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  • ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
  • anko0834 判断ミス

ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー

anko0834 判断ミス

最終更新:2011年03月01日 17:24

ankoss

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管理者のみ編集可
作者はマ・あきです
一話完結
これまでの作品とは一切関係なし
一枚絵が元ネタ









判断ミス




「くしゃいおうちで、ふゆをこしゅなんちぇできないよ!ぷんぷん!」

「ゆゆ!れいみゅ、まつんだじぇ!」



季節は冬。
とある路地裏。
子れいむと、それを追って子まりさが、
築地・魚庄さんまと書かれたトロ箱から出て行く。
トロ箱の一角には子ゆっくりが通れる大きさの穴が開いている。
このトロ箱、雨を通さず、幾らかは寒さを和らげ、外敵から身を隠してくれると
いいこと尽くめの、野良ゆ垂涎のベストハウスであった。
唯一つ、生臭いということに目を瞑るというか、鼻を塞げばではあるが。

ここは街中であり、ゆっくりも巣の中で一冬を越すということこそしないが、
寒く、食糧も不足しがちな上に、雨に雪にと死因に事欠かない。
越冬は野良か野生かを問わず、ゆっくりにとっては、厳しい試練なのだ。

この路地裏には雑然と生ゴミが散らばっている。
勿論、しばらくすれば片付けられるが、不心得者が不定期にゴミを捨てていくのだ。
それが、カラスやらネズミやらゆっくりやらに荒らされ路地裏にぶち撒けられる。
野良ゆからすれば至上のご馳走だ。
特に冬場はそうである。
その上、トロ箱のある位置は隣の建物の暖かな排気があたっており、
冬の寒さから脆弱な子ゆっくりたちを守ってくれていた。
トロ箱に、暖かな排気、生ゴミの散らばる路地と、
無力な子ゆっくりでも越冬成功の僅かな光が見えるほどだ。

そんな厳しい越冬を前に、件のベストハウスを捨てて出て行く理由は一つ。
本ゆんが言うとおり、臭くてゆっくりできないからだ。

「まってにぇ、れいみゅ!おそとはしゃむいしゃむいだよ!」
追いつき引きとめようとする子まりさ。

「ゆんゆん!れいみゅはれいみゅにふさわしいゆっくちプレイちゅをさがすよ!
 あっちゃかくて、くさくにゃくて、あまあまいっぱいのおうちだよ!」
構わず先に進む子れいむ。
「ゆ、ゆゆ?ゆっくちプレイちゅ?あまあま?」
子れいむに引きずられるように、子まりさもトロ箱からどんどん離れていく。


子ゆっくりが越冬を控え、あるいはその最中にこれほどの好条件の住処を捨てるなど、
無謀以外の何物でもない。
子ゆっくりとは言え、その程度の知識はないものだろうか。
引き止めてくれる家族はいないのだろうか。


「そうだよ!こんにゃくしゃいおうちじゃにゃくて、
 まえにれいみゅとまりしゃが、すんでたみたいにゃおうちだよ!」

「ゆ・・・。まりしゃと、れいみゅのゆっくちプレイちゅ・・・。」
子れいむの言葉に子まりさも何かを思い出すような、
それでいて今にも泣き出しそうな顔になる。


知識と家族。
この子ゆっくりたちにはどちらもない。
二匹はつい先日まで、ほんの十日間ほどだが飼いゆっくりだった。
金銀といった優良個体ではない。
一匹五百円も払えば買える、躾をされていないゆっくりである。
大量に生産され、そのままゆっくりショップの店頭に並べられた。
別に二匹は姉妹でもなく、同じ出荷元から送られ、同じ飼い主に買われただけだ。
この二匹は一応はペット用で、金をかけたくない人か、余程熟練した飼い主向けだ。
この子れいむと子まりさは、初心者かつ金をかけたくない飼い主に買われた。
そして、飼い主にゆっくりを飼うには相応の努力か、金を費やすしかないという、
あまり役に立たない教訓を身につけさせた。
自身はその代わりでもないだろうが、路地裏に捨てられている。
その路地裏にあったのがベストハウス。
この恵まれた条件の場所に捨てたのは、無責任ではあっても、
飼い主の、子ゆっくりたちへの最後の情だったのではないだろうか。


確かにトロ箱は未だ生臭さがきつく、ゆっくりし難いだろう。
人間だって、我慢できないかもしれない。
しかし、子ゆっくりが自力で越冬を成功させるには余程の幸運が必要だ。
トロ箱と生ごみの絶えない路地裏のような。
そして、そんな幸運にばかり恵まれるはずもない。
それでも二匹の子ゆっくりはトロ箱を捨て、路地裏を出る。
さらなるゆっくりを求めて。




子ゆっくりたちは判断ミスをした。
それも致命的な。

さよなら魚庄さんまのトロ箱。










二匹はぽゆんぽゆんと道路を跳ねていく。
「ゆっゆゆーん!おひっこちだよ!かわいいれいみゅとまりしゃのおひっこちだよ!」
「ゆゆゆ、ゆっくちー!ゆっくちプレイちゅなんだじぇー!」
子れいむは元より、慎重論を唱えた子まりさもすっかり引越しに乗り気だ。

