戦国BASARA/エロパロ保管庫

BBB12

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
メンバー限定 登録/ログイン
小十郎が政宗と初めて出会ったのは、彼女が十になるよりずっと前の頃だった。
領主の娘ゆえどうしても身辺に危険の多い彼女を護るため、小十郎は政宗付きの執事に任ぜられた。
政宗は幼く、小十郎も執事としてはまだ新米で、その頃の二人は主従というよりも主従の真似事をしているといった様相だったろう。
政宗の父親は娘を溺愛し注げる限りの愛情を惜しみなく注いでいたが、領主という立場ゆえに多忙で、親子として共に時間を過ごすという当たり前のことが出来なかった。
母親は愛情がない訳ではなかったのだろうが我が子への関心が薄く、同じ家に住みながら接触すら稀だった。
そんな環境のせいか、幼い政宗は親に求める触れ合いを小十郎に求めた。
ひたむきに温もりを求めてくる政宗がいじらしくて、使用人としての分を越えた行為だと思いながらも小十郎は彼女が求めるままに手を繋ぎ、頭を撫で、抱きしめてやった。
懐かれれば情が湧く。情が湧けば愛しさも増す。
差し出された小さな手。最初は躊躇いながら取っていたそれを、気付けば自ら望んで取るようになっていた。
まっすぐに自分を慕ってくる小さな主を一生この手で護り続けていこうと、誰に強いられずとも決意した。
仲睦まじく手を繋ぐ様がまるで年若い父親と子のようだと、他の使用人たちはおろか領主にまで微笑ましげにからかわれ、困るやら気恥ずかしいやらで耳を染めたのも今となっては良い思い出だ。
そんな風に接し続けてきたからか、年頃の娘となった今でも政宗は小十郎に無防備に触れ、身を預けてくる。 幼い頃の癖が未だに抜けない主に昔を思い出し、懐かしさに頬を緩めてしまう一方で、いくら気の置けない己の執事にとはいえ男相手にこれはどうなのかと思わなくもない。
どうか年相応の慎みを、と小十郎は事あるごとに苦言を呈するが、政宗は取り合わない。
良くも悪くも細かいことに拘らない主の性格に小十郎の眉間の皺は深くなる一方だ。


ウィキ募集バナー