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  • anko4137 おためしリアルありす

ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー

anko4137 おためしリアルありす

最終更新:2012年04月05日 02:56

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管理者のみ編集可
『おためしリアルありす』 49KB
小ネタ 改造 変態 現代 ぺにまむ HENTAI注意、ばや汁です。スレ提供ネタ作品。

注意!
このSSの作者は『ばや汁』です。
このSSにはドHENTAIな表現、およびオリジナル設定、胴付きゆっくり成分が多分に含まれております!
苦手な方は、申し訳ありませんがブラウザバックをされるか、
不快な思いをされる場合があることを了承のうえ、読み進んでください。

---------------------------------------------

人間万事塞翁が馬。
ラッキーもアンラッキーも、いつもクールに乗り切りたいといつも思っていた。
けれどまさかあんなことが起きるなんて。
一体俺が何をしたというのだろう。
願わくば、退屈だったあの平平凡凡な毎日に戻りたい。





「私たち、いつまでも良いお友達でいましょう」
あなたはこの言葉を誰かに投げかけたことがあるだろうか。
一見美しい、綺麗な言葉のようにも見える。
「・・・」
けれど目の前の彼女からこの言葉をかけられた俺は、ただただ下を向いて、
唇を強く結んで、今にもあふれそうな涙をこらえている。
「それじゃあ、またいつか、今度は飲みにでも行きましょう、暇なとき誘って」
彼女は優しい、鋭利なナイフを丁寧に丁寧にオブラートに包んで俺に突き付けてくれる。
けれどその言葉の本当の意味を理解できない俺ではない。
いっそのこと、
「あんたなんか大嫌い、もう二度と顔も見たくない、今すぐ消えて」
と、拒絶でもされたほうがよっぽどマシだっただろう。
「あ、ああ、うん、じゃあ、また・・・」
俺の口から出たのは、なんとも情けない声。
背を向けて去っていく彼女に、そんな中途半端なセリフしかかけられない俺は、
きっともう二度と彼女と会うことはないだろう。
今彼女を背中から抱きしめて、もう一度愛の告白をすれば、結果は変わるだろうか。
いや、たぶんそれはない。
こうやって簡単にあきらめるから俺は・・・なんて、一人取り残され、暗い思考の海にずぶずぶと沈んでいくのだった。




「あーあーあー!あーーーー!畜生!はーんだ、知るかあんな女!
 俺の魅力に気づかない味噌っかすだ!あいつに貢がされる金が浮いたんだ、ラッキークッキーもんじゃ焼きだっつーの!」
グビリ、はぁー。
飲み干したビールの缶をぐしゃりとつぶして、適当に頬り投げる、壁や床に数回バウンドして、カラカラと空しい音が止んだ。
そこでもう一度頭を抱えて、髪の毛をぐしゃぐしゃにして、深いため息を一つ。
頭をよぎるのは、大好きだった彼女の笑顔・・・ではなく、ここまで彼女に付き合ってきた時間と金の無駄を嘆くことばかりだった。
結局所詮その程度だったということなんだろうが、自分がなんとも卑しい低俗な人間のように思えて、またため息。
胃の上あたりでふつふつと渦巻く黒い感情、俺はそれに任せてパソコンのキーボードとマウスを操った。
「いいんだ、結局俺にはリアルの女なんて必要なかったのさ」
慣れた手つきで表示したのは、お馴染みのアダルトサイト。
俺はそのサイトの中の一枚の画像を表示して、にんまりと頬を緩めた。
「ああ~・・・可愛いなぁ、やっぱり天使だな、ぐふふふ・・・」
モニタに映し出されているのは、一人の裸の女の子の画像。
けれど普通の健全な男子が見るようなボンッキュッボンなお姉さんの扇情的な姿などではない。
華奢な肩、折れそうな四肢、くびれのないすとんとした胴に、”つるぺた”という言葉のぴったりな凹凸のないおっぱい。
そして股間にあるのは、足を開いていてもぴったりと閉じた可愛い一本筋のワレメちゃん。
あどけなさの残る、などというものではない、完全なるロリータ。
それを眺めては息を荒くし、ズボンの下の愚息の猛りを感じている俺。
そう、俺はまぎれもないロリコンだった。
あわよくば付き合いたいと思った女性もスレンダーな体形ばかり、当然さっき振られた彼女も、ナイチチ女だった。
正直大人の女の魅力ってやつは、俺にはかけらも伝わってこない。
俺はサイトのボタンをクリックして画像を次へ次へと送っていく。
あどけない顔でポーズをとる女の子が、どんどん大胆な格好になっていき、ついには自らの手でワレメを広げ、そして男が現れて・・・。
「ああっ!たまんない!たまんないよ!」
いつの間にかズボンの中に伸びた右手はゴシゴシと強く息子を扱きたて、勢いに任せて一気にフィニッシュ。
しかしすっかり酔った俺は、それだけで収まらずサイト巡回を続ける。
次々と画面に映し出されるさまざまな、けれど一様に淫らな行為に及ぶ幼い女の子たち。
普通に考えればこんな画像をおおっぴらに乗せているサイトは即お縄物だろう。
けれどここが大丈夫なわけがある、それはここに出演している子のすべてが、”ゆっくり”だからだ。
そう、彼女らは胴付きゆっくり、人間ではないのだから法律も関係ないというわけだ。
そんな中でも俺の一番のお気に入りは、”ありすちゃん”。
金色のサラサラのショートヘアに赤いカチューシャのアクセント、外人さんみたいな青い瞳。
それに写真だけでもわかるエッチなことへの積極性。
このサイトのトップページと、ありすちゃんのまとめのページの二か所をブックマークに置いてしまうほど、彼女は俺の心にストライクだった。
彼女の微笑みと、美しい身体を見れるだけで、ほかの女のことなんかすっぱり忘れられる。
そうさ、俺はやっぱりロリコンのゆっくり好きの変態野郎だったんだ、いまさら人間の女になんか手を出そうとしたのが間違いだったんだ。
もうあいつとの出会いのきっかけなんか忘れちまったし、これからもうチャンスはないとしても後悔なんかない。
俺にはありすちゃんがいるじゃないか・・・。
お気に入りの画像を表示して、そばに置いてあったティッシュ箱から数枚引き抜き、再度スタンバイ。
と、ふとそこで俺の視界の端にあるものが目に映った。
「あなただけの・・・ありすちゃん・・・」
チカチカと画面の横で光る広告バナーの文字に、俺の目はくぎ付けになってしまう。
雷に打たれたような衝撃が頭に走った。
「そうだ、そうだよな、ふふふ、ふふふふふふふふ」
そこから先のことは覚えていない、狂ったように笑いを浮かべながら、俺はマウスを操作し時にキーボードに指を叩きつける。
酔った勢いというものは、かくも恐ろしいものだ。


次の日、机に突っ伏したまま寝ていた俺が痛む身体を起こしながら見たものは、
『ご注文ありがとうございました』
という文字と、注文時に入力したであろう俺の個人情報の表示された画面だった。






