戦国BASARA/エロパロ保管庫

花魁9

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匿名ユーザー

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「てめぇ…間夫がいたのか…?」
元就に、好いた男がいたなんて聞いた事がなかった。
だから客を取りたくないと?
実らぬ想いを晴らす様に、妹分に指詰めまでさせて…?
誰にも心を開かぬ孤高の花魁。それが元就太夫。
誰しもがそう思っているというのに。
力の抜けた俺の手を軽く振りほどくと、元就は呆れたように呟いた。
「そなたもどこまで鈍いのか…」
え?
今なんか、意味のよく分からない言葉が聞こえた。
そのまま、固まって、多分、間の抜けた顔をしているだろう俺の両頬に、元就が、散る花の様にふわりと手を添えてくる。
「そなたが初めて我に触れたあの夜から、我が求めているのはお前だけだと言うのに…」
初めて触れたって…えぇ?
「お前、それ検分…っ!」
「ええい、黙らぬか。情緒の分からぬ男だ」
言って一輪の花のような唇が、俺の頬へと降りてくる。
次いで開いている片方の瞼へ、そして額へ。
ゆっくりと、まるで、触れれば消えてしまうかのように恐る恐る。
気付けば俺は、元就の胸にすっぽりと収まるように抱きかかえられていた。
「あの時、そなたが触れた指先を、思い出すだけで全身がうずく。他の男になど触れられたくあらぬ。そなたにだけ触れられていたい」
せき止めていた想いが溢れ出すのか、元就は言葉早に告げてくる。
「今一度、あの時のように囁いてはくれまいか」
あの時―――
薄暗い部屋の一室で。
水揚げ前のお前を呼び付け、
脱がし、触れた。
俺には何千回と行った行為。
お前には、初めての…
あの時、俺は、何て言った?
(なんて色艶してやがるんだ、こんなの俺が…)
「…抱きたいくらいだ」
口を、突いて出た。
あの時、何故そんな言葉を言ってしまったのだろう。
不覚が今、形を成して、襲い掛かろうとしている。
「…覚えていたのか」
元就は、ふ、と残念そうに笑った。
初めて、目で笑ったんじゃないかと思った。
「覚えていたところで、何の意味もないだろうがな。忘八のそなたが、所詮女郎に手を出す事はあるまい」
ほとんど初めて見るような笑顔だってのに、それは物凄く寂しそうな顔だった。
「忘れては、くれまいか。我も、そなたを忘れたいのだ…」
長い睫が、震えて、閉じられた。
頭の中の、最後の一本がぷつんと切れた音がした。
気付くと俺は、その場で元就を押し倒していた。

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