「うっ・・・うわぁぁああ・・・・!!」
堰を切ったように、元就が泣き出したのだ。
今までのすすり泣きとは違い、まるで赤子のような大声で泣き散らしているのだ。
「ちょっ・・・もと、なり?」
あの元就のイメージとかけ離れた行動に、思わず手がオクラから離れる。
艶かしく光るオクラがぽとり、と落ちる。
堰を切ったように、元就が泣き出したのだ。
今までのすすり泣きとは違い、まるで赤子のような大声で泣き散らしているのだ。
「ちょっ・・・もと、なり?」
あの元就のイメージとかけ離れた行動に、思わず手がオクラから離れる。
艶かしく光るオクラがぽとり、と落ちる。
元就は、俺の胸に顔を埋め泣いていた。
上着を握り締め、声を限りに泣き叫んでいる。
上着を握り締め、声を限りに泣き叫んでいる。
「何故だぁ!我が泣く姿を・・・苦しむ姿を、何故嬉しそうに見るのだぁ!!」
どんどんっ、と胸板を叩きながら元就は続けた。
「我はおぬしの何なのだっ!奴隷かっ!人形かっ!?それとも、冷徹な我には人の心が無いとでも思うたか!!」
元就の気迫に俺は圧倒される。
「こんな我にも心はあるのだ!痛くて痛くて・・・!おぬしを思う心がずきずきと痛むのだ・・・ッ!!」
言葉を飲み込み、元就は俯いた。
上着を掴む手に力がこもり、わなわなと震える。
「我にひどい事を続けているのは元親で・・・けれど、憎むことも出来ず、逃げることも出来なかった・・・我の気持ちが理解できるか?」
気持ちを吐き出す元就から目を離せないでいると。
元就の顔が静かに上がり・・・震える唇が動いた。
どんどんっ、と胸板を叩きながら元就は続けた。
「我はおぬしの何なのだっ!奴隷かっ!人形かっ!?それとも、冷徹な我には人の心が無いとでも思うたか!!」
元就の気迫に俺は圧倒される。
「こんな我にも心はあるのだ!痛くて痛くて・・・!おぬしを思う心がずきずきと痛むのだ・・・ッ!!」
言葉を飲み込み、元就は俯いた。
上着を掴む手に力がこもり、わなわなと震える。
「我にひどい事を続けているのは元親で・・・けれど、憎むことも出来ず、逃げることも出来なかった・・・我の気持ちが理解できるか?」
気持ちを吐き出す元就から目を離せないでいると。
元就の顔が静かに上がり・・・震える唇が動いた。
「心より慕う元親を・・・振り払えるはず、ないから」
頬を緩ませると、つぅ・・・と涙が線を描く。
その顔は「泣き顔」であったが、そこには、確かに優しい笑みがあった。
その顔は「泣き顔」であったが、そこには、確かに優しい笑みがあった。
目が、覚めた。




