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  • 来るなら来い!  復讐のイシュヴァール人!

来るなら来い!  復讐のイシュヴァール人!

最終更新:2022年08月13日 22:18

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だれでも歓迎! 編集

来るなら来い!  復讐のイシュヴァール人! ◆DNdG5hiFT6



――やはり体が重い。

ドモン・カッシュは高速道路を爆走しながらも、そう確信していた。
違和感が確信に変わったのは先程の双剣使いの少年と戦った時からだ。
僅かだが常に両手両足に何か重りをつけられているような重さを感じるのだ。
先程の少年あたりならば問題はないが、シャッフル同盟クラスの相手には致命的な遅れとなるだろう。

(ならば尚更あの少女の言うように修行を積まねばならんな……)

と、そんなことを考え、分かれた道を右に向かって進んだころ、スピーカーから耳障りな声で死者の名が読みあげられる。
その放送の中でドモンは意外な名前を聞くことになる。

「シュバルツだと……!?」

シュバルツ=ブルーダー。
ネオドイツのガンダムファイター。ゲルマン忍法の達人で自分を導いてきた謎の覆面男。
その正体はデビルガンダムに取り込まれた兄・キョウジが自分のコピーとしてDG細胞で作り上げたサイボーグである。
だがシュバルツはガンダムファイト決勝戦でオリジナルである兄と共に死亡したはずだ。
その男の名が何故呼ばれるのか? まさかデビルガンダムが再活動を始めたというのか?
様々な推論がドモンの頭の中を駆け巡る。
と、そこでドモンはある恐るべき可能性に思い至ることとなる。
即ち『この会場内にはシュバルツを倒すほどの強敵が潜んでいる』という可能性である。
その可能性にドモンは思わず息を呑む。
はっきり言って自分はまだ未熟だ。
シュバルツにも一度は勝ったものの、二度も勝てる自信はない。
その男を倒したとなれば自分より実力は上――そう考えねばなるまい。

「……もっと強くならねば」

想いが口を突いて出る。
シュバルツが、兄が何故ここにいたのかは気になるが螺旋王に直接訊けばすむことだ。
そのためにも今は修行を積まねば――ドモンはそう意志を固めるとスピードを上げて高速道路を西へと突き進むのであった。



 *    *    *



第1回放送時、時刻にして6:00。
傷の男――スカーはその時刻にはすでに禁止区域であるB-1ではなくA-3の、地図で言うと右隅あたりにいた。
元々体力の回復を図るためギリギリまであの場所を動かないはずであったスカー。
だが実際は自らのミスで愛くるしい犬のぬいぐるみを粉砕してしまった直後、行動を開始した。
というのもこれから戦って行くに当たり、脇腹と右手の傷が気になったのだ。
特に右手の傷は“破壊”を切り札とするスカーにとって致命傷となりかねない。
だが処置をしようにも、布すらないこの状況ではどうしようもない。
故に彼は移動を始めた。海から川といった水辺に沿って。
そのルートを選択した理由は特に無かったが、彼の故郷が水の少ない土地であった故の珍しさもあったのかも知れない。
そして程なくして発見した民家に忍び込み服を発見。
川の水で傷を洗うと、服を千切って作った布で傷口を覆い、処置を始めた。
そんな時であった。彼がその放送を聞いたのは。

「死んだか、鋼の錬金術師」

スカーは川のほとりでそう呟いた。
それと同時、自身の心の隅に黒いものが沈んでいく。
すべての国家錬金術師に自分の手で裁きを与えたかった――だが、もうそれも叶わないようだ。
ならば残ったもう一人、焔の錬金術師はこの手で確実に殺そう。
そして元の世界に帰り、国家錬金術師を、ホムンクルスを殺すために目の前の命をすべて奪おう。
そう、仄暗い決意をスカーが固めていたときだった。
遥か頭上から声がかけられたのは。

