「…悪ぃな野郎共、部屋やら庭やら派手にぶっ壊しちまった…」
「良いんですよアニキ、それに壊したのは全部あの教祖じゃないッスか」
「部屋も庭も俺達が直しますから、どうかゆっくり休んでくだせぇ」
「………………」
俺の部屋の瓦礫の下から掘り出された南蛮渡来の箱形のカラクリは、奇跡的に無傷で。
念の為すぐそれを起動させて、サンデーのエロ動画の頁に飛んだが…既に頁は閉鎖されていた。
あのエセ教祖が完全に俺の要求を飲んだのだと喜んだのもつかの間、
それによって毛利の姿が全く見られなくなったのがこの上なく寂しくて…
ついに俺は、正真正銘毛利が作ったあのクソ面白くもなんともねぇザビー教布教頁を、
何度も何度も何度も何度も繰り返しガン見するようになった。
皮肉な事に、今じゃもうザビー教教義の第一節から第百節までを、
何も見なくても暗唱できるようにまでなったぜ。
って…やべぇ、俺もう人間として本格的に終わってるんじゃ………。
念の為すぐそれを起動させて、サンデーのエロ動画の頁に飛んだが…既に頁は閉鎖されていた。
あのエセ教祖が完全に俺の要求を飲んだのだと喜んだのもつかの間、
それによって毛利の姿が全く見られなくなったのがこの上なく寂しくて…
ついに俺は、正真正銘毛利が作ったあのクソ面白くもなんともねぇザビー教布教頁を、
何度も何度も何度も何度も繰り返しガン見するようになった。
皮肉な事に、今じゃもうザビー教教義の第一節から第百節までを、
何も見なくても暗唱できるようにまでなったぜ。
って…やべぇ、俺もう人間として本格的に終わってるんじゃ………。
「へぇ…多少噂にゃ聞いてたけど、元親の恋の病は相当重症なんだな」
ふいに飛び込んできた声に反応し、元親は頭を僅かに横にずらした。
そして庭先から声をかけてきた男を見やると、力無く笑う。
そして庭先から声をかけてきた男を見やると、力無く笑う。
「よぅ、慶次じゃねぇか…一体どうした?」
「なぁに、ちょいと野暮用でね」
「そっか…大してお構いは出来ねぇが、まぁゆっくりしてけや…」
「そうさせてもらうよ」
慶次は縁側にどっかり腰を降ろすと、威勢良く庭の修復作業にいそしむ長曾我部軍の面々を
眺めながら、持参したとっくりをお猪口に向けて傾けた。
眺めながら、持参したとっくりをお猪口に向けて傾けた。
「っ…と、元親もどうだい?一杯」
「悪ぃがあいにく、今は酒を飲むような気分にゃなれなくてな…」
「なんだよ…
せっかく恋の病に苦しむ元親の為に、遠路はるばる草津の湯を持って来たってのに」
せっかく恋の病に苦しむ元親の為に、遠路はるばる草津の湯を持って来たってのに」
「ったく良く言うぜ、いくら草津の湯でも恋の病だけは治せねぇんだろ?」
「そうだっけ? でもさ…『恋の病も治せば治る』ってね」
酒で満たしたお猪口を慎重に縁側に置いた後、慶次が胸元から取り出した一枚の書状…
そしてその表に記されている一文字三ツ星の家紋に、元親の視線が思わず釘付けになる。
そしてその表に記されている一文字三ツ星の家紋に、元親の視線が思わず釘付けになる。