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  • root(前編)

root(前編)

最終更新:2023年04月24日 21:49

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だれでも歓迎! 編集

root(前編) ◆Wf0eUCE.vg



■

  鴇羽舞衣について。
      病弱な少年、健気に語る。

小さいころにお母さんが死んじゃったから、ボクはお母さんを知らない。
けど、全然寂しくなかったんだ。
だって、お姉ちゃんはお母さんみたいだったから。
いつもボクを守ってくれて、抱き締めてくれて。
お姉ちゃんがいたから、こんな体のボクでもここまで生きてこれたんだ。
本当に感謝してる。
こんな言葉なんかじゃ言い表せないくらいに。

だからさ、ボクはお姉ちゃんには笑っていて欲しいんだ。
例え、ボクにもしもの事があっても、悲しまないで笑っていてほしい。
だって、ボクは本当に幸せだったんだから。
お姉ちゃんがいつも傍にいてくれて、ボクは全然寂しくなかった。

けど、時々思うんだ。
お姉ちゃんはボクなんかのために自分の幸せを犠牲にしるんじゃないかって。
ボクのために色んな物を我慢してるんじゃないかって。
お姉ちゃんは本当はもっと自由になりたいんじゃないかって。
ボクさえいなければ、お姉ちゃんは自由になれるんじゃないかって、そう思ってしまうんだ。
あっ・今のはお姉ちゃんには内緒ね。
たぶん、ボクがこういうこと言うと、お姉ちゃんすごく怒って、すごく、悲しむから。

それにさ、ほら、本人は、絶対認めないと思うけど。
お姉ちゃんああ見えて結構弱虫なところもあるんだ。
だから、誰かお姉ちゃんを支えてくれる人が見つかるといいな。楯さんとか。
別に、楯さんじゃなくてもいいんだけど。
お姉ちゃんを支えてくれる誰かがいてくれたらボクも安心できるんだけど。

とにかく、お姉ちゃんには幸せになってほしい。
もし僕がいなくなっても強いお姉ちゃんでいられるように、何か大切な物を見つけてほしい。

うん。けど、それもこれもボクが手術を成功させて、お姉ちゃんを守れるくらい強くなれたら一番いいんだけどね。


■

夜の中、Dボゥイと舞衣は連れ添うように歩いていた。
目的地は病院。
他に当てがなかったというのもあるが、輸血用の血液がある可能性など他にない。
多少の危険はあるが、正直な話、ここはどこもかしこも戦場だ。
どこにいても大差ない。というのがDボゥイの見解だ。
舞衣も明確に反対する理由もないし、Dボゥイについて行くと決めた以上異論はなかった。

時折貧血にふらつくDボゥイを支えながら、二人は道を南下していた。
そんな二人の上空から、唐突に風切り音が聞こえてきた。
何事かと思い二人は空を見上げる。
そして、そこから降りてくるモノがなんであるかを理解した舞衣は身を強張らせた。

「よぅ、こんばんは舞衣ちゃん。
 久しぶり、って程でもねぇか。まだあれから半日も経ってねえ訳だしな」

見上げた空から舞い降りたのは、白服の死神だった。
青い目をした死神は嫌に親しげに夜の挨拶を交わす。
対する少女は口を噤み、その動きを止める。

「なんだ? 舞衣の知り合いか?」
Dボゥイは硬直する舞衣の様子に気付かず、男に向かって声をかけた。
見るからに怪しい男だったが、舞衣に対して妙にフレンドリーな態度である事から敵対者ではないと考えたからだ。

「お? おお!? なんだよ、よく見りゃ連れはアンタだったかい。
 いいねいいね、最高についてるぜこりゃ!
 こんなに早く兄貴の方にも出会えるだなんて!」
フラップターから降りたラッドは、地団駄を踏みながら歓喜に満ちた叫びをあげる。
同時にDボゥイもラッドの言葉に目を見開いた。

