忍びである猿飛佐助の朝は早い。
今日も今日とて貴重な睡眠時間を確実に確保しつつ(因みに前日午前二時就寝)
朝日が昇ると同時に目を覚ます。時刻は午前六時(現在(ry)を指している。
「さぁてと、今日もお仕事お仕事っと…」
破格の待遇で躑躅ヶ館の一角に設けられた自分の部屋から姿を現し、
水を汲むため井戸に向かう最中で、佐助はザバ、と言う水音に気づいた。
「ん?あの音はまさか…いやいやあの二人が寝たのはもっと遅いはず…
だけどあの井戸を使う人間は限られてるし、でもあの二人以外はこんなに早く
起きないだろうし…」
昨夜が昨夜だっただけに、普通に考えれば『あの二人』では無いはずである。
「ま、いけばわかるっしょ」
意味も無く鼻歌交じりに佐助は足を勧める。
そして、暫くもしない内に井戸の手前の角を曲がった瞬間、佐助は驚愕の
瞬間を目の当たりにした。
今日も今日とて貴重な睡眠時間を確実に確保しつつ(因みに前日午前二時就寝)
朝日が昇ると同時に目を覚ます。時刻は午前六時(現在(ry)を指している。
「さぁてと、今日もお仕事お仕事っと…」
破格の待遇で躑躅ヶ館の一角に設けられた自分の部屋から姿を現し、
水を汲むため井戸に向かう最中で、佐助はザバ、と言う水音に気づいた。
「ん?あの音はまさか…いやいやあの二人が寝たのはもっと遅いはず…
だけどあの井戸を使う人間は限られてるし、でもあの二人以外はこんなに早く
起きないだろうし…」
昨夜が昨夜だっただけに、普通に考えれば『あの二人』では無いはずである。
「ま、いけばわかるっしょ」
意味も無く鼻歌交じりに佐助は足を勧める。
そして、暫くもしない内に井戸の手前の角を曲がった瞬間、佐助は驚愕の
瞬間を目の当たりにした。
「早起きとは何と清々しい事よ、のう幸村ぁ!」
「まことに仰るとおりでございまする、お館様っ!!」
「まことに仰るとおりでございまする、お館様っ!!」
佐助の想像しうる限り、どう考えても自分より眠っていない筈の信玄と幸村が、
井戸の端で仁王立ちしている(何故仁王立ちなのかはわからない)
その姿は実に爽やかで清々しく、ともすれば開いた口から見える歯が本当に
キラリと輝き、飛び散る汗は眩しく光る勢いだ。
少なくとも、数時間前まで情事に浸り、あらん限りの体力を使い果たした筈の
人間の所業には到底見えない。実際には使い果たしていないが。
「………ウソダローン」
上司二人(一人は少女)の底無しの体力に、佐助はそう言う以外為す術も
なかった。
そんな佐助の脱力感を知る由も無く、
「お館様っ」
「幸村っ」
「おやかたさばぁぁっ!」
「ゆきむるぁぁっ!」
猛々しい声が二つ、明けたばかりの甲斐の空に今日も響き始める。
井戸の端で仁王立ちしている(何故仁王立ちなのかはわからない)
その姿は実に爽やかで清々しく、ともすれば開いた口から見える歯が本当に
キラリと輝き、飛び散る汗は眩しく光る勢いだ。
少なくとも、数時間前まで情事に浸り、あらん限りの体力を使い果たした筈の
人間の所業には到底見えない。実際には使い果たしていないが。
「………ウソダローン」
上司二人(一人は少女)の底無しの体力に、佐助はそう言う以外為す術も
なかった。
そんな佐助の脱力感を知る由も無く、
「お館様っ」
「幸村っ」
「おやかたさばぁぁっ!」
「ゆきむるぁぁっ!」
猛々しい声が二つ、明けたばかりの甲斐の空に今日も響き始める。