寒空の下、何故こんなにも陽気に振舞えるのか。
勿論ゆっくり特有の餡子脳故でもある。
だが、安価ではあるにせよ飼いゆっくりとして売られ、
飼われた経験が二匹をそうさせた。
二匹の頭だけの頭にあるのは、かつて過ごしたゆっくりショップ。
そして、三日ほど前まで過ごした飼い主さんのお家。
ゆっくりショップはともかく、飼い主さんは勝手が分からないこともあり、
結構子ゆっくりに甘かった。
初めてのゆっくりに舞い上がった飼い主さんは、
二匹にそれなりにいい値段のゆっくりフードを買ってきて、甘いお菓子も与えた。
専用のハウスこそ用意しなかったが、ダンボールにタオルを敷いて、
快適なプレイスまで作ってやった。
多少の粗相なら笑って許した。
きつく叱るということをしなかった。
元々躾を受けていないところに加え、それらの厚遇が裏目に出て
急速に態度が悪くなってきた子ゆっくりたちは見事、捨てられた訳だ。

二匹には野良としてやっていく知恵などない。
かといって人間から躾を受け、人間との関係を学んだわけでもない。
今まで、ごはんは黙っていても勝手に出てきた。
生まれたときから、それなりに快適なおうちとごはんがあった。
買われていった先は、おうちもごはんも更にすてきなゆっくりプレイスだった。
その次のおうちは臭かったが、これは何かの間違いだろう。

二匹にとって、すてきなおうちと、おいしいごはんは、
あって当たり前のものなのだ。




「ゆーん・・・?ゆっくちプレイちゅが、みちゅからにゃいよ・・・。」
トロ箱と別れてから、約二十分。
子れいむは、いつまで経っても新しいお家が見つからず、一旦あんよをとめた。
おかしい。
一念発起すれば、ゆっくりプレイスの一つや二つすぐに見つかるはずだ。
なんといっても自分はゆっくり。
ゆっくりするのが仕事です!
なのに、一向にプレイスは見つからない。
影も形も見えてこない。
「しょうだにぇ・・・。ゆっくちプレイちゅ、みちゅからないのじぇ・・・。」
子まりさも予想以上に新しいおうちが見つからないことに、意気消沈してしまった。
かといって路上で、いつまでもあんよを止めているわけにもいかない。
外は寒いし、おなかも減ってくる。
早く今までのように、快適で、ごはんを出してくれる人間さんのいる
ゆっくりプレイスに辿り着かなければ。
長旅に疲れたあんよでずーりずーりする。

「れいみゅ・・・。まりちゃ、ちゅかれたんだじぇ・・・。
 ちょっとやすむんだじぇ・・・。」
「ゆ・・・。れいみゅもちゅかれたよ・・・。ちょっとおやしゅみしようにぇ・・・。」
とうとう疲れ果て、本格的に休憩をすることにした子ゆっくり。
しかし、休憩をとるといっても寒さが気になる。
寒い寒いとは感じてはいたが、あんよを止めるとなお更に寒く感じる。
アスファルトはすっかり冷え切っていて、
その上で留まっていてはまるでゆっくりできない。

「ゆわーん!ゆっくちできにゃいいーーー!!」
「まりちゃ、あんよがしゃむいんだじぇーーー!!」

アスファルトから這い登るように伝わってくる冷気に、
二匹は疲れているにもかかわらず、その場でぴょんぴょん跳びはねる羽目になった。
ちょうど、ホットプレートで足焼きされているのと同じ様だ。
そんなことをしても、一向に何の解決にもならないが、とにかく目先の非ゆっくり、
つまりは、あんよの冷たさを何とかしたかったのだ。


しばらく、跳ね続ける二匹。


トロ箱を出て三十分。
疲れ果てた二匹は、一夜の仮の宿を求める。

「ゆぅ・・・、ゆぅ・・・。まりちゃ・・・、れいみゅちゅかれたよ・・・。
 きょうはおうちがみつからにゃくても、しょうがにゃいよ・・・。」
「ゆん・・・。ここはしゃむいから、かぜのあたらにゃいところにいこうにぇ・・・。」


それから更に三十分。


「ゆ・・・。ここにゃら、ちょっとだけあったかいにぇ・・・。」
子ゆっくりたちが、潜り込んだのは自動販売機の裏。
狭い所に体をねじ込んだ。
しかし、そのおかげで凍死の心配だけはなさそうだ。
「そうだにぇ・・・。きょうはここですーやすーやするのじぇ・・・。」

まだ、やっと夕方といったところだが、体力も根性もない二匹は
もうこの宿から離れる気はないらしい。

ぐぅぅぅぅぅ

「おにゃかがへったけど、きょうはしゃむいしゃむいだし、
 つかれたから、くささんをたべるよ・・・。」
「まりちゃも、くささんをたべるのじぇ・・・。」

自動販売機の近くに生えている僅かな草を口に運ぶ。

「むーちゃむーちゃ・・・、ゆ、ゆげぇぇ、ぐぐぐ、ごっきゅん、それにゃりー・・・。」
「くささん、にがいのじぇ・・・。おにゃかいっぱいにならにゃいのじぇ・・・。」

ほんの気休め程度に食事をして、再び自動販売機の裏に戻る。

「まりちゃ、あしたはおにゃかいっぱい、むーちゃむーちゃしようにぇ・・・。」
「あしたは、あまあまたべたいのじぇ・・・。
 まえのおうちでたべた、はいきべんとうさんでもいいんだじぇ・・・。」
トロ箱を捨てて初めての夜が更けていく。










