brigandine GE 攻略 @ wiki内検索 / 「中コスト」で検索した結果
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中コスト
中コストモンスター一覧(基本コスト35 - 55) ケンタウロスハイケンタウロス ヘルハウンドフェンリル リザードマンリザードガード リザードキング ユニコーンペガサス ナイトメア クレイゴーレムストーンゴーレム ブロンズゴーレム チタンゴーレム グリフォンホーリーグリフ ケンタウロス 離れた場所から敵を狙撃するモンスター。移動してからの間接攻撃が可能で、様々な局面での活躍が期待できる。しかし、敵に囲まれるとあっけなく倒されてしまうこともあるので、調子に乗った深追いだけは慎みたい。 基本能力 クラス属性 統魔コスト 召還コスト 維持マナ ● 35 160 16 HP MP STR INT AGI 防御力 移動力 移動タイプ 360 0 60 45 65 100 6 - 6 馬タイプ 成長値 ... -
基本コスト 35 - 55
中コストモンスター一覧(基本コスト35 - 55) ケンタウロスハイケンタウロス ヘルハウンドフェンリル リザードマンリザードガード リザードキング ユニコーンペガサス ナイトメア クレイゴーレムストーンゴーレム ブロンズゴーレム チタンゴーレム グリフォンホーリーグリフ ケンタウロス 基本能力 クラス属性 統魔コスト 召還コスト 維持マナ ● 35 160 16 HP MP STR INT AGI 防御力 移動力 移動タイプ 360 0 60 45 65 100 6 - 6 馬タイプ 成長値 HP MP STR INT AGI 4 - 12 0 - 0 0 - 2 0 - 1 1 - 2 攻撃 ハンターショット 射程 属性 攻撃修正 命中修正 攻撃特性 2 ● 90 ... -
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...スター一覧低コスト 中コスト 高コスト その他コスト 産出拠点一覧 魔法一覧 スキル一覧 アイテム一覧 マルチプレイモードシナリオ1 シナリオ2 シナリオ3 シナリオ1´ 育成成長率 ユニットステータス初期値+確定期待値 クラス別ステータス期待値 経験値テーブル 経験値稼ぎ 戦略 戦術戦術:小規模 戦術:中規模 戦術:大規模 戦術:ドローラスガルド 戦術:アウロボロス FAQ 6人プレイリプレイ テンプレ 過去スレ AA保管 更新履歴 連絡用コメント欄 練習用ページ 検索 @ウィキ ガイド @wiki 便利ツール @wiki -
モンスター一覧
...イーター ■中コスト系 ケンタウロス ハイケンタウロス ヘルハウンド フェンリル リザードマン リザードガード リザードキング ユニコーン ペガサス ナイトメア クレイゴーレム ストーンゴーレム ブロンズゴーレム チタンゴーレム グリフォン ホーリーグリフ ■高コスト系 ジャイアント ティターン トール ギガンテス ロキ ワイバーン コウアトル バハムート ロック フェニックス ドラゴン ファイアドレイク サラマンダー シルバードラゴン ファーブニル ヒュドラ ティアマット エンジェル アークエンジェル セラフ ルシファー デーモン アークデーモン サタン リリス ■その他 アウ... -
高コスト
高コストモンスター一覧(基本コスト60 - ) ジャイアントティターン ギガンテス トール ロキ ワイバーンコウアトル バハムート ロックフェニックス ドラゴンファイアドレイク シルバードラゴン サラマンダー ファーブニル ヒュドラティアマット エンジェルアークエンジェル セラフ ルシファー デーモンアークデーモン サタン リリス ジャイアント ドラゴンに勝るとも劣らない攻撃力が自慢のモンスター。しかも、攻撃した相手を確立で気絶させることができる。HPは高いが、防御力が低いため大ダメージを受けやすいのが難点。多数の敵を相手にするときはヒールやプロテックなどの支援が欠かせない。 基本能力 クラス属性 統魔コスト 召還コスト 維持マナ ● 60 280 28 HP MP STR INT AGI 防御力 移動力 移動タイプ 540 180 ... -
低コスト
低コストモンスター一覧(基本コスト15 - 30) グールバンパイア バンパイアロード マーマントリトン ポセイドン ギガスコーピオンテラーニードル ジンディジニ イフリート マリッド ダオ シャイターン ピクシーフェアリー マンドレイクマンイーター グール 統魔コストの低さが特徴のモンスター。攻撃力もそれ相応。しかし捨て石と割り切って使えば、おとりや包囲など活躍の場は広い。成長が早いため、統魔力の余りに一体いれておくと、いつの間にか成長していることも… 基本能力 クラス属性 統魔コスト 召還コスト 維持マナ ● 15 60 7 HP MP STR INT AGI 防御力 移動力 移動タイプ 440 95 55 15 56 95 4 - 6 平地タイプ 成長値 HP MP STR INT A... -
基本コスト 60 -
高コストモンスター一覧(基本コスト60 - ) ジャイアントティターン ギガンテス トール ロキ ワイバーンコウアトル バハムート ロックフェニックス ドラゴンファイアドレイク シルバードラゴン サラマンダー ファーブニル ヒュドラティアマット エンジェルアークエンジェル セラフ ルシファー デーモンアークデーモン サタン リリス ジャイアント 基本能力 クラス属性 統魔コスト 召還コスト 維持マナ ● 60 280 28 HP MP STR INT AGI 防御力 移動力 移動タイプ 540 180 95 45 40 105 4 - 4 鈍重タイプ 成長値 HP MP STR INT AGI 1 - 9 0 - 3 1 - 2 0 - 1 0 - 2 攻撃 パワーフィスト 射程 属性 攻撃修正 ... -
