無事に両国の間に同盟が結ばれ、それに伴い元就と元親の事も話が進められよ
うとしていたが、未だ各地では戦乱が繰り広げられているし、九州辺りから不
穏な気配が漂っていたのもあったので、それらが落ち着くまではひとまずお預
け、という事になった。
些か不満そうにしていた元就には申し訳ないが、元親自身、未だ完全に陸に上
がる決心が付いていなかったので、再び海賊として船に乗り込む事には、何の
異論もなかったのだ。
うとしていたが、未だ各地では戦乱が繰り広げられているし、九州辺りから不
穏な気配が漂っていたのもあったので、それらが落ち着くまではひとまずお預
け、という事になった。
些か不満そうにしていた元就には申し訳ないが、元親自身、未だ完全に陸に上
がる決心が付いていなかったので、再び海賊として船に乗り込む事には、何の
異論もなかったのだ。
「ha!鬼ヶ島の鬼ってな、とんだmega babe(ゲロマブな女)だな!」
「生憎、年下には興味ないんだ。奥州帰って、メスの蛇でも相手に、女の口説
き方勉強し直してきな」
「生憎、年下には興味ないんだ。奥州帰って、メスの蛇でも相手に、女の口説
き方勉強し直してきな」
今や『西海の鬼』は『美しき女海賊』の通り名も持つようになり、四国ついで
に元親も手に入れようと、各地から様々な武将が訪れたが、いずれも長曾我部
の兵器と、日輪の加護を受けたとある友軍の前に、撃退されていく事となる。
そうしている間に、南蛮渡来の新勢力が、あの『鬼島津』率いる島津軍を破り、
九州を平定したという一報が入ってきた。
そして、その正体が『ザビー教』という新興宗教で、近々厳島に攻め込んでく
る事を知り、毛利の正式な依頼を受けるまでもなく、元親率いる長曾我部軍は、
応援に駆けつけたのである。
に元親も手に入れようと、各地から様々な武将が訪れたが、いずれも長曾我部
の兵器と、日輪の加護を受けたとある友軍の前に、撃退されていく事となる。
そうしている間に、南蛮渡来の新勢力が、あの『鬼島津』率いる島津軍を破り、
九州を平定したという一報が入ってきた。
そして、その正体が『ザビー教』という新興宗教で、近々厳島に攻め込んでく
る事を知り、毛利の正式な依頼を受けるまでもなく、元親率いる長曾我部軍は、
応援に駆けつけたのである。
「あのおかしな南蛮人には、借りがあるんだ。見てろ、あの野郎…『BASARAフ
ィーバー五連発』くらいじゃ、すまさねぇからな」
「元親。貴様、今回も厳島にあの大掛かりな兵器を持ってきてるのか?」
厳島の拝殿前に陣した元就と元親は、来るべき奇襲に備え、作戦の確認をして
いた。
「今回は、稲葉山から戦利品として貰ってきた八雲もあるよ。あの破壊力はハ
ンパじゃないから、期待してて」
「逆だ。ここでは極力、火力の兵器は控えよ。せめて木騎どまりにしておけ」
「何でだよ」
不平を漏らす元親に、元就は苛立ったように返事をする。
「戦の度に、どれだけ我が厳島の修繕に骨を折っていると思っている」
「ええ?でも、ヘタに柱一本とか残しておくより、いっその事滅騎や八雲で
全部焼いちゃった方が、火災保険も下りるんじゃ…って、痛い!」
元就は、手にした采配で元親の頭を軽く叩いた。
「それは、『日本三景』のひとつ、はたまた遠き未来の重文(重要文化財)や
世界遺産に対して喧嘩を売っているのか?」
「な、何その『ゆねすこ』って…」
「この間の戦だけでも、かなり大掛かりな修復を行ったのだぞ!我にもう一
度、それをしろとでも言うのか!?我は、これ以上婚礼を先延ばしにするつ
