創作小説with音ゲー 臨時まとめWiki
ξ゚⊿゚)ξがポップンでランカーを目指すようです 第七章
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
| 213 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/08/11(土) 23:57:13 ID:C9XUiwMS0 |
現在の総合戦績は…プレイしている三人はもとより、ギャラリーも計算に頼る以外に知る術はなかったが、
おおよそ、各種ボーナス(総合リザルトのときのみ加算されるステージトップ賞2kを含む)を含めるとこのような感じになる。
おおよそ、各種ボーナス(総合リザルトのときのみ加算されるステージトップ賞2kを含む)を含めるとこのような感じになる。
ξ゚⊿゚)ξ 202k 1位
(´・ω・`) 200k 2位
川 ゚ -゚) 197k 3位
(´・ω・`) 200k 2位
川 ゚ -゚) 197k 3位
単純計算すれば、現状ツンはショボンに2k差、クーとの差にいたっては5kでトップという有様だった。
(;><)(よもや…こんなことになるなんて、ね)
1、2曲目の仕掛け人たるビロードですらも、この結果は予想外もいいところだった。
とはいえ、5kという差は、1ステージあればいくらでも逆転の目がある僅かな差である。
クーがクルバドとダンスを駆使してコンボ賞+トップ賞を取れば、それだけで十分埋ってしまう。
クーがクルバドとダンスを駆使してコンボ賞+トップ賞を取れば、それだけで十分埋ってしまう。
鬼気迫る表情をしていたのは、何もショボンばかりではない。
川 ゚ -゚)「…」
クーの表情は、完全に「目が覚めた」というところかも知れない。
彼女は、ツンに対する引け目から、「本気の勝負」といいながら何処か全力を出すのを躊躇していた風がある。
やはり彼女にとっても、あの日の事件は、相当なトラウマになっていたのである。
もしかしたら、この件をきっかけに、以前のような関係に戻れると思っていたのだろう。
もしかしたら、この件をきっかけに、以前のような関係に戻れると思っていたのだろう。
だが…彼女自身も気づいていなかったろうが…
クーもまた、ツンと負けず劣らずの、「負けず嫌い」なのである。
ξ;゚-゚)ξ「…」
ツンにも、その表情は見覚えがあった。
小学校の時、常にそれまでツンと同等の成績を出していたクーが、
体育の跳び箱でツンが8段飛んだのに対し、彼女が7段しか飛べなかったそのとき…
体育の跳び箱でツンが8段飛んだのに対し、彼女が7段しか飛べなかったそのとき…
…すなわち、ツンが最初に、かつこれまで唯一クーに勝った時の、その表情だった。
| 214 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/08/11(土) 23:59:11 ID:C9XUiwMS0 |
三者の思惑を孕み、ショボンが選曲した最後の曲目が、画面に表示された。
ξ;゚⊿゚)ξ「…!!11」
川 ゚ -゚)「…!」
川 ゚ -゚)「…!」
一瞬顔を引き攣らせるクーと、明らかな動揺を見せるツン。
(;*゚ー゚)「…そんな…なんでこんな…!」
その正体を知って、顔面蒼白のしぃ。
(;><)(ショボンさん…やはりこれを…ッ!)
ビロードにしてみれば…恐らくは外れて欲しかった嫌な予感。
Final Stage(ショボン選曲)
「夢幻ノ光」(ACいろは・ハイパージャポネスク)EX/38
ξ;゚-゚)ξ「…」
川 ゚ -゚)「…」
(;*゚ー゚)「…」
川 ゚ -゚)「…」
(;*゚ー゚)「…」
この三人の、それまでの日々を打ち壊した、悪夢の源となった楽曲。
譜面そのものは、レベル38では標準レベルになる。
全体的にノートの密度が濃く、リズムに合わせて降ってくる同時押しを絡めた配置。
そしてラストは、ほぼ右手だけでの処理を要求される右青+右黄のトリルと、左側に散在する同時押しの組み合わせから、
左→右へと流されるような同時押しが間髪いれずにはいるという、典型的なラス殺し譜面。
全体的にノートの密度が濃く、リズムに合わせて降ってくる同時押しを絡めた配置。
そしてラストは、ほぼ右手だけでの処理を要求される右青+右黄のトリルと、左側に散在する同時押しの組み合わせから、
左→右へと流されるような同時押しが間髪いれずにはいるという、典型的なラス殺し譜面。
これまでの二週間余り、ツンはクリアできないながらも、レベル38以上の譜面にも手を出し始めていた。
しかし…この曲だけはプレイを避けている。
しかし…この曲だけはプレイを避けている。
ショボンも、その理由は知っていたはず…。
(´・ω・`)「…過去に囚われるな」
ξ;゚⊿゚)ξ川 ゚ -゚)「…!」
(´・ω・`)「そしてツン、お前がこれまでの成果を出すべきは…むしろこの曲であるべきだ。
放棄するならそれでいい。
お前の持つ“異質”の真価を見れなくなるのは、残念な気がするが…それだけのことだ」
お前の持つ“異質”の真価を見れなくなるのは、残念な気がするが…それだけのことだ」
| 215 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/08/12(日) 00:00:13 ID:C9XUiwMS0 |
ξ;゚-゚)ξ「…」
彼女も、悟るところはあったのかもしれない。
ξ ゚-゚)ξ「…」
画面を向いたまま、ツンは真隣のショボンに向けて、親指を下にして突き出し。
ξ ゚⊿゚)ξ「…やってやろうじゃないの…!」
その指で、首を掻き切るような仕草をした。
彼女の表情に、煩悶はもうない。
彼女の表情に、煩悶はもうない。
川 ゚ -゚)(…そうだ…ここで逃げてしまったら、私は何のために…!)
