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  • GOOD BYE MIRROR DAYS

GOOD BYE MIRROR DAYS

最終更新:2023年06月18日 23:06

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だれでも歓迎! 編集

GOOD BYE MIRROR DAYS ◆3XMYeTbSoM



夢を見ていた。
それはとても、幸せな夢で。

柊かがみが、友と明るく笑い合う夢。
ラッド・ルッソが、弟分と殺人と解体にいそしむ夢。
柊かがみが、家族と幸せな日々を過ごす夢。
ラッド・ルッソが、婚約者と未来を語る夢。

混ざり合うことのない二つの幸せが、混ざり合う。
どちらが現実で、どちらが『鏡』の中の世界なのか、分からない。

『かがみん、それは、愛だよ』
『楽しい、楽しい話をしよう!』
『お姉ちゃん!』
『ラッド!』
『かがみ先輩』
『ラッド、ルッソ……!』
―――あれ、私は、いったい『どっち』だったっけ?

ぐるぐると。くるくると。ぐるぐるぐるぐるくるくると。
思考が回転し、そこで、少女の姿をした『化け物』は―――

*

「……どういうことだ」
総合病院がかつてあった場所。そこで、Dボゥイはただ呆然としていた。
かつてはゆたかと訪れ、そして舞衣に救われ、救えなかった場所。そして何より、シンヤが息を引き取った場所。
離れてそう時間はたっていないというのに、また戻ってくるとは何の因果だろうか。そして何より、何故ここが野ざらしになっているのか。
彼が目を覚ました時には既にゆたかはそこにいなかった。
それでも何とか探さなければと思い、彼女がいるかもしれないと考えられる方へと向かっていた矢先、彼はこの少女に出会ったのである。

少女は、Dボゥイと出くわしてすぐ、ふっと何かが切れたように意識を失った。
人形のように唐突に崩れ落ちたため、初めは最悪の事態を想定したのだが、どうやら脈はあるようだった。
せめて手当はしてやらねばなるまい。気絶した少女を置き去りになどできない。
Dボゥイは初めから病院に戻ろうと思ったわけではない。ゆたかがいるのがどこか分からなかったので、それならとりあえず映画館に向かってみようと考えたのだ。
そして舞衣が自分の手当をしてくれたことを思い出し、まだ何か薬が残っているかもしれない、そう考えて立ち寄ってみたら―――これである。見事に草一本残っていないのだ。

破壊主がどのような意図でこんな行為に及んだのか見当もつかないが、崩壊しているものはどうしようもない……運が悪かった、そう思うしかないのだろうか。
だが、それでもそう簡単に割り切れるはずがない。

なぜならあそこには、シンヤがいた……建物がこの状態ならば、おそらく人の死体などひとたまりもないだろう。

「……くそ……!」
唇を血が出るほど噛み締める。少女を背負ってさえいなければ、地面に拳を叩きつけていたかもしれない。
「……すまない、シンヤ……」
兄である自分が埋葬してやればよかった。弟には自分も複雑な思いを抱いてはいたし、
善人とは到底言えないが―――死んでからも尚木端微塵にされなければならないほどのものなのか?そんな馬鹿なこと、ありえない。
「……後でいくらでも償う……すまない」

何の気配もない虚空に向かってDボゥイはぽつりと呟き、そして背中の少女に視線を向ける。
もうそろそろ疲弊した肉体の限界が近い。ひとまず少女を背中からおろす。そして柔らかい草地に寝かせた。
瞬間突き刺すような激痛が走る……満身創痍の状態で人間を一人おぶったのだから無理もない。
一般人なら到底耐えられないはずだが、そこは彼のこと、絶対にまだ死ねないという思いで何とか持ち直す。
「……っ、く……」

彼女の容態を診る。服はぼろぼろだが、不自然なくらい体に外傷が見当たらない。突然襲われて逃げてきたのだろうか―――それにしても違和感がある。
「……この女……」
少女は何かにうなされているらしく、寝汗をびっしょりとかいている。とりあえず自分にできる範囲で拭ってやりはしたが、さすがに女性の服を脱がせるわけにもいかない。
恐怖で暴れ出さないかが不安だったが、そしてそれ以上に、引っかかることが一つある。

「……!」
かがみが目覚めたあと、すぐに目に飛び込んできたのは、ほのかな明かりと、赤ジャンパーの男の姿だった。
心臓を貫くような衝撃が走る。

「おい、大丈夫か?」
男の言葉も耳にはいるが、すぐに抜けていく。
自分は今河原ではない別の場所にいる。この男と。理由はおそらく一つだろう。この男が――――自分をここまで運んでくれたのだ。

