戦国BASARA/エロパロ保管庫

影身に添う・壱10

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bsr_e

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もう元には戻れないなら、それでいいと風魔は思った。
別に誰かのために取っておいた訳ではないから、何も惜しくはない。
ずっと男として生きてきたため、これまでする必要がなかっただけだ。
幼い頃から才覚を示し、将来『風魔小太郎』になることを義務付けられた日から、女であることは忘れていた。
だから、くのいちの房中術の指南書は、読むだけにとどめた。
実践する機会はないはずだった。

しかし、破瓜の痛みは想像以上で、いきなり指南書通りに実践するなど有り得なかった。
声を出さないように耐えるのが精一杯。
いっそのこと、この痛みで死ねたらいいのにとさえ思った。

本当に激痛で気が遠くなりかけたころ、小十郎の腰の動きが小刻みに早くなった。
太腿をかかえて、激しく腰を突き込んでくる。
その表情は、すでに陽が落ちてしまったため、見ることはできなかった。
揺れる視界の中で、早く終わってくれと風魔はひたすらに思っていた。

そして、一際強く突かれると、ようやく身体を串刺しにしていた杭が抜かれ、下腹に熱い飛沫がかかるのを感じた。
下半身はいつまでもじんじんと痛く、全身を包む倦怠感に、風魔はそのまま放心していた。
温かい水が目から耳へと次々と流れていったが、風魔は自分が泣いていることも理解できなかった。
小十郎もまた、鉢金の下の涙に気がつくことはなかった。

重たい空気が流れる社の中、先に動いたのは小十郎の方だった。
風魔の拘束された両手の紐を解いていく。
手首をさすりながら起き上った風魔に、手拭いが差し出された。
受け取ったものの、どこを拭っていいかもよく分からない。
風魔は自分の装束と装備をかき集めると、おぼつかない足取りで、一人社を後にした。
背中で「すまん」という呟きを聞いた気がした。

 ◇

契約終了まで八日を残し、風魔は奥州から姿を消した。

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