「兄貴? まさかアンタ、シンヤと会ったのか?」
「ああ、会ったぜ、ついさっきな」
Dボゥイにとって予想通りの返答。
この場にDボゥイを兄と呼ぶ相手は一人しかいない。
その呼び名が出たという事はつまり、そういうことだ。
まさか、このような形でシンヤの手がかりが手に入るとは。
Dボゥイはこれがまさに天から降ってきた僥倖だと、信じて疑わなかった。

「本当か!? だったら、頼む。教えてくれ!
 ゆたかは、一緒にいた女の子は無事だったのか!?」
まず初めにDボゥイが尋ねたのはそれだった。
喰らいつく勢いで迫るDボゥイに対し、ラッドはこいつもあれか? などと若干引きつつもその質問に答える。

「ゆたか? ああ、あのガキね。
 無事だぜ。意識はなかったみたいだけど、寝てるだけみたいだったな」
「そうか……よかった」
ゆたかの無事を聞きDボゥイはひとまず胸をなでおろす。
だが、すぐさまその安堵の表情を打ち消し、表情と共に気を引き締めた。

「続けざまで済まないが、もう一つ教えてくれ。
 シンヤは、テッカマンエビルは今どこにいるんだ?
 知っているんなら教えてくれ。頼む」
放っておけば土下座でもしかねないほど、強い決意と真摯さを込めたDボゥイの問い。
それとはまったく対象的に本当に気楽に、友人を食事に誘うような気軽さでラッドは言った。

「どこ、つーか。死んだぜ、あいつなら」

「―――――――――何?」

そんな返答は予想すらしていなかったのか。
ラッドの言葉にDボゥイの思考は停止した。

「つか」

衝撃受け停止するDボゥイを気にせず、ラッドは続けて口を開く。



「俺が殺した」


■

  相羽兄弟について。
      年配の男、懐かしむように語る。

あの兄弟について、か。
そうだな、まあ付き合いは長い。
まあ、言ってみりゃ両方俺のガキみたいなもんだな。
だから、例えタカヤ坊。いや、ブレードがオレ等を裏切った後だとしても、アイツが成長すんのは嬉しいもんだ。
矛盾してるかい? まあ、そうだろうな。
アイツはいずれオレを殺すかもしれねえ。
そして、シンヤ坊を殺すかもしれねえ。
それでも、思っちまうもんは仕方がねえだろ。

あの双子はいわば鷲と鷹。
両方とも抜きん出た才能を持つ天才さ、間違いなくな。
指導者を必要とするタイプと必要としないタイプ。その程度の違いはあったがね。

シンヤ坊に格闘技を仕込んだのは、オレだがよ。
シンヤ坊のタカヤ坊への対抗心は、一言でいや異常だったな。
まあ、それを煽ってたオレが口にする事じゃないだろうが。
ありゃ憎しみつってもいいだろう。

けどその憎しみも、ほんの少しだけ歯車がズレちまっただけさ。
あの火事から、少しずつズレちまった歯車がな。
まあ、それ歯車もラダムのせいで完全に壊れちまったが、
おっといけねぇ、こんなことエビル様に聞かれたら殺されちまうかね。

まあなんだ、あの二人は内心では嫌いあってた訳じゃない。
シンヤ坊は自分でもわかってないみたいだけどな。
なんせ双子の兄弟だ、本気で嫌いあうはずもねぇさ。

まあ、ラダムになっちまった今、それもこれももう手遅れってのが、悲しいと言えば悲しいがね。

■

「……何を、言っている?」

意識がふらつく。
気分が悪い。
貧血の所為じゃない。
目の前の男が訳のわからないことを言ったからだ。
目の前の男は今なんと言ったのか?