数日後、俺は居住まいを正して部屋の中心に座っていた。

話はほんの少し戻る。
あれから少々奇妙なことが起こっていた。
酔った勢いとはいえ、重大な買い物をしてしまったと慌ててメールを開いた俺。
あの時俺が購入したのは、すっきりドールと呼ばれる商品ゆっくりで、
ようはセックス用に改造を施された胴付きゆっくり、動くラブドールみたいなものだ。
普通の胴付きゆっくりとも、たしかにしようと思えば人間同じようにセックスはできる。
けれど所詮人間とは違う生き物なので、よほど念入りに準備や調教を程さないと行為に及ぶことはできず、
ペットとしての関係の悪化、たとえば激しい抵抗を受けてお互い怪我をしたり、
最悪の場合ゆっくり側の性器が破壊されてしまう、なんてこともある。
けれどすっきりドールは違う、きちんとした遺伝交配で大きなまむまむを持った彼女らは、
人間の大きなペニスを十分包み込むことができ、かつある程度人間仕えるための訓練を受けて出荷されてくる。
そうすることで、初めからペットと飼い主、ではなくパートナーとしてのコミュニケーションを円滑に図ることができるのだ。
もちろんあの俺の愛してやまないありすちゃんとである、ロリぷにエッチなありすちゃんと毎日一緒にいることができるなんて、
至福以外の言葉で表す手段を俺は持ちえない。
が、それはあくまで理想の話である、現実はかくも重たい。
そう、ペットとしてのゆっくりの価格は、それほど高くないが、そこに胴がついてドン、目的用に改良された種でドン、訓練をうけてドドン!
簡単に言えば、どえらい高いのだ。
詳しい価格についてはまちまちなのでご想像にお任せするが、数か月働かなくても普通に暮らせる程度の打撃は回避不可能だろう。
今の俺にそのような余裕もあるわけもなく、落胆する気持ちともしもの時の恐怖で胃を痛くしながら新着メールを見ると、
別の意味で衝撃の内容がそこに書かれていた。
「え?そんなんでいいの・・・?」

ずいぶん長い文章がまだ下に続いていたが、冒頭に書いてあった文字は、振込先とたった10万円の金額の文字。
ケタは間違っていないかと思わず何度も確認する。
それで俺だけのありすちゃんと出会えるならと、ホイホイ金を振り込んでしまった。
振り込んだ後にいまさら詐欺の可能性を疑ったが時すでに遅し・・・。
と思ったが、家に帰ってメールを見ると振込確認と発送予定日のメール。
まさに天に上るような気持ちだった。
それから数日、居てもたってもいられなくて、サイトの写真から予想した体格に合わせた女児用の下着を、
デパートに行ってこそこそしながら買ってみたり、添い寝用の小さな枕やパジャマをにやにやしながら選らんでみたりして。

そして今に至る。
予定では、あと数分後から数時間以内の時間帯に、俺とありすちゃんは出会いを果たす運命にあった。
もうそわそわが限界に達し、居てもたってもいられなくなったところで、玄関のチャイムが祝福の鐘を鳴らした。
ピンポーン!


「はーい!」
心から出る笑顔というのはこういうもののことをいうんだろう、俺は実に自然な微笑みを浮かべてドアを開ける。
するとそこには、俺が思い描いていた青つなぎにキャップの配送の兄ちゃんではなく、
目深に帽子をかぶった、俺の顎くらいまでの身長の女の人と、黒いスーツに身を包んだ男性が一組。
「あら?えっと・・・部屋間違ってません?」
予想外の展開に気まずくなって頬を掻く。
すると男性が淡々と口を開き、俺の住所と俺の名前を告げ、こちらでよろしいですよね?なんて念を押す。
「はあ」
「間違いないでしょうか」
「はい、間違いないです」
「では受取書にサインを」
「あ、はい」
スーツの男のリズミカルな動作に、こちらもついホイホイと渡された普通の伝票にサインをしてしまう。
「最近の業者さんはカッチリした服装なんですね」
俺がそんなすっとぼけたことを言うと、男はニコリと爽やかな笑みを浮かべて、
「それではどうぞよろしくお願いいたします」
とだけ言って去ってしまった。
「え?」
目の前には、なぜかもじもじと手をこすり合わせている女の子、男はあれよあれよという間に視界から消える。
「え?」
「あ、あの・・・よろしくおねがいします」
「え?」
あまりに予想だにしない出来事の連続に俺はただただ壊れたレコードのように同じセリフを吐いてしまう。
「ちょ、ちょっと待って」
「あ、はい!」
俺が手を翳して待ってと静止のポーズをとると、女の子は素直にそれにしたがって、気を付けのポーズで固まった。
俺はさっき男に手渡された伝票を見る、するとそこに書いてあったのは、確かに俺の家の住所と名前。
そして品名には『ゆっくりありす』とだけ書いてあった。
「えっと、これはありすちゃんのことだよな、あーーーっと、すみません、品物は」
俺は少し気まずくなりながら女の子に聞いてみる、品名は普通といえば普通だが、
内容はラブドールのようなものだ、バレてないとわかっていても気恥ずかしい。
「はい!おまたせしました!」
「お待たせって、だからその、でっかい段ボールみたいのとか・・・?」
女の子は元気よく答えるも、俺の視界にはありすちゃんが入っているような段ボールは見当たらない。
「ごめんなさい、だんぼーるさんには、はいれなくって」
「あ、そうなんですか、で、じゃあありすちゃんは?」
「はい、ありすです!これからよろしくおねがいします、ごしゅじんさま!」
「え?」
またも固まる俺、目の前には、少し頬を染めて、はにかんだ笑顔のまぶしい、青い瞳の女の子が立っていた。






「はあー・・・」
口からこぼれるのは、深いため息。
それも相当な重みをもっていて、まるで呼気が実体化してずしんと床に沈み込むかのようだ。
「あ、あの・・・」
「ん~?」
「ご、ごめんなさい・・・」
テーブルを挟んで俺の向かい側に座っているのは、
俺の陰鬱な視線に申し訳なさそうにシュンとする「ありす」と名乗る女が一人。
帽子をとるとそこには綺麗な金髪のショートに赤いカチューシャ、青い瞳、ここまではいい。
人間と変わらないシャープな顎、折れてしまいそうな細い首に華奢な肩、
そしてそんな細い雰囲気に似合わない、衣服の上からでもわかる『ボンッ!キュッ!ボンッ!』。
どう見てもパツキンガールの外人さん、それが私が『ありすちゃん』だと名乗っている。
思わず部屋の隅とか箪笥の上とかに隠しカメラでも設置していて、ドッキリだったりするんじゃないか、と探してしまう。
が、それも所詮無意味、今すべての現実が白日の元にさらされた俺には、ただただため息しか出なかった。



彼女を家に上げ、一冊の本を渡された俺、白い表紙に書かれていたのは、
『スーパーリアルすっきりドールありすちゃん 試験体 仕様書・説明書』。
イマイチ状況の飲み込みきれない俺は彼女を床に座らせて、その本をめくり、
裏表紙の内側に書かれていた電話番号に電話を掛けた。
伝えたのは予想と違っていたことと誤配の可能性について。
しかしその全てが淡々とオペレーターに切り捨てられていく。
最後に思いついたはっと思いついたクーリングオフ、嬉々として告げる俺。
するとオペレーターが口にしたのは、契約書に内容は全て記載してあった、ということともう一つ。
「万一契約解消を希望される場合、製品の再利用クリーニング代といたしまして・・・」
この後に続いた数字が今の頭痛の種だ、そして俺は冷や汗をかきながら自分の非を詫びて丁寧に電話を切った。
そしてパソコンに届いていたメールを再度詳しく隅々まで読むと、下の長い文章に埋もれて、
今回の契約は新商品のモニター契約を兼ねていて、商品代とモニター報酬を引いた額が10万円だったとのこと。
さらに俺はこれからありすと過ごし、ありすの様子やコミュニケーションの中で感じたことを、
定期的に、一年にわたって会社に提出し続けなければならないのだった。
上手い話には裏がある、分かってはいたつもりではあったが、完全に油断していた俺が悪いのだ。



「あの、ありすがんばりますから、よろしくおねがいしま…」
「はいはい分かった分かった」
顔を上げて身を乗り出すありすの言葉を投げやりにさえぎる。
身を乗り出すとその胸についた大きな塊がゆさっと揺れた、実に目障りだ。
正直今の俺は何か物にでもあたってしまいたいくらいの、行き場のないモヤモヤに支配されていた。
あえて言うならば、こんな状況を作ってしまった自分の愚かしさに、腹が立ってしょうがないといったところか。
今日から始まるはずだった、ろりぷにありすちゃんとのめくるめく夢の生活。
それが現実はコレだ。