ガタガタ、ガタガタ
ガチガチ、ガチガチ

「しゃ、しゃむいよ・・・。」
「ねみゅいよ・・・。」
まるで重なるようにして皮を寄せ合う二匹は、震えが止まらない。
話す合間にも、ガチガチと歯が鳴っている。
凍死こそ免れたが、朝方の冷え込みは只事ではなく、
普段は目覚めないような早朝に目を覚ましてしまった。
運が悪かったのは夜になってから、雲ひとつない快晴になってしまったことだろう。


「ゆぅぅ・・・。ちょっとあかるくにゃってきたけど・・・。
 ごはんさん、さがしにいきゅ・・・?」
「まだ、くらいし、にぇいむいよ・・・。
 もうちょっとあかるくにゃってからいくのじぇ・・・。」

まだ薄暗いなりに、日は昇りつつあったが子ゆっくりたちは、
まだ、出かけるつもりはないらしい。
確かにまだ薄暗く、気温の上がる日中のほうが出かけやすい。
ただ、早朝に出なければ生ゴミのような上物は手に入らないことを二匹は知らない。
恵まれすぎた境遇と幼さが、それを理解させない。

「ゆん・・・。しゃむいにぇ・・・。
 ゆ!まりちゃ、れいみゅとしゅーりしゅーりしようにぇ!」
「ゆゆ!それはめいあんなのじぇ!しゅーりしゅーりするのじぇ!」

しゅーりしゅーり、しあわせーーー!!!

スーパーすりすりタイム。
寒さと空腹に苛まれながら、それでも一時の安らぎがそこにはあった。





本格的に日差しもあたり、気温も大分高くなってきた。
夜中からの快晴は今も変わらず、この分だと日中は過ごしやすくなりそうだ。

「ゆーん!あっちゃかくにゃってきたにぇ!
 まりちゃ、そろそろごはんさんとおうちをさがしにいこうにぇ!」
「ゆっくちりかいしたのじぇ!
 まりちゃ、おにゃかがすいたから、ごはんさん、さきにさがすのじぇ!」
「ゆ!さすがまりちゃだね!めいあんだよ!れいみゅもおにゃかすいたよ!
 さきにごはんさん、むーちゃむーちゃしようにぇ!」

よし、まずは腹ごしらえだ。
腹が減っては戦はできぬ。
おうちも、ゆっくちプレイちゅも、むーちゃむーちゃのあとだ。
二匹の子ゆっくりは、ぴょんぴょんと元気良く跳ねていく。




「ゆっゆゆーん!ごはんさん、でてきてにぇ!
 かわいいれいみゅのおにゃかが、ぺーこぺーこだよ!」
「まりちゃもだよ!おにゃかが、ぺーこぺーこだからはやくでてくるんだじぇ!」
ぴょーんぴょーん
しばらく、ごはんを探してみる。
といっても生ゴミのありそうなところを見て回るでもなく、虫や花を探すわけでもない。
この二匹、どうすれば食べ物が手に入るかまったく理解していない。
ただ、適当に跳ね回っているだけだ。


「ゆー?あまあま、みつからにゃいね・・・。」
「そうだにぇ・・・。はやくごはんさんたべたいにょに・・・。
 どうしてごはんさん、ないんだじぇ・・・。」

今まで、こんなに空腹だったことはない。
昨日の午後から、苦い草ぐらいしか口にしていない。
それも、僅かな量だ。
今までこんなことはなかった。
いつでも、ある程度満足のいく食事が、満足のいく量、供されていたではないか。
子ゆっくりたちには、ごはんがあるのが当たり前であり、
自分達の目の前にごはんがないことが、本気で不思議でならなかった。

子れいむは、跳ねながらも考え続け、そして閃いた。
そう言えば、臭いおうちにいたとき以外は、
人間さんが食事を持ってきてくれていた・・・。

「ゆゆゆ!!れいみゅ、わかっちゃよ!」
「ゆ?れいみゅ、どうしちゃにょ?」
れいみゅは、りかいしちゃよ!
おいしいあまあま、たべれるよ!

「にんげんさんに、おねがいしようにぇ!」
「ゆゆ!?にんげんさん・・・?」
にんげんさんに、おねがいするってにゃんのことなのじぇ・・・。

「にんげんさんに、ごはんもらおうにぇ!あまあまいっぱいだよ!」
「ゆ?ゆゆゆ!?」
れいみゅ、いったい、にゃいいってるのじぇ?
にゃんで、にんげんさんにごはんさんもらうのじぇ?