「おい、そこのお前!」

視線を上げると高い建築物――スカーは知らないが高速道路の橋脚である――の上に男がいた。
赤いマントをなびかせて、一人の男がこちらを見下ろしている。

「お前はこの殺し合いに乗っているのか?」

――殺し合いに乗っているか、だと?
答えは簡単だ。このふざけた殺し合いに巻き込まれずとも、自身が出来ることなど最早壊すことしかないのだから。

「ふん……その殺気が答えというわけか」

男は不敵に微笑み、高所からスカーの目の前に飛び降りる。
スカーは構える。そこには僅かな油断もない。
この世界には錬金術を使えなくとも相当な実力者がそろっている。
右手と両脇腹の怪我――授業料としては高かったがその教訓はスカーの中に完全に根付き、油断を消し去った。
最早スカーの思考はたった一つ。目の前の男がどんな存在であろうと全力で叩き潰すのみ。
だがそれはドモンも同じだった。
目の前の男の構えは明らかに何らかの武術を――それもかなりのレベルで――体得している構えだ。
シュバルツを倒したのがこの男でないという保証はない。ならば持てる全力を持ってこの男と戦うまで。

「行くぞぉっ! ガンダムファイト、レディィィィィゴォォォォォ!」

ドモンの宣言を鬨の声として二人の男はぶつかり合った。
ファーストヒットは同時。轟音と共に互いの拳同士がぶつかり合う。

――重い!

それが拳をあわせたドモンの感想であった。
男の体がアルゴのような2m近い巨躯だからというだけではない。
その一撃にしっかりと腰が入っている。弛まぬ基礎鍛錬を行ってきた証拠だ。

「ならばッ!」

ドモンは走りながらのヒット&アウェイに切り替える。
スカーもそれに倣い、二人は川縁を併走しながら拳打を交わし合う。

「おおおおおっ!」

咆哮と共に2m近いスカーの巨躯から一撃が繰り出される。
更にそのすべては力任せなどではなく、円の動きを持った無駄のない一撃だ。
例えるならばそれは激流。流麗であると同時に触れたものすべてを巻き込む破壊の流れの如し。

「ぬぅん! 肘撃ち! 裏拳! 正拳! とぉりゃあああああああ!」

対するドモンの攻撃。
その激しさはスカー以上。鋭い一撃を雨霰と叩きつける。
例えるならばそれは烈火。相手を容赦なく侵略し焼き尽くさんとする灼熱の炎の如し。
二人は併走しながら何度もぶつかり合い、拳を交わしていく。
そして拳を通し、得た感想は一致する。

( (この男……できる!) )

ドモンは思う。
傷面の男の動きはまさに攻防一体。
サイ・サイシーの少林寺拳法にも通じる流水の如き受け流しと洪水の如き攻め手。
油断すればその濁流を髣髴とさせる流れに巻き込まれることは確定!
スカーは思う。
目の前の男の攻撃はまさに苛烈の一言。
こちらが1を与える間に相手は2や3を返してくる。
更には一撃一撃も無視できないほどに強烈で、気を抜けばその炎に灼かれることは必死!

「うおおおおおおおおっ!」
「はぃぃぃぃいいいいっ!」

空中で蹴り同士がぶつかり合い、互いにその反動を利用し距離をとる。
そして決して構えを解くことなくドモンは名乗りを上げる。

「俺の名はドモン・カッシュ! 流派東方不敗継承者にしてキング・オブ・ハート!
 名を名乗るがいい、傷面の男!」
「己の名は捨てた。それに今から死に逝く者に名乗ったところで意味はない」

この台詞を吐くのはここに来て二度目だ。
だがその反応は似ているようで決定的に違っていた。
黒の男は死者のような笑みを浮かべたが、目の前の男は生き生きとした不敵な笑みを返したのだ。

「フッ、この俺を前にして良くぞ吠えた! ならば拳に訊くまでだ!」

その言葉と同時、再び激突する両雄。
先程までとは一転し、二人の男は足を止めたまま至近距離で打ち合う。
至近距離での打ち合いは攻撃の速さよりも“繋ぎ”が重要視される。
打ち、払い、薙ぎ、蹴り、突き、捌き、かわし、避け、止め、流し……
数多の選択肢から最良の次手を選択し、如何にして無駄なく接続するか。
それこそが密着状態での勝敗を決定付けると言っても過言ではない。
そしてその結果はドモンの優勢という形で現れ始めた。
その原因は二人の戦闘スタイルにある。
かたや1年間、様々な形での1対1の戦いを続けてきた男。
かたや奇襲殺法・一撃必殺を心掛け、暗殺を行った男。
どちらが優れているというわけでもない。ただ、この場ではドモンの方が有利であった。