彼女は『スーパーリアルすっきりドール』として開発された試験体のゆっくりで、
その容姿は忠実なまでに人間を再現されている。
骨格こそ無いものの、最新技術の粋を集めて整形されたボディは、
たとえそういわれても嘘ではないかと疑ってしまうほどに人間そっくりだ。
顎は細いし口も小さいし、手足だって細くて長い、しいて言えば目が若干くりっとしていて大きいかという程度だ。
人間でいうなら美女と美少女の中間といったところだろうか、健康的な若さの美しい女の子がそこにいる。
説明書を読むと、基本的にはそういうことが書かれていて、
あとは人間とゆっくりの食生活の違いどうこうだとか、一般的な飼育方法が記載されている。
そして全体の3分の1を使用した、実用説明について。
そこには要は俺が『ありすちゃん』としたかったこと、夜の生活についてのことが事細かく記載されていた。
使用できる穴だの、初期状態で可能なプレイだの、これからの調教のしかただの…。
セックス人形という商品としてのマニュアルが機械的につづられている文章は、
何故だかどうにも不愉快で、ぱらぱらとめくってそのままぱたりと閉じてしまう。

そんな作業を意味もなく数回繰り返す、けれど現状が打開されるわけではない。
部屋にはただただ重苦しい沈黙が横たわっていた。
ありすは時々何か言いかけては、ふてくされた俺の様子を見てきゅっと口を真一文字に結んで俯いてしまう。
俺もどうにもいたたまれなくて、声をかけるタイミングも見つけられず、
意味もなく視線をありすのいないほうの壁に這わせていた。
そんなとき、「きゅう~」と可愛らしい音がどこからか響いて、俺は何事かを首をめぐらせる。
するとありすが頬を真っ赤に染めて、おずおずと口を開いた。
「あ、あの・・・おなか・・・へっちゃいました」
「え?あ、あぁ」
時計を見るとすでに昼も過ぎて、いい時間になってしまっていた。
「あ、そうだ、キミは料理とかできないわけ?」
「あ、あの、ありすってよんで・・・ください」
ありすは、俺がよそよそしく接するのをよしとしないらしく、寂しげな顔をして俺をにらむ。
「あー・・・ありす」
「はい!」
俺が素直にしたがってやると、にっこりとほほ笑みを返してくれた。
一瞬俺はその様子に我を忘れて見とれてしまう。
その笑顔は確かに画面の向こうに恋焦がれたありすちゃんと同じものだったかからだ…。
「・・・」
「えへへ・・・」
「で、料理とかって」
「あ、ごめんなさいできないです」
「そう・・・」




「おぉ~・・・」
「・・・」
「しゅごいです・・・」
「・・・」
やりづらい、非常にやりづらい。
腹の虫の時報から十数分、冷蔵庫からありもので炒め物を作る俺の後ろに、
ありすはぴったりと張り付いていた。
何が楽しいのだろう、野菜やら肉やらが塩と胡椒にまみれて焼き色がついていく様を、
俺の操る菜箸を、食い入るように見つめている。
そして時々、おぉとかほほうとか、俺の後ろでため息をつく、その吐息が首筋にかかってくすぐったい。
「あのっ、あのっ、これって、なんていうおりょうりですか!?」
「え、あー、肉野菜炒め?」
「にくやさいいため!おいしそうですぅ!」
目を輝かせているありすを適当にあしらって俺はさっさと作ってしまう。
炊飯ジャーに残っていた昨日の残りのご飯と、インスタントの味噌汁を合わせてテーブルに配置する。
二人分二人分と意識して作っていたら、大皿になみなみと野菜炒めが出来てしまった。
「でもまあ、余ったら俺が食えばいっか・・・」
「おおおおおお・・・」
どかりと腰を下ろして飯を食う体勢に入る俺の前で、ありすは突っ立ったまま、おおお星人になってしまっている。
「・・・」
「おおおおおお」
「・・・座れば?」
「おおっ?!」
俺に促されてやっとありすは俺の向かいに腰を下ろした。
「いただきます」
「いっ、いただきます!」
食事のあいさつを、誰にするでもなくしてさっさと手を付ける俺、うん、塩加減はまあまあ。
ありすの口には合うかな、と視線を向けると、何故だかありすはもじもじとして手を付けていない。
「どうした?食えないものでも入ってたか?」
「あ、いえ、あの・・・」
「なんだよ、言いたいことがあるならはっきり言わないとわからないだろ」
俺もあまり人付き合いの上手いほうではない、
言ってから口調が少々きつかったかと反省するも、ありすは申し訳なさそうに俯いてしまった。
「あー、なんだ、すまん」
「あの、ごしゅじんさま・・・ありす、ありす・・・」
意を決したようにありすはキッと顔を上げる、いったいどんな言葉が放たれるのかと身構えていると…。
「ありす、おはしつかえません!」




「おいしーです!こんなのはじめてたべましたー!」
ありすはフォークを使って一口野菜炒めを口にすると、頬に手を当てて実に幸せそうだ。
たかが野菜炒め程度で何を大げさにと、俺は今までありすがどんな食事をとっていたのか興味がでる。
「今まではどんなもの食ってたんだ?」
俺が何気なく聞くと、ありすは手を止めて目を閉じて思いを過去に馳せる。
「はい、けんきゅうしつではいっつも、ゆっくりようのえいようまんてんのたべものをたべてました!」
「ふぅん、それってうまいの?」
「おいしいですよ!でも、これはもっともっとおいしいです!」
「そっか」
「それに・・・」
「ん?」
ありすは指を組んでもじもじと動かしながら、頬をぽっと染めて上目使いに俺を見た。
「あの、その、だれかとごはんをたべるのって、はじめてでとってもたのしいです!」
「そ・・・そっか」
「はい!」
余計なことを聞いてしまったかなと思ったが、ありすは気にした様子はない。
ニコニコの満面の笑みを浮かべて、フォークで野菜炒めをグサグサと刺しては口に運び、
スプーンに持ち替えてご飯をかきこみ、勢いよく味噌汁を吸い込んでいくありす。
「あ、ご飯粒」
「えう?」
それはそれは、まったくもってガキっぽい食べ方で見ていられない。
ほっぺたについたご飯粒をとってやると、ありすはほほを真っ赤に染めていく。
「ご、ごめんなさい・・・」
「いいさ、別に、見た目によらず子供っぽいんだなありすは」
俺の何気なく発した言葉に、ありすはハッと目を見開いて固まってしまう。
その時強張った体に合わせて、大きな胸がぶるんっと揺れる、ほんと見た目と中身のギャップが…。
「あ、あのっ!」
「ん?」
おかずを口に含んだまま米を噛む、やっぱり二日目は少し硬いか、などと考えていると、
声を発したありすが視界から消えていた。
おやと思うのと同時に、頬にもっちりとした柔らかいぬくもりが押し付けられた。
「ありす、こどもじゃありません!」
顔を上げると、俺の頭を抱えて胸に押し付けたありすが、ぷぅと頬を膨らませている。
たしかに頬を、というよりも顔半分を覆う柔らかなモノは、子供のそれとは明らかに違う。
が、ガキだといわれて即ムキになって否定しにくる行動も、またガキっぽさに他ならない。
「ってか、食事中にむやみに立ち歩くんじゃないよ」
「あっ!その、えと・・・ごめんなさい」
俺に指摘されて、ありすはまたギュッと身をこわばらせる。
そうすると俺の顔がさらに豊満な胸に沈みこむわけだが…。
「別に謝らなくていいよ、大したことじゃない」
「え、あ、ご、ごめ」
「謝らなくていいって・・・」
ありすは俺に言われて言葉を失ってしまう。
俺には何がそんなに申し訳ないのかわからないが、
本当にすまなそうな顔をして、しゅんとして固まってしまった。