「……あ、あ……」
それを残った理性で把握した後―――一分と経たないうちに、かがみはがたがたと震えだした。

殺した。
殺した殺した。殺した。殺した殺した。殺した。私が。
ラッドが私がラッドが私が、彼の弟を殺した。
初対面の人間について、どうしてこうまで自分は知っているのか―――それが自分がラッドだからだと理解して、かがみは再び混乱する。

「……い、いや……」
「落ち着いてくれ。俺はお前を殺すつもりはない、ただ―――」
男の声も、柊かがみの肉体をもつ『それ』には聞こえない。
「わ、わ、私は……お、れは……」
「……お前が、何故俺の名前を知っているのか、知りたいんだ」

どうしてこの人は、自分をここまで運んでくれたりしたんだろう。
―――おうおうタカヤ君久し振りだねえ、で、お前は今でも自分は死なねえと思ってやがるのか?
この人は、『ラッド』によればゆたかちゃんの知り合いで……
―――そういやタカヤ君と一緒に行動してた嬢ちゃん、死なないって思ってたみてえだから殺そうとしちまったぜ。まあ邪魔が入って寸止めになっちまったがなあ!ちっ、邪魔しやがって。
私がこの人を殺せば、ゆたかちゃんが悲しむ……!
―――まあいいぜ。次会った時もまだ同じ考えだったら、そん時は何回も何回もぶっ殺せばいいんだからな!ひゃははははははははははは!
だから、絶対に殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して―――

噛み合わない。
『柊かがみ』は、心の奥で後輩を思っているはずなのに。
『ラッド』が殺しを主張し、表に出てくる。
「い、いや……やめて……私は……」
柊かがみは―――ゆたかを傷つけたくないのに!

「……ゆた、かちゃん」
だから、その名前が思わず口からこぼれたのは、『柊かがみ』のわずかな抵抗。
「ゆたか、ちゃ……ごめ、私……が……」
しかしその言葉は、目の前の男に火をつけるには十分だった。
「……お前……ゆたかを知っているのか!?」

すごい勢いでかがみに問うてくる。ああ、愛されているんだな―――そう実感すると同時に、胸の奥の殺意が湧き起こる。
こんなにいい人に出会えるなんて、ゆたかちゃんは幸せ者殺せ殺せ殺せ殺せ今すぐ殺せすぐに殺せずっとずっとずっと何度も何度も何度も殺せ殺せ殺せ!
「……あ」
膨れ上がる。この男の前では、ラッドの殺意が抑えきれない。
騒ぐ。叫ぶ。喚く。この『自分は死なないと思っている男』を、殺せと。
駄目だ、もう、これ以上、は。

「教えてくれ! ゆたかに会わなかったか!? 俺はあいつを探してるんだ! このままじゃ……」

大丈夫だ、とかがみは思う。
ゆたかは私よりもずっと強い。現実と向き合う覚悟を持っていたよ、そう目の前の青年に伝えてやりたいが、もう限界。

自分の中のラッドが喚く。
早く殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい―――

「ゆたかが」
ゆたかへの思いの丈を語る青年のジャケットの肩に手をかける。
青年の顔が、明らかに驚愕へと変化した。
「……!?」
「……タカヤ君よお。今お前はこう思ったはずだ」

ゆらり、ラッドの感情に天秤が傾く。止まらない。
ラッドは求めている。この男を、殺すことを!

「……っな……!」
「俺の前にいるのは、すっかりおびえきった顔の普通の女の子。だから自分よりきっと弱いはず。そんな子に、自分が殺されるはずがないってな!」
そしてにやり、と唇を歪ませる。
「そして今! お前はこうも思っているはずだ!
 俺の弟の敵であるラッド・ルッソは死んだはずだ!だからこんな小娘がラッドである訳がない、ってな!
 いいねいいねえ、宇宙人様には敵なしって奴ですかあ?……殺したくて殺したくてたまらないねえ!」