それを受けて、クーの決心も固まった。
川 ゚ -゚)(それに、私は…)
川 ゚ -゚)(負けたくない…絶対に!)
ふたりの視線が、この対戦が始まって初めて交錯した。
ξ ゚-゚)ξ(クー)
ξ ゚-゚)ξ(解ってる。最初に言ったのは、あたしのほうだ。
クーは“あたしと同じ目線で戦う”という目的があったから、こうなった)
クーは“あたしと同じ目線で戦う”という目的があったから、こうなった)
ξ ゚-゚)ξ(これは、むしろあたしが望んだ戦いなんだ!)
そしてツンもオプションを決定し、決定のボタンを押す。
Are You Ready?
この対戦の勝者を決める最終戦の幕が、切って落とされた。
| 216 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/08/12(日) 00:04:32 ID:Lp0EeLES0 |
(*゚ー゚)「ねぇ、ビロードさん」
( ><)「…どうしました?」
( ><)「…どうしました?」
(*゚ー゚)「結局、さっきの言葉の意味って、どういうことなんですか?
やっぱり、なんかピンとこないです。
やっぱり、なんかピンとこないです。
ただ、ツンが出来ることは…
クーばかりでなく、他の多くの人が出来ないということは解ったんですけど…」
クーばかりでなく、他の多くの人が出来ないということは解ったんですけど…」
( ><)「…はは…そこまで理解できているなら、難しい話じゃないです。
所謂クールパフェ…クール判定が存在する状況で、総てのノートをクールで取れるなんて、
俗に言う“界王”、つまりIRインターネットランキング)上位ランカーの中でも、
一握りの人間しか出来ないことなんです」
俗に言う“界王”、つまりIRインターネットランキング)上位ランカーの中でも、
一握りの人間しか出来ないことなんです」
(*゚ー゚)「…え、じゃあ、ツンの実力は」
( ><)「低難易度…恐らくは中難易度の一部の曲でもでしょうけど…
それだけであれば界王に匹敵する実力の持ち主です。
こんな点数をたたき出していれば、
IRでもノーマルマスターなら界王クラスと同じところに名を連ねているはずですが…
( ><)「低難易度…恐らくは中難易度の一部の曲でもでしょうけど…
それだけであれば界王に匹敵する実力の持ち主です。
こんな点数をたたき出していれば、
IRでもノーマルマスターなら界王クラスと同じところに名を連ねているはずですが…
聞けば彼女、エキスパートコースをプレイしたことがない。
言うなれば、隠者みたいなもんです。
だから、彼女は自分の実力に、気がつかなかった」
だから、彼女は自分の実力に、気がつかなかった」
( ><)「あの日…彼女がメルトNでクールパフェ叩き出して見せたとき…
正直、間違えて普通のチャレンジ選んでたのかと思いましたよ」
正直、間違えて普通のチャレンジ選んでたのかと思いましたよ」
そう。
それこそが、ツンの“真の実力”だった。
彼女は生まれながら、不完全な絶対音感の持ち主であった。
歌うこと、例えばリコーダーなどの楽器でも飛び抜けたところはなかったが…
兎に角、“正確な音程の音を正確なタイミングで出す”ということで、その片鱗を見せていたのだ。
歌うこと、例えばリコーダーなどの楽器でも飛び抜けたところはなかったが…
兎に角、“正確な音程の音を正確なタイミングで出す”ということで、その片鱗を見せていたのだ。
ただ、それと気づくものがいなかっただけで。
それは年月を経て、彼女がこの「ポップンミュージック」というゲームに触れてその真価を発揮した。
降ってくるオブジェがその部分を担当することで、BGMから欠落している音と、その本来の配置…
彼女は、その総てが解ってしまうのだ。
降ってくるオブジェがその部分を担当することで、BGMから欠落している音と、その本来の配置…
