ディフォース
アウェイカーによる自治集団で、社会に対して融和政策をとろうとする、比較的穏健な考えを持った人々の集まりです。アウェイカーが社会にもたらす混乱を抑えることを目的としており、そのためのアウェイカーの発見や保護に力を入れている一方、社会に対して害悪になるアウェイカーを討伐することもあります。メンバーの中にはこのダブルスタンダードともいえる方針に異議を持つ者もあり、またそれを統制する絶対的な指導者もいないため、一枚岩とはいえない組織でもあります。
「S」
ディフォースのまとめ役として知られる存在で、本名は不明。見た目は30~40代の男性で、紳士然とした身なりをしています。アウェイカーが人間社会で生存できるように様々な活動に尽力していますが、組織の意見をまとめようとしないその姿勢に、一部には指導力不足を疑う声も上がっています。
「皆田 護」
ディフォースの日本支部長ですが、普段はうどん屋を営む中年の男性です。日本はアウェイクファクターの感染率が高いことやそれに関する事件が頻発していると言うこともあって、かなり多忙な生活を余儀なくされています。
「皆田 柚希」
皆田護の娘で、アウェイカーです。自分の中に目覚めた力を受け入れ、父の職務をサポートしています。とはいってもまだ高校二年生の彼女にとって、それは時に辛く、厳しい壁となることもあります。
トゥルース
アウェイカーこそが進化した真の人間だと信じ、アウェイクファクターによって全ての人類を淘汰すべきと考える集団です。
その活動は組織だっているとは言い難く、個々人が「淘汰すべき」という信念を都合のいいように解釈して行動しています。彼らの多くにとってこの組織は、都合の良いときだけ群れ集まって安心感を得る以上のものではありません。にもかかわらずその名が知れ渡っていいるのは、その絶対数の多さとアウェイクファクターの発見者が指導的立場にいるという事実によるところが大きいでしょう。最近では、非合法なつながりを頼って、アウェイカーへの進化―と彼らはみなします―と組織への加入を希望する者が増えています。
「小笠原 真童」
アウェイクファクターの存在を発見したウイルス学者で、その利用と全人類の淘汰を生き甲斐にしています。目的達成のために組織の構成員を手駒として利用し、その手段を問わずに活動しています。その過程で起きた犠牲は考慮しませんし、人間の命などモルモット同然だと考えています。また自身も強力なアウェイカーであり、自分で研究・制御したその力はアウェイカー最強とも言われています。
日本政府
この国の政府は、すでにアウェイクファクターの存在を認知しています。が、それを公表することはしません。―それが彼らにとって良い結果に結びつくはずがないからです。彼らは、政府下の組織に、秘密の対策チームを設置することで、この問題の解決と安心を得ようとしました。彼らがすることは自分達の保身と見て見ぬふりだけです。逆に、そのためになることであれば、あらゆる組織や存在を利用したいと考えています。
AFS
アウェイクファクターシークレットの略称で、政府下に置かれた対策チームです。その存在は公にされることはありませんが、かなりの力と規模を持ったグループであることは間違いありません。
対策チームの主な役割は、アウェイクファクターに関する情報規制です。彼ら自身が表だって関与してくることは少ないでしょう。しかし、対象のアウェイカーの存在が危険であると判断した場合は、その限りではありません。さらに、組織の中にはアウェイカーに対して積極的な関与を推し進める意見を持つ者もでてきています。
ラビス
国内の急進派によるアウェイカー殲滅を目的とした戦闘集団で、アウェイカー専門の死の部隊とも呼べる存在です。その構成員は警察・軍隊経験者から政治家、一般市民まで、アウェイカーを脅威と考える多くの人達が、人類を守るという大儀のもと、捜索殲滅活動に従事・協力しています。彼らは豊富な資金力でその存在を探し回り、最新鋭の装備で処理―彼らの用語ですが―しようとしてくるでしょう。
バリスタ
世界中に支社を持つコングロマリットで、最近は軍事産業にも介入しています。アウェイクファクターの制御と利用に力を入れており、そのためにアウェイカーに積極的に介入しようとします。但し彼らはの判断基準は全て、利益になるかどうかです。迂闊に信用すべきではないでしょう。
「マニオット・ジランディ」
バリスタ取締役の肩書きを持つ、英国の実業家です。組織の中で真っ先にAFの利用価値に気づき、その軍事転用はすでに巨額の利益をもたらしています。アウェイカーに対しては優れた軍事商品として考えており、利用や実験の対象とみなしています。