狂った笑い声を上げた『不死身の柊かがみ』は―――ラッドは、未だ理解が追いついていない青年の腹部に、一撃の拳を叩き込んだ。

                 *

少女がゆたかの名前を出した瞬間、Dボゥイは恥も体面も捨てて少女に詰め寄っていた。

彼が目覚めたときには、すでにゆたかの姿はなかった。
結果的に、もしかしたら彼女は自分のことを理解してくれなかったのかもしれない、それでも、ただゆたかを救いたい。
あの『黒い太陽』から落下するとき、彼の手を取ってくれたゆたかの想いは、決して嘘ではないと信じている。
彼女は生きている。そして、自分には彼女を信じる義務がある。
Dボゥイは何があってもゆたかを守り抜かなければならない。
薬物に体が侵されつつある、今であっても。

「教えてくれ! ゆたかに会わなかったか!? 俺はあいつを探してるんだ! このままじゃ……ゆたかが」
だから、彼は考えもしなかった。
目の前の無力で、弱弱しくて、今にも壊れてしまいそうな少女が突然自分の肩を強い力で掴むなんて。

「……!?」
「……タカヤ君よお。今お前はこう思ったはずだ」
そして少女の紡いだ言葉は、彼に更なる衝撃を与えた。

―――ラッド―――!!
違う。どう見ても違う。彼女はラッド・ルッソではない。目を凝らす。違う。
だというのに、彼女はどこから見ても、ラッド・ルッソなのだ。
感覚が覚えている。別人など、ありえない。

「な……!」
「俺の前にいるのは、すっかりおびえきった顔の普通の女の子。そんな子に、自分が殺されるはずがないってな!」

その文句は聞いたことがある。憎しみの対象。
弟を殺し、舞衣を襲撃した、あの男以外の何者でもなかった。
―――どういうことだ!あいつは、あいつは死んだはずだ!放送で、名前を……!

しかし状況を呑みこめていないDボゥイを嘲笑うように、少女は―――ラッドは言葉を続ける。
「そして今! お前はこうも思っているはずだ!俺の弟の敵であるラッド・ルッソは死んだはずだ!だからこんな小娘がラッドである訳がない、ってな!
 いいねいいねえ、殺したくて殺したくてたまらなくなりましたねえ!」
図星だった。理解できるはずが、ない。

「……!」
どうして彼女がラッドでラッドが彼女なのか?Dボゥイの頭は混乱を極めていく。
「……本当にお前は……ラッド・ルッソなのか」

答えが返ってくる前に、男の右ストレートが直撃した。
「ぐあああっ!」
そのまま不可抗力で吹き飛び、地面に頭を強い力で打ち付ける。
意識が朦朧とする。が、それでも立ち上がる。

「……おいおいおいおい! どれだけタフなんだよ君ら兄弟はさあ! すっげえ傷じゃん? 今にも死にそうじゃん? さすが宇宙人は体の作りが違うねえ!」

―――どういう、ことだ。
痛みが激しい。炎で無理やり治療した傷が開いたのかもしれない。
―――どうして、この少女は『ラッド』なんだ。
視界がぶれ、目的が定まらない。眩暈がする。ラッドに言われずとも、自分が死にかけであることは理解している。

「……まあ……それでも殺すけどな」
ラッドはDボゥイの前に立っている。
その顔に浮かぶのは、享楽的な笑い。殺人に喜びを見出す狂気。

―――何、だ?
しかし、その中に、Dボゥイは見出してしまった。
少しの間だけ行動をともにし、別れた、少女の姿を。
だから、その名前が浮かんできたのは、ある意味必然で。
「舞、衣?」

                  *

柊かがみは、基本的にしっかりした少女である。
妹や親友の天然極まりない言葉にはすぐさま突っ込みを入れ、彼女たちの暴挙に呆れながらも大人な対応を取りついていく。

他人の目からみて、かがみはどのような少女に映っていただろう。
真面目な努力家?苦労人?それは間違った評価ではない。

しかし、かがみの本質は、プライドの高い寂しがり屋だ。
本当は、一人は嫌で。本当は、一人は辛くて。本当は、一人は苦しかった。しかし、それを口にすることができなかったのだ。

それが爆発しなかったのは、彼女の住んでいる世界が平和そのものだったから。
クラスが離れても、もう二度と会えない訳じゃない。かがみのことをからかいながら、それでもこなたは、つかさは、みゆきは、迎え入れてくれる。
それを知っていたから、怖くなかった。

だが―――今は違う。
かがみは独りだった。いや、本当は、独りではなかったはずだ。

衝撃のアルベルト。小早川ゆたか。

まだ、自分を支えてくれた人がいた。顔見知りの少女がいた。それは、『柊かがみ』の心を安心させた。
しかしあろうことか、自分は、アルベルトを殺し、あまつさえその少女をも殺そうとした。
分かっていたのに。ここで彼女が死んでしまえば、自分が本当の意味で一人になってしまうことは、分かっていたはずなのに。

