乱世无双 (Invincible)

中国は北京のメタルバンド、幻世狂想樂隊 (Illusion)の 1st。どうでもいいですけどバンド名といい曲名といい、一部明らかに中国語と英語が完全対応していないんですが。
↓曲名
- 命运之轮 Fortune's Wheel
- 乱世无双 Invincible
- 夜之歌 Song of the Night
- Stand alone
- 迷航 Lost
- 冲出黑暗 Rushing out of Darkness
- 梦 Dream
- 翔 Flying
- 新生 Rebirth
- 海韵 Rhythem of the Sea
- 幻想狂想 Illusion
- 最后枉舞 Last Dance
- 旅行 Traveling
- 天马行空 Freedom
ちなみにメンバーは7人編成と大所帯にもかかわらず、専属ベース/ドラムスがおらず、その代わりギターが2人にヴォーカルが4人も居ます。明らかに何かパワーバランスを間違っている気がしますが、きっと中国ではこれが普通なのでしょう。きっとそうだ。
正直言って、メタル未開の地である中国本土(台湾なら結構あるのですが。)のメタルバンドという事で全く期待していなかったのですが、期待が無さすぎた反動というものもあるでしょうが、これが意外にも良いものでした。神盤とまでは流石に言いませんが、新品フルアルバムが野口さんでお釣りが来る事を考えると、コストパフォーマンスはかなりのものです。
なんだか無性に RPG っぽいイントロ(なんだかロマサガ思い出しました。)の #1から、続く #2 が X Japan ばりのクサさ全開のメロスピ。ちなみに何故かこの #2 だけ歌詞が縦書きでフォントも違います。謎。
#2 は上でリンクした MySpace で聴けるのでぜひ聴いて欲しいですが、しかし聴いて「ああ、こういうのね。こういうのはもう飽きたよ。」などと思う人も居るでしょう。だが、ちょっと待ってほしい。一曲だけなら誤射かもしれない。私も予め聴いていた #2 の印象が強くて、てっきり全部こんな感じの曲か、或いは #2 だけが良くて他はダメダメなのだろうと思っていましたが、実際聴いてみたら意外とダークな雰囲気の曲が多くてベネ。#6 とか #9 とか #12 とかいい感じ。
#5 から #11 までは「幻世狂想組曲」なる物語らしい。全然ストーリーが解りませんが。
#13 #14 はボーナストラック。#13 は古くさいベタな正統派HR/HM…と思いきや、最後が謎すぎる終わり方です。中国四千年の神秘です。
#14 は「1トラックに2曲収録されている」という謎構成です。(まあ世界には2トラックに 5643曲入れている愛すべきバカ がいるわけですが、あれは色々と根本的に違うので。)5分強で終わったと見せかけて、7分過ぎから変なノイズの後にまったく共通点の見当たらない曲が始まります。いくら英語曲名が「Freedom」だからってフリーダムすぎると思います。(ところでこの2曲目、実は何かのカバーだったりします?あまりにも今までと曲調が違う上、なんか歌詞が載っていないので。)
ところで裏ジャケットが180度反対に入っていたんですが。新手の反日行為でしょうか。
そんなわけで、北京五輪の公式曲は今からでも幻世狂想樂隊に任せるべきだと思います。
レビュー:猫と重金属