彼女は、その総てが解ってしまうのだ。
ただ、総てが総て把握しきれるものではない。
更に彼女の動体視力や反応速度も人並みであり、それゆえ高難易度の処理にまで到達できずにいた。
更に彼女の動体視力や反応速度も人並みであり、それゆえ高難易度の処理にまで到達できずにいた。
ショボンやビロードも、彼女のそれが絶対音感かどうかまでは解っていなかっただろうが、
兎に角、彼女がことN譜面の処理能力に関して途轍もないレベルにあることだけは、理解していたのだ。
兎に角、彼女がことN譜面の処理能力に関して途轍もないレベルにあることだけは、理解していたのだ。
恐らく、現時点においても、彼女はそのことを知らないだろう。
ただ、自分にそれだけの能力があるのだということを…彼女は、ようやく自覚しようとしていた。
ただ、自分にそれだけの能力があるのだということを…彼女は、ようやく自覚しようとしていた。
| 217 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/08/12(日) 00:06:53 ID:Lp0EeLES0 |
そこからは最早、説明のしようがないほど、壮絶な勝負であった。
これまでショボンやビロードの指導により得た技術の引き出しを総て空け切り、
そして自分の能力を自覚したことで、
二週間前とは別人のような手の動きでコンボとクール判定を稼ぎ出すツン。
そして自分の能力を自覚したことで、
二週間前とは別人のような手の動きでコンボとクール判定を稼ぎ出すツン。
総てのしがらみを振り払い、仙人部屋に彗星のごとく現れ、
いまだ猛威を振るい続けるその腕を存分に振るうクー。
いまだ猛威を振るい続けるその腕を存分に振るうクー。
そして、二千試合近くをそのバランス感覚で戦い抜いてきた経験で培った戦闘力を、
その真なるところを見せ付けるショボン。
その真なるところを見せ付けるショボン。
中盤の密集で、クーの放ったクルバドを、Bad一ケタ台に切り抜けるツン。
同じ局面で放たれた、ツンのバラスピを完全に捌ききってみせるショボン。
そして、ランダムが変化した強制LOW-SPEED…
HSオプションを無効化し、なおかつノート落下速度を1/2にするという強力なキラーオジャマを、驚異的な集中力で凌ぐクー。
同じ局面で放たれた、ツンのバラスピを完全に捌ききってみせるショボン。
そして、ランダムが変化した強制LOW-SPEED…
HSオプションを無効化し、なおかつノート落下速度を1/2にするという強力なキラーオジャマを、驚異的な集中力で凌ぐクー。
その実力は完全に…かつ、恐ろしく高い水準で拮抗していた。
(;*゚ー゚)(…すごい…すごいよみんな…)
(;><)(…なんて…戦いだ…)
(;><)(…なんて…戦いだ…)
しぃもビロードも、三人が展開する戦いに、完全に心を奪われていた。
( ´w`)「ふふ…これが仙人・英雄クラス同士の戦いといって、一体誰が信じる?」
[ー。ー]「…アツい戦いだぜ…今日日、こんなアツい戦いには滅多にお目にかかれるもんじゃねぇ…
先月どっかのDQNランカーが仕出かした狩り事件以降、
こんな熱い戦いのできる連中は、ほとんどがこのゲームを見捨てて去っちまったってのによ…」
[ー。ー]「…アツい戦いだぜ…今日日、こんなアツい戦いには滅多にお目にかかれるもんじゃねぇ…
先月どっかのDQNランカーが仕出かした狩り事件以降、
こんな熱い戦いのできる連中は、ほとんどがこのゲームを見捨てて去っちまったってのによ…」
その戦いを、熱いまなざしで見守る店長と店員。
その最終局面。
(´゚ω゚`)(ここで…!)
三者の撃てるオジャマは…いずれもレベル1、一発分。
川# ゚д゚)(負けて…!)
三人の撃ったオジャマは、見事にクロス・カウンターの状態になる。
そして、ツンは…。
そして、ツンは…。
ξ# ゚⊿゚)ξ(たまるもんですかぁぁぁ!)
