ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4616 れいむがピアノを弾かなくなった理由
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『れいむがピアノを弾かなくなった理由』 7KB
愛で 小ネタ 嫉妬 妬み 飼いゆ 都会 現代 愛護人間 歌は島崎藤村の「椰子の実」です。
愛で 小ネタ 嫉妬 妬み 飼いゆ 都会 現代 愛護人間 歌は島崎藤村の「椰子の実」です。
誰もいない公園に一匹の胴付れいむが居ました。紅白の巫女服に身を包んだその姿は人間の幼女と大差がありません。
少し顔が大きいだけで、あと、両手が手首から無いだけで、後は至って普通のれいむです。
れいむは公園の一番高い位置にある滑り台の上で座っていました。そして、ゆっくりと口を開いて歌を奏でます。
「なもしらーぬ、とおきしーまよーり、なーがれよるやしーのみひーとつ……」
歌の歌詞が哀愁を誘うのか、それともれいむ自身の歌声が人の感情を揺さぶるのかわかりません。
ただ、一匹で歌を歌いながら、れいむは夕日に沈む太陽を見ながら何かを思うのです。
少し顔が大きいだけで、あと、両手が手首から無いだけで、後は至って普通のれいむです。
れいむは公園の一番高い位置にある滑り台の上で座っていました。そして、ゆっくりと口を開いて歌を奏でます。
「なもしらーぬ、とおきしーまよーり、なーがれよるやしーのみひーとつ……」
歌の歌詞が哀愁を誘うのか、それともれいむ自身の歌声が人の感情を揺さぶるのかわかりません。
ただ、一匹で歌を歌いながら、れいむは夕日に沈む太陽を見ながら何かを思うのです。
れいむがピアノを弾かなくなった理由
嘘あき
最初にれいむが飼い主から与えられた玩具は小さな玩具のピアノでした。
それは、飼い主が粗大ごみから拾ってきたもので、れいむの玩具にとプレゼントしたものです。
れいむは最初、玩具のピアノがどういうものか分からず適当に鍵盤を指で抑えてみました。
すると、呼応するように音が出て、そのことにれいむは驚きました。まるで、玩具のピアノが喋っているみたいだと。
その玩具のピアノをバンバンと乱雑に鳴らすとそれに反応するように音が吐き出されていきます。
れいむはその玩具のピアノの姿に惚れ込んでしまいました。それ以来、れいむは玩具のピアノを一番の親友にしました。
家族が皆、働いたり家事で忙しいので一人遊びを強いられる事が多かったのですが、れいむには苦ではありませんでした。
だって、れいむには親友の玩具のピアノがいるからです。玩具のピアノはれいむの代わりに色々な言葉を話しました。
それは、まるで、れいむの心に合わせたようにやんちゃで好奇心にあふれたものでした。
こうなると、飼い主もれいむにピアノのリズムを教えようとしてみます。規律正しく弾く方法を教えてみたのです。
音階があることや、リズムを一定にとったりしてみる事で、玩具のピアノはれいむに魔法を唱えてしまったのです。
魔法とは大げさな言い方だとは思いますが、れいむにとって心を魅了するには十分な効力がありました。
それ以降、れいむは子供向けの楽譜に沿って、玩具のピアノを弾くようになりました。
文字を覚えたりするのは大変でしたが、それも玩具のピアノが上手になるためだと思ったら楽しくて仕方がありません。
れいむは一生懸命にピアノの練習をしました。いつしか、玩具のピアノを自分で操れるようになるまで成長しました。
時には楽譜に外れて自分流のアレンジをしたり、歌を交えながら玩具のピアノを弾いてみたりもしました。
それは、れいむには非常にゆっくりできるものでした。ゆっくりそのものがピアノになりつつありました。
自分を表現してくれる何かがあると思うと、自分が救われた気分になるからです。
人にだって言えることです。人は誰かにわかってもらうために言葉を使うのと同じで、れいむは玩具のピアノを使いました。
辿々しい言葉しか使えないゆっくりにとって、最高のアイテムだとれいむは思うのです。
それは、飼い主が粗大ごみから拾ってきたもので、れいむの玩具にとプレゼントしたものです。
