57話「立体交差」
青みがかった黒い毛皮の雌獣竜、
リュードと赤いノースリーブジャージを着た青年、小野妹子。
湖から森の中の道路を通り、ついにエリアD-3の市街地へと到着した。
「すっかり明るくなりましたね、リュードさん」
「そうだね…このゲームが始まってかなり経ったって事だね。何人生き残っているかな」
「……やっぱり、誰も死んでいない、って事は無いでしょうね……」
妹子の表情が固くなる。
この
殺し合いに呼ばれている自分の上司であり倭国の摂政、聖徳太子。
果たしてまだ生きているのだろうか。
あと一時間もすれば主催者からの放送があり、禁止エリアと死者の発表が行われる。
もし、聖徳太子の名前が呼ばれたら、自分はその後どうすればいのだろうか。
いや、自分だけでは無い、倭国は指導者を欠いて混乱してしまうだろう。
だからこそ、聖徳太子には生きていて欲しかった。
「聖徳太子って人の事、心配?」
リュードが妹子に話し掛ける。
「そりゃあ、心配ですよ…生きているといいのですが」
「そうだね…」
はたから見ればリュードは妹子を気遣っているように見えるがリュード自身はそのような気持ちは微塵も無い。
ただ単に聞いてみただけ、それだけなのである。
リュードはリュードで別の事を思っていた。それは自分と瓜二つの色違いの雌獣竜の事。
全く見知らぬはずなのだが何故か他人には思えない。ぜひとも会ってみたい。
「とりあえず……一旦どこかで休まない? 流石に疲れてきたし」
「あ……はい……」
休もうと言われても、妹子は一刻も早く聖徳太子と合流したいという気持ちがあったため逡巡してしまう。
「聖徳太子を探したい気持ちも分かるけど、無理したって良い事無いよ」
「…分かりました」
リュードに諭され、妹子は渋々承諾した。
リュードと妹子の数十メートル後方で、市街地の街並みを見回す犬獣人の女性の姿があった。
二人の後をつけてきた大村寿美である。
(はあ、あの二人の後をつけたおかげで市街地に来れた…さて、これからどうしようかな)
とりあえず森を抜けられた以上、無理してあの二人を追う必要も無い。
それどころかあの青い雌獣竜は機関銃らしき武器を持っている。
対して自分の所持している武器はリボルバー拳銃、まともに戦う事になればほぼ100%勝機は無いと考えた方が良い。
(疲れたし、建物の中で休もう…放送の時間も近いしね)
寿美はすぐ近くにあった民家の中に入って休む事にした。
同エリアに存在するホテル。
三階にある披露宴会場にはどういう訳か様々な豪華料理が並べられたバイキングがあった。
席に座って自分の受け皿に取った好きな料理を食べる二人の人影があった。
学生服を着た茶色い狼、ノーチラスと青い髪の少年のような容姿の青年、
早野正昭。
二人は互いにこのホテル内を探索している時に出会った。
「もうすぐ放送があるな…結局俺はこのゲームが始まってからほぼ6時間近く、
何もせずにダラダラと過ごしてきただけになってしまった」
「俺も一緒だよ……でも、下手に動き回るよりは…ああ、ノーチラスは確か、クラスメイトがこの殺し合いに呼ばれてるんだっけ?」
「ああ、もしかしたらもう殺されてる奴がいるかもしれないんだけど…」
「心配だよな………これ、美味いな」
「……同意」
そこそこ真面目な会話をするもやはり食欲には敵わない。
支給された食糧は非常に無味乾燥なコッペパンと水だけなので無理も無い。
「だけど、ノーチラス。お前、本当に一回死んだのか? どう見ても生きてるよなお前」
「本当だ。俺は確かに一度死んだはずなんだ…」
ノーチラスは自分とこの殺し合いに参加させられたクラスメイトが、
以前にも別の殺し合いをさせられていた事、そしてその殺し合いで自分は死んだ事を正昭に話していた。
正昭も最初は半信半疑だったが、自分も何の前触れも無くこの殺し合いに連れて来られた事を考えると、
有り得ない話では無い、と納得し始めていた。
「どうなんだ? 死んだりすると、やっぱり三途の川とか見えるのか?」
「……何も見えなかった。気が付いたらこの、別の殺し合いだ。
まるで一旦眠って、また起きる、みたいな感じ」
「そんなもんかねえ…」
皿に載せた料理を食べながら、ノーチラスと早野正昭はとりとめも無い雑談を交わしていた。
「うわあ……高いなあ」
10階建てのホテルを正面入口付近から見上げるのは、
水色と白の毛皮を持った雌の人狼、
リーヴァイ。
森を抜けた後、市街地をうろついている内、ホテルの建物が目に止まったのだ。
「こんなホテルに、お兄ちゃんと一緒に泊まりたいな…」
大好きな兄と一緒にホテルの部屋で様々な事をする妄想に耽り、興奮するリーヴァイ。
「入ってみよ……そろそろ休みたいし、お兄ちゃんがいるかもしれないし」
尻尾を揺らしながら、リーヴァイはホテルの入口へ歩いていった。
【一日目/早朝/D-2市街地】
【小野妹子@増田こうすけ劇場ギャグマンガ日和】
[状態]:肉体的疲労(中)、両腕に擦り傷、全身にダメージ(小)
[装備]:鉄パイプ(手すりの一部)
[所持品]:基本支給品一式、小鉄のリコーダー@浦安鉄筋家族
[思考・行動]:
0:殺し合いには乗らない。とにかく聖徳太子を捜す。
1:リュードさんと行動を共にする
2:襲われたら……どうする?