これは俺の勝手な予想だが、おそらくありすは試作品として生まれて、
あまり人とコミュニケーションを取ったりしたことがないんじゃないか、と思う。
教育というものはもちろん受けてきただろう、けれどそれはあくまで商品としての開発作業であって、
ありすがありすとして育っていくために必要なことは、実はあまり与えられていないのではないだろうか
確かに俺は、結果として予想とは違っていたとはいえ、商品としてのありすを購入した。
俺の求めるところは、商品として機能の完成されたモノであったはずだが、
目の前のありすを見ていると、何故だか無性にそれが哀れなことのように思えてしまう。
俺はただただ怯える子供のように、その大きな体を震わせているありすに、
どんな言葉をかけてやったらいいかわからず、そっと頭に手を載せて、できる限りやさしく髪をなでてやった。
「あ、ごしゅじんさま・・・」
ありすは俺の手から何かを求めるように、目を閉じて身体を預けようとしてくる。
なんだか気恥ずかしくて、ぱっと手を離し、俺は箸をちょいと動かして自分の向かい側を指した。
「ほら、まだ飯残ってるぞ、食っちゃえよ」
「はい!」
何がそんなにうれしいんだろう、ありすはさっきまでのしょんぼりがすっかり消えて、
ニコニコ顔で席に着き、元気よくおいしいおいしいとご飯を食べ始めた。
(あ、またほっぺにご飯粒ついてる)









「ふぅ・・・食った食った」
「だいまんぞくです~」
余ったら俺が食う、なんて当初は考えていたが、なかなかどうしてありすも大食いで、
細いお腹がパンパンになるまで俺と一緒になって食っていた。
お互い腹をさすりながら、つけっぱなしのテレビをBGMにだらだらとする。
「さて、と」
よっこいしょ、とジジ臭い掛け声とともに腰を上げて、俺は食器を片づけようと手を伸ばした。
「おてつだいします!」
するとすかさずありすも立ち上がり、俺から食器を奪い取る勢いで手を伸ばす。
「まあ、待て待て」
俺は落ち着いて、息を荒くしているありすをなだめる。
「ゆ?」
ありすは手を止めて俺に向き直る、大きな瞳がまっすぐに俺をとらえていた。
「食器、洗えるわけ?」
俺の素朴な疑問に、ありすは首をわずかに傾げて、少ししてからまったく予想していた通りのセリフを口にした。
「わかんないです・・・」
「だよね」


もうここまで来ると、いまさらという感じで対して驚きもない。
いいかげんこのままではまずい気がするので、俺はありすを伴って食器を抱えてシンクに移動した。
「さて、おいしいご飯の後はお片付けですよ」
「はいっ!」
ありすは俺の一挙手一投足に身体ごと移動しながら視線を這わせる。
「スポンジに洗剤をつけて、くしゅくしゅしてあわあわにします」
「あわあわ~」
十分に泡立てたスポンジを汚れた食器に押し付け、ぐいぐいと汚れをそぎ落としていく。
「油汚れを特に念入りに、しっかりと洗うんだぞ」
「はいっ!」
食いつくように見つめるあまりありすはどんどん俺に密着し、細い腕や豊満な胸を俺にぐいぐいと押し付けてくる。
本人もおそらく無意識のことだろうと、俺もそれを無視して食器洗いを続ける。
残すところ最後の一枚というところで、俺は一旦スポンジの泡を落としてからありすにスポンジを渡した。
「やってみな」
「が、ががが、がんばりましゅ!」
タッチされると思っていなかったのか、ありすは俺から受け取ったスポンジをギュッと握りしめたままカチコチになって俺と場所を変わる。
「まずは?」
「す、すぽんじさんであわあわです!」
「そうそう」
ありすは俺に促されて、洗剤の容器を力強く握ってスポンジに勢いよく洗剤をしみこませ、グッグッとスポンジを握りつぶす。
「あわあわだ~!」
すると十分水気を含んでいたスポンジはありすの手の中ですぐに泡立ち、ありすは感嘆の声を上げた。
「で、次は?」
「えと、よごれをおとします!」
ありすは親の仇でも見るように、汚れた食器をキッと睨み付け、大胆な手つきで豪快にスポンジを押し付けていく。
と、いっても俺がわざわざ初心者にガンコな汚れを任せるわけはない、
さっと拭えばとれるような汚れ食器をチョイスしていたおかげで、スポンジの泡に包まれた汚れはすいすいと落ちていった。
「きれいになりましたー!」
我が家に来て初めての仕事を終え、ありすは泡だらけの食器を高く掲げて俺に誇らしげな顔を向けた。
「ああ、えらいえらい、じゃあ最後にすすいで終わりだ」
「すすぎ、ですか?」
ありすが首をかしげるのも無理はない、俺はまだ食器を泡で洗浄するところまでしか教えておらず、
シンクの中の食器は俺が洗ったものも含めてすべて泡だらけだ。
俺はありすの脇から手を伸ばして蛇口の栓をひねり、勢いよく水を出した。
「最後はあわあわを水で流すんだ、やってごらん」
「はいっ!」
ありすはシンクに叩きつけられる水流の中に、おそるおそるつかんだ食器を滑らせる。
水は食器についていた汚れた泡を巻き込んで排水溝に流れていき、ピカピカの食器がありすの手の中で光っていた。
「おおおおお!」
「よくできました」
二人で肩を並べて食器の泡をすべて洗い流し、片付けるころには、ありすもすっかり作業を覚えたようだった。
「つぎからはかんぺきです!ぜひぜひありすにまかせてください!」
「ああ、お願いするよ」
俺は作業完了のご褒美に、なんとなくありすの頭をくしゃくしゃとなでてやる。
するとありすは、今までにないくらい、心底嬉しそうな顔をして満面の笑顔をこぼしのだった。





