「あーあ…俺、これからどうしたら良いと思う?」
慶次に弱音を吐くなんてどうかしてる、と思いつつも疑問を投げ掛けた。
お館様は、あの強靭な体力と精神で、どうやら一命は取り留めたらしかった。
だけど起き上がるのもままならない、重い状態であるらしい。
色街遊びなんてもっての外だよ。いくらお館様の休める場所がここしかないからって、息子さんに怒られちゃうよ?
そんな最上客と、心の拠り所を、いっぺんに失って、俺はちょっと凹んでたんだ。
「どうも何も…」
慶次が、当たり前かのように嘆息を付いた。
「幸村がここに来てから、何年になると思う?」
その質問の意味が分からず、俺の頭に疑問符が浮かんだ。
すると慶次は、今度は笑いながら質問を変えてきた。
「あんたがお勤めして、何年になると思う?」
その笑顔を見て、忘れかけていた事を思い出す。
公に決められている年季は、丁度十年。
それに至るまで、後幾度かの年月しかない事を、改めて知った。
今までもがいて来た地獄の年月に比べたら、ほんの少ししかなかった。
自然、笑みが浮かんでいた。泣きそうな、困ったような、不恰好な笑いだった。
それでも、初めて、心から笑う事が出来たと思った。
慶次もそれを見て、また優しげに微笑み返してくれた。
慶次に弱音を吐くなんてどうかしてる、と思いつつも疑問を投げ掛けた。
お館様は、あの強靭な体力と精神で、どうやら一命は取り留めたらしかった。
だけど起き上がるのもままならない、重い状態であるらしい。
色街遊びなんてもっての外だよ。いくらお館様の休める場所がここしかないからって、息子さんに怒られちゃうよ?
そんな最上客と、心の拠り所を、いっぺんに失って、俺はちょっと凹んでたんだ。
「どうも何も…」
慶次が、当たり前かのように嘆息を付いた。
「幸村がここに来てから、何年になると思う?」
その質問の意味が分からず、俺の頭に疑問符が浮かんだ。
すると慶次は、今度は笑いながら質問を変えてきた。
「あんたがお勤めして、何年になると思う?」
その笑顔を見て、忘れかけていた事を思い出す。
公に決められている年季は、丁度十年。
それに至るまで、後幾度かの年月しかない事を、改めて知った。
今までもがいて来た地獄の年月に比べたら、ほんの少ししかなかった。
自然、笑みが浮かんでいた。泣きそうな、困ったような、不恰好な笑いだった。
それでも、初めて、心から笑う事が出来たと思った。
慶次もそれを見て、また優しげに微笑み返してくれた。