「なにって、この返り血見てわかんねぇか?
 こりゃオマエの弟の血だぜ? 双子なんだろ、それくらいわかれよ。
 って、悪ぃ悪ぃ。わかるわけねぇか。ヒャハハハハハ!」

赤い斑点を見せつけるように白服が笑う。
頭が痛い。
男の高笑いが酷く五月蝿い。
目の前の男が何を言っているのか理解できない。
いったい男は何を言っているのか。

「何を、言って、」

理解できない男の言葉が頭の中に纏わりついて酷く気持ち悪い。
いや、言葉の意味はわかる。
だが、理解はできない。
だって、そんな事があるはずがない。

Dボゥイだって、この戦場が一筋縄で行かないのは十分知っている。
自分自身もこの場で幾度も遅れを取り、手痛い傷を負っている。
だが、シンヤは違う。違うんだ。
無謀に突っ込んでいくデンジャラスボーイと違って、シンヤは何事も努力を重ね完璧にこなすパーフェクトボーイだ。
そのシンヤが負けた?
そのシンヤが、死んだ?
ありえない。
テッカマンを殺せるのは、テッカマンだけだ。
いや、テックセットせずとも、その身体能力は常人の非ではない。
そんなシンヤが殺されるはずがない。
そんなシンヤを殺せるのは、

「そんな強い強い弟を、ブッ殺せるのはこの俺様しない、とか思ってんじゃねぇだろうな?」

深く沈んだDボゥイ思考に割り込み、その先を継いだのは白服を着た殺人鬼だった。
図星を突かれてはっとするDボゥイを殺人鬼は鼻で笑う。

「はん。弟と同じだな、だからアイツも殺してやった訳だが。
 拾った力で、人間やめて手にいれた力で、オレは最強だ! オレは絶対に負けない! オレは絶対に殺されない!
 なんて温い勘違いしてやがったから、俺が世の中の厳しさってモンを、たぁ~っぷりと教えてやったのさ!
 例え宇宙人様に改造されようとも、どれだけ強かろうとも、死ぬときゃ誰でもゴミみたいに死ぬって現実をな!」

「………………黙れ」

目の前の男はとてもうるさい。
聞きたくもない事をベラベラと。
触れられたくない場所にズカズカと土足で踏み込んでくる。

「しかしスゲェよな宇宙人だぜ。驚きだよな! アンタもそれに改造されたんだろ?
 つか、ホントにいたんだな宇宙人、オレも会えるもんなら会ってみたいぜ。
 なあ? 舞衣ちゃんもそう思うだろ?」

「……黙れ」

唐突に話をフラれても、舞衣にはなにも答えられない。
知りたいと思っていた男の過去だが、こんな形で知らされてもどうして良いのかわからない。

「しかもアンタ、テッカマンってのに変身してその宇宙人ブッ殺して回ってたらしいじゃねぇか。
 いいなぁ。オレも殺してぇな宇宙人。
 で? どんな感じよ? 宇宙人を殺すってのは?
 やっぱ楽しい? 人間と違うのかな、どうなのよそこらへん?」

「黙れと言ってるだろ!!」

「あれぇ? 怒った? 怒っちゃった?
 ヤッベぇ。どうすっかなこれ。
 ブッ殺すの? ブッ殺されんの? ねぇどっち? どっちなのよ? ねぇねえ!?
 ってかおかしくねえ? 確かオタクら兄弟って殺しあう仲だったはずだよな?
 そいつが死んでなんで怒るわけ? もしかしてあれ? アイツを倒していいのは俺だけってやつ?」

「煩い! 黙れ! 貴様に、貴様なんかに俺達の何がわかる!?
 俺とシンヤの、いったい何がわかるっていうんだ!?」

強く握り占めた拳からは血が流れ。
知らず、Dボゥイの瞳からは一筋の涙が零れていた。

いつか殺し合う運命にあったとしても。
相羽シンヤは相羽タカヤの双子の弟だったことに違いはない。
一つの命を分け合った己の半身であったことに、何一つ違いはないのだ。
その半身が失われたことを嘆いて何が悪い?
弟を喪った兄が涙を流して何が悪い?

その仇を、殺したいほど憎んで何が悪い?

