戦国BASARA/エロパロ保管庫

佐助×幸村(♀)9

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「今回の件でわしも考えた。真田を継ぐといってもあれは女の身じゃ、またこういううるさいことが
ないとも限らん。ならばいっそ早急に身を固めさせ、同時に家督を継がせ、名実ともに真田の
総領としてしまえばよい」

それなら武田から離れることもなし、一石三鳥じゃ!と、ここだけは親馬鹿の顔で言い放ち、
満足げに傍らの柿を手に取ったお館様を、はあそうですね、と呟きながら俺はぼんやり見つめた。
そうか、婿とりか。その手もあったね。
つーかその手しかなかったね。旦那は名門真田家の跡取り娘だもん。
真田隊は武田軍の主戦力のひとつだし。公私含めてお館様が旦那を手放すわけない。
武田という巨大な後ろ盾は、真田家にとっても重要なものだしね。
そうか、じゃあ旦那はお嫁には行かないんだ。一生懸命、候補物色したのになあ。

じゃあ俺は、あの人が誰かのものになって、その隣に立って、子供とか生んで暮らしていくのを
この先もずっと傍で見ることになるんだ。

ぎりぎりと、いたたまれなさよりもずっと黒くて冷たいものがこみ上げてくる。
押しつぶして、また沈める。
ああそう、子供のころからのお世話役として複雑な気分なだけだよ。ただそれだけだ。

「佐助、どうした」
「はい?」
へらりと笑って瞬きすれば、お館様があのらんらんと光る目で、じっと俺を見つめていた。
手の中には柿の種とへた。ちょ、あんなでかいのいつの間に食っちゃったんですか。
「なにをボーっとしておる」
「やだな、してませんよ。で、俺の仕事は?その辺から婿さんさらってくりゃいいんですか?」
「物騒なことを申すな」
苦笑して身を起こし、そもそも相手は決まっておる、とお館様は肩をゆすった。
またじわりと黒いものがこみ上げる。
「ああ、そうなんですか」
そりゃ気の毒な人もいたもんだ。武田家中の誰かだろうけど、お館様じきじきの命じゃ嫌とは
いえないよな。
あんな規格外の姫様に、婿入りなんてかわいそうに。
薄暗い室内でもつやつや光る柿の実を撫でながら、同じくらいつやつやの頭が大仰に頷く。
「山県が近頃迎えた養子でな。年は幸村より少々上、壮健で働き者の若者よ」
へー、山県様ったらお館様の一番の重臣じゃない。あの人も旦那をかわいがってくれてるし、
婿の実家ならそっちも後ろ盾になるし、お得だね。
名門の家柄といっても、家族なくして姫一人の寄る辺ない身だもん。後ろ盾は多いほどいい。
……いやでも、ちょっと待てよ。
「山県様、養子なんかいましたっけ?なんてお名前ですか?」
「それはこれから考える」
……あれ、今なんか聞き捨てならないこと言わなかった?
つーか、俺が呼ばれた用件ってなんなわけ?
器からもう一つ柿を取り上げ、かじりついている人を、そーっと盗み見る。
二口、三口でかじり終え、種を吐き出しながら、薄明かりの中、お館様がこっちを見てにやりと笑った。
ような気がした。

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