食器の片づけも終わり、特にすることもない穏やかな午後。
テレビの音だけが、静かな部屋に響き渡っていた。
時折ありすが、バラエティ番組の出演者のセリフに、へー!とか、ふんふん、とか言っている。
俺はぼんやりと、テレビを見ているような、かといって意識はそっちへ向いていないような、宙ぶらりんな状態だ。
(正直気まずい・・・)
ここでもう一度思い出してみよう。
今俺の横で無邪気に身体を密着させながら、テレビを楽しそうに見ているありすは、
ぱっと見外見はグラマラスなお姉さんのようだけど、人間じゃない。
彼女はゆっくり、それもすっきりドール、そのリアルドールバージョンの試作品…なのだそうだ。
説明書も読んだ、契約文等々もあった、けれど未だにもしかしたら隠しカメラでも設置してあって、
何かの拍子に『ドッキリ大成功!』な展開が訪れるんじゃないかと思ってしまう。
いや、実際そうであって欲しい気持ちも、少なからずある。
それは何故か、だってこれがドッキリじゃなかったら、俺はこのありすの所有者で、
何をしても許されるということになる。
彼女に人権なんてありゃしない、あくまで商品である、それも人間の男の欲望をぶつけるためだけに生み出された…。
ぼんやりと思考しながら、俺はありすの方にちらと視線を走らせる。
俺が何を考えているかなんて知りもしないありすは、相変わらず楽しげにテレビを見ていた。
俺の位置から見えるのは、ありすの真っ白な首筋。
そしてそこから視線をすこし下にずらすだけで、
はち切れんばかりに自己主張をしている二つの盛り上がりが服を押し上げて、
衣服の襟元には吸い込まれそうなほどくっきりとした谷間が見えていた。
(いったい何カップになるんだこれは、というかさっきから揺れる揺れると思ったらもしかしてノーブラ…)
「あれ?どうかしました?」
段々と邪な方向に思考がシフトしてしまっていたあたりで、顔を上げたありすとバッチリ目があってしまった。
「え、いや、あっと、べ、べつに?」
ちょっと前とは立場が逆転して、今度は俺がしどろもどろになってしまう。
思春期の中学生でもあるまいし、巨乳を見たところで俺の性癖は特別劣情を催してはこないが、
やはり胸を見ていたことを知られるのは、なんだか気恥ずかしいというか、申し訳ない。
そんな俺の様子に何かを感じ取ったのか、ありすがふと視線を自らの身体にやって、ハッとした表情を浮かべた。
(まずい…)
こういう時は大体世間一般的にある程度パターンが決まっている。
いきなり殴られる、悲鳴を上げられる、ニヤニヤしてからかわれる・・・。
ありすみたいな大人しめ子なら、恥ずかしくって泣いちゃったりするかもしれない、それとも俺を軽蔑するだろうか。
だが、俺がいろいろと覚悟を決めようとしていたとき、ありすから帰ってきた反応は俺のどの予想とも違うものだった。
「あ、あの、ごしゅじんさま、もしかしてありすのおっぱい…みてました?」
「え、あ、その…」
ありすは実にまっすぐ俺の目を見つめて、極々普通にそんなことを聞いてきた。
すると俺はもう言い訳やはぐらかすことも出来なくなって、素直にはいと答えるしかなかった。
「ごめん」
気恥ずかしさが最高潮に達して、耳まで熱く感じるほどだ。
こんな時俺はどんな表情をしているのだろう、鏡で見たことは無いけれどとにかく人に見せたいものじゃないことは確かで、
顔をそらしてしまおうと首に力を入れると、突然ありすが俺のほうに倒れ掛かってきた。
「えへへ、ごしゅじんさま、ありすのおっぱいみたいんですか?ぬーぎぬーぎしましょうか?」
「はい?」
唐突なありすの発言に、素っ頓狂な声を出してしまう俺、対してありすは自分で聞いたくせに俺の答えなんて待っていなくて、
さっさと服の裾に手をやってぐいっと豪快にまくっていく。
「ぬーぎぬーぎ!」
「いやいやいやいやちょっと待て!」
「ふえ?」
もう半分万歳くらいまで腕が上がっていて、裏返った服の向こう側からありすのくぐもった声が聞こえる。
服はすっかりまくれあがって、想像していたよりもほっそりしたお腹と、たわわな胸の下半分までが既に見えてしまっていた。
ついつい見てしまった首と同じ透き通るような真っ白な肌、でもそれは決して不健康そうというわけではなく、
触ると壊れてしまいそうな儚い印象と、ありすの無邪気な幼さが立派な身体と不釣り合いで不思議な気持ちにさせられる。
下半分が見えてあわや頂点も…といったギリギリのラインで見えているおっぱいは、やはり服の隙間からの想像を裏切らない。
いや、はるかに予想を超えたボリュームをたたえていた。
「ぬぎますよ?」
「脱ぐなよ!」
俺は今にもそのまま服を取り去ってしまいそうなありすをとめるため、無理やり服を引っ張って元に戻す。
「おっぱいみたかったんじゃないんですか?さわりたかったとかですか?」
「どっちも違う!たまたま見ちゃっただけだ!偶然なの!」
「そうですか・・・」
俺が向きになって否定すると、ありすはどこか寂しそうに目を伏せる。
「あー、別に怒ってないからな、びっくりしただけだから」
「はい・・・」
ほうっておくとまたごめんなさいラッシュが始まりそうで、俺は事前に手を打っておく。
ありすはしばらくうつむいたままでいたが、ふと顔を上げて俺に視線を絡めてきた。
「あの、ありすはえっちなこですから、がまんしなくていいんですよ?」
「別に我慢とかそういうんじゃ」
またもやありすは俺の言葉を無視して、身体を俺に預けてくる、まったく人の話を聴かないやつだ。
ありすが俺に倒れ掛かったことで、服の下の胸が俺にぶつかってぐにゃりとゆがむ。
それは確かな質量と暖かさをもって俺の身体にしっかりと弾力を伝えてきた。
「やわらかおっぱい、きっときもちいいですよ、ぽよぽよですよ?」
ありすは自分の身体が普通の男にどんな効果をもたらすのかわかっているようで、
上目遣いになって俺を見つめながら、身体をすりすりとこすり付けてくる。
「まあまあ、ほら、今そういう気分じゃないしさ」
けれど俺には、その魅力は十分には伝わってこなかった。
きっと普通の男ならばまさに据え膳食わねば・・・と言うような状態が今なのだろう。
しかし俺は小さく首を振ってありすの肩に手を当ててゆっくりと引き離していく。
ありすは寂しそうな顔をして、またうつむいてしまう。
沈黙の部屋に、テレビの音だけが響き渡り、時間だけがむなしく過ぎていった。
可愛そうなことをしてしまった、と思う一方で、俺は、
(ああ、これがつるぺたぷに幼女のありすちゃんだったらなぁ…)
なんて考えてしまう、ひどい奴だった。
ロリコンとはなんて悲しい生き物なのだろう。




