戦国BASARA/エロパロ保管庫

佐助×幸村(♀)11

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「幸村よ!真田家存続のため、家督を継ぐため、そのほうこれより婿をとれい!」
「わかり申したァ!」
「相手は山県某!諸国武者修行の末甲斐に辿り着き、先ごろ山県昌景の養子となった男よ!」
「わかり申したァ!」
「と、見せかけて、実はその中身は佐助じゃあ!」

「……はいー!?」
「わかり申したァ!」

忍びの矜持も吹っ飛んで、思わず腰を浮かして叫んだ俺の斜め前で、旦那ががばっと床に伏せた。
うぬ!と一声うめいて、お館様が姿勢を戻す。
静まり返った部屋の外を、夜風が吹きぬけていく。吹き込んだ風が灯りを揺らし、じりりと
油のにおいが漂った。
中腰のまま動けない俺の視線の先で、平伏していた旦那の肩がぴくりと動いた。やがてそろそろと
顔を上げると、茶色っぽい丸い目が、不思議そうにお館様を見つめた。
視線が流れて俺に向く。引いた血の気も乱れた脈も瞬時に戻したけど、きっとまだ青いだろう
俺の顔を、茶色い目がまっすぐに見つめる。
もう一度流れてお館様を見つめ、また俺を見つめ、最後にお館様に戻ったところで、日に焼けた
眉間に小さな皺が刻まれた。
「……佐助がどこかに嫁入りするのでござるか?」
「だから人の話は理解してから返事しなさいっての!」

そういうことしてると、そのうち勢いで変なツボとか仏壇とか買わされちゃうよって
いつも言ってんでしょ!と叱りつけると、むっとしたように旦那の眉がつりあがった。
振り返り、何か言い返そうと開きかけた口を、制するようにお館様が笑い声を上げる。
その声に我に返った。そうだよそんなこと怒ってる場合じゃない。
慌てて腰を下ろし、俺も床に手をついてお館様を見上げる。やだな、なんでそんなに
ニヤニヤ笑ってるんですか。
「えー、ちょっと話が見えないんですが……あれですか?旦那の婿取り話そのものが、
もしかしてなんかの策ってことですか?婿のふりして何かするのが俺の任務とか……」
忍びが任務の理由を尋ねるなんて、思い違いもはなはだしいのはわかってるけど、
聞かずにはいられない。
俺の中の葛藤を知ってか知らずか、こちらを見た虎の目が小さく笑った。
「ふりといえばふり、任務といえば任務じゃ」
悠然と構えたままうなずいて、お館様がまた柿を手に取った。手の中で弄ばれるそれに、
灯りが反射して眩しく光る。


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