『ラッド』は、『かがみ』の意志とは正反対に蠢き出す。
独りになりたくない『かがみ』を、さらに独りにしようと―――意思を呑みこんでいく。

怖かった。
認めるのが怖かった。
傷つくのが怖かった。
自分が元は誰だったのか、理解するのが怖かった。
自分が孤独だと、理解するのが怖かった。

螺旋王を食う。BF団に入る。それらはすべて、独りでなかったから思えたことで。
全てを無くした自分は、いったい何なのか。
自分はどうせ、『ラッド』でもなく『柊かがみ』でもない存在。
それなのに自分にはまだ『柊かがみ』が確実に残っていて。

かがみではラッドは止められない。
止めようとした。挑戦した。制御しようと決意した……アルベルトと、そう誓った。
なのに、結果は―――後輩を殺そうとしてしまった。
そして『ラッド』は……今度はこの青年まで殺そうとしている。ゆたかの知り合いである彼を―――また、ゆたかを傷つけてしまうと分かっていながら。

ゆたかの比ではない数の殺意が、かがみの意識を相殺していく。
少し前までは、ラッドはかがみの『鏡』にすぎなかった。
使い方さえ間違えなければ、彼はもう一人の自分になっていただろう。

しかし、今の『ラッド・ルッソ』は、違う。
ゆたかを殺しかけて絶望する『かがみ』のほんのわずかな理性にも侵入し、殺せと怒鳴り続ける。殺意のスイッチを、パチリパチリと押し続ける。
彼はもはや『鏡』ではない。ラッドは『かがみ』から出てきて、さらに『かがみ』を閉じ込める。

兄貴。ラッド。兄貴兄貴兄貴兄貴兄貴兄貴ラッドラッドラッドラッドラッド―――

見知らぬ男が『不死身の柊かがみ』を呼ぶ。
ああ、これが私か。

これが、私なんだ。

私は柊―――ラッド。ラッド・ルッソ。
そう、だから殺そう。この青年を今すぐ殺そう。何度も何度も何度も殺そう。
そう、だって俺は―――ラッドだから。

だから殺さないと。自分は死なないなんて思っている奴を、殺して殺して殺して殺すんだ。
「……舞、衣……?」
何を言ってるんだ?タカヤ君よお。
俺はラッド・ルッソだ。それ以外の何者でもないぜ。舞衣ちゃんと一緒にしないでくれよ。

『かがみ』は―――面倒になった。
忘れたかった。逃避したかった。
自分が後輩を殺そうとしたという事実。
自分には既に戻る場所はないという絶望。
全て―――ラッドのせいにしてしまえば楽になる。

そう、そうだ。もう抵抗などやめてしまえばいい。
だって自分のはじめの目的は、優勝だったではないか。
つかさのために皆を殺す。そのためには、余計な感情などいらないはずだ。

完全にラッドに身をゆだねたら、もう自分は『かがみ』に戻らなくていい。人を傷つけることに抵抗を覚える高校生でなくて済む。
『かがみ』でいようとするから、自分はこんなに辛くて、悲しくて、泣きたい気持ちになるのだ。
『ラッド』なら、こんな風に苦しむ必要も、ないのだから。

「……な、どうして泣いているんだ……?」
「い、や……は、はは……ひゃ、はは……」
忘れてしまえばいい。
自分が柊かがみであることを、忘れてしまえばいい。
何があっても、決して戻ることなく、制御しようなどと考えず―――ただ、マフィア抗争の時代に生きる一人の殺人鬼になってしまえば。
「あは、はははは……ひゃは……ひゃ、はははは……」
そうすれば、こんなにも、痛くない。

さよなら、柊かがみ。
私は―――もう楽になりたいよ。

「ひゃははははははははははははははははははははははあ!」

―――アルベルト……ごめんね。

そう決意した瞬間、ようやくかがみは思い出した。
自分は不死身である前に、化け物である前に、本当は人間だったということを。

                  *

『もう一度会った時、私が私じゃなくなってたら……殺して。
 もう私は……誰からも奪いたくなんて……ない……』

舞衣はそう言って、自分の前から姿を消した。
ラダムに寄生され、我を失いかけながらも、そうやって自分を労わり傷つけまいとしてくれた、彼女。

あの時は―――止められなかった。
Dボゥイが手を伸ばしたときには、舞衣はすでにその場から逃げ出していて。
怒り狂った。憎らしかった。悲しかった。そして何より、悔やんだ。
俺があの時満身創痍でなければ!もっと早く舞衣の異常に気づいていれば!そして!
反省しようと思えばいくらでもできる。しかしそれだけでは、進めない。だからDボゥイは、スパイクからブラッディアイを受け取ったのだ。

