謙信は震える手で小十郎の刀を握ると、そっと切っ先に唇を当てた。
「うっ…」
小十郎が声を漏らした。謙信は少し驚いた様子で唇を離し、小十郎を見上げる。
「…気になされるな」
何でも無いという顔を作り、謙信に先を促す。
実は男ばかりの伊達軍に居る為、誰かに愛刀に触れてもらうのは久し振りだった。
なので軍神の予想以上の唇の柔らかさに反応してしまったのだが、
いくら何でも格好悪い気がした小十郎は、眉間にいつも以上に皺を寄せた。
謙信は暫し無言で愛刀を見詰めていたが、目を閉じて刀に舌を這わせた。
今度もまた声を漏らしそうになったが、小十郎は唇を噛んで我慢した。
姿形を確かめるように動いている舌は、謙信の雰囲気や外見とは違ってとても熱い。
それが緩やかに先端に移動し、円を描くように舐め回し始めた時、
小十郎はやはり呻きそうになったのを我慢しながら薄く笑った。
「随分と手慣れていらっしゃる」
軍神は咥えたまま笑っただけだった。そして添えていた手に力を入れ、上下に動かし始める。
細く白い指が太く黒い刀に絡み付いて動いている様子は官能的で、
見ているだけでも先走り汁が溢れ出てしまう。
硬さを確認するように握り動かす手と、柔らかく包み込むようだが確実に攻めて来る舌。
小十郎は今、謙信にこうして愛刀に触れて貰っている事に対して、背徳的興奮を覚えていた。
聖将とも呼ばれる程に高潔で清廉だと思っていた人物が、こうして己の目の前で刀を舐っている。
それもかなりの技巧派だ。知ってはいけない部分を知ってしまったような気がして、
小十郎は謙信の見ていない時に声を出さず微かに笑った。勿論、優越感による笑みだ。
「どうです?」
不意に口を離して、謙信が上目遣いで問うた。
「りゅうのみぎめのあいとう……わたくしにもあつかえているでしょう?」
軍神は負けず嫌いだった。
静かに言った後、切っ先から溢れ出ている透明な液体を吸い取って微笑んでみせる。
小十郎の先走り液と自身の唾液とが混じって、てらてらと口元が光っている。
「フッ、まだ分かりませぬぞ。……刀は鞘に収めなければなりませぬ事を、御存知でしょう」
竜の右目もまた、負けず嫌いである。謙信に向かって言葉を投げ掛けたにも関わらず、
相手が口を開いて何かを言おうとしたのを無視して、手を謙信の下半身へと伸ばした。
「なにを…」
驚いて小十郎から手を離した謙信の股に触れる。
布越しでも十分に柔らかい肉が小十郎の指を押し返した。
「いけません、そこは…!ああ……!」
触れられた事に対しての恥ずかしさで、謙信は手で顔を覆った。
その間に小十郎は謙信が身に纏っていた鮮やかな空色の装束を脱がせていく。
謙信はこの時の事を、三世に渡る不覚だったと後に語る。
「うっ…」
小十郎が声を漏らした。謙信は少し驚いた様子で唇を離し、小十郎を見上げる。
「…気になされるな」
何でも無いという顔を作り、謙信に先を促す。
実は男ばかりの伊達軍に居る為、誰かに愛刀に触れてもらうのは久し振りだった。
なので軍神の予想以上の唇の柔らかさに反応してしまったのだが、
いくら何でも格好悪い気がした小十郎は、眉間にいつも以上に皺を寄せた。
謙信は暫し無言で愛刀を見詰めていたが、目を閉じて刀に舌を這わせた。
今度もまた声を漏らしそうになったが、小十郎は唇を噛んで我慢した。
姿形を確かめるように動いている舌は、謙信の雰囲気や外見とは違ってとても熱い。
それが緩やかに先端に移動し、円を描くように舐め回し始めた時、
小十郎はやはり呻きそうになったのを我慢しながら薄く笑った。
「随分と手慣れていらっしゃる」
軍神は咥えたまま笑っただけだった。そして添えていた手に力を入れ、上下に動かし始める。
細く白い指が太く黒い刀に絡み付いて動いている様子は官能的で、
見ているだけでも先走り汁が溢れ出てしまう。
硬さを確認するように握り動かす手と、柔らかく包み込むようだが確実に攻めて来る舌。
小十郎は今、謙信にこうして愛刀に触れて貰っている事に対して、背徳的興奮を覚えていた。
聖将とも呼ばれる程に高潔で清廉だと思っていた人物が、こうして己の目の前で刀を舐っている。
それもかなりの技巧派だ。知ってはいけない部分を知ってしまったような気がして、
小十郎は謙信の見ていない時に声を出さず微かに笑った。勿論、優越感による笑みだ。
「どうです?」
不意に口を離して、謙信が上目遣いで問うた。
「りゅうのみぎめのあいとう……わたくしにもあつかえているでしょう?」
軍神は負けず嫌いだった。
静かに言った後、切っ先から溢れ出ている透明な液体を吸い取って微笑んでみせる。
小十郎の先走り液と自身の唾液とが混じって、てらてらと口元が光っている。
「フッ、まだ分かりませぬぞ。……刀は鞘に収めなければなりませぬ事を、御存知でしょう」
竜の右目もまた、負けず嫌いである。謙信に向かって言葉を投げ掛けたにも関わらず、
相手が口を開いて何かを言おうとしたのを無視して、手を謙信の下半身へと伸ばした。
「なにを…」
驚いて小十郎から手を離した謙信の股に触れる。
布越しでも十分に柔らかい肉が小十郎の指を押し返した。
「いけません、そこは…!ああ……!」
触れられた事に対しての恥ずかしさで、謙信は手で顔を覆った。
その間に小十郎は謙信が身に纏っていた鮮やかな空色の装束を脱がせていく。
謙信はこの時の事を、三世に渡る不覚だったと後に語る。