そんなこんなで何にもないまま時刻は夜に…。
「ちょ~っと!まってください!」
「なんだよありす、もう寝ようかなって時に」
晩飯を食い終えて、ありすと二人で片づけをして、代わりばんこで風呂に入って、来客用の布団をだして。
ありすはベッドを使えよ、俺は布団を使うから…なんてやり取りをしている最中に、突然パジャマ姿のありすが声を荒らげた。
「風呂も入ったし」
「ほこほこです!」
「髪の毛もきちんと乾かしたし」
「さらさらです!」
「歯もちゃんとみがいたし」
「ぴかぴかです!」
「明日も元気に過ごすために寝ましょうよ」
「だめですー!」
ありすは俺とのやりとりにせっかくノッていたのに、最後の最後で両手をぶんぶんと振り回してむくれっつらになってしまう。
「ぷくぅです・・・」
ぷぅと頬を膨らませてすねるありす。
けど俺は彼女が何をそんなに怒っているのか分かってあげられなかった。
「どうしたんだよ、言ってみな」
ありすと出会ってまだ半日くらいしか経っていないが、
ありすが子供っぽいというのが十分わかったっていた俺は、努めて優しく声をかけてやる。
するとありすは、何故か頬を薄く染めて目線をそらしてもじもじしてから、意を決したように俺に向き直った。
「あの、ごしゅじんさま!ん…」
そういって目を軽く閉じて少し顎を上げるありす、一歩近づいた身体から、ふわりと石鹸のいいにおいが立ち上る。
よく見ると風呂から上がりたての肌は程よく湿っていて、艶っぽくて綺麗だった。
「ん~、なでなでかな?」
なんとなくありすの意図は伝わってきたものの、俺はなんとか回避しようと、苦肉の策として頭なでなで攻撃に出た。
「えへへ・・・って、ちがいます!ちゅーしてください!」
一瞬籠絡されたかと思ったありすは、ハッと正気に戻って言葉のストレートパンチを浴びせてきた。
「あ、あはは、そうだよな、おやすみのチューがまだだったな、それ、チュッ」
俺はあくまで軽い気持ちで、ありすのリクエストにお応えして、キスをしてやった。
おでこに。
「ぷくぅうう!!」
分かっていたことだが、やはりありすのお気には召さなかったらしい、またもやゆっくりお得意のぷくぅが炸裂してしまった。
といってもありすのぷくぅでは頬は全然膨らまず、微笑ましい光景にしか映らない。
前にも思ったことだが、やはりありすの顔は幼く見えて実に可愛い…可愛いのだが、
そこからふと視線を下にやるだけで、何とも言えない脂肪の塊がふるんふるんと揺れていて…。
「ごしゅじんさま、きいてください・・・」
ふと、ありすはそれまでの怒り顔から一転して、とても悲しい顔になってしまった。
その様子に、俺も畏まってしまう。
「なんだ?」
「ありすは、えっちなこなんです」
「…」
ありすの言いたいことはなんとなく察しが付く、けれど俺はありすの言葉が続くのを待った。
「ありすは、えっちなことをするためにうまれて、えっちなことをするためのおべんきょうをして・・・
 いつかありすのごしゅじんさまになってくれるひとのために、えっちなことをしてあげられるのをゆめみて、いままでいきてきたんです!」
ありすはそこまで一気に言い切って、きっと口を結んで俺の両目を強く見据えた。
けれどその瞳には、わずかに涙が光っていて、俺に目をそらすことは許されなかった。
やはりありすは無邪気に見えて、自分の存在理由と生まれた意味をきちんと認識していた。
人間の俺の価値観から言えば、それはどこか悲しい生き方だと感じてしまうけれど、
ありすからすればそれが生まれた瞬間からの当たり前で、夢で、憧れだったのだろう。
その真っ直ぐな気持ちを受け止めるだけの勇気と覚悟が、俺にはまだ…。
「あの、おねがいします、えっちしてください・・・」
「・・・」
俺はありすの絞り出すような声の懇願に、はっきりとした答えを出してやることはできなかった。
「ありす、かわいくないですか・・・?ごしゅじんさまはありすのこときらいですか・・・?」
「そんなことない、ありすは可愛いよ」
ありすは俺の胸に縋り付くようにもたれかかって、涙に潤んだ瞳で俺を見上げる。
その顔はとてもあどけなくて、身体と違ってありすの幼い真っ直ぐな心がそのまま現れているようで…。
「って、お?おぉ?」
なんと、ここまでありすの身体をみてもピクリとも反応しなかった俺の心…いや、股間がピクリピクリと…。
「え?あっ!」
ありすもそれに気づいて、沈んでいた顔をパッと綻ばせて股間に視線を向けた。
「あっ!いや、これはちがうんだ!」
「うれしいです!ありすにはんのうしてくれたんですね!?」
取り繕うとする俺に向けられた笑顔は、これまた可憐でまたもや俺の股間が反応してしまう。
「よーし!ありすがんばっちゃいます!えいっ!」
ありすは突然張り切って、俺を思い切りベッドに突き飛ばす。
「おっ、とと」
急に押さて抵抗できず、俺はベッドの上に尻もちをついてしまった。
その隙をついてありすが俺の足の間に潜り込み跪いて、ぐいとズボンを引っ張る。
「おわっ!ちょ!まて!」
「はずかしがらなくっていいんですよ!だいじょーぶです!ありすにまかせてくださ~い!」
抵抗を試みるも一歩及ばず、俺のズボンはパンツを巻き込んで下ろされてしまい、
びょんっ!と勢いよくペニスが外に飛び出し、ありすの顔の前で自己主張をする。
「おおお・・・これがほんもののぺにぺに・・・かっこいいです!」
「いやぁそれほどでも・・・って、なあありす、別にいいって、そういう気分じゃないんだって、やめようよ、な?」
こんなギンギンなペニスを曝しておいて気分もへったくれもあったものではないが、あまりに急な展開に俺はついつい言い訳を口にしてしまう。
けれどありすはこんな時にも人の話を聴かない特技を発揮して、大きな口をあけてスタンバイに入ってしまった。
「それじゃ・・・いただきまあ~す!」
「だから・・・うっほぉっ!!」
お前絶対わざと無視しただろ!と怒る間もなく、ペニスが暖かくて柔らかく、そして優しい”暴力”に包まれて、俺の意識はかき乱された。
「れろれろ、じゅっぽじゅっぽ!ひもひいいれふは?」
ありすの口内は熱く、たっぷりの唾液で濡れていて、人間のものと比べて大きめの舌がペニスに纏わりついて容赦なく俺を責め立てる。
「くっ・・・!」
隙あらば跳ね除けてやろうかと思っていたが、股間から駆け上がってくる快感に抗うことは出来そうも無かった。
「えへへ、ごひゅひんはま、えっひなおはおになっへまふよ」
ありすは俺のペニスを咥えこんだままもごもごと口を動かし、にへらと笑う。
幼い顔立ちでやられたそれは、俺の性癖をくすぐり、ペニスがビクビクと苦しそうに脈動した。
余裕のある顔で俺のペニスを口でしごき続けるありすは、だんだんと速度を速めつつ、飲み込む深さを深くしていく。
自分のものは人並み程度の大きさだと思っていたが、それが根元まで全て口内に納められてしまう様は圧巻で、
このまま食われてしまうのではないかという、恐怖にもにた感情と刺激による快感で、背筋がゾクゾクした。
「ごひゅひんはまのへにへに、ろっへもおいひいれふ、じゅるるるっ!このひをずっほ、まっへまひた・・・」
ありすは実に愛しそうに俺のペニスをしゃぶり、咥えたまま口付けをするように唇を使い、慈しむように舌を動かし奉仕を続ける。
ここは流石すっきりドールといったところだろうか、訓練されたであろうその動きは、
まるで俺の弱点を全て知っているかのように的確な刺激で、俺の理性を突き崩していった。
「じゅぷっ!じゅっぷ!ずじゅるるるるるるる!」
わざとらしく卑猥な音を立てて俺の耳を刺激するのも忘れていない、さっきまでそんなつもりは無かったはずの俺は、
早くも限界まで押し上げられて、今にも絶頂に達してしまいそうだった。
オナニーで鍛え上げられたペニスも、ありすの口撃の前では赤子の手を捻るようなものだったというのか。
「ぐっ!くそっ!」
気合を入れてケツの穴を締め、何とかそう簡単に屈しまいと意地を張ってみた。
けれど快楽の海の中でもがくような行為は既に意味を成さず、
逆にさらに血液が集中したペニスはありすを喜ばせるだけの結果に終わってしまう。
「じゅっぷぁ!えへへ、ぺにぺにかっちかちです、ありすのごほうしきもちいいんですね、がんばります!」
ペニスから口を離して気合を入れなおしたありすは、舌を出してペニスの先をぺろぺろとなめ始めた。
「ぺーろぺーろ、もちろん、ごーしごーしもわすれませんよぉ」
それと同時に片手でペニスの竿部分を強めに握ってしごきあげる、普段なら強すぎるほどのその刺激は、
硬度を増したペニスには丁度よく、唾液で滑りも良くなっていやらしい音を立てながら俺を更なる快楽の高みへと押し上げる。
そしてありすは、止めといわんばかりにあいたほうの手を股下にもぐりこませ、玉袋をやわらかく揉んでいった。
「わぁ、ほんもののたまたまってすごくやわらかいんですね、やさしーく、さーわさーわ、
 ぺにぺにごーしごーし、そして・・・ちゅっ、ぺーろぺーろ」
玉、竿、そして亀頭、怒涛の三点攻めで、俺の我慢はすぐに限界を迎えてしまう。
「ああああっ!もうだめだ!出る!!!」
「がまんしないできもちよーくだしてくださいね♪ちゅぅぅううっ!」
苦悶の表情を浮かべる俺に向かってありすはにこりと微笑むと、亀頭をぱくりと口に含んで、音を立てて吸い付いた。
「ぐっ!ううううぅううう!!!」
ビクンッ!ビクンッ!と強く2度腰が跳ねる、そして痙攣するように何度も何度も細かい律動を繰り返して、
ペニスがありすの口内に勢いよく精液を送り込んでいく。
「んっ!んぐっ!んっ、んっ・・・ごくっ、ごくっ」
ありすは薄く目を閉じて、竿に添えていた手を優しく動かしながら、吐き出される精を音を立てて飲み込んでいく。
口に含んだ亀頭を、くすぐるように舌で刺激することも忘れない、そのペニス全体に断続的に与えられる緩やかな刺激に、
俺はいつ終わるともわからない射精を何度も繰り返していった。
ドクリドクリと精液が吐き出され続け、ありすはそれを少しでも多くねだるように吸い上げて飲み干す。
今まで生きてきてこれだけ射精したことはないというほど射精して、すっかり精巣の中が空になったような感覚に陥った時、
急に全身から力が抜けて、心地よい疲労感と眠気が津波のように押し寄せてきた。
「ふぅ、きもちよかったですかごしゅじんさま?ありすはせーえきさんとってもおいしかったです!」
「あー、うん・・・」
つややかな顔で俺に笑顔を向けるありすに生返事を返してゆっくりと目を閉じる。
一仕事終えて感覚の麻痺したペニスから、再び暖かい刺激が伝わってきた。
けれどそれはさっきのような射精感を高めるための官能的なものではなく、汚れを綺麗にしてくれているのだということがわかる。
「ちゅっ、ちゅっ、ぺーろぺーろ、ねぇごしゅじんさま、まんぞくしてくれました?ありすちゃんとできました?」
ありすの楽しげな声が股間から聞こえてくる、けれどそれに返事をする気力は俺にはもはや残されておらず、
身体を起こしている力もついに途切れて、背後のベッドに倒れこんでしまう。
するともう意識も保っていられなくなって、そのまますぐに眠りの闇の中に落ちていってしまった。
「あはっ!おやすみなさいです・・・ちゅっ!」
かすかに最後に感じたのは、唇に触れた柔らかいぬくもりだった。





