「もっと、乱れなよ」
縛った腕をつかみ、首に通してしがみつくような体勢を無理やり取らせる。
肌が、胸が触れ合う。汗で体が滑る。
こんな風に、首に腕を絡めたり、背に腕を這わせることを幸村はしない。
血が滲むくらい拳を握る。
佐助が幸村の手に包帯を巻く朝は、数え切れないくらい迎えた。
一度くらい、背中に傷を残して欲しい。
「こうやって、見ててあげるから。もっと……さぁ」
「……は、恥ずかしいことを申すな佐助」
「あらら、まだ喋れるんだ」
容赦なく突き上げると、幸村は首をそらした。
深いところまで導こうと、脚がゆるゆると佐助の腰に絡む。
首筋に顔を埋め、痕を残した。日に焼けた健康的な肌に滲む、情事の痕。
体で幸村を求める。滅茶苦茶に痕をつけて、名前を呼ぶ。幸村もまた佐助を求めて名前を呼ぶ。
もっと深く。もっと熱く。
幸村の手がわずかに動く。ぎちぎちに縛られた腕で、なんとか佐助の髪をつかむ。
幼子のように頼りない力で、髪が引っ張られる。
佐助の理性が焼き切れる。もう、止めることができない。
「佐助、すまぬ、すまぬ……」
うわごとのように幸村が謝る。やがてそれに泣きじゃくる声が混じり、
泣いているのか謝っているのか、それとも快楽に覚えているのか分からなくなる。
佐助は乱れる幸村の姿を、これ以上ないほど優しい目で見つめていた。
縛った腕をつかみ、首に通してしがみつくような体勢を無理やり取らせる。
肌が、胸が触れ合う。汗で体が滑る。
こんな風に、首に腕を絡めたり、背に腕を這わせることを幸村はしない。
血が滲むくらい拳を握る。
佐助が幸村の手に包帯を巻く朝は、数え切れないくらい迎えた。
一度くらい、背中に傷を残して欲しい。
「こうやって、見ててあげるから。もっと……さぁ」
「……は、恥ずかしいことを申すな佐助」
「あらら、まだ喋れるんだ」
容赦なく突き上げると、幸村は首をそらした。
深いところまで導こうと、脚がゆるゆると佐助の腰に絡む。
首筋に顔を埋め、痕を残した。日に焼けた健康的な肌に滲む、情事の痕。
体で幸村を求める。滅茶苦茶に痕をつけて、名前を呼ぶ。幸村もまた佐助を求めて名前を呼ぶ。
もっと深く。もっと熱く。
幸村の手がわずかに動く。ぎちぎちに縛られた腕で、なんとか佐助の髪をつかむ。
幼子のように頼りない力で、髪が引っ張られる。
佐助の理性が焼き切れる。もう、止めることができない。
「佐助、すまぬ、すまぬ……」
うわごとのように幸村が謝る。やがてそれに泣きじゃくる声が混じり、
泣いているのか謝っているのか、それとも快楽に覚えているのか分からなくなる。
佐助は乱れる幸村の姿を、これ以上ないほど優しい目で見つめていた。
腕の拘束を解かれた途端、幸村は佐助に甘えた。
胸に汗と火照りで熱くなった顔を寄せ、手足を使って佐助を褥に繋ぎ止める。
「旦那。もうあんな真似しないでね」
くないを着物に戻し、佐助は幸村の髪を撫でる。幸村は答えずぐいぐいと額を押し付ける。
「旦那ったら、もー。いい? 俺は旦那の乳母になったんじゃないんだよ?」
「……分かってる」
乳母の胸はもう必要ない。
今必要なのは、この、細いくせにしっかりと筋肉の詰まった男の胸だ。
後ろを気にせず独眼の竜を攻めることができるのも、
首を奪われる心配をせずに突き進むことができるのも、顔を寄せている男がいるからだ。
佐助が、いるから、安心して伊達政宗を宿敵と定め、正面から戦える。
これ以上頼もしい男はない。
だから幸村は、佐助を伴侶に選んだ。
「しょうがないなぁ」
笑う声が耳に優しい。
「もう、俺様こんなことしたくないんだから。……約束してよ」
「それはできん」
「旦那!?」
胸に汗と火照りで熱くなった顔を寄せ、手足を使って佐助を褥に繋ぎ止める。
「旦那。もうあんな真似しないでね」
くないを着物に戻し、佐助は幸村の髪を撫でる。幸村は答えずぐいぐいと額を押し付ける。
「旦那ったら、もー。いい? 俺は旦那の乳母になったんじゃないんだよ?」
「……分かってる」
乳母の胸はもう必要ない。
今必要なのは、この、細いくせにしっかりと筋肉の詰まった男の胸だ。
後ろを気にせず独眼の竜を攻めることができるのも、
首を奪われる心配をせずに突き進むことができるのも、顔を寄せている男がいるからだ。
佐助が、いるから、安心して伊達政宗を宿敵と定め、正面から戦える。
これ以上頼もしい男はない。
だから幸村は、佐助を伴侶に選んだ。
「しょうがないなぁ」
笑う声が耳に優しい。
「もう、俺様こんなことしたくないんだから。……約束してよ」
「それはできん」
「旦那!?」
二人を笑うように鵺が鳴いた。
了
同時刻に、奥州では幸村の首を取れなくて苛ついてる筆頭を
小十郎(♀)が体を張って慰めていると思われ。
小十郎(♀)が体を張って慰めていると思われ。




