「今日中に全部洗濯を済ませてしまったら、
次に晴れた日は一緒にお出かけできますよ」
その言葉に利家がぴくりと動きを止める。
うん、あとひといき。
次に晴れた日は一緒にお出かけできますよ」
その言葉に利家がぴくりと動きを止める。
うん、あとひといき。
「犬千代さまのために、大きなおにぎりもたくさんこさえますゆえ」
「…」
「…」
黙って、利家は毛布を差し出した。
「まつ、ごめんな」
「なにゆえ、この毛布にそんなにこだわりをお持ちなのです」
「なにゆえ、この毛布にそんなにこだわりをお持ちなのです」
この毛布、と手にとって、まつは気づいた。
これは利家のものではなく、自分のものだった。
これは利家のものではなく、自分のものだった。
「まつの、いい匂いがするから、離したくなくて」
でも、まつと一緒に出かける方がいいな、と
照れたように笑った。
照れたように笑った。
「犬千代さま」
「ん?」
「ん?」
こちらを向く利家に、毛布をそっとかけ、あぐらをかいたその膝に腰掛ける。
硬く強い、男の脚の感触だった。
硬く強い、男の脚の感触だった。
「…まつ?」
「失礼いたします」
「失礼いたします」
頭のてっぺんに、利家の鼻先が当たって、くすぐったかった。
「まつはあったかいなぁ」
「毛布を纏われているからですよ」
「いや、まつ自身があったかいのだ」
「毛布を纏われているからですよ」
「いや、まつ自身があったかいのだ」
洗濯なんかやめてしまって、
あと、
もう少しだけ。