「どうした! 貴様の力はその程度か!」

そう言いながらも油断はしない。
何故ならば、不利でありながらも傷の男の殺気は一つも弱まっていないからだ。
と、ドモンの技の継ぎ目を狙い、スカーが脚払いを仕掛ける。
スウェーではかわしきれないと判断し、宙へと跳ぶドモン。
だが、それこそがスカーにとっての目的。素早く体勢を立て直し、右腕を振るう。
それ見てドモンは思う。

(あの豪腕、当たれば無傷とはいかんが、防御に徹すれば決して耐え切れないほどでは――)

だがその考えは右腕から放たれる殺気によって否定された。
ドモン・カッシュは幼少の頃から文字通りその半生を闘いへと投じてきた。
だから気付いた。この一撃は文字通りの“必殺”の技だということに。

「う、おおおおおおおおおおおっ!!」

裂帛の気合をもって空中で身をひねり、マントで相手の視界を遮る。
0.001秒でも時間を稼げればいい。
――果たして、その願いは叶えられた。
空中で回転することで僅かに落下タイミングをずらしたドモンはその回転を生かしたままスカーの右腕を受け流す。
その結果、薄皮一枚分の差で回避に成功する。
すると力を殺ぐことなくかわされた矛先は背後の建物の壁へと突き刺さり、次の瞬間、壁を真っ二つにするような亀裂が入る。

「なっ!?」

馬鹿力で砕いた――否、あれはそんなものではない。
そんな力があれば最初に拳をぶつけ合った時点で気付いているし、そもそもこんな意図したようなひび割れを作れるものではない!
困惑するドモンに向けて、スカーはひび割れに手をかけ、まるでアクロバットのショウのように自身の体を宙へと放った。
人間というものは得てして左右の変化には強いが上下の動きにはどうしても反応が遅れてしまう。
それに加え大柄なスカーが宙を舞うという意外性。その二つをあわせた一撃。かわされる道理などありえない!
――だが、不可能を覆してこそキング・オブ・ハート。
ドモンはその一撃を寸前で見切り、またもや薄皮一枚のところでかわしきる。
それは宙を自在に舞うシャッフル同盟の仲間、サイ・サイシーとの戦いの経験と
銃弾すら見切る動体視力の良さがあってこそなせる技であった。

全霊を込めた攻撃をかわされたスカーの体勢は大きく崩れる。
だがそれは無理な回避を行ったドモンとて同じ。
そんな状態で男たちは視線を交わし、一つの共通思考に辿り着く。

( (――仕切り直しだ!) )

そして二人は互いに体勢を立て直すことに全力を懸け、数瞬の後、再び対峙するのであった。



ドモンは息を整えながら傷の男の“破壊”について思考する。
どうやら原理は分からないが、あの右腕の一撃は触れただけで“破壊”する力があるらしい。
そんなものを人の身で受ければどうなるかなど考えるまでもない。
まさに文字通りの“一撃必殺”。
攻撃力だけに限定するならば、ドモンがこの世界に来るまでを含めて、これまで戦った相手の中でもトップクラスに分類されるだろう。
ここで常人ならばその威力を警戒し、または恐怖するはずであった。
だが、その凶悪な業を目にしたドモンの心は高鳴っていた。
今まで戦ってきた相手にもこれほどの破壊力を持ったファイターはいなかった。
未知の技と強敵に、格闘家としてのドモンの心は否応無しに高まってゆく。
出来うることならばもっと拳を合わせていたいが、そろそろ突き止めなければならない。
先程から拳をかわすごとに伝わってくる男の感情の正体を。


スカーは驚愕していた。
1撃目、そして咄嗟に切り替えた宙を舞っての2撃目。
共にタイミング、速度共に完璧なまさしく不可避の一撃のはずであった。
だが目の前の男は超人的な身のこなしと恐るべき勘の良さによってそれを覆した。
『単身でアメストリス兵十人分の戦力に匹敵する』と言われるイシュヴァールの武僧にもこれほどの手練がいただろうか?
答えは否。そう、認めよう。目の前の男はまごう事なき本物の強者だ。
だが自分も錬金術師やホムンクルスを皆殺しにするまでは死ぬわけにはいかない。
そう心に決め、再度“破壊”を仕掛けようと構えたそのときであった。

「――貴様に聞きたいことがある」

目の前の男は視線を外さずに問いかける。

「貴様は何故戦う。先程から貴様の拳からは怒りと悲しみが伝わってきた……
 だから分かる。貴様は決して殺人を楽しむタイプの人間ではない。
 ならば何故、この殺し合いに乗っている!」

