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戦国BASARA/エロパロ保管庫
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瀬戸内のカイとゲルダ32

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「待てよ!それは、俺が信用出来ないって事なのか!?」
食って掛かる元親を軽くいなすと、毛利は淡々と言葉を返した。
「我個人としては、貴様が愚かな真似をするようなヤツではない、と確信して
いる。こやつらも思惑はどうあれ、貴様の命令なら喜んで受け入れるであろう」
他人を信じない、とされていた詭計知将の意外な科白に、長曾我部の海賊だけ
でなく、毛利の兵士達も思わず目を見張る。
「だが、四国に戻った貴様が、再び兵と共に我らを攻めにくるという可能性も、
否定出来ぬ。ならば、それらの事態も想定した策を取るのは当然の事」
奪い、奪われるのが常の戦国の世だ。
たとえ元親が望まなくても、四国に控える長曾我部の者達が、元親に毛利を攻
めるよう命令を与える事だって、充分に有り得る。
ならば、そうなった時の為に元親を人質に取るという、元就の策は的確であ
った。
彼らが強硬な姿勢を見せた時には、元親の首を四国に送り届ければ良いし、
(もっとも、元就自身にそんな気は毛頭ないのだが)仮に長曾我部が元親を見
捨てたとしても、それはそれでどうとでもなる。
無言のまま立ちすくむ元親に、元就はあえて挑発するような物言いをした。
「──いつ来るとも判らぬ仲間を待つのは、不安か?」
「なっ…ば、バカにするな!俺はあいつらを信じてる!信じて待ち続ける!」
「お嬢…」
「みんな、頼んだぜ。俺はここで吉報を待ってっからな」
「お嬢!」
「元親様!」
部下達を安心させる為に、元親は努めて明るく振舞う。
だが、その笑顔が何処となくぎこちない事に、元親の隣に立つ元就だけは気付
いていた。

「じゃあ、俺らのいない間、お嬢を頼みますぜ」
「はい。長曾我部様の事は、我々にお任せを」
四国に帰る為の船に乗り込んだ長曾我部の海賊達は、昨夜の宴会で親睦を深め
た毛利の兵士達に、元親の身の回りの世話などを依頼した。
快く引き受けてくれた毛利の家臣に謝辞を述べると、船の外で自分達を見上げ
ている元親の姿を見つめる。
本来なら見送られる立場の自分が、こうして陸で仲間の出航を見守る事に、元
親は不思議な気分を覚えていた。
「じゃあな。親貞や親泰たちにもよろしくな」
「はい。必ず、良き知らせ持って参りますゆえ」
「ん」
「もしもの時があったとしても、俺らはずーっとお嬢の味方っスよ!」
「そーそー。そん時は、一緒にあちこちの海を巡りましょうや!」
「ははっ、それもいいかもな。海賊の本領発揮だ!」
そうしている間に、出航の準備が整った船は、碇を上げると、ゆっくりと岸から
離れ始めた。
「それでは元親様、行って参ります」
「気を付けろよ!慌てて無茶はすんじゃねーぞ!」
「お嬢もお元気で!いってきます!」
船上から一斉に手を振ってきた部下達に、元親は笑顔で手を大きく振り返す。
次第に遠ざかっていく船を、元親はそのままずっと見送っていたが、

「──そろそろ参りましょうか」
「……もう少しだけ、ここにいても良いか?」

肩を震わせながら、振り絞るような声を出してきた元親に、毛利の兵はそれ以上
何も言わずに小さく会釈を返すと、さり気なくその場を離れた。
足音が遠ざかるのを確認した矢先、元親は、それまで堪えていたいっぱいの涙を
両の瞳から溢れさせると、しゃがみ込んで嗚咽を漏らし始めた。
頭では判っているが、隠し切れない不安と、それまでずっと一緒だった仲間と離
れ、独りぼっちになってしまった事で、例えようもない悲しみと寂しさが、元親
の中を支配していたのだ。
「ぅ…ひっく……」
声を殺して泣いている元親の影が、浜辺の砂浜に頼りなげに映し出される。
すると、そこにもうひとつ人影が、ゆっくりと重なってきた。


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