ああ、これは夢の中だ。
家康はそう理解した。
何も無い世界。
ただ白い世界が周囲に広がっている。
ふらりふらりと当て所もなく歩きながら、何も無い『空』を見上げた。
そこには深く澄んだ空の色はなく、白く明るい天井が続いていた。
何も無い世界。
ただ白い世界が周囲に広がっている。
ふらりふらりと当て所もなく歩きながら、何も無い『空』を見上げた。
そこには深く澄んだ空の色はなく、白く明るい天井が続いていた。
…家康!
誰の声だろうか。
名前を呼ばれて振り返る。
遠くに人影が見えた。
名前を呼ばれて振り返る。
遠くに人影が見えた。
………っ!
その人の名前を呼ぼうとしているが、思うように言葉にならずもどかしい。
すぐにでも走って彼の手を取りたいのに。
足に鉛でも仕込まれたのか、重くて上がらない。
腕を上げようにも己の体ではないかのように動かない。
ずぐ、ずぐ、と沼地を歩いているようだ。
次第に体は沈んでいき、視界が暗くなっていく。
すぐにでも走って彼の手を取りたいのに。
足に鉛でも仕込まれたのか、重くて上がらない。
腕を上げようにも己の体ではないかのように動かない。
ずぐ、ずぐ、と沼地を歩いているようだ。
次第に体は沈んでいき、視界が暗くなっていく。
落ちる寸前に、救いを求めるように伸ばされた手を誰かが取った。
不意に体が軽くなり、引き上げられたのだと理解すると、そのまま意識を失った。
不意に体が軽くなり、引き上げられたのだと理解すると、そのまま意識を失った。
なんだろう、すごく温かい…
家康は自分を包む心地よい感触に身を委ねるように小さく息を吐いた。
そのままうっすらと瞼を開けると、見慣れない天井が目に入った。
どうやら船の中に居るらしい。
小さな窓から入ってくる西日が室内を紅く染めていた。
ゆらりと波に揺れる感覚がまだ体に残っている。
「…助かった……のか?」
軽く瞼を閉じると、家康は小さく呟いた。
そのままうっすらと瞼を開けると、見慣れない天井が目に入った。
どうやら船の中に居るらしい。
小さな窓から入ってくる西日が室内を紅く染めていた。
ゆらりと波に揺れる感覚がまだ体に残っている。
「…助かった……のか?」
軽く瞼を閉じると、家康は小さく呟いた。
あの時、船から転落した家康は沈みそうになりながらも必死に水を掻いていた。
塩辛い水が気管に入り息苦しくなり、意識が遠のいていったが、どこか遠くから自分を呼ぶ声がしていた。
声の主は誰だったのか記憶も曖昧になっているが、ふと彼の声のようにも思えて突然恥ずかしくなった。
塩辛い水が気管に入り息苦しくなり、意識が遠のいていったが、どこか遠くから自分を呼ぶ声がしていた。
声の主は誰だったのか記憶も曖昧になっているが、ふと彼の声のようにも思えて突然恥ずかしくなった。