思考にドス黒い闇が広がる。
黒く燃え上がる憎悪が内臓を焦がす。
爪先から髪の毛一本にまで憎しみが染み渡る。
憎い。
憎い憎い憎い。
ただひたすらに目の前の男が憎い。

「……殺す。殺してやる」

漏らした呟きは暗く重々しい怨磋の声だった。
聞くもの全てを呪うようなその言葉に、舞衣は背筋に寒いものを感じ、ラッドはひたらすらに歓喜した。
ラッドだってこの兄弟の関係が単純なものじゃないって事くらい、なんとなくは理解してる。
だが、怒ってくれたほうが動きが読みやすくなって、都合が良いので特に訂正も謝罪もしないが。

「俺を殺すだぁ?
 なんだ、ひょっとして、オマエもあれか?
 弟と同じで自分は絶対に死なない。
 宇宙人に改造されたこのオレが。
 宇宙人も余裕でブッ殺せるこのオレ様が!
 こんなただの人間ごときに殺されるわけがねぇ!
 とか思ってんじゃねえだろうな、あぁん!?」

聞くだけでも不愉快な仇敵の声に、Dボゥイはギリ、と歯を噛み締めた
そして、その相手めがけ、最大限の憎悪と怒りを込めて叫んだ。

「ああそうだ! オレはオマエなんかに絶対に殺されない!
 死ぬのはオマエだ! 貴様だけは、オレがこの手で殺してやる!」

Dボゥイの叫びを聞いたラッドの頭の中で、パチリという音が鳴り、それと共に嬉しげに口元が吊り上がる。


それは、歪んだ歪んだ、どうしようもなく捻れきった殺人鬼の笑顔だった。

■

  ラッド・ルッソについて。
      とある青年、狂々ト語ル。

悲しい……悲しい話をしよう。
ラッドの兄貴は最高に輝いた男さ。
あぁ……駄目だ。悲しい。悲しすぎる。
え? なにが悲しいか、だって?
だって、そうだろ!?
ラッドの兄貴は素敵にイカれた最高の男さ!
それに比べて俺はなんだ? なんなんだ!?
あの人に比べたら俺なんてクズだ! ゴミだ! 壊すしか能のないただのカスだ!
ああ、チクショウ、なんてこった!
ラッドの兄貴について語っていたと思ったら、自分が生きる価値のないゴミクズだったと気付かされるだなんて、こりゃ一体どういう事だ!
何かの罠か!? オレのオレによるオレのためのオレを貶めるための陰謀か!?
なんだ、オレは自殺志願者か? 死ぬのか? 死ねばいいのか!?
悲しい……こんなに悲しい話があるか!? あっていいのか!?
オレに悲しい話をさせて、神はいったいどういうつもりだ!?
この世界はどういうつもりだぁ!?
あぁもう駄目だ。全てが気だるい。
殺せ。いっそ殺してくれ。ラッドの兄貴のように超絶的に超越的に超人的に!
ああぁぁぁぁああぁああ…………ん? んー、あー…………そうさ!
YES。
ラッドの兄貴の話だろ? 考えたら、こんなに楽しい話もねえ!
ラッドの兄貴は超絶的で超越的で超人的な生粋の殺人狂さ!
これほどデンジャラスでスリリングな存在もいねえ。
オレが『壊す』ことしか考えられないように、ラッドの兄貴は『殺す』ことしか考えられねえんだ。
けどな、ラッドの兄貴がスゲエのは、何でもかんでも考えなしに壊したがるバカなオレと違って、きちんと殺す相手を選んで、殺す方法を考えてるところさ。
つまるところ、ラッドの兄貴は理性的に狂ってるんだ。
素敵だろ!? 最高だろ!?
こんなに最っっ高に素敵にクレイジーでデンジャラスでハッピーでバカな存在は他にいねえぜ!
そして何よりラッドの兄貴が最高なのは、あそこまで見事にぶっ壊れてるのに、あんなにも輝いてるところさ!
そんな素敵で最高な兄貴と出会わせてくれた神様に感謝だ!
だけどな、そんな素敵な素敵なラッドの兄貴だが、付き会う時にあたって、一番言っては言葉が二つある。
……なに? 一番なのに二つあるのはおかしいだって?
おお! なんてまっとうなる突っ込みだ!
まっとうすぎてなんだかオレ、ワクワクしてきたぞ!
だけどオレは負けない、そのワクワクをすべて受けきってみせる!
さあ、疑問があるならドンドン突っ込んでみろ! ただし、楽しい質問以外は受け付けないぞ!
なに? さっきから語っているオレが誰か、だって?
そんなことはラッドの兄貴の輝きに比べたらどうでもいい話さ。そうだろ?

