「くだらぬ、………
…………否、我には分からぬ。
そなたが、…恐ろしい、
…そなたが我をおかしくするのだ、
のぼせたようになって何も考えられなくなる。
貴様はこれを、恋、と、いうのか?
我には分からぬ」
…………否、我には分からぬ。
そなたが、…恐ろしい、
…そなたが我をおかしくするのだ、
のぼせたようになって何も考えられなくなる。
貴様はこれを、恋、と、いうのか?
我には分からぬ」
卒倒しそうなくらい顔を赤らめたまま、元就は力なく首を横に振った。
慶次と目を合わせようとしない。
慶次と目を合わせようとしない。
「…俺が怖い?」
言葉は返さず、元就は弱く頷く。
「どうして」
「我が我でなくなるゆえ」
「あんたはあんたじゃないか」
「このような我は知らぬ」
「触られると嫌なのは?」
「……………
おかしな声が、…出そうになる」
「我が我でなくなるゆえ」
「あんたはあんたじゃないか」
「このような我は知らぬ」
「触られると嫌なのは?」
「……………
おかしな声が、…出そうになる」
元就は首を竦め、固く目を瞑った。
慶次は唾を飲み込んだ。
これは遠回しに告白されているのだろうか、と自問する。
ごくり、という音が、やけに生々しく聞こえた。
これ以上側に居るのはまずい、と、慶次は思う。
下腹部に熱が集まりかけていた。
このまま元就の言葉を聞いていたら、
きっと我慢できずに襲いかかってしまうに違いない。
何も知らない元就を言いくるめて、押さえつけて、
すり切れるまで蹂躙してしまう確信があった。
これ以上嫌われたくないというのに、汚したくて、混乱する。
自分がしているのは恋ではないかもしれない、と、慶次は思った。
恋というものは、このように暴力的な衝動に駆られるものだったろうか。
もっと穏やかで、暖かいものではなかったか。
ただ今は、苦しくて苦しくて、もっと元就の近くにいきたいという欲だけが暴走している。
よく分からなくなった。
これは遠回しに告白されているのだろうか、と自問する。
ごくり、という音が、やけに生々しく聞こえた。
これ以上側に居るのはまずい、と、慶次は思う。
下腹部に熱が集まりかけていた。
このまま元就の言葉を聞いていたら、
きっと我慢できずに襲いかかってしまうに違いない。
何も知らない元就を言いくるめて、押さえつけて、
すり切れるまで蹂躙してしまう確信があった。
これ以上嫌われたくないというのに、汚したくて、混乱する。
自分がしているのは恋ではないかもしれない、と、慶次は思った。
恋というものは、このように暴力的な衝動に駆られるものだったろうか。
もっと穏やかで、暖かいものではなかったか。
ただ今は、苦しくて苦しくて、もっと元就の近くにいきたいという欲だけが暴走している。
よく分からなくなった。
「元就」
「………………何だ」
「………………何だ」
駄目だ。
「………慶次殿?」
「ごめん、したい」
「ごめん、したい」
嫌がる顔を見たくなくて、慶次は元就の首元に顔をうずめた。
「させて」
返事が返ってこない。
髪に鼻を差し入れ、耳の後ろの匂いを嗅ぐ。
ひゅ、という、息を吸う音を慶次は聞いた。
髪に鼻を差し入れ、耳の後ろの匂いを嗅ぐ。
ひゅ、という、息を吸う音を慶次は聞いた。
「元就」
名前を呼ぶ。
「すぐ終わるから。
気持ち良くするし」
気持ち良くするし」
最低だ。
慶次は目を閉じ、元就の衣を剥ぎ取りたい欲望と戦いながら、祈る気持ちで上体を起こした。
顔を見るのが怖くて目を開けていられない。
このまま、十日前みたいに殴られて、元就が逃げ出してくれれば彼女を傷つけずにすむ。
元就が起き上がる気配がした。
そのまま、何も起きない。
顔を見るのが怖くて目を開けていられない。
このまま、十日前みたいに殴られて、元就が逃げ出してくれれば彼女を傷つけずにすむ。
元就が起き上がる気配がした。
そのまま、何も起きない。
慶次の手に、細い手がおそるおそる重ね合わされた。
慶次は目を見開く。
元就はうつむいたままで、固く下唇を噛んでいた。
慶次は目を見開く。
元就はうつむいたままで、固く下唇を噛んでいた。




