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戦国BASARA/エロパロ保管庫
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戦国BASARA/エロパロ保管庫

潮の花44

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匿名ユーザー

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急変する抱きしめた彼女をことさら優しく撫で、悪かった、と元親は言う。大事な何かに踏み込んでしまったか。
「綺麗じゃねぇか、目の色とお揃いで。」
可愛いなぁ、可愛い、元親が良いと思って、なだめる言葉は元就には更に恥を思い知らさせるものと響く。
「どしたよ、それ…何で怒ってんだ、教えてくれよ」
歩み寄りたい。逃げないでくれ。しかし、元就は追い詰められるばかりだった。
これは、己の瞳と同じ色だから着けているのではない。兄と、同じだからなのだ。
だからこれはつまり――元就の幼さの象徴だ。元親の言う、並の女性のような身を装いたいという愛らしい気持ちからくるものではない。
醜いだけの自分でも、唯一愛せる部位がある。瞳には戦や政、おおよそ薄汚い浮世ばかりを映さなければならないけれど、
それでも優しい兄の目と同じ色を通してみれば渡る世も美しく見えるかもしれない。
しょせん、人任せの安らぎ。たけど手放すには世の風はあまりに肌寒い。

いつまでも死んだ兄にすがる自分は醜い。もしかしたらこの執着が兄の大きな負担になったかもしれないのに。
そして、頼りない姉だから忌み嫌われて、弟をあんな顛末に追いやっただろうに。(ごめんね、四郎)
だから独りでも毛利を支えていけるくらい強くなろうと、男として、女としての役割をも果たそうと出来る限りの、
――出来得る以上の成果をあげようと懸命に走ってきたつもりだ。
けれど、(本当にそれでよかった?)通り抜けた道が間違っていたかもしれぬ可能性も捨てきれない。
(だって、だってにいさまは、)十代に入り、これから本格的に女性として成長してゆく元就に問うたのだ。
『松寿は、どんな男子が好みだい?』と。いつかお前を何処かに輿入れさせなければならない。
でも、お前が幸せになれるように、良い相手を探してみせるから。
幼い元就は、兄のその言葉を拒絶した。ずっとここにいたい。他にいきたい場所なんてどこにもない。
いかな兄の言い分でもそればかりは聞けない。――結局、兄・興元は元就の主張を受け入れた。
そして、妹姫が年頃になって女性らしさを自覚した頃にまた打診しようとの考えはうやむやになり、この世を去ることになった。

ここで興元は道を誤った。
もし妹姫に好きな相手が決まっていないのならば、合わせてみようと考えていた男子がいたのだ。
父から伝え聞いていた――その父すら九州は島津氏頭首義弘から聞いただけの情報なのだが、四国に、松寿姫と同じ年の大人しい和子がいると。
男のようにやんちゃな姫と、女のように大人しい若君なら組み合わせとしては面白い。まるで、とりかへばや物語のようではないか。
その目論見は、それとなく訊いてみて返ってきた妹姫の答えで終わった。『松寿は、軟弱な人間は嫌いです。』
だから、毛利の松寿姫と、四国は土佐の長曾我部の姫和子・弥三郎――後の元親は出逢う事がなかった。
この時出逢っていればきっと、保護欲の強い性格の姫は和子を弟妹のように可愛がって大事にして、徐々に男女としての愛情を向けるようになった。
和子もしっかりしているようで意地っ張りの脆い姫を慈しんで、二人ともまだ世の深い悲しみを知らず、だから屈折する事もなく素直に愛し合えた。
やがて訪れる肉親の死の哀しみも、戦の痛みも、二人で分け合える事が出来た。

しあわせになれる縁を始めから持っていた二人は、結局随分遅く、汚れて歪んで出逢ってしまった。
潮の花45

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