れいむは最初、玩具のピアノがどういうものか分からず適当に鍵盤を指で抑えてみました。
すると、呼応するように音が出て、そのことにれいむは驚きました。まるで、玩具のピアノが喋っているみたいだと。
その玩具のピアノをバンバンと乱雑に鳴らすとそれに反応するように音が吐き出されていきます。
れいむはその玩具のピアノの姿に惚れ込んでしまいました。それ以来、れいむは玩具のピアノを一番の親友にしました。
家族が皆、働いたり家事で忙しいので一人遊びを強いられる事が多かったのですが、れいむには苦ではありませんでした。
だって、れいむには親友の玩具のピアノがいるからです。玩具のピアノはれいむの代わりに色々な言葉を話しました。
それは、まるで、れいむの心に合わせたようにやんちゃで好奇心にあふれたものでした。
こうなると、飼い主もれいむにピアノのリズムを教えようとしてみます。規律正しく弾く方法を教えてみたのです。
音階があることや、リズムを一定にとったりしてみる事で、玩具のピアノはれいむに魔法を唱えてしまったのです。
魔法とは大げさな言い方だとは思いますが、れいむにとって心を魅了するには十分な効力がありました。
それ以降、れいむは子供向けの楽譜に沿って、玩具のピアノを弾くようになりました。
文字を覚えたりするのは大変でしたが、それも玩具のピアノが上手になるためだと思ったら楽しくて仕方がありません。
れいむは一生懸命にピアノの練習をしました。いつしか、玩具のピアノを自分で操れるようになるまで成長しました。
時には楽譜に外れて自分流のアレンジをしたり、歌を交えながら玩具のピアノを弾いてみたりもしました。
それは、れいむには非常にゆっくりできるものでした。ゆっくりそのものがピアノになりつつありました。
自分を表現してくれる何かがあると思うと、自分が救われた気分になるからです。
人にだって言えることです。人は誰かにわかってもらうために言葉を使うのと同じで、れいむは玩具のピアノを使いました。
辿々しい言葉しか使えないゆっくりにとって、最高のアイテムだとれいむは思うのです。
飼い主はれいむのピアノに対する情熱を感じ、本格的に習わせてみようと思いました。
そのために、個人のピアノ教室に相談をして、ゆっくりにピアノを教えてもらえないか頼んでみました。
ピアノ教室の先生も最初は驚きましたし、やんわりと断りを入れようとしましたが、飼い主の必死の頼みに渋々、承諾しました。
ところが、いざ、れいむのピアノを聞いてみると、先生はれいむには音楽を楽しむ才能が有ることに気づきます。
子供が躾で習わせられるものではなく、純粋にピアノを楽しむその姿は、
先生自身がピアノを弾くということを商売にしてから忘れていたものさえも思い出させてくれたからです。
子供に混じりながられいむは一生懸命にピアノを練習します。ですが、子供には良い目をされません。
ゆっくりごときがピアノをひくなんてなんと烏滸がましいことか、そんな差別感の子どもたちが多かったからです。
時に、ちょっかいをかけてくる子供も居ましたが、先生が注意をしたので、れいむは安心してピアノに打ち込めました。
れいむはピアノを知っていくうちに限界を知って行きました。
それは、人間の子供の体が自分の体のサイズの限界だということです。これでは、大人のピアノは弾けないということです。
途方もなく大きな壁にぶち当たった感じでした。れいむは自分の努力が無駄じゃないのかと疑うようにもなりました。
しかし、ピアノを弾いてみればそんなことも忘れ去らせてくれます。ただ、がむしゃらにピアノを弾きました。
先生はその頑張りを見て、れいむを一度、コンサートに出すことにしました。
その言葉に飼い主もれいむもびっくりです。沢山の人の前に発表することができるなんて。
飼い主は最初、反対しました。なぜなら、れいむがもしかしたら悪い人に酷いことを言われるかもしれないからです。
でも、れいむはどうしても出てみたいと頑なに願いました。その情熱に負けた飼い主はれいむをコンサートに出すことにしました。
そのために、個人のピアノ教室に相談をして、ゆっくりにピアノを教えてもらえないか頼んでみました。
