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①人間の王子
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- あなたは人間主義者だ。人間こそ大陸の覇者たる資格を持つと信じている。
- あなたには理想とする世界があり、それを実現できるのは自分をおいて他にないと感じている。
- 証明するためには、強さを示すしかない。
【最終勝者となる】
S:最終勝者…王者の道は険しいものだ。
S:人間主義者が理想とする世界というのはあまり平和じゃなさそうだナー
TC:(頷き)
S:え。今回とげとげしてても良いの…?
TC:好きにしてください(にっこり)
S:ふむー。まあ余りとげとげするのは苦手だが、向こうの国の奴には塩対応で行こう。
TC:とげとげする必要もないですよ。だってあなたが、王者なのだから。
TC:世界で唯一の絶対覇者は、あなたなのですから。別に魔物にとげとげする必要すらないんです。
S:そ、そうか…
(生まれについて。幼少期は我儘で傲慢な子供だったという話から)
S:で、ある日魔王が倒されるわけですよね。
S:それでなんかよくわからないうちに新しい国できちゃうし、それまであまり国として扱いの悪かった宗教とかが復権したり、色々とひっくり返った
S:それまでの王子の小さな世界が変わってしまう出来事が起こったわけですよ。
S:で、王子さま今までの自分の行いを恥じたと。確かに自分には才能があって、次期国王という地位もあるけど、でも国王は勇者一行にしてやられたわけで、そんなものは絶対ではない、と
S:そして彼はこう思った。「王とは勇者でも為し得ぬ事をする者であるべきだ」と。
S:真なる平和な国を作れる次期国王になりたい。その為に、勇者を超えた存在となりたい。
S:その野望は無謀なのか、あるいは本当に実現するのか。
■アレクシス・ルイス・アン・シュルード
過去「④皇帝」 現在「⑤教皇」 未来「?世界」 (変更なし)
「勇者が作り出した平和な世をより強固な物とする、
それが王の役割というものであろう。違うか?」
年齢21、男。PC②とは幼馴染。
- 王弟の娘の子として生まれた、王位継承者。帝王学教育を受けた生まれながらの王族である。
- オラン王国の発展のためにこのミッションを請けた。
- 幼い頃は王族として我儘に振舞っていたが、
10年前の魔王討伐により勇者に憧れを抱き、価値観が変わってしまう。
キラートリック
怒りの剣【ディエス・イレ】
能力説明
精神エネルギーを注ぎ込む事により一時的に
爆発的な魔力を刀身が纏い、切れ味が飛んでもなく増す。
ただしエネルギー切れを起こしやすい。
(性格の確認)
TC:実際、魔物に関してはどう思ってますか?
S:一応友好的な魔物は保護もしくは見守り対象。人間を食べずにいられない魔物は容赦なく切り捨てる
TC:あと、あなたが何故自分が王者であることを確信しているのかのあたり、イメージあれば聞きたいです
S:まずは才能があるから、ですかね。才能がある者が、王になるべきだと思って居る。
S:レゾン建国のきっかけになったこと・レゾンという国については、懐疑的です。勇者を尊敬はしていましたが、レゾン建国のきっかけを作って人間の世界が脅かされるのでは?と内心思ってますね。
S:で、多分ナチュラルに下に見ている形なのは合ってます。
TC:レゾンは建国後10年。まだまだ若すぎる国です。そこがポイントなので、ある意味拾って頂いてありがとうございます! ってなります。
S:ただ、ナチュラルに下に見えてるのは多分魔物だけではなくて、人間で王の治世の障害になりそうな人間は忌避してますね
TC:つまり
(1)幼少期は、自分が世界の中心くらいに考えて我儘に振舞いまくっていたが、勇者が世界を変えたことで衝撃を受ける
(2)勇者をある程度認めているが、その仕事は完璧ではない。レゾンという不安定要素の強い国も信用するに足りないと今は思っている。
(3)この世界をきちんと統治するには才能のある王が必要で、それは自分だ
S:はい。
TC:(すごい人がきた……これ人間至上主義というより自分至上主義だ。めっちゃおもろい)
TC:ちなみにギルくんのことはどう思ってますかね
S:まず声を掛けたのは多分幼馴染である程度好ましくは思って居るのと、彼以上に信用に足る人間が居なかったんでしょう。という見解ですね
TC:下段ギルくんに聞かせてあげたい……
S:地位的に王弟の娘の子なので、才覚はあるにしろ、直系の王族に取り入ろうとする人間の方が多いはずです
TC:もちろんです!
