あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第3回トーナメント 第1回戦 第2試合
最終更新:
aioricharabattle
-
view
第3回トーナメント 第1回戦 第2試合
《野焼橘花 VS 頑鉄龍二》
観客の歓声が響く中、「第3回あにまんオリキャラ最強トーナメント」一回戦第二試合が幕を開けた。
まず最初に現れたのは黒髪のボブカットを揺らしながら闘志を燃やす少女・野焼橘花。
そして対するは、腕組みをしながら微動だにせず、圧倒的な風格を漂わせるラーメン屋の店主・頑鉄龍二。
「何でも屋さんに認めてもらうためにも、ここで負けるわけにはいきません!」
橘花の手が燃え上がる。赤々と燃え盛る炎が、彼女の気合と共に激しく揺らめく。
「……ラーメンを作るうえで重要なのは、まじりっけのない純粋な情熱だ。この勝負、喜んで受けよう。」
龍二は静かに構える。その表情に迷いはなく、まるで厨房に立つ料理人のような落ち着きだ。
「試合開始ッ!!」
合図と共に、橘花が動いた。両手を突き出し、そこから強烈な炎の波を放つ。
「赫煌《ヒガンバナ》!」
灼熱の炎がリングを覆い、龍二を包み込もうとする。
しかし——
「漢の仕上げ!」
ボゴォンッ!
突如としてリング全体が突如巨大などんぶりに変貌した。
橘花の炎がどんぶりの内壁を舐めるが、どこからともなく現れたスープがそれを優しく包み込み、吸収してしまう。
橘花の炎がどんぶりの内壁を舐めるが、どこからともなく現れたスープがそれを優しく包み込み、吸収してしまう。
「えっ!?なにこれ!?」
橘花が驚く間もなく、龍二は「漢の調理道具」を発動。巨大な湯切りザルを振りかぶる。
「麺の湯切りは一瞬の勝負だ。」
ズバァンッ!
振り下ろされた湯切りザルから無数の熱湯が弾け飛び、橘花に襲い掛かる。一見普通の熱湯だが、これはただの液体ではない。生命力を奪う「漢の出汁」だ。
「くっ……このくらい!」
橘花は足から炎を噴き出して瞬時に空中へと回避し、反撃とばかりに青白い炎を手に集中させる。
「青燈《ネモフィラ》!」
一筋の光に収束された青炎が、龍二へと放たれる。それはまるで空を切るレーザービームだ。
「漢の具材!」
どこからか現れた分厚いチャーシューが盾となり、レーザーを受け止めた。そして、そのままチャーシューが勢いよく橘花に向かって飛んでいく。
「ええええっ!?なんでチャーシューが!?」
避けようとするも間に合わない。
ドゴォン!
チャーシューが衝撃波を生み出し、橘花をリングに叩きつける。
しかし、橘花は生命力を吸われながらも負けじと立ち上がる。彼女の心には未だ烈火が滾り続けている。
「このまま押し切られるわけにはいきません!凍焔《ヒョウカ》!」
炎と氷が融合した冷たくも熱い火がスープを凍結させ、ラーメンの完成に必要な生命力の供給を食い止める。
「まだまだ!熾束《フラワー・ブーケ》!」
彼女の炎がラーメンのスープと同じ性質を持った溶岩へと変化する。
溶岩は生命力のたっぷり詰まったスープを固めて石にしながら広がっていき、もはやどんぶりの中にあるものはラーメンとは呼べない何かと化している。
「こりゃあいけないな。ラーメンは美味しいうちに食べてもらわないと……『漢の仕上げ、最終段階!』」
せっかくのラーメンの味を損ねまいと、龍二が今までに溜めた全ての生命力を材料にどんぶりに新しいスープを注ぎ込む。
先ほどの倍以上はあるであろうスープが激しく渦を巻き、溶岩を吹き飛ばしながらどんぶりの中で完全なラーメンの形へと仕上がっていく。
そして——
「『漢の一杯』——いっちょあがり!!」
リング全体が金色の輝きを放ち、ついにラーメンが完成した。
「しまっ……!」
ラーメンの完成と同時に、橘花の身体がどんぶりのスープと一体化し、生命力がエネルギーごと吸い上げられていく。
だが、こんな最悪の状態になったとしても橘花は諦めない。
「こんなところで負けていたら何でも屋さんに認めてもらうなんて夢もまた夢です!」
彼女の決意に呼応して、体の内から炎が溢れ出てくる。今こそ本気を出す時だ。
「絶対に負けません!炎装劫火《カグツチ》!!」
とてつもない勢いで放たれた炎がどんぶりを飛び出し、龍二へと襲い掛かる。
「なにっ!」
彼が咄嗟に炎を回避すると、その炎は一点に収束していき、最終的に野焼橘花へと姿を変えた。
「…どういうことだ?」
今までラーメン化してから抜け出してきた者など誰一人としていなかった。そんな中でのこの異常事態から、彼の思考が一瞬フリーズする。
「貫け!火廻煉槍《ソレイユ・グングニル》!!」
決死の技によって生まれた隙を逃さず、彼女の必殺の一撃が龍二を貫通した。
「勝者――野焼橘花!!」
歓声が響く中、橘花は静かに完成したラーメンを見下ろし、興味本位で一口啜ってみた。
「……うん。普通に美味しいけど、私の出汁を使ったラーメンって考えるとなんか嫌だな。」
至極まっとうな意見ではあるが、この感性こそが龍二に足りなかったものなのだろう。
冷静に考えて動物性でも植物性でもない”生命力”なんてもので作ったラーメンが美味しいとは思えないが、これで究極のラーメンを作れると考えた龍二もまた、能力に呑まれた被害者だったのかもしれない。
冷静に考えて動物性でも植物性でもない”生命力”なんてもので作ったラーメンが美味しいとは思えないが、これで究極のラーメンを作れると考えた龍二もまた、能力に呑まれた被害者だったのかもしれない。