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「あだっ。」
何だか恥ずかしくて余り大きく障子を開けなかったのが敗因だった。
通れると思ったけどうつ向いて居たせいでごつんと盛大に頭をぶつけてしまった。
「って~。」
「大丈夫か?」
恥ずかしいやら痛いやらで涙目で障子を閉めていると、秀吉が振り替えって聞いた。
何だか恥ずかしくて余り大きく障子を開けなかったのが敗因だった。
通れると思ったけどうつ向いて居たせいでごつんと盛大に頭をぶつけてしまった。
「って~。」
「大丈夫か?」
恥ずかしいやら痛いやらで涙目で障子を閉めていると、秀吉が振り替えって聞いた。
秀吉は利家から借りた書物を燈台の灯りで読んでいた。
相変わらず真面目だなあ。
燈台の頼りない灯の下で部屋に二人っきりだと悪いことしてるみたいだとぼんやり思う。
「目ぇ悪くすんよ。」
「うむ。もう此で止めておくか。」
秀吉は書物を片付け始めた。
相変わらず真面目だなあ。
燈台の頼りない灯の下で部屋に二人っきりだと悪いことしてるみたいだとぼんやり思う。
「目ぇ悪くすんよ。」
「うむ。もう此で止めておくか。」
秀吉は書物を片付け始めた。
「随分と遅かったな。」
「ああ、うん。まつ姉ちゃんと久しぶりに一緒に入ったから。」
女達はどうしてか集まると騒がしい。
何をそんなに話すことがあるのかと思うが聞くと大した話もしていない。
ねねと慶次もそうだった。だが、楽しそうな雰囲気は場の空気を華やかにもさせた。
まあ、度が過ぎなければ、だが。多分そういう理由で長くなったのだろう。
秀吉はそう思い納得した。
「ああ、うん。まつ姉ちゃんと久しぶりに一緒に入ったから。」
女達はどうしてか集まると騒がしい。
何をそんなに話すことがあるのかと思うが聞くと大した話もしていない。
ねねと慶次もそうだった。だが、楽しそうな雰囲気は場の空気を華やかにもさせた。
まあ、度が過ぎなければ、だが。多分そういう理由で長くなったのだろう。
秀吉はそう思い納得した。
「そうか……それで、何故立ったままなのだ?」
秀吉の言う通り慶次は障子を閉めた姿勢のまま微動だにしていなかった。
「へっ!?いや、まあ、うん、その、は……はず、いいや!なんでもない。ごめん。」
何やら言いよどんで、慶次は決心したかのようにどすんと敷かれていた布団の真ん中に腰を下ろした。
夜着の上にはんてんをはおっては居たが流石にあぐらでは無く膝を付いたので秀吉は少しほっとした。
秀吉の言う通り慶次は障子を閉めた姿勢のまま微動だにしていなかった。
「へっ!?いや、まあ、うん、その、は……はず、いいや!なんでもない。ごめん。」
何やら言いよどんで、慶次は決心したかのようにどすんと敷かれていた布団の真ん中に腰を下ろした。
夜着の上にはんてんをはおっては居たが流石にあぐらでは無く膝を付いたので秀吉は少しほっとした。
「どうした。」
顔に手を伸ばすと殴られそうになった人がするように慶次は目を瞑り身体をびくりと震わせた。
「どうした。」
もう一度聞く。
頭を撫で頬を撫でても慶次はうつ向いたままだ。
「ひ、昼間の事…だけどさ。今更、言うのもなんなんだけど本当に良いのか?」
「ん?」
「まだ、辞められるよ。引き返せるしさ。だから。」
顔に手を伸ばすと殴られそうになった人がするように慶次は目を瞑り身体をびくりと震わせた。
「どうした。」
もう一度聞く。
頭を撫で頬を撫でても慶次はうつ向いたままだ。
「ひ、昼間の事…だけどさ。今更、言うのもなんなんだけど本当に良いのか?」
「ん?」
「まだ、辞められるよ。引き返せるしさ。だから。」
何を言っているか漸く分かる。
昼間、利家とまつに慶次をめとらせて欲しいと言った事か。
「慶次、我とでは嫌か。」
「そんな事あるもんか。だけど、俺。」
そこまで言って急に黙り込む。うつ向いたままだが唇を噛み締めているのが分かった。
昼間、利家とまつに慶次をめとらせて欲しいと言った事か。
「慶次、我とでは嫌か。」
「そんな事あるもんか。だけど、俺。」
そこまで言って急に黙り込む。うつ向いたままだが唇を噛み締めているのが分かった。
「慶次?」
「俺はさ、ねねみたいに優しくないし、おしとやかでもない。がさつだし、まつ姉ちゃんみたいに気立てが良い訳でもない。半兵衛みたいにお前の役に立てるような頭も無い。」
「俺はさ、ねねみたいに優しくないし、おしとやかでもない。がさつだし、まつ姉ちゃんみたいに気立てが良い訳でもない。半兵衛みたいにお前の役に立てるような頭も無い。」
普段はそういうことを気にするような慶次ではない。
何かおかしいと思いながら秀吉は言った。
何かおかしいと思いながら秀吉は言った。
「我はそういうお前が気に入っている。」
「ありがと、だけど……だけどさ。だとしたら俺には上げられるものは何もないんだ。」
一瞬考えて何の話をしているかに気付く。
「ありがと、だけど……だけどさ。だとしたら俺には上げられるものは何もないんだ。」
一瞬考えて何の話をしているかに気付く。
「慶次。」
「良い、良いんだ。俺が勝手にやったことだ。お前が責任を感じる必要は無いんだよ。俺は秀吉が無事だっただけで。だから、無理しなくていい。」
「良い、良いんだ。俺が勝手にやったことだ。お前が責任を感じる必要は無いんだよ。俺は秀吉が無事だっただけで。だから、無理しなくていい。」