基本コスト 15 - 30
低コストモンスター一覧(基本コスト15 - 30) グールバンパイア バンパイアロード マーマントリトン ポセイドン ギガスコーピオンテラーニードル ジンディジニ イフリート マリッド ダオ シャイターン ピクシーフェアリー マンドレイクマンイーター グール 基本能力 クラス属性 統魔コスト 召還コスト 維持マナ ● 15 60 7 HP MP STR INT AGI 防御力 移動力 移動タイプ 440 95 55 15 56 95 4 - 6 平地タイプ 成長値 HP MP STR INT AGI 4 - 12 0 - 3 0 - 2 0 - 1 0 - 2 攻撃 屍肉食い 射程 属性 攻撃修正 命中修正 攻撃特性 1 ● 90 96 地○空△ 魔法 なし... -
その他コスト
その他モンスター一覧 アウロボロス ドッペルゲンガー レヴィアタン アウロボロス 神よりも古き神、もしくは混沌の蛇と呼ばれる存在。かつてルーンの神々がマナの力を使って大地に封じたとされる。感情も思考も持たず、ただ破壊の衝動のままに活動する。この蛇が本来の力を取り戻す前に倒せなければ世界は終わりを迎える…。 基本能力 クラス属性 統魔コスト 召還コスト 維持マナ 無 ? ? ? HP MP STR INT AGI 防御力 移動力 移動タイプ ??? ??? 0 0 0 125 0 - 0 停滞タイプ 成長値 HP MP STR INT AGI ? - ? ? - ? ? - ? ? - ? ? - ? 攻撃 エニグマ 射程 消費MP 属性 攻撃修正 6(直線) ?? ... -
基本用語集
ブリガンダインGEを楽しむための用語集 設定に関する用語 システムに関する用語 設定に関する用語 ・フォルセナ大陸 太古の昔、ルーンの神々が作ったという魔法の大地。 その大地からは「マナ」と呼ばれる不思議な力が湧きだすという。 大陸の中原にはアルメキア王国と言う強大な軍事力を持つ国があった。 大陸六国の盟主として強い影響力を誇った大国である。 聖王歴214年アルメキアは久しく続いたノルガルドとの戦いに勝利を収める。 これによってアルメキアは古の威光を取り戻し大陸には再び平安がもたらされるかに思われた。 しかし、聖王歴215年、突如として起こった王国軍総帥ゼメキスによるクーデターでアルメキアは滅亡してしまう。 王国の滅亡後、ゼメキスは新たに皇帝を名乗り、エストレガレス帝国を建国。 フォルセナ大陸は再び戦乱に包まれようとしていた。 ・ルーンの騎士 人々... -
キャラクター:パラドゥール
パラドゥール 「おまえたちでは、私に勝てんぞ。今のうちに神に祈ることだ。」 プロフィール ステータス クラスチェンジ 短評 育成観点 出撃時台詞 退却時台詞 関連イベント コメント プロフィール CV:菅原淳一 27歳(215年3月時点) アルメキアのクーデター計画に加担した神官。他の騎士たちを扇動し、混乱を増大させることに成功する。神官としての将来を有望視されていたが、権力を欲し宮廷進出をねらう。神に仕える身でありながら俗世を支配することに固執し、欲望で身を焦がす男。 ステータス 統魔範囲:3 統魔成長:C Lv クラス HP MP 統魔力 STR INT AGI 備考 ストーリー 11 ビショップ 456 249 182 63 70 64 マルチ2 12 ビショップ 465 253 185 65 72 65 マルチ3 非登場 期待... -
キャラクター:ユーラ
ユーラ 「大丈夫、きっとドリスト様が守ってくださる‥‥。」 プロフィール ステータス クラスチェンジ 短評 育成観点 出撃時台詞 退却時台詞 関連イベント ルーンナイツストーリー コメント プロフィール CV:三橋 加奈子 15歳(215年3月時点) 騎士であるにもかかわらず、まるで従者のようにドリストに仕え、かいがいしく世話をやく少女。素直で正直、世間知らずなきらいもある彼女は、狂王と呼ばれる男を全面的に信用しており、そのあまりにも無防備な接し方は見ている者の肝を冷やす。 ステータス 統魔範囲:3 統魔成長:S Lv クラス HP MP 統魔力 STR INT AGI 備考 ストーリー 1 クレリック 336 239 175 48 60 57 マルチ2 2 クレリック 346 245 184 49 61 58 マルチ3 6 クレリック 381 26... -
戦術:小規模
単独または数ユニットを使うもの 魔法 パワード属性の強いユニットにかけると良い。有利属性での攻撃が強力になる。 属性無し(+50)/○→●(+60)/○○→●(+65)/○○○→●(+70) 範囲の広い特殊攻撃にも有効。効果的なものは下記。ドラゴンのブレス ロックの怪鳥音 育成に使える。石化した敵を倒すとき、エンチャントレスのような非力なユニットでもダメージを通せるようになる。 フライング移動だけでなく、戦闘補助にも使える。前衛ユニットの攻撃は対空特性が空△が多いので、敵の攻撃が命中率-20%になることが多い。 フライング中は対地特性は変わらず対空特性が空◯になるため、命中が向上する。 ゴーレムのようにあまりに命中回避とも極端に低い場合は効果が薄い。 リアクト範囲魔法を連発して一気に大勢を決める。ダメージ総量が上がるわけではないので多くの敵を巻き込まないといけない。 長期戦をするならリ... -