「おもいだしてにぇ!
 れいみゅたちのごはんは、にんげんさんがよういしてくれるんだよ!」
そう、れいむとまりさのごはんはにんげんさんが用意してくれるものなのだ。
何故かは良く分からない。
そういうものなのだろう。
もしかすると、れいむとまりさが、あんまりにもかわいいからかもしれない。
「ゆゆ!そうなにゃのじぇ!
 まりちゃたちのごはんは、にんげんさんがくれるのじぇ!」
そう言えば、そうだった。
大体一日に二、三回ごはんが出てくるのだ。
ここ数日、おうちが急に寒くて臭い場所に変わったり、
今まで一緒に住んでいたはずのにんげんさんがいなくなっていたりと、
慌しくてゆっくりと考えている暇もなかったが、そういうことになっていた。
それならば、にんげんさんにお願いしてみるというのは良い方法だ。
もしかすると、うっかりれいみゅとまりちゃのお世話を忘れているのかもしれない。
まあ、にんげんさんたちは皆、見るからにゆっくりしていないし、
忙しいこともあるのだろう。
別に怒っているわけではないのだ。
ごはんさえ出してくれれば文句は言わない。


「それじゃ、にんげんさんにあまあまもらうのじぇ!」
「おにゃかすいてるから、いっぱいもらおうにぇ!」
そうと決まれば、早くお願いしなければ。
道行く手近なにんげんさんに声をかけてみる。


「にんげんさん!れいみゅと、まりちゃにあまあまちょーだいにぇ!」
「まりちゃたち、おにゃかすいてるのじぇ!いっぱいほしいのじぇ!」
元気良く、にんげんさんに声をかける子ゆっくりたち。


「・・・。ええと、なんでいきなり俺に、ごはんくれなんて言ってるのかな?」
一瞬呆けた後、気を取り直して尋ねてみる。


「ゆ?れーみゅたち、おにゃかすいてるよ・・・?」
「まりちゃも、おにゃかぺーこぺーこなのじぇ?
 きのうから、くささんしかたべてにゃいのじぇ。」
おなかがすいたら、にんげんさんが、ごはんをくれるんじゃなかったか。
おかしいな・・・。
今までずっとそういう決まりだったはずだなんだが。
子ゆっくりたちのほうも「?」といった疑問符が浮かんだかのような表情で、
にんげんさんに空腹を訴えてみる。


「そうか・・・。お前ら腹減ってるのか・・・。」
まだどうみても子どもだよな、こいつら。
野良なんだろうけど、それほど汚れてないし、最近捨てられた飼いゆっくりとかかな。


「ゆ!そうだよ!れいみゅ、あまあまたべたいよ!」
「まりちゃも!まりちゃも、あまあま、おにゃかいっぱいたべたいのじぇ!」
やっと分かってくれたか。
一瞬何のことだろうという顔をされたときは、こっちが不安になってしまった。
まあ、とにかくここ数日碌なものを食べていないから、
今日はおなかいっぱい、おいしいものを食べたい。


「ええと・・・。そうだ・・・。
 じゃあ、これあげるよ。二人で半分づつな。」
ちょっと可哀想だな・・・。
そういえば食べかけのチョコレートがあったな。
半分食べて、あと六個残ってる。
二匹で半分に分ければちょうどいいよな。


「ゆゆ!ちょこれーとさん!にんげんさん、ゆっくちありがちょう!」
「ゆー!まりちゃ、ちょこれーと、だいしゅきなのじぇ!」
チョコレート!
あまあまのなかでも、特に好きなものだ。
やっぱり、にんげんさんがごはんをくれるんだね。
もっと早くこうすれば良かったよ。

「それじゃ、俺は行くから。」
ゆっくりは甘いものが好きだとは聞いていたけど、
あんなに喜んでくれると、まあ悪い気はしないな。
でも、あんなに喜ぶってことは余程腹が減ってたんだろうな・・・。
そう思うと、やっぱりちょっと可哀想だな。

「ゆ!まりちゃ、ごはんはべつのところでむーちゃむーちゃしようにぇ!」
「ゆん!ゆっくちりかいしたのじぇ!」
こんなだだっ広い場所じゃゆっくりできないね。
もっとゆっくりした場所にいこうね。
???
でも、良く見たら、ちょっとあまあまの量が少ない気がする。
いつもならこれくらいでも十分だが、今は特におなかぺーこぺーこだ。
もうちょっと貰ったほうがいいだろう。


「にんげんさん!あまあま、もうちょっとちょうだいにぇ!
 ゆ・・・。にんげんさん?」
「ゆぅ・・・。にんげんさん、もういっちゃたのじぇ・・・。」
しまった。
チョコレートに喜んでいる間に、にんげんさんは行ってしまったようだ。
やっぱり、にんげんさんはゆっくりしていない。
随分忙しいことだ。
まあ、いい。
これだけあまあまがあれば、一食分としては十分だ。


「ゆ・・・!あまあま、むーちゃむーちゃして、しあわちぇーするよ!」
「あまあまなのじぇ!はやくいくのじぇ!」




二匹は落ち着ける場所を探し、道路の脇の植え込みを選んだ。
本当はもっとゆっくりした場所が良かったが、子ゆっくりの移動能力では
そうそう良い場所は見つからない。
それに空腹に加え、魅力的なチョコレートを持ったまま
長時間、我慢などしていられなかった。
「ゆっくちいただくよ!」
「ちょこれーとさん、むーちゃむーちゃするのじぇ!」
むーちゃむーちゃ
むーちゃむーちゃ
「ちちち、ちあわちぇーーー!!」
「おいしいんだじぇ!もっちょたべるんだじぇ!」
むーちゃむーちゃ、ばーくばーく
むーちゃむーちゃ、ばーくばーく
あっと言う間に、三つずつのチョコレートを食べ尽す二匹。