ドモンの問いにスカーは答えない。
だがドモンはサングラスの奥にある目を見据える。
拳を通して伝わる怒りと悲しみ。そしてそこに理由を問うた時の“自分ではないものへの”敵意が混ざるとなれば
答えは自ずと姿を現す。
それが自分の良く知るものならば尚更だ。

「……復讐か」

スカーの体がピクリと動く。それは肯定のサイン。

「それならば一つ忠告しといてやる……復讐は何も生みはせん。
 それどころか貴様のその怒りと悲しみは誰かに利用され、更なる悲劇を引き起こすだろう」

その言葉はまるで預言者のように確信に満ち溢れていた。
だがその言葉はイシュヴァールの惨劇からのスカーの人生すべてを否定する言葉でもあった。
人には例え挑発だったとしても許せぬ言葉があるのだ。

「貴様に――何が分かる!」


 *    *    *


挑発したつもりはない。ただ、事実をぶつけただけ。
怒りと悲しみのまま動き、母の敵に騙され、兄を追ったという自身の過去にあった事実を。

「分かるさ……何故ならばかつて俺もそうだったのだからな!」

紫電を放ちながら破壊の右腕が迫る。
必殺必壊の魔腕――迸る殺気の大きさからして今度のは掠っただけでも大怪我を負ってしまうだろう。
だがそれを目の前にしてもドモンの心は研ぎ澄まされていた。
その心、明鏡止水。怒りも悲しみも超えたところにある極地。
怒りによって揺らいだ拳はあっさりとかわされ、逆に懐にもぐりこまれる。
驚愕するスカーとサングラス越しに視線を合わせたまま、

「貴様が破壊の腕ならば、俺は黄金の指ッ!」

カウンターとして放たれたのは掌底。
壁すら砕く一撃がスカーの額に直撃する。更にドモンはそのまま体ごと数メートル跳躍し――

「必ィッ殺!! シャァァァァイニング、フィンガァァァァァ!!」

かつての愛機・シャイニングガンダムの必殺技の名を叫びながら、スカーの体を大地に叩き付けた。


 ***


スカーを大地に沈めたドモンは額に浮かんだ汗をぬぐう。
紙一重の勝利だった。男がもう少し冷静であったならば闘いは長引き、また違う局面を見せていたであろう。
それによく見ればこの男、すでに脇腹と右手に傷を負っている。

(この男が五体満足であれば負けていたのは俺の方だったのかもしれん)

世界は広い。世の中にはまだまだ見知らぬ強敵がいるのだ。
と、そこでドモンは奇妙なことに気付く。
闘いに集中していて気付かなかったが、先程までと周囲の風景が一変しているのだ。
戦闘を開始したときにはアスファルトだった足元もいつの間にか鬱蒼とした木々の茂る山の中へと変わっている。
確かに移動しながら戦っていたが、それでも精々1km程度が限界だろう。
だというのに周囲を見回しても木ばかりで、先程まで隣にあったはずの川の姿すら消えている。

「……どういうことだ?」

疑問は深まるばかりだが、それよりも当面の問題は倒したこの男をどうするか、ということだ。
この傷の男、放っておけば弱者と言えど容赦なく殺すだろう。あの殺意はそういうものだ。
だが、ドモンも一度は復讐に身を焦がした身。このままこの男の命を絶つことには躊躇いがあった。
そして何よりあれほどのファイトをした男をむざむざ死なせたくはなかった。

「――先程のファイトはいいものだった。
 あれほどの闘いが出来るならばこの男も別の道を歩めるはずだ」

独り言のように呟いた。だから、

「――最早戻れはしない。そして戻る気も、ない」

返答が返ってきたことに驚愕した。

「なっ!?」

しばらくは起き上がれまいと踏んでいたのだが、すでに復活していたというのか!?
身構えるドモン。しかしスカーは倒れたままで、右腕の『破壊』を地面に向けて発動する。
その瞬間地面は粉砕されて大量の土煙と爆風を上げ、更に数本の大樹をドモンに向かって倒れこませる。

「おおおおおおおおおおおおっ!」

倒れこむ木々をかわすドモン。
だが土煙が晴れたとき、スカーの姿は煙のように掻き消えていた。

「くっ……逃げられたか」

あの状態で何処か遠くに行けるとも思わないが、本気で隠れられては見つけるのも一苦労だ。
ドモンは最後に見たあの男の赤い瞳を思い出す。
怒りと憎しみに囚われ、復讐することでのみ自分を保つ。
あれではまるで地球に下りたばかりの自分そのものではないか。
あのままではこの会場にいるであろう外道に利用され、奴自身も死ぬだろう。