アイテム
アイテム一覧 武器系両手剣 片手剣 刀 斧 槍 ナックル 弓 クナイ メイス ロッド 杖 鞭 モンスター固有装備 アクセサリー系アクセサリー(騎士専用、ネックレス型アイコン) アクセサリー(モンスター専用、首輪型アイコン) アクセサリー(騎士・モンスター共用、指輪型アイコン) 防具系鎧 兜 盾 ローブ 帽子 小手 靴 消費系ステータスアップ クラスチェンジ 武器系 両手剣 ファイター クレイモア | 攻撃力+10 デスマスター | 攻撃力+22 命中-10 イビルバスター | 攻撃力+12 命中+5 属性白 七宝の大剣 | 攻撃力-6 命中-5 防御力+8 統魔力+15 片手剣 ナイト、パラディン、ブラックナイト バスタードソード | 攻撃力+6 グラム | 攻撃力+18 アンスウェラー | 攻撃力+14 属性白白白 ... -
エストレガレス
ポイント ほとんど騎士が増えない。(マルチ・ストーリー共通)隣接拠点をできるだけ減らさないとクエストの騎士に事欠く。 更に、ストーリーモードでは離脱者が出る。なるべく早くイスカリオと西アルメキアを滅亡させて再仕官組を確保する事。 特異なケースとして、イスカリオを滅ぼした際にミゲルが仲間になったが、ミゲルがカトリーヌとクラウケスのクエストを発生させていたらしくその2人も仲間になったという例がある。イスカリオのダーフィーとヴィクトリア、西アルメキアのリゲルも同様の事が起こり得ると思われる。 狙って発生させるのは不可能と思われる。 騎士 国内 大陸 名前 クラス LV 統魔範囲 統魔力成長率 統魔力 期待値 再仕官 身分 備考 1 8 ソレイユ ビショップ 11 5 C 311 387 特殊 カドール離脱後、翌節イベントで離脱 2 11 エスメレー レクター 17 5 B 304 3... -
キャラクター:シュスト
シュスト 「貴様らの根性、オレの拳で叩きなおしてやるぜッ!」 プロフィール ステータス クラスチェンジ 短評 育成観点 出撃時台詞 退却時台詞 関連イベント ルーンナイツストーリー コメント プロフィール CV:檜山修之 23歳(215年3月時点) カーレオンの熱血拳士。曲がったことが嫌いで、非道な輩のもとには単騎で乗り込むことも辞さない。毒舌家のディナダンとの衝突はしょっちゅうであるが本心では互いに気のおけない奴だと思っているらしく戦場での二人の呼吸は絶妙である。 (カーレオン滅亡後)カーレオン出身の熱血拳士。古巣であるカーレオンを滅ぼされた怒りを拳に込めて戦う。祖国のかたきをとれるのなら、自分の命など捨ててもかまわないとさえ思っている。 ステータス 統魔範囲:4 統魔成長:B Lv クラス HP MP 統魔力 STR INT AGI 備考 ストーリ... -
キャラクター:ドリスト
ドリスト "狂王" 「弱いヤツは負ける!それがこの世の真理だぜェ!!」 ギャラリー プロフィール ステータス クラスチェンジ 短評 育成観点マッドモナーク マッドモナークZ 出撃時台詞 退却時台詞 関連イベント ルーンナイツストーリー コメント ギャラリー 通常 特殊 国家選択画面 プロフィール CV:石井康嗣 28歳(215年3月時点) イスカリオの狂王。身勝手で独善的、およそ人徳や尊敬などといった言葉から最もかけ離れた人物…しかし強い! おそらく合理的な思考で彼をとらえることはできないだろう。なぜなら彼は「やりたいようにやる」人間なのだから…。 (幻想大陸戦記パーフェクトガイドブック)わがままでワンマン。君主とは思えないたいへん困った性格の男。重臣会議の決定より自分の思いつきを優先させるため、真面目な臣下はいつも胃を... -
キャラクター:カストール
カストール 「可愛い妹のためにも負けるわけにはいかないぜ!」 プロフィール ステータス クラスチェンジ 短評 育成観点 出撃時台詞 退却時台詞 関連イベント ルーンナイツストーリー コメント プロフィール CV:石川英郎 24歳(215年3月時点) ランド家の次男。破竹の勢いの新帝国であれば出世の機会も多いと考え、エストレガレス帝国に仕官した。出世して兄弟を呼び寄せ、ともに暮らせる日を夢見ている。しかし帝国にきてからは功をあせっているためか、険しい面持ちで日々を過ごすことが多い。 (三兄弟が揃ったあと)ランド家の次男。帝国を出た現在も出世をしたいとは思っているものの、以前ほどこだわらなくなった。昔からリゲルに甘かった彼は、妹の涙を見ると何も言得なくなってしまう。 ステータス 統魔範囲:4 統魔成長:B Lv クラス HP MP 統魔力 STR INT ... -
ルーンナイツストーリー
騎士物語 ルーンナイツストーリー 週刊ザ・プレイステーションのブリガンダインコーナー「フォルセナへの誘い」にて 連載していました「ルーンナイツストーリー」のバックナンバーです。 ■Index■ 「王者の剣」-前編- 1998 7/31号(VOL.112) 「王者の剣」-後編- 1998 8/7・14号(VOL.113) 「遠い約束」-前編- 1998 8/21・28号(VOL.114) 「遠い約束」-後編- 1998 9/4号(VOL.115) 「嵐」-前編- 1998 9/18号(VOL.117) 「嵐」-後編- 1998 9/25号(VOL.118) 「忠臣アルスター」-前編- 1998 10/9号(VOL.120) 「忠臣アルスター」-後編- 1998 10/16号(VOL.121) 「客人(まれびと)」-前編- 1998... -
ルーンナイツストーリー:荒野の影-後編
