僕らの物語 過去ログ 第4章

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― 人里離れた小屋 ―




この星、この世界が『何か世界規模の事件』を予感し、それを解決すべくして俺のような者が不本意ながら数人召喚されている。
心当たりはないか、世界の崩壊に繋がる何か。その予兆めいたものに…


アコール「……この世界の因果に気付きはじめようとしている人たちがいます。いえ、本来ならばもっと早くに気づくべきだったはずでしょう。今となって彼らの認識が始まったのは偶然などではありません。まるで、そうなるように仕組まれたかのように… 」

DJサガラ「ここ最近にかけて『 訪問者 』の数が劇的に増えてきている。これもこの星の意思か、あるいは…『 』の企みによるものか…いずれにしても、閲覧者(オーディエンス)は多いのがいい。その方が楽しめる。そうだろう? 」

アコール「観測対象が多くなると、それだけ「我々」の作業量も増えてしまうのですがね…(「はぁ」とため息を零しながら)……それで、『 黒き人 』はなんと? 」

DJサガラ「さあな…すっかり"忘れちまったよ"。あいつぁ、俺たちですら干渉できない遠いところにいるからなあ。 だが、「 アイツ 」が覚えている。すべてを忘れてしまっても、二度までは失いやしないさ。それが「 アイツ 」の、"天命"なんだからな――― 」




― 数週間前 ―

宵闇に舞う桜葉が、小さな星々の様に繊細な光を放ちながら踊っていく…
その幻想的な夜空を更に色づけるように、流れゆく彗星がゆるやかにその光を描く―――


西行寺幽々子「――――(灯篭の明かりが照らす桜並木の路を、静かに歩を進める幽玄の姫君。扇子をその手に優雅に仰ぐ様は、厭離の地に住まう穢れなき蝶羽の如し。彼女の名は、『西行寺幽々子』。幽冥楼閣の亡霊少女―――)」

西行寺幽々子「……春よ来い~♪早く来い~♪ おうちの前の桃の木の~♪ 蕾もみ~んなふくらんで~♪ はよ咲きた~いと待っている~♪(幽姫は詠う、春の訪れを。幽姫は謳う、春の開花を―――) 」


――――― それでも、 「 春 」はまだ来ない。


憂いを帯びた瞳を落としながらも春を待ち侘びる少女のもとへ、彗星が落ちていく―――



――――「幽々子」様ッ!!!


西行寺幽々子「ふぇ――――――?」



迸る光と桜の葉が綺羅星の空を明るく染め上げていく。
少女の前に飛び込んだ一つの人影を連れて―――













『  僕 ら の 物 語  』










 第4章 "花信(はな)は桜木、佳人(ひと)は不死" 












マーニャ「 💃 ~ ♪ (扇を両手に舞踊している)」




寄宿舎近場の公園で優雅に、華麗に、そして煌びやかに舞い踊る1人の少女。
彼女の踊りに目を引かれ、ひとり、またひとり…いつしか彼女の周りにはたくさんの客が集まってきていた。


ミネア「――――姉さん、そろそろ…」


脇に控えていた、容姿瓜二つなこの少女……妹のミネアである。


マーニャ「…え?もうそんな時間?仕方ないわね…… ―――はいじゃあ、今日はこの辺で、おしま~い。  \ え~~~! /  \ はぁ~~~もっと見たかったなぁ~ /  はいはいおしまいおしまい!…みんなごめんね~。今日はみんな、来てくれてありがとう。 …ん~~っまッ💖(大勢の客に投げキッス) 」


うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!(大勢の男達は興奮のあまり雄叫びを上げ、客は次々に銭や札を投げ入れて解散していった…。)