どうして少女がラッドそのものと化しているのかは理解できない。ラダムに人の精神を『他人とすり返る』ことはできないはずだから別物だろうが、それでも、よく似ている。
目の前の少女の瞳の色は、舞衣と同じだった。
淀んでいながら歪な緑色をたたえており、それでいて―――本当は泣き叫んでいる。
殺したくない。まだ死にたくない。何より、怖い、と。

その証拠に、少女は泣いていた。
涙は流していない。表情も口調もラッドそのものだ。しかし、確かに泣いていた。
「……どうしたよ? 何で反撃しねえの? なんで何も言わねえのよお?
 ……まさかあれか?タカヤ君さぁ、この場に及んでまだ俺の方がこのラッドさんよりつよーいとか……ふざけたこと思ってるんじゃねえだろうなあ!?」

「……ラッド……!」
欠けた内臓のあたりが再び痛み出す。背中の傷もどこか疼くし、何より視界が朧げで、あとどれくらい歩けるのかも危うい。クリスタルもない。
何より、自分の体のどこかが壊れていくのがはっきりと分かる。着実に、確実に。
確かに自分は、紛れもないデンジャラスだ。
それでもDボゥイは、この男と決着をつけねばならない。

シンヤの仇であるこの男を、自分が止める。
例え外見が見知らぬ少女のものであろうとも、ラッドとしての意識がある限りは。
もう二度と、舞衣のような悲しい女の子を見たくない。
「……お前は……俺が今度こそ殺す!」

だから、もう二度と逃がさない。
少女の中の『ラッド』を、殺す。殺す。殺す。殺して、やる。

今の彼に、ゆたかと舞衣、救いたいのはどちらだと尋ねれば、Dボゥイはおそらく言葉に迷ってしまうだろう。
もしかしていずれ、二人のどちらかを選ばねばならない、そんな窮地に陥ったら?
そんなことは、今考えるには値しない。
彼に今できることは―――仇を倒すことだけなのだから。
「……はっ? …………ひゃはははははははははは!! 最高じゃねえの! さすがタカヤ君! 本当に俺の想いを裏切らないねえ! …………ぶち殺す!」

この少女は、やり直せる。
暗黒色の世界に堕ちていたゆたかが、彼の手を取ってくれたように。
彼女も、舞衣もきっと、戻れるはずだと。
そう、信じて。

だからDボゥイは知らない。
この少女が、小早川ゆたかの、元の世界の知り合いだということを。
柊かがみの外見をしたラッド・ルッソは知らない。
小早川ゆたかが、かがみをラッドから解放しようと動き出していることを。