「ゆっふー!おにゃかいっぱいだよ!でも、まだたべちゃいよ!」
「まりちゃも、もっとあまあまたべたいのじぇ!
 もっと、にんげんさんに、あまあまもらうのじぇ!」
「ゆん!そうだにぇ!にんげんさんに、おねがいしようにぇ!」
ごはんは、にんげんさんにお願いして貰うのが正しい作法なのだ。
これまでの経験に加え、先ほどのチョコレートの件で
子ゆっくりたちは完全に確信した。


「ゆ!にんげんさん!れいみゅたちに、あまあまちょーだいにぇ!
 ちょっとでいいよ!」
「まりちゃ、またちょこれーとさんがいいのじぇ!」
再び道行く人に声をかける。


「・・・・・・。」
にんげんさんは、ちらりと二匹に目を遣るとそのまま足も止めず歩き去ってしまった。


「ゆ・・・。ゆゆぅ!?にんげんさん、まっちぇね!
 れいみゅ、あまあまほしいよ!」
「にんげんさん!まりちゃたち、まだちょこれーとさん、たべられるのじぇ!」
にんげんさん!
子れいむと、子まりさの必死の呼びかけにも、
にんげんさんは振り返りもせず遠ざかっていってしまった。


「ゆぅ・・・。にんげんさん、あまあまくれなかったにぇ・・・。」
「ゆぅ・・・。きっと、まりちゃたちにきづかなかったのじぇ・・・。」
もうちょっと、チョコレートが食べたいと思っていた二匹はしょんぼりと俯く。


「ゆ!まりちゃ、つぎのにんげんさんは、きっとあまあまくれるよ!
 げんきだしてにぇ!」
「そうだにぇ!つぎは、もっとげんきよく、おねがいするんだじぇ!」
すぐに元気を取り戻した二匹は、次々とにんげんさんたちに声をかけ始めた。







夕方。
あれから、子れいむと子まりさは片っ端からにんげんさんに声をかけ続けた。
「ゆん!にんげんさん、れいみゅと、まりちゃにあまあまちょーだいにぇ!」
「まりちゃたちに、ごはんさんちょーだいなんだじぇ!」

「ゆ!にんげんさん!れいみゅたち、またおにゃかすいてきちゃよ!
 はやく、ごはんさんよういしてにぇ!」
「まりちゃたちに、ちょこれーとさん、たべさせてほしいんだじぇ!
 ・・・なんで、まりちゃたちのこえ、きこえにゃいんだじぇぇ!!」

「ゆぅ・・・。れいみゅ、もうちゅかれたよ・・・。
 なんでもいいから、たべちゃいよ・・・。」
「ゆわーん!ゆぴーーー!!まつんだじぇ!
 ・・・いかにゃいでほしんだじぇ!まってにぇーーーー!!」

結局、最初にチョコレートをくれたにんげんさん以外、誰一人、
子ゆっくりたちに食べ物を分けてくれることはなかった。
もう日は沈みかけている。
ゆっくりはおうちへ帰る時間だ。

「ゆー・・・。そういえば、きょうもおうちみつからにゃかったにぇ・・・。」
「そうだじぇ・・・。おうち、さがしてにゃいんだじぇ・・・。」
一日中にんげんさんに声をかけ続けて、
おうちを探しに行くのを失念してしまっていた。

二匹の子ゆっくりが、これからどうしたものかと
ゆんゆん唸っていると、すぐ脇を自動車が走り抜けていった。

ばしゃっ

「ゆぴぃぃぃぃぃ!!!?」
「まりちゃ!!?」

自動車は通り抜けるときに、近くの水溜りの水を盛大に跳ねていった。
子まりさは、全身でその水を被ってしまった。
「ゆ、ゆ、、ゆっっしょん!!」
「まりちゃ、だいじょうぶにゃの!?」
慌てて、子まりさの安否を確認する子れいむ。

「ゆっしょん!ゆ、ゆ、ゆ、ゆ・・・。
 しゃ、しゃむいけど、まりちゃはだいじょうなのじぇ!」
全身ずぶ濡れだが、長時間水に浸かっていた訳ではないので命に別状はなさそうだ。
ただ、この時期の水浴びは流石に辛そうだ。
濡れた体に、容赦なく冷たい風が体温を奪っていく。
子まりさは、ガタガタと酷く震えて、早くもくしゃみが出ている。
「よかったよ!おみずにぬれると、ゆっくちできにゃくなっちゃうにぇ!
 まりちゃが、おびょーきににゃるとたいへんだから、もうおうちにかえろーにぇ!」
「ゆっしょん!・・・しょうだにぇ!おうちでゆっくちするんだじぇ!
 ・・・ゆ?おうち?」
そうだ。
おうちに帰ってゆっくりするのはいいが、肝心のおうちがまだ見つかっていない。

「ゆーん・・・。しょうだ!きのうのおうちで、ゆっくちしようにぇ!
 ちょっとしゃむいしゃむいだけど、がまんしようにぇ!」
「そうだじぇ!しゃむいしゃむいのときは、しゅーりしゅーりすればいいのじぇ!」
「ゆゆ!まりちゃはてんさいだにぇ!
 いっぱいしゅーりしゅーりすれば、しゃむくにゃいにぇ!」

