幸い、足は誰より速かった。
だから、忍びにしかわかんないような微かな気配を……
いや”幸村様”はイロイロと動物並みだから感づくかもしれないけど、きっちり読み取って不意打ちの手裏剣をはじき飛ばせた。
ああよかった、忍びに大将討ち取られるわけに行かないでしょ。
こんな場所でさあ。
いや、手裏剣一つで死ぬようなのは一人もいないけど、一応、ほら一応ね?
毒塗ってあってもやっぱ誰も死なない気がするけどホラ、仕事だし。
そんな軽い事を考えていられたのはそこまでだった。
相手は終始無言、そのまま流れるように手裏剣を操る。
目前にいるのに、殺気はない。
その一つだけで相当の手練れだと解った。
「はーい、ここは俺様に任せて。忍びは忍び、武将は武将を相手するってもんでしょ。
さ、大将達は行った行った」
思考と別の場所が声を出す。
赤い武将二名、迷いなく先へ行く。
うわあ俺様すっごい信頼されてるよ。
伊達主従二名、まるっきりこっちを気にせず先を行く。
うんまあそうだね当たり前だね。
「名前、当ててみよっか。……伝説の、風魔小太郎、でしょ?」
僅か頷いたようにも見えたが、攻撃の合間に揺れただけかもしれない。
速い。
攻撃が当たるその瞬間、空蝉の術を使う。それでも当たらない。
飛び退いたその進路を読んで引き寄せの術を放つが、無理すぎる動きでそれも避けた。
「安全パイは踏ませてくれませんか、ってね」
しかし相手の攻撃を喰らうほどこちらも弱くはない。
じゃあ仕方ないよね、と佐助は影分身を繰り出した。
極めた技じゃないから、こんなもの出すと自分の防御力が落ちるってよく解っているんだけどね。
当たらなかったら、まあいいでしょ。
風魔は一気に距離を開ける。そして、同じように分身を出した。
「あ」
そうだねかすがだって出来る技だもんね、伝説の忍びだもんねえ出来るよそりゃぁ。
嫌になるほど五分の勝負が続く。
”幸村様”に付き合ってたから持久力には自信があるけれど、こういう削りあい向きじゃないと思う、忍びってのは。
だから、忍びにしかわかんないような微かな気配を……
いや”幸村様”はイロイロと動物並みだから感づくかもしれないけど、きっちり読み取って不意打ちの手裏剣をはじき飛ばせた。
ああよかった、忍びに大将討ち取られるわけに行かないでしょ。
こんな場所でさあ。
いや、手裏剣一つで死ぬようなのは一人もいないけど、一応、ほら一応ね?
毒塗ってあってもやっぱ誰も死なない気がするけどホラ、仕事だし。
そんな軽い事を考えていられたのはそこまでだった。
相手は終始無言、そのまま流れるように手裏剣を操る。
目前にいるのに、殺気はない。
その一つだけで相当の手練れだと解った。
「はーい、ここは俺様に任せて。忍びは忍び、武将は武将を相手するってもんでしょ。
さ、大将達は行った行った」
思考と別の場所が声を出す。
赤い武将二名、迷いなく先へ行く。
うわあ俺様すっごい信頼されてるよ。
伊達主従二名、まるっきりこっちを気にせず先を行く。
うんまあそうだね当たり前だね。
「名前、当ててみよっか。……伝説の、風魔小太郎、でしょ?」
僅か頷いたようにも見えたが、攻撃の合間に揺れただけかもしれない。
速い。
攻撃が当たるその瞬間、空蝉の術を使う。それでも当たらない。
飛び退いたその進路を読んで引き寄せの術を放つが、無理すぎる動きでそれも避けた。
「安全パイは踏ませてくれませんか、ってね」
しかし相手の攻撃を喰らうほどこちらも弱くはない。
じゃあ仕方ないよね、と佐助は影分身を繰り出した。
極めた技じゃないから、こんなもの出すと自分の防御力が落ちるってよく解っているんだけどね。
当たらなかったら、まあいいでしょ。
風魔は一気に距離を開ける。そして、同じように分身を出した。
「あ」
そうだねかすがだって出来る技だもんね、伝説の忍びだもんねえ出来るよそりゃぁ。
嫌になるほど五分の勝負が続く。
”幸村様”に付き合ってたから持久力には自信があるけれど、こういう削りあい向きじゃないと思う、忍びってのは。
もうがっくりと肩を落としてぼやきたい位の気持ちで戦っていると、上方から悲痛な声が微かに聞こえた。
ううんすばらしいねー忍びの聴覚。
しっかし、ごせんぞ……さまぁ?
何だそりゃそんな断末魔聞いたことないよ俺。
ううんすばらしいねー忍びの聴覚。
しっかし、ごせんぞ……さまぁ?
何だそりゃそんな断末魔聞いたことないよ俺。
そりゃあねえ、ガンガン行こうぜが信条に違いない人たちが寄ってたかって突撃だよ、
すぐカタつくと思ったけどさあ、それ前に追いつきたかったんですよ、給料あげて欲しいし。
あああ、忍びの足止めのみ、これは恩賞ないわ。
ていうか不甲斐ないって叱られるわきっと。
すぐカタつくと思ったけどさあ、それ前に追いつきたかったんですよ、給料あげて欲しいし。
あああ、忍びの足止めのみ、これは恩賞ないわ。
ていうか不甲斐ないって叱られるわきっと。
一人がっくり来ていると、相手は何の躊躇もなく手裏剣をしまって離れた。
「あらら、敵討ちとかそう言うのなし?」
「………」
否定も肯定もなく、自然体で立っている。
なら、北条家の忍びじゃないのかもしれない。
「つまりアレかな、任期満了?」
今度は明確に頷かれた。
「んじゃ、どーすんのこれから」
ほんの少し首がかしげられた。
不思議そうにしているようにも、決めてないという答えのようにも見える。
「あらら、敵討ちとかそう言うのなし?」
「………」
否定も肯定もなく、自然体で立っている。
なら、北条家の忍びじゃないのかもしれない。
「つまりアレかな、任期満了?」
今度は明確に頷かれた。
「んじゃ、どーすんのこれから」
ほんの少し首がかしげられた。
不思議そうにしているようにも、決めてないという答えのようにも見える。