最後のトリル。
決して出来ないだろうと、心の中で決め付けていたそれを、完全に捌ききっていた。
決して出来ないだろうと、心の中で決め付けていたそれを、完全に捌ききっていた。
…そして。
川 ゚ -゚) 86k/コンボ賞・クリア・フィーバー 1位
(´・ω・`) 88k/クリア・フィーバー 2位
ξ゚⊿゚)ξ 87k/クリア 3位
(´・ω・`) 88k/クリア・フィーバー 2位
ξ゚⊿゚)ξ 87k/クリア 3位
| 218 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/08/12(日) 00:08:26 ID:ZTjDfHf10 |
(*゚ー゚)「…ツン!」
(;><)「…クリアだ!」
(;><)「…クリアだ!」
そして、この結果を受けた総合戦績が表示される。
1位 296.4k
2位 296.2k
3位 295.9k
2位 296.2k
3位 295.9k
1位と3位の差、僅か500点。
その僅かの差で…。
その僅かの差で…。
ξ;゚⊿゚)ξ「かっ……た?」
その戦いを制したのは、ツンだった。
川; ゚д゚)「………」
2位は、肩で荒く息を吐くクー。
そして、3位のこの男。
(´゚ω゚`)「………」
(´・ω・`)「…ふ」
その表情が、普段のそれに戻る。
(´・ω・`)「…久々に…激しい戦いだったな…」
負けた彼も、負け惜しみではなく、満足のいく勝負だったと思った。
(´・ω・`)「いい戦いだったぜ、二人とも」
ξ ゚⊿゚)ξ「…ショボンさん」
その肩に手を置かれ、戸惑うツンだったが、
青年の穏やかな笑顔につられるように、彼女も微笑んだ。
青年の穏やかな笑顔につられるように、彼女も微笑んだ。
そして、ツンはもう一方の主役に…今回の事件の発端となったクーに、目を向ける。
川 ゚ -゚)「…」
息を整えたクーは無言だった。
その表情が、不安そうな瞳で覗き込むツンの前で、唐突に変わった。
| 219 :33 ◆ONfox/pet6 :2007/08/12(日) 00:10:06 ID:ZTjDfHf10 |
川 ゚ー゚)「…くやしい」
ξ;゚⊿゚)ξ「…え?」
ξ;゚⊿゚)ξ「…え?」
少女が放った意外な言葉に、ツンは一瞬、呆気に取られてしまった。
川 ゚ー゚)「私は…この話が出たときも…どうしたいのか、本当はよく解らなかった。
でも、本当は最初の時も…
やっぱりツンには負けたくないと思ったのかも知れない」
やっぱりツンには負けたくないと思ったのかも知れない」
ξ゚⊿゚)ξ「…クー」
普段滅多に見せない、はにかんだ笑顔のクー。
川 ゚ー゚)「…だから、次は絶対に勝つ。
もう、絶対に私の知らないところで、勝手に強くなんてならせない。
嫌だって言っても、付きまとってやるから…!」
もう、絶対に私の知らないところで、勝手に強くなんてならせない。
嫌だって言っても、付きまとってやるから…!」
ξ゚ー゚)ξ「…」
そのてらいのない言葉は、ふたりの間にあった溝を埋めきり…
ξ゚ー゚)ξ「…上等だわ!」
ツンは満面の笑顔で、“友達”に戻ったその少女に、親指を立てた拳を突き出した。
(*゚ー゚)「そういうの、ちょっとずるいな」
( ><)「…同感ですね」
( ><)「…同感ですね」
今までその様子を蚊帳の外で眺めていたしぃとビロードが、不満ありありの表情で割り込んできた。
(*゚ー゚)「あたしも本気で、やってみたくなっちゃったよ。
ツンもクーも自分らの世界入り過ぎ。あたし置いてきぼりじゃない」
( ><)「僕も敵前逃亡は性に合いませんからね。
ハードルは高ければ高いほど、萌えるってもんです!」
(´・ω・`)「ちょwwwwwwビロードおまwwwwwwww字違wwwwwwwwwww」
ツンもクーも自分らの世界入り過ぎ。あたし置いてきぼりじゃない」
( ><)「僕も敵前逃亡は性に合いませんからね。
ハードルは高ければ高いほど、萌えるってもんです!」
(´・ω・`)「ちょwwwwwwビロードおまwwwwwwww字違wwwwwwwwwww」
そこには、また新たな絆が生まれようとしていた。
( ´w`)「雨降って地固まる、かな?」
[ー。ー]「まー、常連が増えてくれるってことは、確実にいいことなんだろーがな。
新規客や一見さんのヒンシュク買わないよう、しっかりルールは守ってもらわんとなぁ」
[ー。ー]「まー、常連が増えてくれるってことは、確実にいいことなんだろーがな。
新規客や一見さんのヒンシュク買わないよう、しっかりルールは守ってもらわんとなぁ」
カワイさんの一言を、茶化したように返すイバタ君。
時間にして約10分足らずのその戦いを…知るのはそこに居合わせた7名のみ。
大きなイベントで行われたものであったら、確実に「伝説」となっただろうその一戦を経て、
大きなイベントで行われたものであったら、確実に「伝説」となっただろうその一戦を経て、
その主役となった少女…ツンの中で、確実に何かが変わりつつあった。