今日も一日、何の成果もなく昨日の自動販売機に逆戻りだ。





自動販売機の裏は、相変わらず熱がこもって暖かい。
といえ、今日も雲の少ない天候のせいで、夜中は冷え込むだろう。
まして、子まりさの濡れた体はすぐに乾くわけでもない。
体が乾くまで、風で熱を奪われ続ける。


ガタガタ
ブルブル
自動販売機の裏に戻ってからしばらく経つが、子まりさの様子がおかしい。
空腹で体力が落ちているところに、体が冷え切ったのが良くなかったのだろう。
おそらくは、ゆ風邪だ。

「れいみゅ・・・。まりちゃ、しゃむいよ・・・。おにゃかしゅいたよ・・・。」
今にも消え入りそうな声で寒さと飢えを訴える。

「ゆぅ・・・。まりちゃ、しっかりしてにぇ!ゆっくち、ゆっくちだよ!」
体力の低下が危険なレベルにあることを察して励ます声にも必死さが滲む。

「ゆぅぅぅ、ゆっぐ、ゆえぇぇぇぇん!しゃむいぃぃぃ、しゃむいよぉぉぉぉ!」
子まりさは、一転して大きな声で泣き出した。
が、まだ大きな声を出すだけの余裕があるのだと楽観視することは、
流石に能天気な子饅頭にもできそうになかった。
どちらかと言えば、それは死を間近にしたものが錯乱しているとしか見えなかった。
子れいむは、動揺しつつも励ますことをやめない。

「しゅーりしゅーり!しゅーりしゅーり!
 しゅーりしゅーりはゆっくちできるよ!まりちゃ、あったかくにゃった?」
「・・・・・。」
急に子まりさが黙り込む。
不安になった子れいむが、子まりさの様子を窺う。
「ゆぅ・・・。」
子まりさは衰弱しきった弱弱しい表情を浮かべている。
「まりちゃ・・・。まりちゃ、げんきだしてにぇ、しゅーりしゅーり・・・。」
子れいむは、どうすることもできず、
ただ、すーりすーりで少しでも子まりさを暖めてやった。



子まりさは、眠っていたり、起きていても眠ったように静かでいたかと思うと、
不意に大声で泣き出し、大騒ぎするということを何度も繰り返した。
その都度、子れいむは必死で子まりさを慰め、励ました。
できることは、すーりすーりと、声をかけてやることだけだった。



「ゆぅ・・・。まりちゃ、ねむったんだにぇ・・・。」
しばらく子まりさが静かだ。
もしかしたら、まりちゃもおちついたのかもしれないね・・・。
そうだと良いのだけれど。




「ゆぴー・・・。ゆぴー・・・・。むにゃ・・・。ゆ・・・?」
どうやら、ちょっと眠っていたらしい。
まあ普通なら眠っている時間なのだから当たり前だ。
ただ、子まりさの具合が心配な今は、そうそう安心して眠ってもいられない。
とはいっても、あの大泣きをしないのだから大丈夫なのだろう。
「ゆ・・・。」
良かった。
思ったより、穏やかな表情で眠っている。
ゆっくりできているようだ。
「・・・・・?」
子まりさと触れている皮が冷たい。
眠っているうちに冷えてしまったのだろうか。
またすーりすーりしてやったほうがいいだろうか。
「・・・・・??」
いや。
それにしてもおかしい。
いくらなんでも冷たすぎる。
「まりちゃ・・・!まりちゃ、ゆっくちおきてにぇ!
 まりちゃ!まりちゃ!!」
不安になった子れいむは、子まりさを起こそうと声をかける。
必死に子まりさの体を揺すってみる。
「まりちゃ!おきてにぇ、まりちゃ!ゆっくちおきてにぇ!
 おにぇぼうさんはゆっくちできにゃいよ!!」

「・・・・・・・・!!!」
「・・・・・・・・!!!」
「・・・・・・・・!!!」
「・・・・・・・・!!!」



「ゆっ!ゆっぐ・・・!ゆびぇぇぇぇぇぇん!!!
 まりちゃぁぁぁぁぁ!!!」
あれからどれだけ声をかけても、揺すってみても、
子まりさは目を開けてくれなかった。
その冷たい体に触れてみれば良く分かる。
まりちゃは永遠にゆっくりしてしまった・・・。


「ゆっ・・・、ゆぐ、ぐしゅん・・・。まりちゃ・・・。」
泣き疲れていつのまにか眠ってしまった子れいむ。
子れいむにしても、体力は落ちている上に、
昨日今日と睡眠不足も手伝って熟睡してしまった。
目が覚めるのは遅い時間になるだろう。



「ゆ・・・。れいみゅ、めがさめちゃよ・・・。」
わざわざ目が覚めた宣言と共に起き上がる子れいむ。
案の定、お日様は大分高くなっている。
「まりちゃ・・・。」
夢であればと思う。
だが、そうでないことは子ゆっくりとはいえ理解できている。
「ぐしゅ・・・。ゆ!れいみゅ、もうなかにゃいよ!」
そう。
れいむは強い子ゆっくりな子。
もう泣かない。
子まりさの分までゆっくりしなければ。
「ゆん!れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこだよ!」
昨日の午前中にチョコレートを食べてから何も口にしていない。
まずは、にんげんさんにお願いして、ごはんを貰おう。
全てはそれからだ。