マーニャ「ん~♪ 今日も大量(漁)ね~、会いたかったわ~お金ちゃん💖 …チュッ💖(稼いだ銭や札の山にキスする) 」

ミネア「はぁ…… それで姉さん、次の営業先なんだけど…… 」

マーニャ「…ん~?どこ行くか決まってるの?まあ、私は別に、どこだっていいわ。あんたが決めなさい、ミネア。 」

ミネア「えっ……え、ええ。それでね、次の場所なんだけど………  ―――に、しようと思ってるの。 」

マーニャ「 !?  」



― PM16:35 列車内 ―




恣慰ヶ丘学園から旅立ちを再開した「あなた」たち。科学部の秀太院から列車旅のチケットを貰った一行は、優雅な旅を満喫していた…


あなた「……(車内の席に座って窓外の景色を呆然と見つめていた) 」

天王寺璃奈「…パシャ、パシャ…(時々目に映る変わった建物や山などをスマホのカメラに収めている)…都会の電車とは違う、静かな乗り心地…最高…〖*╹▿╹*〗 」

ホムラ「船、バスと来て…今度は列車…いろんな乗り物に乗れて楽しい旅になれそうですね…♪ 」

メディ「ようやくレフストルの国境へ入りましたね。これから更に西の方角ヘ進みますが、次の目的地までまだまだ日が経ちそうです。ゆっくりと列車旅を満喫いたしましょう。 」

煉󠄁獄杏寿郎「うまい!うまい!(駅弁を食している) 」

はらぺこあおむし「(車内販売をするハロウィンのアルバイトをしている) 」


緑生い茂る田舎道を走る列車。
その景色が徐々に白く染まっていくのが分かる。
気が付くとその窓には水滴…降り注ぐ雪がくっつき始め、
移ろい行く四季に乗客の誰もが驚くのだった。


天王寺璃奈「……わっ、雪……?(突如降り始めた雪に気が付くと、やがて目にする雪景色に唖然と口を開ける) 」


お客様各位に申し上げます。
終点「レーシカエム駅前」行きの当列車は、現在レストルム全域に発生している暴風雪によるの積雪の影響拡大のため、「エンテン村」に途中下車いたします。
ご利用のお客様には、多大なるご迷惑とご不便をおかけしますことを心よりお詫び申し上げます。
なお、エンテン村到着後につきましては―――(車内アナウンスが鳴り渡る)


メディ「……困りましたね。まさかこの国一帯に暴風雪が発生していたなんて…天気予報によるとどのデータベースでもそのような情報は開示されていないのですが…もしかすると突発的なものによるのでしょうか?あるいは…(アナウンスを聞きつけ) 」

ホムラ「雪…綺麗ですね…♪ って、そんな呑気なこと言っている場合ではありませんでしたね…  」

あなた「……! ………(青空から切り替わった曇天、そこから降りゆく雪をただただ不思議そうに見つめるのだった) 」



― エンテン村 ―




積雪の影響でやむを得ず途中停車した列車から降り立つ「あなた」たち。
ボロボロな駅の改札を抜けると、すぐそこには寒村が広がっていた。
村には人の気配もなく、建物にも明かりはなく、煙突から立つ煙もない。
ただそこにあるのは広大に渡る白銀世界だけだった…


天王寺璃奈「……さ、寒い……!!璃奈ちゃんボード…ぶるぶる……!〖; ゚ェ゚ ;〗(吹き付ける冷気に身が震えだす) 」

ヒロ「思ったより、寒いな…風邪ひくなよ…?(ガタガタガタガタ 」

メディ「…現在の気温、-1度……不自然ですね。今は7月。世間では猛暑の真夏日に到達するという時に、何故この地域、引いてはレストルム一帯を中心にこれほどの雪が降っているのでしょうか…?何から何まで不可解なことばかり起こっておりますね… それに、この村も…雪の影響でしょうか、村人は一人も検知されません。駅のあるこの集落に人がいないとは到底考えにくいものですが…ひょっとすると、暴風雪を危惧して避難したのでしょうか…? 」

あなた&天王寺璃奈『ガクガクガク……(いつの間にか左右からホムラに抱き着いている)』

ヒロ「……………あったかいん…?(ホムラを見て) 」

ホムラ「…み、みんな寒そうだね…(「あはは」と苦笑しながら抱き着かれる。炎の聖杯のため、常人以上に高い体温は宛ら心地よいストーブのような温かさを齎している)えっ、と……それは困りましたね… せめて、みんなが風邪をひかないように何処か温かい場所へありつきたいのですが… 」