【荒野の影】-後編- 低くたれ込めた雲が日の光を遮り、まだ昼だというのに荒野は暗い。 その荒野の中心でイスカリオ国王ドリストと正体不明の女騎士とがにらみ合っていた。女騎士は異質な黒い服を身にまとい、銀のかぶとの下からは紅の眼光を鋭く放っている。ドリストの背後に立つアルスターは、襲われる理由もわからないままに、どうしたものかとおろおろしていた。 戦いは静かに始まった。女騎士は影のように動き、音もなく間合いを一息に縮め、両穂の槍の一端でドリストを突いた。 (速い……!) アルスターは女の動きに息を呑む。しかしドリストも負けてはいない。 キンッ! 真紅の大鎌の柄を使い、槍の穂先を右へとそらす。女騎士は勢いを殺すことができずわずかにたたらを踏んだが、すぐに体勢を立て直した。すべてが一瞬の出来事だ。これほどの速さの攻防をアルスターは見たこ... -
ルーンナイツストーリー:荒野の影-前編
【荒野の影】-前編- 「へ、陛下、これはまるでカーレオンに対する侵攻のように感じられるのですが……」 イスカリオの騎士アルスターは、国王ドリストにおそるおそる尋ねた。ここはイスカリオとカーレオンの国境付近。ドリストとアルスターは配下のモンスターを引き連れ荒野の街道を行軍している最中だ。 「ん~? 今頃気づきおったか」 ドリストはこともなげに言った。 「陛下はザナス城の視察だとおっしゃったではありませんか!」 「ま、視察前のちょっとした寄り道だ。気にするこたねえぜェ」 寄り道も何も目的地のはずだった国境の城ザナスはとっくに通り過ぎ、今やはるか後方……。 「おやめください、陛下! そのようなことをすればアルメキア王国が黙っていませんぞ!」 取り乱したアルスターは悲痛な叫びをあげる。大国の小競り合いが絶えない... -
ルーンナイツストーリー:私闘の行方-後編
【私闘の行方】-後編- (画像がありません) ログレス城の中庭でカストールとメルトレファスは、両手持ちの大剣を構えて対峙した。 エストレガレス帝国では、騎士の私闘は戒められている。そうと知ってはいても、カストールは退くわけにはいかない。侮辱されたのが自分だけならまだ看過することもできよう。だが、兄弟まで侮辱されたとなっては話は別だ。 「いくぞ!」 カストールは礼もせずにメルトレファスに突進した。 メルトレファスはカストールが間合いに入った瞬間に剣を横に薙ぐ。しかしそれを予想していたカストールは大剣の切っ先を下方に向けてメルトレファスの剣を受けた。鋼がぶつかり合い、火花を散らす。メルトレファスは素早く剣を引き戻し、今度は頭上から刃を叩きつけてきた。カストールはこれも剣で受ける。ところがメルトレファスは見かけ以上の膂力の持ち主だった。思ったより強力な... -
ルーンナイツストーリー:私闘の行方-前編
【私闘の行方】-前編- 戦場からエストレガレス帝国の王宮ログレス城へと戻った騎士カストールは、鎧を脱ぐよりも先に、帰還しているはずのアイバンの姿を探した。出迎えた人々を見回せば、人混みの中、アイバンが申し訳なさそうにこちらを見つめている。カストールは人混みに分け入りアイバンの腕をつかむと、人気のない廊下へと連れ込み怒鳴りつけた。 「なんですぐに退却した!」 過日、カストールとアイバンは共に部隊を率いて西アルメキアの拠点攻略に出撃した。ところが戦端が開いて早々にアイバンの部隊は撤退をしてしまったのだ。そのおかげで、カストールの率いる部隊までもが敵とほとんど戦わないうちの撤退を余儀なくされた。 「む……向こうにはゲライントがいたんじゃ。ワシなどがやつにかなうものか……エスクラドス様ですら倒されたんじゃからな」 壁にへばりつくようにしながら、... -
ルーンナイツストーリー:戴冠式は絢爛に-前編
【戴冠式は絢爛に】-前編- (※画像がありません) 肩で風切る若者がひとり、初夏の森を歩いている。 すでに日が高く昇っているにもかかわらずほの暗い森は、涼やかな空気に満たされており、たまに吹き抜ける風が木々をざわめかす以外、静けさに包まれている。 若者――騎士シュストの行く道は、小道と言うよりはけもの道に近い。カーレオンの首都リンニイスを出発して一日。昼夜を通して歩き通しで、どれだけ歩いたのかもよくわからなくなっていた。払っても払ってもまとわりついてくる小枝やクモの巣がシュストを一層苛立たせる。 シュストの我慢が限界に達しようという頃、やっと森が開けた。青空の見える空間はちょっとした広場のようになっており、中央を突っ切っている小川のほとりに粗末な小屋が建っている。 この小屋こそ、シュストの目指す場所。シュストは小走りで小屋に向かい、扉の前に立つと、家... -
ルーンナイツストーリー:危険の報酬-後編
【危険の報酬】-後編- 半人前の騎士二人だけで精強なエストレガレス帝国を相手にするという無謀な戦いを命じられたティースは、行軍をしながらぼやいた。 「陛下も無茶言うよ。俺たち二人だけで勝てるわけがない……」 おまけに彼は敗北すれば全財産を失うことになっている。 「ドリスト様は、わたしたちを信頼してくれているの。だから、わたしたちも頑張ろう?」 ユーラが遠い目をして微笑む。 (信じるだけで勝てるなら俺も信じたいよ……それにしてもかわいいなぁ……) こんな調子で、具体的な作戦もたてられずに二人は戦場に到着してしまった。 「うわ、こりゃヤベェ」 ティースはずらりと並んだ敵の軍勢を見て舌を巻いた。戦闘の始まる前から敗北が確定しているといってよい。 「大丈夫。危なくなれば必ず陛下が助けにきてくれるよ」 ... -
ルーンナイツストーリー:戴冠式は絢爛に-後編
