戦国BASARA/エロパロ保管庫

夜明け前7

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nozomi

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(乱世とはいえ辛いね)
佐助はかすがを不憫に思った。勿論そんな事をうっかり口にすれば千代女の怒りに触れるだろう。
さてと、と頭を任務に切り換える。
「それじゃ、ついて来な」
「はい」
目指す砦に向け、佐助はかすがを伴い再び夜の底を走った。
か細い月の弱々しい明りが不安げに二人の足下を照らす。
今回の任務は国境にある小さな砦の主の暗殺だった。
(うまく行けば明後日の払暁には帰れるかも)
佐助はこの時そう考えていた。


三刻後、佐助は楽観していた自分を心底呪わしく思った。
彼は今、かすがと共に偶然見つけた低い崖の狭い窪みで追っ手をやり過している最中だった。
怪我をさせまいと思っていたかすがは左足に軽い傷を受けている。
任務は成功したし、かすがが血に憶することも無かった。
予想外だったのはかすがの力に全く歯止めが利かず、佐助はほとほと困り果てた。
(あれは一体何なのか)
佐助は内心首を捻る。
全ての敵を殲滅する彼女の激しい戦い方は、まるで復讐だ。
――何に対して?それは佐助に分からなかったし、かすがも気付いていないのかもしれない。
ただ、かすがが見せた鮮血の舞を佐助は忘れられなかった。


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