3:休むか……。
[備考]:
※単行本第九巻第168幕「聖徳太子の持っている木の棒」より後からの参戦です。
【リュード@オリキャラ】
[状態]:肉体的疲労(中)
[装備]:FNミニミ(200/200)
[所持品]:基本支給品一式、5.56㎜×45㎜200発金属リンク(10)、
FIM-92スティンガー@自作キャラでバトルロワイアル(0/1)、70㎜ミサイル(5)
[思考・行動]:
0:「
レオーネ」と思われる自分と瓜二つの雌獣竜を捜す。
1:殺し合いに乗っている者は殺す。
2:イモコと行動を共にする(不本意だが)。
3:休める場所を探さなきゃ。
[備考]:
※自分と瓜二つの雌獣竜(レオーネ)の名前を直感的に探り当てました。
【大村寿美@オリキャラ】
[状態]:肉体的疲労(大)
[装備]:エンフィールドNo.2(6/6)
[所持品]:基本支給品一式(デバイス破損)、380エンフィールド弾(30)
[思考・行動]:
0:殺し合いに乗り優勝を目指す(が、まだ少し迷いがある)。
1:どこかで休息を取る。
[備考]:
※デバイスを破損しました。自分で現在位置、時刻、方角が確認出来ません。
※小野妹子、リュードとは別方向に向かっています。
【一日目/早朝/D-2ホテル三階披露宴会場】
【ノーチラス@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]:肉体的疲労(小)、食事中
[装備]:無し
[所持品]:基本支給品一式、コバルトアロー@
オリジナル(14/14)、
コバルトアローの予備マガジン(5)、エネマグラ(粘液付着)、ミニローション(残り48ml)
[思考・行動]:
0:殺し合いを潰す。首輪を外す方法を探す。
1:仲間を集める。
2:早野正昭と行動を共にする?
3:クラスメイトの動向が気になる(特にエルフィ)。
4:痴漢、は……どうしようかな……。
[備考]:
※本編死亡後からの参戦です。
※精神崩壊は治りました。正常な思考、判断が可能です。
※もうエネマグラは使わないと決めたようですが、未練があるようです。
※早野正昭と多少の情報交換をしたようです。
【早野正昭@オリキャラ】
[状態]:健康、食事中
[装備]:無し
[所持品]:基本支給品一式、アイスピック、鍋の蓋
[思考・行動]:
0:殺し合いはしない。人も殺さない。首輪を外す。
1:首輪のサンプルが欲しい。
2:ノーチラスと行動を共にする?
[備考]:
※ノーチラスと多少の情報交換をしたようです。
【一日目/早朝/D-2ホテル正面入口付近】
【リーヴァイ@オリキャラ】
[状態]:肉体的疲労(中)
[装備]:コルトM1911(7/7)
[所持品]:基本支給品一式、コルトM1911の予備マガジン(5)、M67破片手榴弾(3)
[思考・行動]:
0:殺し合いはする気は無い。お兄ちゃんを探す。
1:ホテルに入ってみる。
2:ウシヤマサキ(牛山サキ)には要注意。
[備考]:
※牛山サキの名前と容姿を把握しました。
最終更新:2010年02月23日 01:33