もりはないのだぞ!」
「え…?」
上陸してきたザビー軍の僧兵たちが、独特の装束姿で厳島に踏み込んでくる。
毛利軍の強弓と、長曾我部軍の遊撃兵たちが迎え撃つ中、元就と元親だけは、
まるで時が止まったように互いを見詰め合っていた。
苛立たしげに吐き出した元就の言葉に、元親は暫しの間、微動だに出来ずに
いたが、
「誰と…?」
漸く回り始めた舌を、ぎこちなく動かしたのも束の間、今度は元就の手によ
って、額をぺしん、と叩かれる。
「…嫌なのか」
痛みに抗議を上げようとした元親は、何処か拗ねたような元就の表情を見て、
可愛い、と思ってしまった。
「い…嫌じゃないよ。でも…みんなが、『お嬢の婚礼の時は、船の上で大宴
会だー!』って、言ってくれてるから……」
「何だ、そんな事か。ならば、厳島で婚礼の式を挙げた後で、船上で宴を催
せば良かろう」
「──そっか、そうだよね。そうすれば良いんだ」
嬉しそうに笑った元親に、漸く元就も機嫌を直した。
毛利軍の伝令兵に「ザビー軍の総大将が、単身そちらへ進行中。注意された
し」と連絡を受ける一方で、久しぶりに会った、そう遠くない未来の伴侶の
笑顔に、元就は満足そうに頷く。
ィーバー五連発』くらいじゃ、すまさねぇからな」
「元親。貴様、今回も厳島にあの大掛かりな兵器を持ってきてるのか?」
厳島の拝殿前に陣した元就と元親は、来るべき奇襲に備え、作戦の確認をして
いた。
「今回は、稲葉山から戦利品として貰ってきた八雲もあるよ。あの破壊力はハ
ンパじゃないから、期待してて」
「逆だ。ここでは極力、火力の兵器は控えよ。せめて木騎どまりにしておけ」
「何でだよ」
不平を漏らす元親に、元就は苛立ったように返事をする。
「戦の度に、どれだけ我が厳島の修繕に骨を折っていると思っている」
「ええ?でも、ヘタに柱一本とか残しておくより、いっその事滅騎や八雲で
全部焼いちゃった方が、火災保険も下りるんじゃ…って、痛い!」
元就は、手にした采配で元親の頭を軽く叩いた。
「それは、『日本三景』のひとつ、はたまた遠き未来の重文(重要文化財)や
世界遺産に対して喧嘩を売っているのか?」
「な、何その『ゆねすこ』って…」
「この間の戦だけでも、かなり大掛かりな修復を行ったのだぞ!我にもう一
度、それをしろとでも言うのか!?我は、これ以上婚礼を先延ばしにするつ
もりはないのだぞ!」
「え…?」
上陸してきたザビー軍の僧兵たちが、独特の装束姿で厳島に踏み込んでくる。
毛利軍の強弓と、長曾我部軍の遊撃兵たちが迎え撃つ中、元就と元親だけは、
まるで時が止まったように互いを見詰め合っていた。
苛立たしげに吐き出した元就の言葉に、元親は暫しの間、微動だに出来ずに
いたが、
「誰と…?」
漸く回り始めた舌を、ぎこちなく動かしたのも束の間、今度は元就の手によ
って、額をぺしん、と叩かれる。
「…嫌なのか」
痛みに抗議を上げようとした元親は、何処か拗ねたような元就の表情を見て、
可愛い、と思ってしまった。
「い…嫌じゃないよ。でも…みんなが、『お嬢の婚礼の時は、船の上で大宴
会だー!』って、言ってくれてるから……」
「何だ、そんな事か。ならば、厳島で婚礼の式を挙げた後で、船上で宴を催
せば良かろう」
「──そっか、そうだよね。そうすれば良いんだ」
嬉しそうに笑った元親に、漸く元就も機嫌を直した。
毛利軍の伝令兵に「ザビー軍の総大将が、単身そちらへ進行中。注意された
し」と連絡を受ける一方で、久しぶりに会った、そう遠くない未来の伴侶の
笑顔に、元就は満足そうに頷く。