「ゆっくちしていってにぇ!にんげんさん、れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこだよ!
 ごはんさんちょーだいにぇ!」
昨日と同じくにんげんさんに、ごはんを貰おう。
僅かに違いがあるのは、まず最初にきちんとご挨拶から始めること。
あとは、贅沢を言わず、あまあまに限定せずに、
ごはんさんを要求していることだろうか。
大した進歩かもしれない。
だが、にんげんさんたちは一向に止まってくれない。
それでも、子れいむは挫けない。
子まりさの分までゆっくりするのだと、誓ったばかりでもあるし、
子れいむ自身、抜き差しならないところまで空腹が酷いのだ。

「にんげんさん、れいみゅにごはんさんくだしゃい!」
「れいみゅ、おにゃかぺーこぺーこなんでしゅ!
 なんでもいいから、たべもにょをくだしゃい!」
「れいみゅは、いっしょにいた、まりちゃがしんじゃったんでしゅ!
 とっちぇもかわいそうだから、ごはんさんくだしゃいぃぃぃ!!」


必死ににんげんさんたちに食い下がるが、成果は芳しくない。
しつこくなった分、にんげんさんたちは、
迷惑そうな苛立たしげな目を向けているが、子れいむはその危険な視線に気づかない。
子ゆっくり故、餡子脳故のこともあるが、このことについても
一回目でたまたまごはん調達に成功してしまったことが、
却って悪いほうに作用してしまった。
にんげんさんにお願いすれば、ごはんが出てくる。
その偏った知識がそれ以前の経験と相まって、
完全に正解としてインプットされてしまっている。


「ゆぅぅぅ・・・。にゃんで、にんげんさん、ごはんくれにゃいのぉぉぉぉ・・・。」
子れいむは訝しみ、嘆きながらも道端の草をむーしゃむーしゃしていた。
本来、自分にはもっとちゃんとしたごはんが出されるはずで、
こんなものを食べる必要などない。
しかし、現実としてすきっ腹を抱えたまま、変わらずごはんは用意されない。
仕方なく、手近で入手できる食料に手をつけたのだった。


その後、再びにんげんさんに声をかけ続ける子れいむ。
まったく成果があがらぬまま夕方を迎えてしまう。
それでも、今日は粘ってごはん調達に励む。
「ゆん!にんげんさん、ゆっくちしていっちぇにぇ!
 おにゃかぺーこぺーこのれいみゅに、なにかたべものちょーだいにぇ!」
「・・・。お前、腹減ってるのか。」
「ゆ・・・。そうだよ!れいみゅは、とっちぇもおにゃかぺーこぺーこだよ!」
「よし・・・。それじゃ、俺についてきたら食い物やるよ。どうする?」
「ゆゆ!?いくよ!れいみゅは、にんげんさんについてくよ!
 それで、おにゃかいっぱいむーちゃむーちゃするよ!」
いくよ!
子れいむは、キリッ、と表情を引き締めると、間髪入れずに決意する。
れいみゅは、おにゃかいっぱい、むーちゃむーちゃするんだよ・・・!!

「よし。それじゃ、俺の手に乗るんだ・・・。」
「ゆ!?ゆん!!」
一瞬、戸惑うがすぐに決意し、大きな掌に飛び乗る。
そして、視界が高くなっていく。
「ゆゆ!れいみゅ、おそらをとんでるみちゃい!!」




にんげんさんに運ばれてやってきたのは、公園だった。
もう日が暮れている今は、人気もない。
「ほら、これ食えよ。」
子れいむを地面に下ろすと、にんげんさんは何かを子れいむの前に放った。
あまあま!
あまあまだ!
「ゆ!にんげんさん、ありがちょうだよ!
 れいみゅ、ゆっくちいただきましゅ!」
むーちゃむーちゃ
むーちゃむーちゃ、ちちち、ちあわちぇぇぇぇーーー!!!

「ゆっぷー!れいみゅ、おにゃかいっぱいだよ!
 ・・・ゆゆ!!?」
あまあまを全て平らげて、大満足な子れいむの体が宙に浮く。
一体何が起こったのだ?
と、疑問に思った瞬間、
みちみちっ
「ゆ!いちゃいよ!れいみゅのぴこぴこさん、ひっぱらにゃいでにぇ!」
にんげんさんは、子れいむのもみあげを摘まんで持ち上げると、
そのまま振り回した。
「いちゃいーーー!!いちゃいよーーーー!!
 れいみゅのピコピコさん、はにゃしちぇーーーーー!!!」
思いっきり、振り回された子れいむは、
もみあげが根本から千切れ地面に叩きつけられた。

「ゆっ、ゆっ、ゆ・・・。れいみゅのぴこぴこさん・・・。
 ぴこぴこさん、はやくれいみゅにくっついてにぇ・・・。」
ぺーろぺーろ

子れいむは、にんげんさんが地面に投げ捨てたもみあげの元へ跳ねていくと、
懸命にぺーろぺーろした。
「ぺーろぺー・・・。ゆ!!!!?
 やめちぇにぇ!はやくれいみゅを、はにゃちちぇにぇ!」
同じように持ち上げられ、もう片方のもみあげも千切られてしまう。