ピアノ教室の先生も最初は驚きましたし、やんわりと断りを入れようとしましたが、飼い主の必死の頼みに渋々、承諾しました。
ところが、いざ、れいむのピアノを聞いてみると、先生はれいむには音楽を楽しむ才能が有ることに気づきます。
子供が躾で習わせられるものではなく、純粋にピアノを楽しむその姿は、
先生自身がピアノを弾くということを商売にしてから忘れていたものさえも思い出させてくれたからです。
子供に混じりながられいむは一生懸命にピアノを練習します。ですが、子供には良い目をされません。
ゆっくりごときがピアノをひくなんてなんと烏滸がましいことか、そんな差別感の子どもたちが多かったからです。
時に、ちょっかいをかけてくる子供も居ましたが、先生が注意をしたので、れいむは安心してピアノに打ち込めました。
れいむはピアノを知っていくうちに限界を知って行きました。
それは、人間の子供の体が自分の体のサイズの限界だということです。これでは、大人のピアノは弾けないということです。
途方もなく大きな壁にぶち当たった感じでした。れいむは自分の努力が無駄じゃないのかと疑うようにもなりました。
しかし、ピアノを弾いてみればそんなことも忘れ去らせてくれます。ただ、がむしゃらにピアノを弾きました。
先生はその頑張りを見て、れいむを一度、コンサートに出すことにしました。
その言葉に飼い主もれいむもびっくりです。沢山の人の前に発表することができるなんて。
飼い主は最初、反対しました。なぜなら、れいむがもしかしたら悪い人に酷いことを言われるかもしれないからです。
でも、れいむはどうしても出てみたいと頑なに願いました。その情熱に負けた飼い主はれいむをコンサートに出すことにしました。
コンサートで、れいむは特注のドレスを着せてもらいました。絹でできた洋風の真っ白なドレスです。
ゆっくりには不釣り合いだとれいむは思いましたが、これはピアノを弾くための正装であるといわれると従わざるを得ません。
でも、れいむはこのドレスというものが嫌いな訳じゃなく、むしろ好きでした。まるで、自分が主役になった気分になるからです。
絵本の世界にでてくるお姫様が、まさしく自分じゃないかと錯覚してしまうくらいに。
女の子なら一度は感じてしまうヒロイックなものをれいむにも感じることが出来ました。
コンサートの順番を待ちながら、れいむは暗譜した物を何度も頭で唱えます。思い出す作業を繰り返すのです。
自分なら出来ると、強く信じて、れいむはアナウンスを聞いて壇上に上がりました。
コンサートの観客たちは目を凝らしびっくりします。なぜなら、ゆっくりがピアノの前で座っているからです。
ざわつく会場にれいむのピアノの音が始まります。どうせ、ゆっくりがピアノなんて弾けるわけがない。
そう思っていた観客の人たちを一気に黙らせました。モーツァルトの“ソナチネ”をれいむはピアノに語らせました。
ピアノには魂が宿っていました。なによりも、笑みを浮かべながら楽しそうに弾くれいむを見て、感動しない人はいませんでした。
れいむのピアノが終わると、人は喜びに満ち溢れ、立ち上がり一斉に拍手を行いれいむを迎え入れます。
悪い気持ちではありませんでした。ただ、れいむは自分の音楽が認められることに涙を流して見せました。
ゆっくりには不釣り合いだとれいむは思いましたが、これはピアノを弾くための正装であるといわれると従わざるを得ません。
でも、れいむはこのドレスというものが嫌いな訳じゃなく、むしろ好きでした。まるで、自分が主役になった気分になるからです。
絵本の世界にでてくるお姫様が、まさしく自分じゃないかと錯覚してしまうくらいに。
女の子なら一度は感じてしまうヒロイックなものをれいむにも感じることが出来ました。
コンサートの順番を待ちながら、れいむは暗譜した物を何度も頭で唱えます。思い出す作業を繰り返すのです。
自分なら出来ると、強く信じて、れいむはアナウンスを聞いて壇上に上がりました。
コンサートの観客たちは目を凝らしびっくりします。なぜなら、ゆっくりがピアノの前で座っているからです。
ざわつく会場にれいむのピアノの音が始まります。どうせ、ゆっくりがピアノなんて弾けるわけがない。
