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戦国BASARA/エロパロ保管庫
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戦国BASARA/エロパロ保管庫

亡きものの記録10

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nozomi

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朝日が差し込み、政宗の瞼を刺激する。んんん、と鼻にかかった声を漏らし、政宗は
目を覚ました。ぼうっとした顔をしたのは最初だけで、すぐに自分の失態に気づき、
元親の手を払って距離を置いた。首から下げていたロザリオを懐にしまう。
夫であった田村氏が亡くなった後、遺骸は遺品と共に実家に送った。
伊達側には遺髪や位牌すら残されていないが、ロザリオだけは処分される事はなかった。
何度も捨てようとしては、眉をひそめながら桐の箱にしまっていた。首から下げているのを
見るのは初めてだ。夫が存命だったときは、いつも懐に入れていた。
「……その」
「気分はどうだ?」
政宗は何か言いたげに唇を開いたがすぐに閉じた。口の中でもごもごと何か言ったあと、
元親から目線を外し髪をかき上げる。
「bad……最悪だ」
「そうかい? 随分気持ちよさそうに眠ってたぜ?」
政宗の顔が赤くなる。主の珍しい反応をしげしげと眺め、小十郎は政宗の側に腰を落とした。
「政宗様。朝餉の用意が整っております」
「あ、ああ……うん」
歯切れの悪い返事をすると、政宗は立ち上がって二人の前から立ち去った。
政宗の姿が見えなくなってから、元親を見る。膝を伸ばして体を伸ばしている。一晩中、
あの体勢でいたのだろうか。
好きな女の無防備な姿を見つめていただけ、だというのか。
「……本当に、何もしていないのか」
「してねぇよ。兄さん、そんなに俺が信じらんねぇかい?」
膝を崩して小十郎をせせら笑う姿は、嫌になるくらい主君と似ている。
不遜な態度を、誰の前でも崩すことがない。隻眼という共通項もある。
穏やかでいつも微笑んで「小十郎殿、どうしたら政宗殿のお力になれますか?」と
柔らかに問いかけてきた男とは、似ても似つかない。
「……少しは、信じてやろう」
元親は目を細める。首を傾けて揉みながら、海棠の花を見上げた。
「海棠の眠りだっていつか醒めらぁ。……長い長い眠りだったみてぇだけどな」
ほろり、と花びらが零れた。零れた花びらをつまみ、元親は笑う。
鬼と恐れられる男とは思えぬ、慈愛に満ちた笑みだった。



目を覚ますために、政宗は朝風呂に入った。湯船に水を入れて沸かせる時間が惜しく、
行水の要領で湯を使う。
頭から湯を浴び、政宗はぱん、と両頬を叩いた。
失態だ。
「政宗様、……長曾我部に、お許しになられたのですか?」
脱衣場に控える小十郎が声をかけてくる。政宗は返事の代わりに手桶を戸に投げつけた。
「……俺は反対しません」
「忘れろってか」
盥に腰を下ろし、脱衣場にいる小十郎に向けて声を張り上げた。
「いえ。……ですが、囚われる必要はありません。政宗様。田村様は……政宗様を、
心よりお慕いでした」
「殺されてもか」
小十郎は沈黙する。政宗は糠袋で体を擦って垢を落とし始めた。
「……お前ならどうだ? 俺に殺されたら、俺を恨むか?」
いえ、と、答えはすぐに返ってきた。
「政宗様を最期まで支えることができず、悲しむと思います。例え死しても、魂は
いつまでもお側に侍る事でしょう。けれど、魂は見る事も触れる事もできない。
……それから、俺が政宗様に殺されれば、幸村が政宗様を殺そうとするでしょう」
「そうだろうな」
突然の悲劇に耐え忍ぶ女ではない。武器を取り、政宗に果し合いを申し込む姿が想像できる。
「それは、俺の望む未来ではありません。……だから、悲しい」
「thanks」
頭から湯を被り、政宗は立ち上がった。
どれ程糠で体を擦ろうと、全身に散ったあばたは消える事がない。ぷつぷつと
吹き出物のようになった部分もあり、珠の肌とは言えないだろう。
……元親は、この肌を見てどう思うだろう。
今はそれだけが不安だった。


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