【戴冠式は絢爛に】-後編- 目覚めた時、シュストは自分がどうして粗末な小屋にいるのかがわからなかった。 とりあえず意識の醒めやらぬままに上半身をベッドから起こすと、途端に小屋の中がうねりながら回転した。吐き気に襲われたシュストは両の手のひらで顔を覆い必死に耐える。 めまいの最中に、これまで起こったことが閃光のように瞬いた。彼はナイトマスター・ディナダンを王宮へと連れていくためにここを訪れ、のらりくらりとはぐらかすディナダンに業を煮やして殴りかかり……返り討ちにあったのだ。 「やっと目を覚ましたか」 ちょうどディナダンが外から帰ってきた。 「まだ立ち上がらんほうがいい。丸一日寝てたんだからな」 途端にぼんやりとしていた意識が冷水を浴びせられたようにはっきりした。 丸一日!? 戴冠式は明日ではないか! シュストは飛び起きた。... -
ルーンナイツストーリー:危険の報酬-前編
【危険の報酬】-前編- イスカリオの若き騎士ティースは、いけにえにされる子羊の心境で玉座の前に控えていた。なにせ狂王と恐れられる国王ドリストに呼び出されたのだ。きっとろくでもないことを命じられるに違いない。 「おくれてすみません!」 鈴の音のような声と共に、少女が息を弾ませて駆け込んできた。ティースと同じ、騎士のユーラだ。 ユーラは急いでティースの隣にかしこまった。走ってきたせいか、淡いそばかすの浮いた頬はほんのりと朱に染まっている。 (やっぱ、かわいいなぁ……) 横目でちらりとユーラを盗み見たティースは、先程まで感じていた不安も忘れて、鼻の下を伸ばす。 (ユーラに出会えただけで、騎士になってよかったって思うよなぁ) ティースは出会った時からユーラにベタボレだ。だが肝心のユーラの視界に彼は入っていない。彼女の瞳に移... -
ルーンナイツストーリー:忠臣アルスター-後編
【忠臣アルスター】-後編- 「事前に止められて本当に良かった……!」 イスカリオの王城カエルセントの門前広場に設置された秋の式典の会場で、アルスターは冷や汗びっしょりでため息をついた。 たった今アルスターは、国王ドリストの悪質な企みを、必死の説得でやめさせた所であった。よりにもよってドリストは、この大事な式典の会場で、火炎竜ファイアドレイクとの一騎打ちを行おうともくろんでいたのだ。 「まったく、何を考えていらっしゃるのだ……」 アルスターは式典を成功させようと必死だった。なにしろ自分の家屋敷を売り払ってまで、この式典の費用をひねり出しているのだ。そのせいで彼は、妻に口も聞いてもらえない状態が続いている。 見れば、会場最前列には妻が友人達を引き連れて座っている。ケンカの最中とは言え、見栄っ張りな妻のことだ、彼が大役を果たすところを友人達に見... -
ルーンナイツストーリー:忠臣アルスター-前編
【忠臣アルスター】-前編- 聖王暦215年も秋の事。イスカリオ王国は、重要な行事――秋の式典を間近に控えていた。自然の恵みに対する感謝を、王家が天にあらわすという式典である。先王の時代までは、この式典で王が示す威厳とやさしさに、感激のあまり涙を流す国民も多かったという。だが現国王ドリストが即位してからは、出席をすっぽかしたり、費用を使い込んで式典自体を開けなくしてしまったりで、国民の王家に対する信頼はがた落ちだった。 国政を預かる騎士、アルスターは苦悩していた。戦乱の中、イスカリオの戦況は意外にも良好で、ドリスト以下主要な騎士の面々は嬉々として戦いを楽しんでいたが、ドリストの戦略の無謀さは国民周知の事実であり、「このままうまく行くはずがない……」という形のない不安が人々の心に影を落としていたのだ。 「何としても今度の式典を成功させ、国民の不安を取り除かね... -
ルーンナイツストーリー:リンニイスの休日-前編
【リンニイスの休日】-前編- カーレオンのメリオット姫と言えば、おてんばなことで有名だ。今日も彼女は、お供に騎士のシュストを連れて城下へと繰り出していた。 「姫様、そろそろ帰りましょう。もう十分楽しんだはずです」 「だめよ、シュスト。見たいものはまだたくさんあるもの」 「しかし、明日の式典の準備もありますから」 式典! メリオットは大臣たちの冗長な演説を思い出してうんざりした。あんな退屈なものには、できれば出席したくない。 彼女は少しだけ考えてから、指をぱちんと鳴らした。 「わかったわ。じゃあ、これで最後。あそこに小物屋さんがあるでしょ?」 彼女は通りの一番向こう側にある店を指差す。 「お兄ちゃんに似合いそうな指輪があったから、買ってきてほしいの」 「仕方ありませんねぇ」 シュストはしぶしぶ... -
ルーンナイツストーリー:リンニイスの休日-後編
【リンニイスの休日】-後編- ひょんなことから意気投合したカーレオンの王女メリオット――今はポリネアと名乗っている、と絵描きのミリアは、昼食をとりながらリンニイス城の絵を鑑賞して盛り上がっていた。 「ここのテラスでは、おにい……じゃなくて、この国の王様がよくお昼寝をしてるの。で、それをボアルテっていう司教がいつも嘆いているわ。それから、こっちの――」 メリオットは、リンニイス城の様子を事細かにミリアに話した。 「詳しいんだね。お城に住んでるみたい」 「えっ、お、お兄ちゃんがお城で働いてるから!」 しどろもどろに言い逃れる。 「ふうん」 ミリアはパンをかじった。 「ミ、ミリアちゃんはあちこち旅をしているんだよね」 急いで話題を変えるメリオット。 「そうね、いろんなものを描こうと思ってたら... -
ルーンナイツストーリー:王者の剣-前編
【王者の剣】-前編- 「この俺が辺境のゴルレ城の守備で、あいつが……あのランスが帝国への侵攻部隊を指揮するだと? ふざけるなっ!」 西アルメキア――つい先日まではパドストー公国と呼ばれていた国――の王城、カルメリー城の中庭を大股で歩きながら、メレアガントは声をふるわせた。 たった今扉をたたきつけて後にしてきた王宮会議室での会話を思い出すたびに、屈辱に目がくらむ。 「こんな作戦で勝てるものか。あいつはこの国まで滅ぼすつもりかっ! いったい父上は何を考えているのだ。あんなガキに国を譲ってしまうなど。どう見てもこの俺の方がランスより優れているものを!」 「おやおや、ずいぶんと鼻息の荒いことだねえ」 いつのまに会議室から追ってきたのか、美しい栗色の髪を無造作に束ねた女騎士、アデリシアがすぐ後ろからまぜっかえした。 「ち……」 ... -