天王寺璃奈「ホムラチャン、トッテモ、アッタカイ…リナチャンボード、ポカポカ…〖* >▵< *〗(※寒さで声がカタコトになってる) 」

ことりちゃ「ホノカチャン…ホノカチャン……(かまくらの中で身を縮めて震えている) 」

ガルアイス「♪~(雪道を転がっている) 」

メディ「……ピロリ、ピロリ…♪(瞳を閉じて場所を検索する)……!ここから数メートル先にあるあの山…どうやら高い気温の地域があるみたいです。もしかすると、他に山村があるのかもしれません。そこへ向かいましょう。 」


そして一行は、エンテン村の近くにそびえ立つ山へと向かう…


ホムラ「ザク、ザク、ザク……(メディの誘導に続いて雪道を踏みしめながら歩いているが…)……ううっ、歩きづらいです……(左右からあなたと璃奈に抱き着かれたままなので表情はぎこちない) 」

魔法屋のお姉さん「……イラッシャイ…! マホーウリマッセ!マホーイカガカナ?(雪道の脇に立っている簡素な屋台から、寒さでぎこちない笑みを浮かべながら鳩時計の鳴き声みたいな声を発している) 」

一同『ザク、ザク、ザク……(寒さで周りが全く見えていない一同は、そのまま屋台を横切っていく)』

魔法屋のお姉さん「ア、オキャクサン!イラッシャイ!マホーイカガカナ?マホーウリマッセ!マホー……ウリマ……(ぎこちない営業スマイルを浮かべながら「あなた」たちに声をかけるがスルーされる) 」


―――――― ゴ ロ ゴ ロ ゴ ロ ゴ ロ ゴ ロ ゴ ロ ッ (前方から大きめの雪玉が転がってくる)


あなた「……?……!?(前方から聞こえてくる音に顔を上げると、こちらへ向かって転がってくる雪玉に仰天する) 」

ヒロ「……………(屋台の方を振り返る)………気のせいか………ってああああ!?(雪玉を見て思わずライターを投げる) 」

大きめの雪玉→ばくだんいわ「――――ボゴォン!!(雪が砕け散るとそれは、ばくだんいわだった!) 」

ホムラ「きゃー!!おっきな雪玉がこっちに~~~!!><(なんとか逃げようとするも依然二人に抱き着かれたままなので身動きが取れず絶叫する) 」

魔法使いのお姉さん → ベール「―――― 津軽海峡冬景色ィィーーーッ!!!(張りぼての屋台を蹴り飛ばしてくるや否やばくだんいわに向けて大きな星型魔弾を放って吹き飛ばす)」

ばくだんいわ「ばくだんいわは ぶきみに ほほえんでいる。」―――ピシッ!! ピシピシッ……ピキッ……  ボゴォォォォォォンッ!!(星型魔弾を受けてひび割れていき、やがて「ばくだんいわは ぶきみに ほほえんでいる。」まま激しく砕け散った) 」

ヒロ「……………やっぱり気のせいじゃなかった!!! 」

天王寺璃奈「あわわっ…タ、タスカッタ…〖* >▵< *〗(雪玉?の災難から逃れほっと安堵)………あれ??(すると、そこにいた見覚えのある人物・ベールに目が点になる) 」

ベール「お姉さん無視されると哀しい!!!哀しすぎて寒くなっちゃう!!ただでさえあたしゃ寒冷恐怖症なんだよコンチキショーメー!!(ガクガクガクガク)(※寒さで震えている) 」

ホムラ「…あ、あれ…!?ひょっとして…ベールちゃん…!?わぁ…♪こんなところですぐに再会できるなんて奇遇ですね…♪また会えてよかったです♪ それから、助けていただいてありがとうございます…♪(ベールとの再会に嬉々たる笑みを浮かべる) 」

ヒロ「…いろんな恐怖症あるね!?(ベールを見て) 」

ベール「礼はいいから魔法いらないか??今ならお盆ウィンターセールで3割引きにしとくよ…?買ってくれないとあたしこの寒さを凌ぐためのマッチすら買えないくらい貧困なんだ……え?魔法で火が出せるんじゃないかって?寒さで魔力も削がれてんだよ、このバカ野郎!!(理不尽にヒロを殴り倒す) 」

ヒロ「え、ご、ごめん!(殴り飛ばされてのびる)キュー………… 」

ホムラ「魔法ですか…?どのようなものがありますか?(お盆なのかウィンターなのか…どっちなんでしょう…💦)(苦笑)…火ですか?それなら、えいっ…♪(指先に暖かな火を灯す) 」

