「ぅうんっ! やあっ、あ、ぁっ」
後ろ手のまま床に転がされて、かすがは密かに悦んでいたのかも知れない。
森の中で自慰に耽っていたかすがは確かに、何者かに犯されていることを思いながら、
自身の肉体をいじっていたのだから。
体を這う手は四つだ。
それが装束を脱がせながら、かすがの肌を撫で回している。
「あはっ、こんなふうにされるの好きなの、かすがは?」
かすがの顔を覗きこんで佐助は笑った。
腿の間にかすがの頭を挟み、両手で胸を弄んでいる。
「あ、あっ。はあぁっ」
ぐっと力を込めて握られるたびに、男の手の中で乳房がひしゃげて滑稽な表情をつくる。
立ち上がった乳首は乱暴に捏ねられるのを待っているのに、わざとそこを避けて揉みしだかれる
のがかすがの焦燥感を煽った。
そこに別のところからの刺激が襲いかかる。
小太郎がかすがの脚を開かせて、汗ばんだ太腿を撫で回し始めたのだ。
無表情のまま、そのくせ触れてくる手の動きは執拗なところが、本多忠勝の姿を思い出させて
かすがを異様に興奮させた。
「そうそう、ちゃんと可愛がってあげてくれよな。俺様の命令どおりにね」
「…………」
なにも語らないままの小太郎だったが、かすがを愛撫する彼の手は積極的に動き続けている。
氏政の命運を佐助に握られている、それはたぶん建前に過ぎないのだろう。佐助の言うがままに、
そしてそれを楽しむように、かすがを存分に焦らすという目的を忠実に実行していた。
「んうっ、くうう……」
ただの拷問より苦痛で、甘美な責めだった。
一番触れて欲しいところは決して触れてもらえないもどかしさに、知らず腰が浮いてくる。
全身が焦燥の汗に濡れたところで、佐助はかすがの頬を撫でてきた。
「でさぁ、かすが。話を元に戻すけど、本多忠勝はどうだったのかな。すごかったの?」
指先で唇を撫でられただけで、腰の奥が熱くなる。
ちょっとした愛撫のひとつひとつが、かすがの深奥にある炉にくべられる薪だった。
意図的に少しずつ投げ込まれていく火種は、焦らされていることで生じる過剰な欲求を
確実により大きなものへと燃え上がらせていく。
「よかったの?」
「ふ、ううぅっ、あう」
佐助の問いに、かすがは首を縦に振った。
頷こうとして振ったわけではない。佐助の腿にがっちりと挟まれた顔は、どうやっても
横には振れようがないからそうしたまでだった。
「だめ。ちゃんと、言葉にして言ってみてよ。ほら」
「あ、が……ふむっ、う、んううーっ」
口の両端から佐助の人さし指が入り込み、舌をくるくると撫ぜてくる。
そうするうちに、かすがに噛みつく意思などないことに気づいたのか、佐助はさらに
指を増やして口の中を探った。
歯の裏を爪で弾き、歯茎を撫で回す。舌の裏に指を滑り込ませて柔らかな粘膜を押しては、
舌の表面を別の指でなぞった。
後ろ手のまま床に転がされて、かすがは密かに悦んでいたのかも知れない。
森の中で自慰に耽っていたかすがは確かに、何者かに犯されていることを思いながら、
自身の肉体をいじっていたのだから。
体を這う手は四つだ。
それが装束を脱がせながら、かすがの肌を撫で回している。
「あはっ、こんなふうにされるの好きなの、かすがは?」
かすがの顔を覗きこんで佐助は笑った。
腿の間にかすがの頭を挟み、両手で胸を弄んでいる。
「あ、あっ。はあぁっ」
ぐっと力を込めて握られるたびに、男の手の中で乳房がひしゃげて滑稽な表情をつくる。
立ち上がった乳首は乱暴に捏ねられるのを待っているのに、わざとそこを避けて揉みしだかれる
のがかすがの焦燥感を煽った。
そこに別のところからの刺激が襲いかかる。
小太郎がかすがの脚を開かせて、汗ばんだ太腿を撫で回し始めたのだ。
無表情のまま、そのくせ触れてくる手の動きは執拗なところが、本多忠勝の姿を思い出させて
かすがを異様に興奮させた。
「そうそう、ちゃんと可愛がってあげてくれよな。俺様の命令どおりにね」
「…………」
なにも語らないままの小太郎だったが、かすがを愛撫する彼の手は積極的に動き続けている。
氏政の命運を佐助に握られている、それはたぶん建前に過ぎないのだろう。佐助の言うがままに、
そしてそれを楽しむように、かすがを存分に焦らすという目的を忠実に実行していた。
「んうっ、くうう……」
ただの拷問より苦痛で、甘美な責めだった。
一番触れて欲しいところは決して触れてもらえないもどかしさに、知らず腰が浮いてくる。
全身が焦燥の汗に濡れたところで、佐助はかすがの頬を撫でてきた。
「でさぁ、かすが。話を元に戻すけど、本多忠勝はどうだったのかな。すごかったの?」
指先で唇を撫でられただけで、腰の奥が熱くなる。
ちょっとした愛撫のひとつひとつが、かすがの深奥にある炉にくべられる薪だった。
意図的に少しずつ投げ込まれていく火種は、焦らされていることで生じる過剰な欲求を
確実により大きなものへと燃え上がらせていく。
「よかったの?」
「ふ、ううぅっ、あう」
佐助の問いに、かすがは首を縦に振った。
頷こうとして振ったわけではない。佐助の腿にがっちりと挟まれた顔は、どうやっても
横には振れようがないからそうしたまでだった。
「だめ。ちゃんと、言葉にして言ってみてよ。ほら」
「あ、が……ふむっ、う、んううーっ」
口の両端から佐助の人さし指が入り込み、舌をくるくると撫ぜてくる。
そうするうちに、かすがに噛みつく意思などないことに気づいたのか、佐助はさらに
指を増やして口の中を探った。
歯の裏を爪で弾き、歯茎を撫で回す。舌の裏に指を滑り込ませて柔らかな粘膜を押しては、
舌の表面を別の指でなぞった。