ルーンナイツストーリー:王子と恋と初陣と-前編
【王子と恋と初陣と】-前編- ――眠れない。 ランスは寝返りをうった。明日には敵の城へと到着する。予想される戦いのため、休まなければならないにもかかわらず、目は冴えきってしまっている。 アルメキア王国軍総帥ゼメキスのクーデターによって国を滅ぼされパドストーへと落ち延びたランス王子は、祖国復興をめざし兵を挙げた。そして今、ランスはゼメキスが皇帝を僭称するエストレガレス帝国の拠点オークニー城に向けて部隊を率いている。 これが祖国復興への最初の戦い。だからこそ負けるわけにはいかない。そう考えると、眠り方を忘れてしまったかのように寝付けなかった。 ランスはため息をつくと毛布をはいで起きあがり、野営のために設置されている天幕の外に出た。夜気には暖かい春の香りがあるものの、空はまだ明ける気配も見せていない。風もなく、かがり火のはぜる音だけがあたりに響いている。 ... -
ルーンナイツストーリー:宵闇の道-前編
【宵闇の道】-前編- アルメキアの騎士ゲライントの愛刀は虎徹。 そもそもは、ゲライントの師である剣聖エスクラドスがその功績をたたえられ、アルメキア王から下賜されたものだ。 ところが、エスクラドスは虎徹を一瞥しただけでゲライントに放ってよこした。 「ゲライント、その刀は好きに使うがいい」 あわてたのはゲライントだ。 「師匠が王から賜った名刀を私が使うなど、おそれ多くてできません!」 「王にはワシから言っておく。たとえ無銘といえど、慣れた刀の方がワシには使いやすい」 エスクラドスは、そう言って屈託のない笑顔を見せた。虚飾に踊らされることのない、寡欲な人物なのだ。 「しかし、刀一本に心を惑わされているようでは、まだまだおまえに皆伝をやることはできんな」 ゲライントは恐縮して頭を下げた。その様子を眺めながら剣聖... -
ルーンナイツストーリー:終の願いは-前編
【終の願いは】-前編- いくつもの篝火が、音のない夜の地平を焦がしている。すべて敵国ノルガルド軍の篝火だ。 レオニアの聖都ターラは白狼王ヴェイナード率いるノルガルド軍に包囲されんとしていた。ヴェイナードの宣戦布告から一年半弱。緒戦こそ勝利で飾れたものの、アルメキア王国との長き戦いをくぐり抜けてきたノルガルドと、祭祀国であるレオニアとでは力の差は歴然、レオニアは苦しい戦いを強いられた。 苛烈をきわめる戦いに、さらに追い討ちをかけるように、南方のイスカリオがハドリアン砦に攻め込んできた。イスカリオはエストレガレス帝国と激しい交戦状態にあったため、狭隘な谷間に位置し難攻不落で名高いハドリアン砦が攻め込まれる事など、誰も予想だにしていないことだった。イスカリオの狂王ドリストの気まぐれな一撃は、しかし、レオニアにとって致命的だった。 「お話とはなんでしょうか、... -
ルーンナイツストーリー:夜天紅炎-後編
【夜天紅炎】-後編- アルメキア王国軍総帥ゼメキスがクーデターをおこした夜、脱出するランス王子の姿を見届けた騎士シュトレイスは、王子の乳兄弟であるアーヴィンにも脱出を促した。しかしアーヴィンは、シュトレイスに自分がゼメキスの配下になることを告げた。 「だったら、何のために王子を捜したのだ!」 シュトレイスは、混乱したままに叫ぶ。アーヴィンは歪んだ笑みを浮かべながら、無邪気ともいえる口調で答えた。 「王子の首でもあれば重くとりたててもらえるかと思ったのだけど、逃げられたならしょうがないね」 アーヴィンが王子を捜していた本当の理由を知って、シュトレイスは絶句した。そんなシュトレイスを横目に見ながら、アーヴィンは続けた。 「言っておくけど、先に裏切ったのはランスのほうだよ」 「どういうことだ」 とまどいながらシュトレ... -
ルーンナイツストーリー:雪、乱れ散る夜に-後編
【雪、乱れ散る夜に】-後編- 冬のアルメキア王国。王国軍総帥ゼメキスの反乱を阻止せんと、シュレッドはゼメキスの妻エスメレーの元を訪れていた。そこに、反乱を推し進める四つ目の骨面の騎士、カドールが現れ、室内の空気はにわかに緊張をはらんだ。 「カドール……!」 かすれた声がシュレッドの喉から洩れた。 カドールは素早い動きで、呆然としているシュレッドを組み伏せた。 「残念だったな」 カドールの仮面の下から嘲笑が響き渡った。その笑い方はどこか不自然で、まるで笑うことを知らぬ者が笑いを真似て喉を震わしているかのようだった。 「裏切り者をとらえることができたのも、あなたの迅速な通報のおかげ。感謝しなければなりますまい」 カドールの声にシュレッドがのろのろと顔を上げると、エスメレーが、扉の影から現れた。 「あなたは……」... -
ルーンナイツストーリー:チョビヒゲ合戦-前編
【チョビヒゲ合戦】-前編- イスカリオの騎士キャムデンは、毎朝自慢のヒゲの手入れにたっぷりと時間をかける。石鹸で汚れを落とし、はさみで長さを調整し、仕上げに練り油で形を整えてやれば完了だ。 キャムデンがその手順を説明してやると、ギャロは元道化らしい大げさなしぐさで頷いた。 「そいつぁ、大変でやんすねぇ」 王都カエルセント城の中庭でキャムデンはちびちびと盃を傾けながらギャロと歓談している。狂王ドリストが君主となって以来、騎士が城の方々で酒を飲んでいる姿は珍しいものでもなくなっている。 「いえいえ、身なりを整えることは、騎士のたしなみですからね」 酒臭い息を吐きながらキャムデンは酒瓶をギャロから奪う。 「ご立派な心がけでやんす。そうそう、ヒゲの御仁といえばダーフィーさんもいらっしゃったでやんすね。どなたも手入れは大変なんでやんす... -