S:それでいて、強さを認められる相手として十分だったのではないかと。弱いと思ってたら、連れてなんて行きませんからね。
S:勿論竜を倒せば王家から報酬は出るでしょうし商人としても、有名になればそれだけ儲け話も来るでしょうし。
S:ただ、そういう話を踏まえたうえで―――
S:「心情的についてきてほしかった」というのも若干ありますね。
TC:一語一句逃さずメモった上で尊死しました。
TC:王者であることを自分に運命づけた生粋の貴族、裏を返せばものすごいエゴイスト
TC:そんなアレクシスさんの心の柔らかい部分、人間的な部分が1ミリくらい見えた気がして!!!
TC:考えてみたらすごい思考回路ですよね。才能がある=王者になる って。
TC地位と才能の上でぬくぬくしていることを良しとせずに、自分は王になるべきだと信じているし、その上旅に出ることを承諾したって。自分の才能を1ミリも疑ってないところが魅力ですね!
S:地位と才能の上でぬくぬくしていたら、王になれないと分かってるんですよ。他にも次期国王候補は居るのだから。
S:寧ろ、才能を恐れて暗殺されたりする恐れだってあるとも思ってる。
S:だからこそ今回の竜討伐でおいそれと手を出せないようにしたかったわけですね。ハイリスクハイリターンなんです。
TC:わたしがすごいなと思うのは「王になる」という意志ですね。
TC:安全なNo.2でもラクな官職でもなく、ただ頂点を目指してるのがすごいです。
S:コミュニケーションや取引などに長けていない者がその方法で地位を上げられる訳が無い。
S:あえて言うなら、上の人に可愛がられる才能は無いんですよね
S:そういう能力がないからこそギルに一目置いてるんです
【前日譚】
あなたは王の私室に呼ばれました。
公然の場以外で王に面会することは初めてかもしれません。
ましてや、王がその他すべての使用人を下がらせ、あなたと2人きりになることを望んだので、あなたは少々驚きました。
王は冴え渡った灰青色の瞳と、未だ活力を身に宿した老人です。
灰色の髪と髭を綺麗に梳かしつけ、夕餉用の衣装をきっちりと整え、あなたを待っていました。
テーブルをはさんで向かいに座ることをすすめ、軽食を自らとりわけ、あなたにワインを注ぐことを命じ、それからお互いに喉をうるおしたタイミングで話し始めます。
「アレクシス。この度、他でもないお前が旅立ちを承諾したことを嬉しく思う。
……例えその報酬として、お前がどんな大きな望みを抱えて居ようとも。
アレクシス。お前がこの歳になるまでひとつの真剣な縁談も無かったことを、不思議に思ったことはないか」
「はい。必ずや良い報告を持って帰還致します。
……縁談、ですか?お恥ずかしながら私は女性に疎い物で、
あまり考えたことが無かったのですが……」
「……完璧な返答だが、この場では不要だ。
私だ。私がお前をどのような貴族の令嬢との縁談からも遠ざけていた。
私は常にお前を見ていた。特に消費癖から解放されたここ10年のことは……」
一瞬、目を細めてあなたを見た後、王は少し席を立ち、傍らにあった戸棚から黒い小さな箱を取り出します。
硬い木でできているようですが詳しい材質は不明です。
王は戻ってきて、箱をあなたに差し出しました。
「持って行くがよい。ただし、開けてはならぬ。今はまだ。
アレクシス。この旅はお前にとって物理的な苦しみ以上の困難をもたらすことになるだろう」
「この箱の中身がお前を救うだろう、などとは言わない。
しかし、お前が真実を求める時は役に立つ。
充分に強くなり、どんな真実も受け入れられると判断したら、開けなさい。
私が言っているのは剣の強さではない。心の強さだ」
「それは、どのような意図で……?」
緊張している為か、その真意を読み取ることが出来ず。
ただ、王には少なからず目を掛けられていたらしい事は分かった。
差し出された黒い箱を恭しく受け取る。
木の様な材質であることは分かったが、
大事なのは箱ではなく中身であると判断する。
……一体何についての真実なのだろうか?
「…有難く頂戴致します。
しかし、この旅に、一体何が待っていると…?」
単なるドラゴン討伐だけではない何かが、あるというのだろうか?
「……それは」
王は、口を開きかけ、閉じます。数秒ののちにまた口を開きます。
「その2つの問いは、何故この旅にお前を選んだかにつながる。
すべての原因はひとつなのだ。そう、ただひとつ。
……若いお前には、私が意地悪な謎かけをするひねくれた老人に見えているだろうな。
だが老人とはこういうものだ。言えないことを言わない自制心を持ってしまっている」
老王は、旅立ちの前にはなにひとつ言えることはないと、匂わせていました。
「しかし、これだけは言っておこう。
アレクシス。お前を想っている。
無事の帰還を願っているのは、心からのことだ」
しばらくあなたを見詰めていると、退室を命じました。
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