■

「俺の前で言っちゃいけない言葉が二つある」

怨磋と殺意の入り混じる空間の中で、何の緊張もなく指を二つ立てた殺人鬼は口を開いた。

「一つは『おじさん』だ。つまらないとか言ってもブッ殺す。
 今年で25を向かえる微妙なお歳頃の俺にとっちゃ切実な問題だ。
 まあ、そろそろ歳相応に落ち着かにゃならんとは思うが、俺は礼儀のなってない野郎は大嫌いなんで、とりあえず即殺す」

二つ突き出した指を一つ折り。
残った指を強調するように言った。

「そして、もう一つは『俺は絶対に死なない』だ。
 俺ぁ、そんな温い考えをしてる奴を殺すのが大好きでね。
 その言葉を聞くとよ、俺の頭ん中でパチリって音を立ててスイッチが入るのさ。
 何のスイッチかわかるか?」

ラッドの問いに、Dボゥイも舞衣も何一つ答えない。
舞衣は目の前の男を測りかねるように。
Dボゥイは驚くほど冷たい目をしたまま無言を保っていた。
そんな二人の態度もまったく気にせずラッドは謳うように言葉を続ける。

「人を殺せるかどうか、ただそれだけを決める単純なスイッチさ。
 俺だけじゃねぇ、人間なら誰の頭にだってこのスイッチはあるんだ。
 信じられるか? こんなスイッチ一つで誰でも誰かを殺せるんだぜ?
 このスイッチを入れるか入れないか、ただそれだけで人は人を殺せるんだ」

訳のわからない事を言いながら、ラッドは自分のこめかみに突き出していた指を押し当てる。
そして、押し当てた指を弾いて一言。

「パチリ」

そう言って、そのまま自分のこめかみを弾き続ける。
何度も何度も、狂ったように。

「パチリ、パチリ、パチリ、パチリ、パチリ、パチリ、パチリパチリパチリパチリパチリパチリパチリパチリパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチってな!
 その言葉を聞くと、しまいにゃあ拍手みたいにスイッチが鳴り続けるんだ」

沈黙を保つ二人とは対象的にラッドは両腕を広げ、実に楽しげに語り続ける。

「そのスイッチが入れば、女だろうと子供だろうとジジイだろうとババアだろうと宇宙人だろうと殺せる」

誰よりも楽しそうに。
誰よりも禍々しく。
誰よりも凶悪に。

「俺は俺のムカツク事を言いやがる奴は誰であろうと殺せるんだよ」

狂気と純粋さに満ちた笑顔と撒き散らしながら。

「殺せるんだ」

殺人鬼は内に秘めていた、これ以上ないくらい捻じ曲がった殺意を解放した。

「という理由で、この入っちまった何十、何百、何千、何万というスイッチのために死んでくれ。
 ああ、心配すんな、死ぬのは別に一回でいいから」

理不尽極まりない言葉と共に、自らの意志で捻じ曲がった殺人鬼は凶悪に口元を歪ませる。
放つ殺意は輝かしく、ギラギラと光を返すギロチンを思わせた。


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222:失楽園(後編) ラッド・ルッソ 226:root(後編)
218:夢‐‐。涙…… Dボゥイ 226:root(後編)
218:夢‐‐。涙…… 鴇羽舞衣 226:root(後編)

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