ルーンナイツストーリー:神の思し召し-前編
【神の思し召し】-前編- フォルセナ大陸北部を流れる大河セヴァン川を北に渡ると、急激に気温が下がる。 容赦なく体に吹きつける北風に震えながら、エストレガレス帝国の騎士ミラは見張り塔の上に立っていた。塔の北には森が広がり、その森の東にある小さな湖がきらきらと冬の陽光を反射している。 ここは帝国領最北端に位置するジュークス城。 ほんの数週間前、アルメキア王国は王国軍総帥ゼメキスのクーデターによって崩壊した。ゼメキスは新たにエストレガレス帝国を興し、王国領はほぼそのまま帝国の領土となっている。 「姉さん、あたたかいごはんを作ったわ。台所にありますから食べてくださいな」 階下から上がってきた少女がミラに声をかけた。ミラの妹、ミレだ。二人は双子の姉妹。もともとはアルメキアの名門ベルフェレス家の生まれだが、大陸に古くから存在する双子を忌み嫌う慣習のせいで... -
ルーンナイツストーリー:客人(まれびと)-後編
【客人(まれびと)】-後編- 月のない深夜、闇にまぎれるように人影がひとつ、カーレオンの都、リンニイスにある王宮の廊下を歩いている。影は迷うことなく王宮の奥を目指した。行く手にあるのは国王カイの寝室。見張りは、いない。 「結局、見張りは俺の部屋の外にいたやつらだけか」 影――エストレガレス帝国の魔術師ギッシュは扉の前で独白しつつ鍵に手をかざした。カチリ、小さな音とともに鍵が外れ、装飾を施された両開きの扉が、左右に開いた。カイの寝室へとからだを滑り込ませ、足音を忍ばせてベッドに近寄る。ベッドの中、カイはおだやかな寝息を立てていた。ギッシュはふところから短剣を取り出すと、両手でかまえ、頭上にかかげた。 「さよならだ、静かなる賢王」 別れの挨拶とともに、短剣を一息に振り下ろす。短剣は狙いたがわずカイの心臓に深々と突き刺さる――はずだった。 ... -
ルーンナイツストーリー:客人(まれびと)-前編
【客人(まれびと)】-前編- アルメキア王国が滅び、エストレガレス帝国が誕生してから四ヶ月が経過した。 大陸南西の小国カーレオンの首都リンニイス。王宮内の書斎で、国王カイは片方のこめかみを指で押さえつけながら書類に目を通し、ため息をついた。 政策に悩める王というよりは、答案の採点をしている学校の先生のようでもあるが、彼こそ、カーレオンの静かなる賢王と呼ばれ、国民から絶大な支持を受けている人物である。 「頭痛ですか? それとも、心配事ですかな?」 ノックと同時、返事も待たずに扉を開けて入室してきた騎士がカイにたずねた。 「ディナダンかい? まったく頭の痛いことばかりだよ」 カイは書類から目を離さずに答える。 ディナダン――ナイトマスターの称号を持つ剣豪――は、コホンと咳払いをひとつすると、カイに報告した。 「頭を痛めそ... -
ルーンナイツストーリー:雪、乱れ散る夜に-前編
【雪、乱れ散る夜に】-前編- アルメキア王国軍総帥ゼメキスの館の応接間からは、大陸一と謳われる荘厳な王宮を望むことができる。閑静な丘に白亜の城はそびえ、地に落ちては消えるはかない運命の小雪が輪舞していた。 窓枠に手をかけ、ゼメキスの妻、エスメレーは夜の王宮をみつめていた。窓に映る彼女の表情は静穏。よく整った口が開かれさえしなければ、彫像と見紛う者もいたかもしれない。 「つまり、あなたはあの人に、王の裁きを受けよとおっしゃるのですね?」 視線を城にあわせたまま、エスメレーは扉の横に直立している来訪者に尋ねた。 国民の人気は、ながく続いた北方の宿敵ノルガルドとの戦いに一応の終止符を打ったゼメキスに集中していた。アルメキア王ヘンギストにとってこれが面白かろうはずがない。あえて口に出す者こそいないものの、ゼメキスが疎まれていることは、誰もが知っていた。そ... -
ルーンナイツストーリー:王子と恋と初陣と-後編
【王子と恋と初陣と】-後編- 丘の上からランスたち西アルメキア軍は敵拠点オークニー城を眺望していた。ここから祖国復興のための戦いが始まるのだ。 「敵の主力はロックとドラゴンの二体。それさえ倒せば、後はなんとかなるでしょう」 敵の布陣を凝視していた騎士ギルサスが振り向いた。 「不安ですか、ランス王子?」 「いいえ」 ランスは笑顔を返す。大将たる者、不安は見せられない。 「戦いを前に緊張するのは、当然のこと。こちらには王子のサラマンダーもおります。大丈夫、勝てますわ」 ランスの心情を汲んでくれたのか、騎士エフィーリアがいたわりの声をかけてきた。 「では王子、号令を」 ギルサスに促されランスは頷き、あらんかぎりの声を張り上げ号令をかけた。 「全軍前進!」 西アルメキア軍は北からエフ... -
ルーンナイツストーリー:王者の剣-後編
【王者の剣】-後編- まさに一触即発の状態であった。西アルメキアの騎士メレアガントは、腰の剣に手をかけたまま自らの主君であるランスを睨みつけていた。 「あんた、自分が何をしているか分かってるのかい」 やっとのことでアデリシアは声をしぼりだした。彼女もまたランスに仕えるルーンの騎士だ。 「おまえは口出しするな。さあランス、剣を抜け。どちらが指揮官にふさわしいかこの場で証明してやる」 メレアガントがランスを挑発する。 ランスはゆっくりと腰に帯びた2本の剣を抜くと、やにわにそれを地面へと投げ捨てた。 「なにっ!?」 意表を突かれたメレアガントが驚きの声を上げる。 「私はメレアガントさんと戦うつもりはありません。私たちは仲間ですからね」 そう言って微笑むとランスは落ち着いた調子で話しはじめた。 「... -