――ならば奴を止めるのはこの俺の役目だ。
かつて兄が、シュバルツが自分にしてくれたように。
ドモンはそう決意するとスカーの姿を探すためにその場を後にした。



そしてドモンが去ってから約10分後。
倒れた木々の間の地面がかすかに動き、土を振るい落としながら褐色の巨躯が姿を現した。
そう、スカーは先程巻き上げた土砂の下に自分自身を隠したのだ。
隠れられるかどうかは一種の賭けだったが、どうやら自分はその賭けに勝ったようだ。
スカーは土を払い、倒れた木に背中を預ける。

――ここはどこだ。
確かに攻撃を喰らう前までは川縁の変わった石畳の上だったはずなのに、目が覚めた時には深い森の中だった。
ドモン・カッシュと名乗ったあの男に運ばれたのかとも思ったが、奴自身も戸惑っている様子だったし、そうではないらしい。
どうやら、この舞台自体に妙な仕掛けがあるようだ。
だがそこまで考えたところでスカーは膝から崩れ落ちる。
無理もない。ドモン・カッシュの一撃は制限下でなければコンクリート壁すら砕く威力を持つ。
制限されているとはいえその直撃を喰らったのだ。
数秒意識を失っただけですんだスカーの打たれ強さが異常なだけである。
さらにそこに“破壊の力”を連続して使ったのだ。
先程から僅かばかり回復した体力もすぐに底を突いてしまった。
スカーは自らが倒した巨木に背を預け、息をつく。

『それならば一つ忠告しといてやる……復讐は何も生みはせん。
 それどころか貴様のその怒りと悲しみは誰かに利用され、更なる悲劇を引き起こすだろう』

あの男はイシュヴァールの惨劇のことも何も知るまい。だから勝手なことが言えるのだ。
国家錬金術師によって引き起こされた大虐殺のことを。悪夢としか形容しようのないあの光景を。
だが――あの男が最後に見せた曇りのない澄んだ目。
かつて同じ復讐者だったというのならば、どの様な体験をすればあの境地に辿り着けるのだろうか。
それは敵意か、それとも羨望か。その答えに辿り着く前にスカーの意識は闇へと落ちて行った。

【H-4/山中/1日目-朝】
【ドモン・カッシュ@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:疲労(中)
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]
基本:己を鍛え上げつつ他の参加者と共にバトルロワイアルを阻止し、螺旋王をヒートエンド
1:傷の男(スカー)を止める
2:積極的に、他の参加者にファイトを申し込む (ある程度力を持った者には全力、ある程度以下の者には稽古をつける)
3:ゲームに乗っている人間は(基本的に拳で)説き伏せ、弱者は保護する
4:一通り会場を回って双剣の男(士郎)と銃使いの女(なつき)と合流する

[備考]:
※本編終了後からの参戦。
※参加者名簿に目を通していません
※地図にも目を通していません。フィーリングで会場を回っています
※正々堂々と戦闘することは悪いことだとは考えていません
※なつきはかなりの腕前だと思い込んでいます。
※自身の能力が落ちているという感触を得ました
※マントはボロボロになってしまいました。


【スカー(傷の男)@鋼の錬金術師】
 [状態]:左脇腹と右脇腹、右手の親指を除いた四本それぞれ損傷中(応急処置済)、疲労(大)、気絶中
 [装備]:なし
 [道具]:
 [思考]
  基本:参加者全員の皆殺し、元の世界に戻って国家錬金術師の殲滅
  0:……
  1:皆殺し
  2:現在位置を確認し、回復したら中央へ向かう
 [備考]:


※スカーのディパック(中身は支給品一式、猫の写真@アニロワ2ndオリジナル×50、
 時計仕掛けのブドウ@王ドロボウJING×9(ダンボール入り))がA-4あたりに放置されています。
※スカーの破壊によってH-4で数本の木が倒壊しました。
 その音は周囲に響いた可能性があります。


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090:あの馬鹿は荒野を目指す ドモン・カッシュ 141:金ぴかと本と熱血格闘家とあたし
079:派閥争いって怖くね? スカー(傷の男) 156:消えない憎悪

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