まだ、知らない。


【D-6/総合病院跡地/二日目/朝】
【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]:不死者、髪留め無し、螺旋力覚醒(ラッドの分もプラス) 、疲労(大) 、ラッドモード
[装備]:エクスカリバー@Fate/stay night、コスプレ衣装(涼宮ハルヒ)@らき☆すた
    衝撃のアルベルトのアイパッチ@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-
    クラールヴィント@リリカルなのはStrikerS、ぼろぼろのつかさのスカーフ@らき☆すた
    雷泥のローラースケート@トライガン、バリアジャケット
[道具]:デイバッグ×14(支給品一式×14[うち一つ食料なし、食料×5 消費/水入りペットボトル×2消費])
 【武器】
  超電導ライフル@天元突破グレンラガン(超電導ライフル専用弾0/5)
  王の財宝@Fate/stay night、シュバルツのブーメラン@機動武闘伝Gガンダム
 【特殊な道具】
  オドラデクエンジン@王ドロボウJING、緑色の鉱石@天元突破グレンラガン、全てを見通す眼の書@R.O.D(シリーズ)
  サングラス@カウボーイビバップ、アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-、赤絵の具@王ドロボウJING
  マオのヘッドホン@コードギアス 反逆のルルーシュ、ヴァッシュの手配書@トライガン、魔鏡の欠片@金色のガッシュベル!!
  首輪(つかさ)、首輪(シンヤ)、首輪(パズー)、首輪(クアットロ)
 【通常の道具】
   シガレットケースと葉巻(葉巻-1本)、ボイスレコーダー、防水性の紙×10、暗視双眼鏡  
 【その他】
  がらくた×3、柊かがみの靴、破れたチャイナ服、ずたずたの番長ルック(吐瀉物まみれ、殆ど裸)、ガンメンの設計図まとめ  
  壊れたローラーブーツ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[思考]
0:ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
1:Dボゥイを殺す。舞衣も殺す。ゆたかも殺す。自分は死なないと思っている人間を全員殺す。
[備考]:
 ※ボイスレコーダーには、なつきによるドモン(チェス)への伝言が記録されています。
 ※会場端のワープを認識。
 ※奈緒からギルガメッシュの持つ情報を手に入れました。
 ※ラッド・ルッソの力を解放することに恐怖を覚えました。
 ※ラッドの知識により、不死者の再生力への制限に思い当たりました。
 ※本人の意思とは無関係にギルガメッシュ、Dボゥイ、舞衣に強い殺意を抱いています。
 ※『自分が死なない』に類する台詞を聞いたとき、非常に強い殺意が湧き上がります。抑え切れない可能性があります。
 ※かがみのバリアジャケットは『ラッドのアルカトラズスタイル(青い囚人服+義手状の鋼鉄製左篭手)』です。
  2ndフォームは『黒を基調としたゴシックロリータ風の衣裳です』 その下に最後の予備の服を着用しています。
 ※王の財宝@Fate/stay nightは、空間からバッグの中身を飛び出させる能力(ギルとアルベルトに関係あり?)、と認識。
 ※シータのロボットは飛行機能持ちであることを確認。またレーザービーム機能についても目視したようです。
 ※第五回放送を聞き逃しました。
 ※『かがみ』の人格を手放すことを選びました。少なくとも自分では完全に『ラッド』になったと思っています。本当にそうなったかは次の書き手にお任せします。

【Dボゥイ@宇宙の騎士テッカマンブレード】
[状態]:一部内臓損傷、背中に傷(炎による止血済み・応急処置済、火傷とバイクの破片は抜いた。)
    左肩から背中の中心までに裂傷・右肩に刺し傷・背中一面に深い擦り傷(全て傷跡のみ)
    ブラッディアイ使用による副作用(詳しい症状は不明)肉体崩壊(進行率16%)
    激しい頭痛と眩暈
[装備]:なし
[道具]:デイバック、支給品一式、ブラッディアイ(残量60%)@カウボーイビバップ
[思考]
0:『ラッド』を殺し、この少女(かがみ)を救いだす。
1:ゆたかを探す。
2:舞衣が過ちを犯す前に止める。だが……
3:テッククリスタルをなんとしても手に入れる。
4:極力戦闘は避けたいが、襲い掛かってくる人間に対しては容赦しない。
5:煙草を探す
6:首輪を外す手段を模索する
[備考]
 ※殺し合いに乗っている連中はラダム同然だと考えています。
 ※情報交換によって、機動六課、クロ達、リザの仲間達の情報を得ました。
 ※青い男(ランサー)と東洋人(戴宗)を、子供の遺体を集めている極悪な殺人鬼と認識しています。
 ※恐らくテッククリスタルはどちらを使ってもテックセットが可能です。またその事を認識しています。
 ※ペガスが支給品として支給されているのではと思っています。
 ※包帯を使って応急処置を施しました。
 ※ラッドに対する深い憎しみが刻まれました。
 ※螺旋力覚醒。但し本人は螺旋力に目覚めた事実に気づいていません。
 ※ラダムに対する憎しみを再認識しました
 ※スパイクと出会った参加者の情報を交換しました。会場のループについても認識しています。
 ※ブラッディアイは使えば使うほど効果時間が減少し、中毒症状も進行します。
 ※肉体崩壊が始まりました、本人も少しだけ違和感を感じました
 ※フリードリヒに対して同属意識。
 ※かがみがラダムに寄生された時の舞衣と同じような状態にあると考えています。しかし具体的な原因はよく分かっていません。     

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Back:箱庭の隅っこで愛を叫んだケモノ Next:TRIP OF 『D』/死を運ぶ黒き風

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Back:箱庭の隅っこで愛を叫んだケモノ Next:TRIP OF 『D』/死を運ぶ黒き風

260:アンラッキー・スター 柊かがみ 269:愛のままにわがままに僕は君達を傷付けたい(前編)
260:アンラッキー・スター Dボゥイ 269:愛のままにわがままに僕は君達を傷付けたい(前編)

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