ルーンナイツストーリー:夜天紅炎-前編
【夜天紅炎】-前編- 城内のあちこちから天へと伸びる炎が夜空を赤く染め上げている。 「くそっ! なにがどうなっているんだ!」 アルメキア王国の騎士シュトレイスは、何が起こっているのかも把握することができずに王宮内を奔走し、騎士ソレイユを捜す。ソレイユならば何が起こっているのか説明してくれるに違いないのだ。ソレイユはシュトレイスの義兄弟で、頭も切れる。 ソレイユを捜して走るシュトレイスの耳に、騒音に混じって、ふと誰かの呼び声が聞こえてきた。シュトレイスは立ち止まると耳を澄ませた。 「ランス王子~!」 声の主はどうやら、アルメキアの王子ランスを捜しているようだった。シュトレイスは声のするほうへと足を運ぶ。すると、煙の向こうから少年があらわれた。王子の乳兄弟、アーヴィンだった。シュトレイスも何度か言葉を交わしたことがある。 「アー... -
ルーンナイツストーリー:宵闇の道-後編
【宵闇の道】-後編- ゲライントは戦場を駆けた。 目指す敵はただひとり。敵味方入り乱れる戦場で、彼には通るべき道筋が軌跡のようにはっきりと見えている。はるか前方で刀を下段に構え、精神を集中するように瞳を閉じている騎士こそ目指す敵将エスクラドス。活殺自在の剣を操る剣聖にして、ゲライントの師。 ゲライントは鯉口を切り地面をするように駆ける。得物は名刀虎徹。いまでは彼の手にすっかり馴染んだこの刀は、エスクラドスから譲り受けたものだ。 あと五歩。 虎徹が鞘走り、白刃がきらりと陽光を反射する。 三歩。 エスクラドスの瞳が開かれた。冷たい双眸に温和な師の面影はない。 二歩。 ゲライントは師の顔に笑みが浮かぶのを見た。 一歩―― 「はあぁっ!」 立ち止まることなくゲライントは、上段の刀を風を切り裂くような勢いで振り下ろした。しかし、... -
ルーンナイツストーリー:赤い残映-前編
【赤い残映】-前編- 夕日に彩られたアルメキア王都ログレス。その広場の一角で、騎士ヘルラートは集まり始めた野次馬に紛れて、数人の兵士たちに相対している一人の男を凝視していた。 事の始まりは、兵士たちがしつこく女に絡んでいたことだった。最近ではそれほど珍しい光景ではない。北方の大国ノルガルドとの長い戦いがアルメキア王国の勝利という形で一段落した現在、王国はけだるい平和な日々の中にある。連夜のように王宮では華美を極めた舞踏会が催され、国王ヘンギストはと言えばまたもや新たな寵姫を迎えるという。アルメキア王国という大樹の根幹から始まった頽廃は今や枝葉にまで広がり始めていた。 街の住人たちは兵士と女のやりとりを遠巻きに見守りながらも、王国の威信を笠に着た兵士の横暴な振る舞いに対して誰も異を唱えることができないでいた。 そこに、その男は現れた。板金鎧と太刀とで武装した男は... -
ルーンナイツストーリー:嵐-後編
【嵐】-後編- リドニーの戦いはノルガルドの敗北に終わった。敗走の途中でけがを負ったグイングラインを逃がすため、ヴェイナードはリドニー要塞とノルガルドとを結ぶ橋に単身、駆け戻っていった。 振り続く雨と荒れ狂う川の跳ねあげるしぶきとがヴェイナードの頬を打った。 ヴェイナードが橋に駆けこむと同時に上空から翼を持った竜、ワイバーンが飛来した。ヴェイナードは足を止めずにそのまま勢いに乗せて斧槍カレドヴールフを繰り出す。先端の刃が弧を描き、ワイバーンの首を叩き落とした。首を失った飛竜の身体は失速し、川に墜落した。 そこに体勢を立て直すよりもはやく雨のとばりの向こうから巨大なドラゴンが現れた。得物を構えなおす余裕はない。 「ちっ!」 ヴェイナードは舌打ちすると、そのまま体を倒しすばやく横に転がった。数瞬前まで彼のいた空間をドラゴンの鋭利な牙が引き裂く。息... -
ルーンナイツストーリー:春-後編
【春】-後編- この世を去った者たちが静かに眠るフログエルの墓地。ひとつの墓標の前にロードブルはたたずんでいる。夕暮れの太陽が世界を真紅に染め上げ、ロードブルと墓標の影を長く伸ばしている。墓標の主はロードブルの妻。彼はかつて妻にそうしたように墓標に語りかけた。 「エライネが生まれてもう16年、早いものだな。あの子はずいぶんとおまえに似てきた。ワシも時々どきりとするくらいだ」 そう言いながら、持ってきた花束を墓に添える。 「ワシはエライネに騎士になることを許したが、今でも騎士以外の道を選んで欲しいと思う時もあるのだよ。恋をして、結ばれて家庭に入る。それも立派な生き方のひとつだ」 ロードブルは、穏やかに微笑んだ。 「それでな、あの子は最近、エクトールという若者と仲がいいようだ。騎士としてはひよっ子だが、はきはきしていて気分のいい男だ... -
ルーンナイツストーリー:嵐-前編
【嵐】-前編- 降り続く冷たい雨の中、ノルガルド軍はリドニー要塞攻略のための行軍をしていた。 ノルガルドとアルメキアとをわけるセヴァン川。目指す要塞はその川の中州に建てられており、戦略上の要所となっている。 軍を指揮するは蛮勇で鳴らすノルガルド王ドレミディッヅ。これに対して敵将は鬼神と恐れられるアルメキア王国軍総帥ゼメキスだという。大陸の雄のぶつかり合いに激しい戦闘が予想された。 「外に敵を求めるのはドレミディッヅ王の悪い癖だな」 銀髪の騎士ヴェイナードが言った。王家の傍系である彼もこの行軍の一員だった。 「政略によって国内をまとめるにはそれなりの手間と時間がかかりますが、リドニー要塞は落としただけで王の威信を誇示できますからな」 隣にいた騎士が答えた。彼の名はグイングライン。ヴェイナードの右腕と目される人物だ。 「安易... - @wiki全体から「中コスト」で調べる