けている。
この両名にはあまりにも実力差がありすぎた。だが、そこで怯まずスピードの果てを目指したナタクの思いを今は称えよう。