アットウィキロゴ
戦国BASARA/エロパロ保管庫
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

戦国BASARA/エロパロ保管庫

炎上7

最終更新:

bsr_e

- view
メンバー限定 登録/ログイン
「小十郎様!!」

「筆頭ーー!!」


外に足を踏み出すと、人質となっていた者達が一斉に駆け寄って来る。
皆疲労の色は隠せないが、気はしっかりとしているようだ。

「政宗様は無事だ。今は疲れて寝ていらっしゃるがな…
てめぇらはどうだ。一人も欠けちゃいねぇだろうな?」

「全員無事っす!」

「もーバリバリっすよ!」

「そうか…」

見え見えの空元気だが、心配を掛けまいとする部下達の姿に
小十郎は目を細める。

「よく耐えたな、てめぇら…それでこそ奥州の漢だ。」

「…へい!」

「こ、光栄っすッ!」

思わぬ小十郎の褒め言葉に涙ぐむ男達だったが、
小十郎から取り敢えず今夜の宿と帰路の馬を調達して来いとの命令を受けると、
疲れも何処へやら、我先にと駆け出して行った。

しばしその様を見送ると、小十郎は抱き抱えている政宗に再び眼を落とす。
ぐっすりと、何の不安も無い赤子のような安らかな寝顔に、
小十郎は思わず口の端に笑みを刻む。
しかしそれはほんの一瞬の事で、すぐにその表情は硬く引き締まり、
鋭い眼は未だ炎上を続ける東大寺本殿へと向けられた。

業業と赤い炎を巻き上げ、天を焦がす様は、
あの男の身を焼かんばかりに支配していた欲望、絶望、渇望…
そして憎悪の姿そのものだった。

小十郎は思う。
認めたくはないが、
確かに松永と自分は同じ世界に属する人間だったのだろうと。

闇の中でもがき、縋るものを求め続ける、
誰よりも弱く脆い人間だったのだろうと。

そして松永は自らの欲望を力で満たす事に縋り、
自分は政宗に縋った。

違いは、ただそれだけだったのだと。

幾度、闇に絡め取られそうになった魂を、政宗の光に救われた事だろう。
打ちのめされても打ちのめされても前に進もうとする、
その健やかな魂を守る事が自分の至高の使命だと信じ、
そしてそれはこれからも続く。

射干玉の闇に灯りがひとつ。

そのたったひとつの光を守る為ならば、自分はいくらでも汚れられる。
命など、幸せなど、いくらでも棄てられる。

けれどそれは決して、愛や情などと言う
清らかな感情だけで成り立っているという訳ではなく。

松永の呪われた魂そのままに
狂おしく燃え盛る炎の姿が、
自らの胸の内に滾る想いのそれとよく似ている事を、
小十郎は分かっていた。




(終)
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー