ブレイブ&モンスターズに登場するシリーズ防具の一つ。
女騎士シリーズの完全上位互換。
姫騎士の剣、姫騎士の胸当て、姫騎士のマントでワンセット。
女騎士の鎧は単なる板金鎧に過ぎない。――しかし、姫騎士の装備はそうではない。
冒険に憧れるお姫さまがやれ暑いだの寒いだの、足にマメができただのと泣き言を言わないための対処が施されているのだ。
胸当てはまるで羽毛のような軽さで装着者に重量を感じさせず、マントは常に快適な温度を提供している。
魔力を纏ったブーツに護られた脚の運びは軽やかで、悪路をまるで問題にしない。
今から150年ほど前、退屈な王宮の暮らしに倦み外界へのめくるめく冒険の旅に憧れた当時の
アルメリア王国第三王女、
『バンディッドプリンセス』アシャンテ・ヴェンツィ・ラ・アルメリアが王国の威信を賭けて(無理矢理)造らせた甲冑その他一式。
アシャンテ(以下アーシャ)は父王の目を盗み、国政やら他国への嫁入りなど面倒なことは全部二人の姉に押し付け、
勝手気ままな冒険の旅に出ることを画策したが、向こうっ気の強さと冒険心と正義感以外は凡人(むしろ凡人以下)であった。
温室に等しい王都
キングヒルから一歩外に出れば、そこは過酷な世界である。
ヒートスウィーク砂漠は何もかもが死に絶えた砂海がどこまでも広がっており、フロウジェンは極寒の地。
フロックホースには理解を超える生物が跋扈し、他にも凶暴なモンスターがそこかしこで牙を研ぎ澄ませている。
そんな世界で快適に冒険をするため、アーシャは密かに国内外の各機関(
霊銀結社、
聖都エーデルグーテ、
タウゼンプレタ魔装工廠など)に依頼し、
最高の技術を以て自らの纏う装備を誂えさせた。
姫騎士の剣は
タウゼンプレタ魔装工廠で鍛造されたミスリル製の『鋼装(サーメット)』に、
霊銀結社によって重力制御の魔力付与が施されており、
姫騎士の胸当ても同様『鋼装(サーメット)』に
霊銀結社の重力制御と防御力倍増のエンチャントが掛かっているため、重さが布製の衣服と変わらない。
姫騎士のマントは
聖都エーデルグーテの大司祭の祝福によって聖属性を帯び、毒や酸など各種状態異常への強力な抵抗力を持つうえ、
ある程度の気温調節機能があり常に着用者の周辺を快適な温度に保っている。
また、スカートやブーツといった装備にも魔法がふんだんに掛かっており、いかなる劣悪な環境をも踏破できる能力が与えられている。
金に糸目をつけない、これらの装備を発注したことで当然のようにアーシャの目論見は父王に露見したが、
既に装備一式を受領していたアーシャは激怒する父王を無視してアルメリアを出奔。
意気揚々と夢だった冒険の旅に出発したのであった。
当初は「どうせ、飽きたらすぐに戻ってきますよ」との姉二人の説得によって「それもそうか」と一旦は留飲を下げた父王であったが、
そんな家族の予想に反してアーシャは戻ってこなかった。
むろん、死んだ訳ではない。
ホントに大冒険してた。
アズレシアでは港湾部でゴロツキ共をちぎっては投げの大立ち回り、
ブラウヴァルトでは
群青の騎士と一触即発の大喧嘩、
スカラベニアでは盗掘者の一大組織と真正面からのガチンコ対決、挙句
ニヴルヘイムで魔神を何柱か仕留める――と、
まさしく世界を股に掛ける大暴れっぷりで、ついた渾名が『無法王女(バンディッドプリンセス)』。
マジみか(魔神ですらみかじめ料を支払うの意)とも。
現在流通している姫騎士装備は、そんな伝説の無法王女アーシャにちなんだものである。
アーシャの時代はそれこそ国庫が揺らぐほどの値段になったこの装備であるが、魔法技術や鍛造技法の発達した現在は当時より随分価格も下がっている。
とはいえ、一式53万ルピ。『これが買えれば一人前』との指標になっている
アルメリア兵士の剣が1500ルピで買えることを考えると、
姫騎士装備一式がどれだけ破格かが理解できるだろう。
最終更新:2022年12月07日 00:44