そう思っていた観客の人たちを一気に黙らせました。モーツァルトの“ソナチネ”をれいむはピアノに語らせました。
ピアノには魂が宿っていました。なによりも、笑みを浮かべながら楽しそうに弾くれいむを見て、感動しない人はいませんでした。
れいむのピアノが終わると、人は喜びに満ち溢れ、立ち上がり一斉に拍手を行いれいむを迎え入れます。
悪い気持ちではありませんでした。ただ、れいむは自分の音楽が認められることに涙を流して見せました。
あのコンサートの件が地方の新聞に載りました。そこから、れいむがピアノを弾いている動画が流れ、話題になりました。
『驚愕!! ピアノを弾くゆっくり!!』こんな見出しで、色々な所で話題になるのです。
ピアノ教室には子供をゆっくりと一緒に習わせたいという人があふれました。先生は大忙しです。
しかし、れいむはあまり心地の良いものではありませんでした。
自分に何かを求められるのは嬉しいのだけれど、求められすぎてパンクしてしまいそうになるからです。
れいむは無意識のイライラやモヤモヤを溜めながらもピアノを弾いてその気持を紛らわせました。
『驚愕!! ピアノを弾くゆっくり!!』こんな見出しで、色々な所で話題になるのです。
ピアノ教室には子供をゆっくりと一緒に習わせたいという人があふれました。先生は大忙しです。
しかし、れいむはあまり心地の良いものではありませんでした。
自分に何かを求められるのは嬉しいのだけれど、求められすぎてパンクしてしまいそうになるからです。
れいむは無意識のイライラやモヤモヤを溜めながらもピアノを弾いてその気持を紛らわせました。
一匹でピアノを弾いている時です。いつものように子供がちょっかいをかけて来ました。
無視をしながられいむはピアノを弾いていると、怒った少年がピアノの蓋を力強く落としたのです。
重さと少年の力が合わさって、蓋はれいむが反応できない速さて振り落とされました。
バン、と言う音とともに何かが潰れる音がします。次の瞬間れいむは悲鳴を上げました。
無視をしながられいむはピアノを弾いていると、怒った少年がピアノの蓋を力強く落としたのです。
重さと少年の力が合わさって、蓋はれいむが反応できない速さて振り落とされました。
バン、と言う音とともに何かが潰れる音がします。次の瞬間れいむは悲鳴を上げました。
両手がもげたのです。
蓋に挟まれた時に手首がミンチになってしまったせいで、両手を復活させることができませんでした。
「もう一度ピアノが弾きたくないのか?」飼い主はそう言いますが、れいむは「ひきたくない」と答えました。
逆に、れいむは両手を失って清々しい笑みを浮かべていたのです。何かのしかかっていた物が外れたように。
れいむの顔をみて、飼い主はこれでよかったのかもしれないと思えてしまいました。
両手を奪った張本人の少年が親と一緒に謝りに来た時も、れいむはただ許しました。
少年はあまり反省をしていないようでしたが、れいむにはもう、どうでも良いことだったのです。
「もう一度ピアノが弾きたくないのか?」飼い主はそう言いますが、れいむは「ひきたくない」と答えました。
逆に、れいむは両手を失って清々しい笑みを浮かべていたのです。何かのしかかっていた物が外れたように。
れいむの顔をみて、飼い主はこれでよかったのかもしれないと思えてしまいました。
両手を奪った張本人の少年が親と一緒に謝りに来た時も、れいむはただ許しました。
少年はあまり反省をしていないようでしたが、れいむにはもう、どうでも良いことだったのです。
ピアノが弾けなくなったれいむに大衆の興味は薄れ、誰も近寄らなくなりました。
ピアノ教室もやめたれいむは日がな一日、一匹で歌を歌うことに時間を費やしています。
その歌はゆっくりらしい下手な歌ですが、どこか心がこもったものでした。
ピアノ教室もやめたれいむは日がな一日、一匹で歌を歌うことに時間を費やしています。
その歌はゆっくりらしい下手な歌ですが、どこか心がこもったものでした。
れいむが伝えたかったことがたっぷりと詰まっているような歌でした。
「ふーるさとのきしをはーなれて、なれーはそもなみーにいーくーつきー」
終わり