「ん・・・あっ?」
カーテンの隙間から漏れ出る朝日が瞼をくすぐり、目が覚めた。
まだ靄のかかった視界を、目を擦ってクリアにする。
もしかしたら今までのことは全て夢だったのかもしれない、などと思ったが、
股間に残る確かな疲労感と、俺の右腕に感じた弾力のあるぬくもりが、全て現実なのだということを俺に突きつけた。
「ん~むにゃ、ごしゅりんさまぁ・・・」
声のするほうに顔を向けると、俺の腕にしっかりと腕を絡み付けてありすが幸せそうな寝息を立てていた。
俺の昨日の記憶は、ありすのフェラチオで絶頂を迎えたあたりから、ぼんやりと途切れている。
けれど俺はきちんと衣服を着て、布団をかぶってありすと一緒に狭いベッドの中におさまっていた。
きっとありすが世話をしてくれたのだろう。
首をめぐらせて壁にかかっている時計を見ると、仕事に出るために起きるのにちょうどいい時間を針がさしていた。
けれど俺は布団の中から出ようとはしない、何故なら今日も俺は休みを取っていたからだ。
今日は、俺の元に来るはずだったロリロリありすちゃんとの、甘い甘い延長戦のための一日のはずだった。
念願のろりぷにありすちゃんと俺は、昨日は家のことを教えたりして軽くいちゃつきながら、夜は俺がエスコートしてベッドインし、
たっぷりと時間をかけて朝までちゅんちゅんコースの後、気だるく爛れたもう一日を過ごす予定だったのだ。
けれど現実はこれだ、俺の横で口の端からよだれをたらしながら寝惚けているのは、むっちむちボインのありす。
「ごしゅりんさま、しゅきしゅきでしゅ・・・」
時々、都合のよさそうな夢を見ているような寝言を発しながら、俺の腕を抱く腕に力をこめて、ぐいぐいと豊満な胸を押し付けてくる。
しつこいようだがつるぺた好きの俺ににこれは逆効果だ。
昨日の夜は顔の幼さにだまされる形になってしまったが、
朝の恒例行事で臨戦態勢だった俺のペニスは、すぐにパンツの中で大人しくなってしまっていた。
「おい、起きろ、朝だぞ」
俺は抱きしめられた腕を無理やり動かしてありすを揺さぶる。
「いやぁん、ごしゅりんはまったら、しょんなとこらめぇれすよぅ」
なにがらめぇなんだろうか、ありすは身体をくねらせ、目を閉じたままにへらにへらと笑う。
「ええい起きろこのやろう!」
痺れを切らした俺は勢いよく布団を跳ね飛ばして無理やり上半身を起こした。
「なっ!!?」
次の瞬間俺の目に飛び込んできたのは、いつの間にかパジャマのボタンがはずれ、開放的に飛び出したありすの大きな生乳だった。
「で、でかい・・・」
ありすとの出会いから一晩、ついに拝んでしまったその生おっぱいは、想像していたよりも大きくて綺麗なナイスおっぱいだった。
下乳までのチラみせとは違う、桜色の乳首もばっちりと見えてしまっているそれは、魅力の中に母性を内包し、
見るもの全てを惹きつける魔性のデカメロン伝説である。
ありすは俺に生乳を見せているとは知らずに、未だ目を閉じてすぅすぅと寝息を立てたままだ。
童顔にアンバランスな、ただあるだけで魅惑の谷間を形成してしまうような罪深きボインに、
ロリコンの俺も情欲とは別にただただ触ってみたいという好奇心が、むくむくと持ち上がってしまう。
(い、いや、しかし・・・)
何のことは無い、このおっぱいも俺の所有物なのだ、遠慮せず触りたいと思ったなら手を伸ばして、
触って擦って思う存分揉んでみればいいじゃないか。
いやいや、俺はロリコンなんだ、そんな興味本位で胸に触ってみたところで、
ここでありすが目を覚ましてしまって、俺が胸を触っていることがばれて、
勘違いしてそのままその気にさせてしまったらどうすんだ、義理で抱いてやるような甲斐性は俺には無い。
なんて善悪の葛藤が脳内で行われていたのだが、気づいたら右手がありすの胸にぎゅうと指を食い込ませていた。
何を言っているのかわからないと思うが俺も何をしているのかわからなかった、頭がどうにかなりそうだった…。
「ゆぅっ?」
そしてなんとまぁ間の悪いことに、ありすはお約束通りばっちりと目をさましてしまった。
「あ・・・おはよう」
俺は愛想笑いを浮かべながら冷や汗を我慢して挨拶をする、
けれど俺の手のひらは脊髄反射の好奇心で指をおっぱいに沈み込ませていく、ああすんごくやわらかい。
「ふぇ?あっ!」
流石のありすも自分の胸に加わっている刺激に視線を胸にやって、自分の胸が裸でかつ俺に揉まれていることに気づく。
こうなったら絶体絶命だ、もう言い逃れなんて出来るわけ無い。
傍から見れば俺がありすの寝込みを襲っている以外の何に見えようか。
「ああっ!いや、これは違うんだ!」
何が違うというのか、自分でも良くわからないが必死に否定して手をどかそうとする。
けれどそれを引き止めたのは、紛れも無いありすの両手だった。
ありすは俺の右手を両手で包み込み、柔らかく微笑んだ。
「うれしいです、ごしゅじんさまありすをさけようとしてるみたいだったから・・・もっとさわってください!」
「ありす・・・」
やはり俺の心にある後ろめたい部分を、ありすに感じさせてしまっていたのだろう、
そんな気持ちにさせるつもりは無かったのだが、ありすを寂しくさせてしまっていたらしい。
ありすは俺の手を包んだまま手を動かして、俺の手のひらを使って自分の胸をぐにぐにとゆがませていく。
「んっ・・・あっ・・・」
時々切なそうな声をもらし、刺激に身体を震わせる、それでもありすは手を止めようとはしなかった。
「あんっ、ごしゅじんさまのおてて、あったかくてきもちいいです・・・」
「って、おい」
ありすの真っ直ぐな気持ちに、ちょっぴりセンチな気分になっていたのもつかの間。
結局なんだかんだで俺の手はありすのオナニー用になってしまっていることに気づき、無理やり手を引き剥がした。
「あんっ、もっとしてほしいのにぃ」
「別にそういう気分じゃないんだよ、触ったのは悪かったって」
「べつにいつでもどこでも、もっとさわっていいんですけど・・・あっ」
ふとありすは何かを思い出して、がばっと上半身を起こす、その勢いで、押さえられていない両胸がばるるんっと揺れた。
何事かとひるむ俺の隙をついて、ありすはなんと俺の股間に手を伸ばしてくる。
「えへへ、ぺにぺにさんはありすのことを・・・あれ?あれれ?」
大人しくパンツの中で小さくなっている俺のペニスに手をあてて、ありすが情けない声を上げる。
それもそのはず、『いやだいやだといっても身体は正直だなうへへっ』っていうようなヤツをやりたかったんだろうけど、
何度も言うが俺はロリコン、好奇心が胸を揉んでも股間はほとんど反応しないのだ。
どうだ参ったか!と、ついついドヤッてしまう俺に対して、ありすはぷくぅと頬を膨らませて、次第に目を潤ませていってしまった。
「お、おいおい」
「うっ・・・ぐすんっ・・・どうしてごしゅじんさまはありすとえっちしてくれないんですかぁ・・・?」
べそをかきながら俺に詰め寄るありす、うん、相変わらず顔はロリっぽくて可愛い。
しかしやはりその下でブルンッと揺れる乳が、どうしても俺の股間から活力を奪って行ってしまう。
「まあほら、な、朝だしさ」
適当なことをいって俺はベッドの端へともそもそ移動する、朝っぱらからこんなアホな痴話げんかみたいなことをやっているのは、
バカップルか俺たちくらいのものだろう…。
さて、と立ち上がろうとしたとき、俺の寝間着の裾をありすがぐいと引っ張った。
「ごしゅじんさま!ありす、ごしゅじんさまをもっともっときもちよくしてあげたいんです!いますぐ!」
「俺の気分が乗らないっていってるんだから、無理やりするのは…」
いかんざきっ!と続けてやろうと思ったところで、俺の目はある一点に釘付けにされ、言葉は失われてしまった。
ありすは何を思ったのか、自らはだけたパジャマの上を取り去り、その勢いでパジャマのズボンを下ろしたのだ、それもパンツごと。
ここで俺は、ハンッむちむちお姉さんのすっぽんぽんを見たところで、俺の心は動かないネッ!と、言ってやりたかったのだが…。
「お、おま・・・そ、それはッ・・・!?」
「ふぇ?」
突然目に見えてうろたえ始める俺に、ありすは俺の視線の先を目で追った。
「ありすのまむまむ、へんですか?」
俺が短絡的な思考で想像していた、『ポインアネキ=密林ジャングル』といったテンプレな事態ではない、
とんでもないものがそこにはあった。
俺の目に映ったのは、草木も生えぬ『完全無毛地帯』夢にまで見た一本筋ロリまむまむだったのだ…。
たわわに実った豊満な胸、キュッとくびれた腰、そして美しい曲線を描く安定感のあるお尻。
誰もが羨む理想のボディ、だがそれは俺の理想の女性像とは真逆。
しかしその股間にあったのは、俺こそが望む形、乙女の秘密をしっかりと守る、ぴったりと閉じた肉厚の合わせ目。
たとえほかの身体が気に入らないとしても、この秘裂に心奪われないロリコンがいるだろうか、いや、いない。
「ごくりっ・・・」
思わず生唾を飲み込む俺。
ありすからは俺の背中が邪魔で見えてはないが、股間は熱を帯び、ペニスがギンギンに高鳴っていくのが手に取るようにわかった。
思わずモニターの向こうの愛しのロリありすちゃんでしていたように、右手が勝手にペニスに伸びていく。
いやいや、そんなことをしなくてもいい、あれは俺の物なんだ、あの割れ目の奥の秘密を暴いて、
俺の願望欲望情熱を全て余すところなくぶつけることが出来るんだ。
ありすはさっきから目を潤ませて俺を待っているんだ、今こそ、今こそ性癖の垣根を越えてありすと一つになる時っ!
俺はヤる!ヤッてやる!イクところまでイッてやるんだああああああああ!!!
(あっりすちゅわあああああんっ!)
恥も外見も無く某怪盗三世よろしくダイビングをかます俺、しかし俺の腕はむなしく空を切ってしまった。
「ひどいですっ!やっぱりごしゅじんさまはありすのことがきらいなんだっ!」
「えっ?いやいやおいおい」
俺が長らく感動・葛藤・暴走としている間に、俺は勝手にありすが待ちに入っていると思っていたのだが、
ありすからしたら意を決して裸になったのに無視されたと思っていたようだ、勘違いも甚だしい。
「ゆぅっ・・・ぐすんっ、ゆぇぇっ・・・ひっぐ・・・」
ありすは俺に背を向けて、顔に手を当てて嗚咽を漏らしていた、なんていじらしいんだ。
もういいんだ、俺はお前の気持ちがよぉく分かった、安心して俺の胸に飛び込んで来い!いや、まむまむぺろぺろさせてください!
とまぁ、そんな気持ちを伝えてやろうとありすを後ろから抱きしめようとした時、ありすは突然ハッと顔をあげた。
「そーだ!なあんだかんたんなことだったんですね、ありすうっかりしてました!」
「へ?」
ありすはいきなり泣くのをやめて、一人かってにそーかそーかと納得しながら自らの股間に手を当てる。
「いやだもうごしゅじんさまったら、いってくれればいいのに、ありすによくじょーしないのは、そういうことだったんですね!?」
「え?」
一人勝手に納得して独り言を言いながら股間の手をもぞもぞと動かしている、気でも違ったんだろうか。
まったく展開についていけない俺は、ありすに向けて伸ばした手を空中で止めたまま目を点にするばかりだった。
「えーっと、んほぉ、んほぉ、んほぉ!っと・・・できたっ!」
謎の掛け声をあげたかと思うと、ありすは満面の笑みでこちらに振り返る、遅れてぶるんっ!と大きな胸が俺の目の前で盛大に揺る。
そしてもう一つ、鼻先に見慣れないものがぶるんっ!と揺れながら突き付けられた。
「ごしゅじんさまって、ほもさんだったんですね!?」
「は?」
目を輝かせながら俺にせまるありす、と同時に顔にぐいと押し付けられる謎の柔らか硬い棒状の物体。
それはありすの股間の割れ目の上から伸びていて、今まで存在していなかったはずなのに何故かそこにあった。
そう、それはまるで人間でいうところのぺに…。
「ありす、がんばればぺにぺにもはやせるんですよ!ほもさんようのくんれんはしたことないですけど、
 かるくおべんきょーはしましたから!さあさあおまかせください!」
そんなことを言いながらありすは俺を引っ張って再びベッドに連れ込み、唖然としている俺の背後に回り込んだ。
「さ、ちからをぬいてください!ありす、いっしょうけんめいがんばりますから、いっしょにきもちよくなりましょ~ね!」
「い・・・いやだあああああああああああああああーーーーーッ!」

