『人の感情はなくならねぇ!アンタはどっかに忘れてきちまってるだけだ!!』
だから壊した。
『子供の頃隠した宝物が、大人になってから偶然出てきた時みたいに、それは絶対帰って来る!!』
一度だけ…
『何かをきっかけに…ぜってえ帰って来る……、…帰って…く、る…から……よ…』
元就は元親を壊した事がある。
だから壊した。
『子供の頃隠した宝物が、大人になってから偶然出てきた時みたいに、それは絶対帰って来る!!』
一度だけ…
『何かをきっかけに…ぜってえ帰って来る……、…帰って…く、る…から……よ…』
元就は元親を壊した事がある。
「怖い事なんだ…凄い事なんだよ……惚れた奴に自分の気持ち伝えて、
受け止め、受け入れて貰える事ってはよ」
受け止め、受け入れて貰える事ってはよ」
地面に倒れ込み、段々青ざめていく彼女の顔を眺めていた時、それは突然やって来た。
強い衝動
胸を焦がす何か
腹から大量の血を流し、死んでいく元親を目の前にして、身体が震えたのだ。
そして自分は彼女の身体を胸に抱いた。
此れが彼女の言う感情というものなら、あのままずっと忘れていた方が良かったと思う程胸が痛んで苦しい。
こんな事子供の頃にあった気がする。
思い出した。
家族が死んだ時だ。
冷たくなった身体は硬く動かなくなって、もう自分の名を呼んではくれなくなった。
失ってしまう。
自分を自分だと知ってくれている人が、また自分を置いて逝ってしまう。
名を呼んで名を呼んで…
込み上げてくるそれに胸を悪くし、息すら出来ない。
自分が彼女にした事なのに、気が付けば喉を裂く程に叫び声を上げ、自分はその場で泣き崩れていた。
強い衝動
胸を焦がす何か
腹から大量の血を流し、死んでいく元親を目の前にして、身体が震えたのだ。
そして自分は彼女の身体を胸に抱いた。
此れが彼女の言う感情というものなら、あのままずっと忘れていた方が良かったと思う程胸が痛んで苦しい。
こんな事子供の頃にあった気がする。
思い出した。
家族が死んだ時だ。
冷たくなった身体は硬く動かなくなって、もう自分の名を呼んではくれなくなった。
失ってしまう。
自分を自分だと知ってくれている人が、また自分を置いて逝ってしまう。
名を呼んで名を呼んで…
込み上げてくるそれに胸を悪くし、息すら出来ない。
自分が彼女にした事なのに、気が付けば喉を裂く程に叫び声を上げ、自分はその場で泣き崩れていた。
元親が呟く言葉を聞きながら、元就はそんな昔の事を思い出していた。
「何で忘れてたんだろ…」
「…貴様が今…幸福だからではないのか」
そう呟いて、元就は少し後悔した。
自分の所為で生死の境をさ迷った挙句、強引に捕まえた女が、幸せだと言ってくれるのだろうか…。
自分が元親との祝言に拘るのも、本当はそういった後ろめたさからかもしれない…
だから早く元親を縛り付けて、自分の傍から離したくないのかもしれない。
二度と失う恐怖という感情を味わいたくないのは確か…。
元親は海の上を自由に駆ける姫風。
だから彼女の考えている事が、時折分からなくなる時がある。
否元々根本的に考える事が違うのだから、分かる事など出来ないのだろうが、今は分かりたいと思う自分がいる。
沈黙の中、願うような気持ちで元就は、元親の言葉を待った。
「そう…なんだ。俺今、すげぇ幸せなんだ。女に生まれて本当に良かったって思ってる」
そんな元就の心情を知らずに、元親は先の政宗の言葉を思い出していた。
『んなに俺の事…嫌いか?』
その言葉に、何て自分達は似ているのだろうと思った。
政宗が自分に抱いている感情は、自分が昔元就に抱いていた其れに似ていると、その言葉を聞いて確信出来た。
「何で忘れてたんだろ…」
「…貴様が今…幸福だからではないのか」
そう呟いて、元就は少し後悔した。
自分の所為で生死の境をさ迷った挙句、強引に捕まえた女が、幸せだと言ってくれるのだろうか…。
自分が元親との祝言に拘るのも、本当はそういった後ろめたさからかもしれない…
だから早く元親を縛り付けて、自分の傍から離したくないのかもしれない。
二度と失う恐怖という感情を味わいたくないのは確か…。
元親は海の上を自由に駆ける姫風。
だから彼女の考えている事が、時折分からなくなる時がある。
否元々根本的に考える事が違うのだから、分かる事など出来ないのだろうが、今は分かりたいと思う自分がいる。
沈黙の中、願うような気持ちで元就は、元親の言葉を待った。
「そう…なんだ。俺今、すげぇ幸せなんだ。女に生まれて本当に良かったって思ってる」
そんな元就の心情を知らずに、元親は先の政宗の言葉を思い出していた。
『んなに俺の事…嫌いか?』
その言葉に、何て自分達は似ているのだろうと思った。
政宗が自分に抱いている感情は、自分が昔元就に抱いていた其れに似ていると、その言葉を聞いて確信出来た。




