戦国BASARA/エロパロ保管庫

政宗×女幸村 後朝

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眠りはいつも、疎々しい闇の中にある。
一筋でも光明が差せばそこは闇でなく、眠りを割って意識を浮上させる。


政宗の目覚めはいつも天候に左右される。
日の出と共に起きる人は珍しくもないが、政宗の場合光が差さないほど重く曇った日には必ずと言っていいほど寝坊する。
ためしに小十郎が夜明けよりもずいぶん前に明かりをともしたところ、きっちりと起きてしまった事もある。
もちろんそれは、ごく幼いころの話だが。

 今日は、曇ってはいないらしい。
空気に水の匂いはなく、澄んで冷えた気温も朝早いことを伝える。
腕と肩が重い。痛みを覚えるほど痺れている。
腕の中の、子供じみた体温。
いつもの通り、平和そのものの顔で寝ているのだろう。
幸村は寝ている時は、確かに少女めいた繊細な作りに見えた。
めいた、も何も正真正銘の女なのだが、寝ている最中はどこか幼さが増す。
これが目を開けて喋れば漲る気迫で凛々しさが増し、
どこに出しても恥ずかしくない、至極立派な若武者に見える。

日本一の兵、だからな。
痺れた腕のことを極力考えずに幸村の髪を指に絡めた。
軽口混じりに伸ばせ、と言った言葉をそれなりに受け止めたのか、頬にかかる長さがいくらか増している。
あともう少し伸びたら、髪道具を持ってきて、弄ってやろうか。
南蛮渡来の髪飾り、飾り紐、あでやかな櫛にかんざし耳飾り。
――この場合の弄ってやる、というのは女中任せではない。
政宗自身が、だ。
政宗には、料理を初めとして自分で手を下さなくても良いような事をしたがる、あまり武将らしくない一面がある。
しかもハマる方向がやたらとちまちました系統のことが多い。
この間もにんじんの飾り切りに熱中し倒し、食べ物は玩具ではございませんぞ、あまり遊ばれるなと小十郎に窘められた。
あのにんじん竜、我ながら良くできたと思ったのだが。
そうして暫く幸村に似合う飾りを考えたが、どうにも何も浮かばない。
「……飾りが幸村に負けるな」
 普段の幸村の気迫に打ち勝つほど個性が強いものは下品になるだろう。
調和するものが欲しい。だが、全く見当がつかなかった。
「燻した銀……いや、銀は燻しても肌の色に合わねぇな、なら黒鋼…」
 鋼で出来た髪飾りなどあるわけがない。
作らせても良いが、何となく凄みを増すだけのような気がする。

ふ、と大昔の漢詩が脳裏を掠めた。
何だったか、あれは。
「……ああ、士は己を知る者の為に死し……女は己をよろこぶ者の為に、かたちづくる……」
それが正しいとすれば、アンタ間違いなく男だ。
戦場の血が混じった水だろうが気にすることなくがぶがぶ飲み、
この命続く限りお仕えいたす!とはきはき答える。
じゃあこっちが女なのか、かたちづくることを延々考え込んだ政宗が。
まあい、古くさい漢詩なんざどうでもいい、と一房の髪を持ち上げた。
「……ん」
幸村の眉根が震える。



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