「気付いたか、徳川」
耳元で聞こえた冷たい声にぎょっとして家康は横を見た。
胡桃色の髪が視界に入り、次いで琥珀色の瞳に睨まれた。
「も、毛利!」
体を起こそうとしたが、まだ完全に回復していないのか起き上がる事も出来なかった。
だが、それは相手の腕が自分の体を拘束しているからだと気付くと、振り払おうとする。
「…暴れるな、まだ寝ていろ」
元就は家康の手を掴みあげると、その体を押さえるように圧し掛かった。
その拍子にさらりと衣擦れの音がして掛けられていた布が彼女の肩から落ちる。
「お、おい!何でお前は裸なんだ!」
家康は目の前に現れた白磁のように透き通る肌とその胸元に驚きながらも、ちらりと元就の方を見た。
すらりとした細身の割に胸は相当の質量を持っている。
自分と同じぐらいではないかという予想をあっさりと裏切られ、悔しいやら恥ずかしいやらで目のやり場に困った。
「…海に落ちて冷たくなった貴様を温めてやっただけだ」
他意はない、と感情に乏しい声が応えた。
「そうか、すまん…」
元親にとっては客人である家康に万が一の事があれば、国同士の付き合いも微妙なものとなる。
それぐらいのことは理解できる。
「あやつでなくて残念か」
揶揄うような口調で元就に話しかけられ、家康は耳まで赤く染めて視線を外した。
「な、なな、何を言っているんだ、お前!」
上擦った声で慌てて否定するが、意味のない行動である。
「うなされながら名前を呼ぶ程に恋しいか、あの男が?」
「だ、だ、誰が…」
するりと元就の指が頬へと添えられ、短い髪の合間にある染まった耳朶を舐めた。
「…欲しいのだろう?」
掠れた声でそっと囁く元就の言葉は家康の心に沁みるように落ちていく。
「ちがっ…」
「嘘を申すでない」
顔を背けて逃れようとする家康の首筋を撫でると、力が緩んだ隙に顎へと手をかけると唇を奪う。
ぬるりと入り込んだ舌の感触に、家康はかたく瞼を閉じて拒絶するが、上手く息を継ぐことが出来ずに苦しくなってきた。
「むぐ…ぅ……はっ…」
唇の端から含みきれない唾液が頬を伝って流れ落ちる。
ようやく解放された家康は、ぜえぜえと呼吸を整えながら、己を見下ろす元就の顔を睨んだ。
「…こ、こんな事をして済むと思っているのか、毛利!」
だが、無言で切れ長の瞳を細めて愉しげに笑む元就を、何故か怖いと感じた。
「それがどうした」
元就の手は家康の首筋から鎖骨へと滑り降りると、仄かな膨らみを持つ胸へと触れた。
その頂点にある淡く色付いた部分を指できつく抓り上げた。
「ひっ…!」
甲高い声を上げて家康は身を捩って逃れようとする。
「黙って我に身を任せよ…」
体勢を利用して暴れる体を押さえ込むと、元就は指先と舌で彼女の体を弄り出した。
未知なる感覚に家康は悲鳴とも嬌声ともつかない声を上げ、体を仰け反らせるしかなかった。
胡桃色の髪が視界に入り、次いで琥珀色の瞳に睨まれた。
「も、毛利!」
体を起こそうとしたが、まだ完全に回復していないのか起き上がる事も出来なかった。
だが、それは相手の腕が自分の体を拘束しているからだと気付くと、振り払おうとする。
「…暴れるな、まだ寝ていろ」
元就は家康の手を掴みあげると、その体を押さえるように圧し掛かった。
その拍子にさらりと衣擦れの音がして掛けられていた布が彼女の肩から落ちる。
「お、おい!何でお前は裸なんだ!」
家康は目の前に現れた白磁のように透き通る肌とその胸元に驚きながらも、ちらりと元就の方を見た。
すらりとした細身の割に胸は相当の質量を持っている。
自分と同じぐらいではないかという予想をあっさりと裏切られ、悔しいやら恥ずかしいやらで目のやり場に困った。
「…海に落ちて冷たくなった貴様を温めてやっただけだ」
他意はない、と感情に乏しい声が応えた。
「そうか、すまん…」
元親にとっては客人である家康に万が一の事があれば、国同士の付き合いも微妙なものとなる。
それぐらいのことは理解できる。
「あやつでなくて残念か」
揶揄うような口調で元就に話しかけられ、家康は耳まで赤く染めて視線を外した。
「な、なな、何を言っているんだ、お前!」
上擦った声で慌てて否定するが、意味のない行動である。
「うなされながら名前を呼ぶ程に恋しいか、あの男が?」
「だ、だ、誰が…」
するりと元就の指が頬へと添えられ、短い髪の合間にある染まった耳朶を舐めた。
「…欲しいのだろう?」
掠れた声でそっと囁く元就の言葉は家康の心に沁みるように落ちていく。
「ちがっ…」
「嘘を申すでない」
顔を背けて逃れようとする家康の首筋を撫でると、力が緩んだ隙に顎へと手をかけると唇を奪う。
ぬるりと入り込んだ舌の感触に、家康はかたく瞼を閉じて拒絶するが、上手く息を継ぐことが出来ずに苦しくなってきた。
「むぐ…ぅ……はっ…」
唇の端から含みきれない唾液が頬を伝って流れ落ちる。
ようやく解放された家康は、ぜえぜえと呼吸を整えながら、己を見下ろす元就の顔を睨んだ。
「…こ、こんな事をして済むと思っているのか、毛利!」
だが、無言で切れ長の瞳を細めて愉しげに笑む元就を、何故か怖いと感じた。
「それがどうした」
元就の手は家康の首筋から鎖骨へと滑り降りると、仄かな膨らみを持つ胸へと触れた。
その頂点にある淡く色付いた部分を指できつく抓り上げた。
「ひっ…!」
甲高い声を上げて家康は身を捩って逃れようとする。
「黙って我に身を任せよ…」
体勢を利用して暴れる体を押さえ込むと、元就は指先と舌で彼女の体を弄り出した。
未知なる感覚に家康は悲鳴とも嬌声ともつかない声を上げ、体を仰け反らせるしかなかった。




