五反田神社(ごたんだじんじゃ)は、神奈川県川崎市多摩区三田1丁目2-10に鎮座する神社である。主祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)と素盞嗚尊(すさのおのみこと)で、旧五反田村の鎮守社として地域住民に親しまれている。
概要
創建年代は不詳であるが、鎌倉時代に山王社として創建されたと伝えられ、当時は上菅生・下菅生・五段田の総鎮守とされていた。江戸時代には五反田村の産土神として信仰を集め、明治元年(1868年)に山王社から八雲神社へ改称された。戦後、1948年(昭和23年)に境内を拡張し社殿を増改築、1959年(昭和34年)には近隣の大作杉山神社から日本武尊を勧請合祀して現在の「五反田神社」と改称し、宗教法人として独立した。この合祀により、素盞嗚尊を旧来の主神とし、日本武尊を併せて祀る形となった。境内は小田急小田原線生田駅南口から徒歩約3〜5分の高台に位置し、五反田川沿いの坂を登った先に鎮座する。線路を見下ろすような立地から、境内からは生田駅周辺の街並みや小田急線の走行風景が一望でき、都市近郊の神社らしい開放感がある。境内には大きなイチョウのご神木が立ち、秋には鮮やかな黄葉で彩られる。社殿は比較的質素ながら、手入れの行き届いた佇まいを保ち、狛犬や石灯籠などの配置も古来の雰囲気を残している。境内社として五反田稲荷社も併設され、稲荷信仰の側面も見られる。社務所は常時開設されておらず、御守りやお札は近隣の不動産屋などで取り扱われることが多く、御朱印の授与はない。例大祭は毎年9月第2土・日曜に行われ、扇睦会による大神輿の渡御が催され、市内外の担ぎ手が参加して賑わう。初詣には三が日で約3,000人の参拝者が訪れ、だるま市が開かれるほか、盆踊り(8月第1土・日曜)、どんど焼き(1月15日頃)、節分豆まき(2月)などの年中行事が地域の伝統行事として定着している。周辺は多摩丘陵の端に位置し、五反田川の流れが近く、生田緑地や向ヶ丘遊園跡地方面へのアクセスも良い。生田駅周辺の住宅地に溶け込みながら、古くからの村の鎮守として地元住民の信仰と生活に根ざした神社である。近年も地域の守り神として、秋祭りの神輿渡御などで活気を見せ、都市部にありながらのどかな多摩の風情を伝える存在となっている。