「れいみゅ・・・。れいみゅのぴこぴこさん・・・。
 れいみゅ・・・、もうぴこぴこも、わさわさもできにゃいよ・・・・。」
地面に転がりながら、目に涙を溜めてもみあげを見詰める子れいむ。

にんげんさんにそっと落ち上げられる。
「ゆ!!!?やめちぇにぇ!れいみゅにひどいことしにゃいでにぇ!」
にんげんさんの手の上で、大騒ぎする子れいむ。
にんげんさんは、そんな子れいむを無視して、
もう一方の手を子れいむに添える。
そして、優しく子れいむを撫で、揺すりだす。

「ゆ?ゆぅぅ・・・。」
最初の内は激しく抵抗していたが、だんだんと頬が上気し、
抵抗が止んでくる。
「ゆ、ゆふぅぅ・・・。れいみゅ、にゃんかへんだよぉ・・・。」
だんだんと激しく動き出すにんげんさんの掌。
「ゆ!ゆっ!ゆゆぅっ・・・!ゆふっ!にんげんしゃん、れいみゅ!
 れいみゅ、きもちーよっ!もっちょしてねっ!もっちょしてねっっ!」
息も荒く、にんげんさんに行為を催促する子れいむ。
子れいむの顎の下辺りに、小さな突起が顔を出している。
小さいながらも、痛いほど張り詰めたそれを、
にんげんさんは無造作に千切る。

ぶちっ

「ゆ!ゆゆゆゆゆ!!!?い、いちゃいいいーーーーーー!!!
 れいみゅの、れいみゅのぺにぺにがーーーーーー!!!」
子れいむと、ぺにぺにを投げ捨てるにんげんさん。

子れいむは、横たわったまま、自分の眼前に落ちたぺにぺにを見て
涙を流しながら呟く。
「れいみゅのぺにぺに・・・。
 れいみゅ・・・、もう、あかちゃん、うめにゃいよ・・・。」

更に、持ち上げられる子れいむ。
今度は逆さまだ。
「もう、やめちぇぇぇーーーーー!!!れいみゅをはなしちぇーーーーー!!!」
このにんげんさんは、危険だ。
恐怖に支配された子れいむは、
逆さまにされた底部をぐにぐにと動かして、
必死でにんげんさんから逃れようとする。
にんげんさんは、それに全く構わず、
拾った木の枝で子れいむの底部を傷つけていく。

ぐさっ
ぐさっ
ぐぐぅー、ぐしゅ

「ゆんやーーーー!!!ゆぴっ、ゆぴっ、ゆぴぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
木の枝で底部を突き刺し、掻き回し、徹底的に破壊する。

そっと、地面に下ろされたとき、
子れいむの底部は全く機能しなくなっていた。

「ゆ・・・。れいみゅのかわいいあんよが・・・。
 もう、ぴょんぴょんも、ずーりずーりもできにゃいよ・・・。」
呆然と呟く子れいむ。
もう、呟く以外、移動するどころか、ぴこぴこわさわさすらできない。

にんげんさんが、子れいむに手を伸ばす。
子れいむは、とっくに絶望しきって、
抵抗しようともしない

むんずっ
ぶちっ

「ゆ!?」

にんげんさんは、れいむのお飾りを奪った。

「ゆ!?にんげんさん、れいみゅのおかざりかえしちぇ!
 れいみゅ、おりぼんさんにゃいと、ゆっくちできにゃいよ!!
 にんげんさん!!!!」

お飾りを奪ったにんげんさんは、そのまま行ってしまった。
手に子れいむのお飾りを持ったまま。






「・・・・・・。」
子れいむは、もう何も言わない。
動くことができない。
周りには助けてくれそうな何者もいない。
仮にいたとしても、今の、ぴこぴこも、
お飾りもないれいみゅを助けてくれるとは思えない。
もう、赤ちゃんも産めない。
生きている意味などない。
全て諦めた。
ただ、疑問だけがあった。

れいみゅ、にゃんにもわるいことしてないよ・・・。
にゃんで、こんなめにあうにょ・・・?
にゃんで、まりちゃはしんじゃったにょ・・・?
れいみゅたち、なにかわるいことしちゃの・・・?







子れいむには理解できない。
ただ、ふと臭いおうちのことを思い出した。



臭かったけど、今思えば、あの頃はゆっくりしていたな・・・。












アナザーなラスト


「よし、ついたぞ。ここが俺の家だ。」
にんげんさんに運ばれて来たのは、にんげんさんのおうちだった。
「ゆわぁぁぁーーー!!とっちぇもゆっくちしてるにぇ!!」
「ほーら、あまあまだぞー。」
「むちゃむーちゃ、しあわちぇーーーー!!」
その後、事情を聞いたにんげんさんは、大急ぎで子まりさを連れてきた。
永遠にゆっくりしたと思われた子まりさは、実は仮死状態で、
にんげんさんの手厚い治療で元気になりました。
そのまま、にんげんさんの飼いゆっくりになった二匹は大人になり、
数百匹の子や孫に囲まれ幸せなゆん生を送りました。



















昨日、マ・あきのところに一匹の子まりさがやってきました。
仲良くやってます。


元ネタ:儚いあき

挿絵:儚いあき

挿絵:嘆きあき

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マ・あき 挿絵
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