部屋中に悲鳴を響かせながら逃げ惑う俺、それを笑顔で追い回すありす。
ありすの股間の暴れぺにぺには、ありすが飛び跳ねるたびにビクリビクリと跳ねながら常に俺のケツをロックオンし続けた。
その後もしばらく追いかけっこは続き、俺はその場は何とか口八丁手八丁でありすをなだめることに成功したのだった。



結果から言うと、俺はありすに欲情することは可能だということはわかった、顔と股間限定ではあるが。
ありすは本来の役目通り性に積極的で、さらに俺によくなついてくれて、ことあるごとに俺を誘惑してくる。
男としては、性癖はどうあれ、ぞっこんラブなモテモテシチュエーションには、悪い気はしない。
だが、豊満な胸と大きなヒップに意識が行くと、どうしても萎えてしまう悲しいロリコン野郎な俺は、そのたびに
「やっぱりごしゅじんさまは、おんなのこにきょうみないんですね!?」
などと曲解するありすによって、引き続き一々ケツの貞操を狙われ続けるハメになってしまったのだ。
どうしてこうなった…。



レポート一回目…開発者さんへ。
ありすはとってもいい子です、エロくて素直で天真爛漫でとっても可愛いと思います。
でも確かに個体差っていうやつはあるかもしれませんが、
製品化する際にはもうすこし人の話をちゃんと聞いてくれる子を作ったほうが、いいと思いますよ…。


「ごしゅじんさま!えっちしましょ~!」
「もう勘弁してくれ!」


おしまい。
-------------------------------------------------
どうも、ばや汁です。
相変わらずの胴付きエロでした。
今回のお話は、ゆっくりスレでのとある方の発言をもとに作らせていただきました、
ネタをいただいたかた、ありがとうございます。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。

ご意見ご感想等ありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。

個人用感想スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1278473059/

過去作はこちら。
ふたば ゆっくりいじめSS保管庫ミラー-ばや汁ページ-
http://www26.atwiki.jp/ankoss/pages/395.html

ばや汁でした。

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