メディ「これはこれは、ベール様。(彼女にお辞儀する)……ツンツン…(ベールに殴り倒されたヒロの頬を指先でつつく) 」

ベール「うんとね~…今だったら瞬間移動できる魔法を売ってあげよう!おたく等、どっかいきたいところあるんでしょ?それならあたしの魔法でひとっ飛びよ! 火っ、ひいいいいいぃぃぃ~~~~ッ!!!(火恐怖症なのでホムラの灯す火に絶叫する) 」

軍人の幽霊「哀しい……哀しい……(小規模の吹雪をまとってふよふよと浮きながら)……ギョロ(眼鏡の奥の目が「あなた」たちに向く) 」

あなた「……!(ベールの魔法に興味を抱いた「あなた」は、懐から取り出した500円玉を彼女に差し出した) 」

天王寺璃奈「火…ホムラちゃんの火…あったか、ぽかぽか…♪〖*╹▿╹*〗 」

メディ「はい、ちょうど…あそに見える山に向かう途中でして……瞬間移動…?そのようなことが可能なのですか?…とても興味があります。(科学によって生み出された自分にとって、魔法という未知の領域にやや興奮している様子が見られる) 」

ベール「……ん~…ちょっと足んないけど、まあ今回は大サービスしちゃおうかね~。(あなたから500円玉を受け取り「まいどあり」とウィンクする) なになに、このクッソ寒いのに山登り?寒さで頭でもイカれちまったのかい?…んまあ、いいか。じゃあみんなお姉さんの周りに集まってね~。どさくさに紛れて尻触ったら罰金5兆円な。(背に帯びた魔法の箒を引き抜いてその先端を地面の雪へ突き刺した) 」

あなた「……♪ ……? (ベールから魔法を購入して喜んでいる最中、ふと振り返った先に軍人の幽霊を見つけ首を傾げる) 」




軍人の幽霊→ザ・ソロー「哀しい……哀しい……哀しみが集う。お前も哀しみのひとつ(真っ直ぐに「あなた」を指差し)……俺は、『ザ・ソロー』。この世は哀しい……。戦いは死を生み、死は哀しみを生む。この先にあるのもまた「哀しみ」のひとつ……。(まるでこの先のことを暗示するかのようにメガネがバキリと割れて、左目から血の涙を流す)聞こえまい、届くまい……"彼女"の声が。だがお前は知らなくてはならない。―――死者はけして、沈黙してはいないということを。哀しみ(ソロー)を知るがいい(そう言って、目的地である山のほうへと消えていく)」

あなた「……??(「ザ・ソロー」と名乗る亡霊の言葉を聞き、彼の行く先にある山を見据える。「あなた」はこの時、亡霊の言葉の通りこの先に起こるであろう未来を、なんとなくではあるが予感しはじめた) 」

ベール「じゃーいくべ…―――― “過ぎ去る星《コースアウト》” 」








ベールの転移魔法によって辿り着いたのは、山の麓。
日が暮れたことで暗闇が広がっていたが、そこには幾つもの灯篭が並び立つ一本の長い階段があるのが見えた。
灯篭の明かりに照らされた階段を見上げると何処までも上に伸びているようだったが、
その頂は山頂とまではいかず、人の足でも簡単に辿り着けるほどのものであった。


メディ「……!(気が付くと山の方まで移転していたことに驚きを隠せないでいる)……魔法とは、便利なものですね。 ……?(ふと背後にある階段の方へと振り返った)……ピロリ、ピロリ…♪ この先に、高気温を検知。何かがあるみたいですね…登ってみましょう。 」

ベール「ひゅー♪ ……狙い通り、かな…(転移後、長く伸びるその階段に口笛を吹かせる)…約束通り目的の場所までは送ったよ。あとは君たちで勝手にしてね。 じゃっ、おさきー♪ (そう言うと浮遊する箒へ跨り、階段に反ってその頂へ向け颯爽と飛び去っていった) 」

ザ・ソロー(MGS3より)「哀しい……哀しい……(不気味に体を捩じらせながら階段の向こう側へと消えていく) 」

天王寺璃奈「わっ、すごい…あっという間に、こんなところに……えと、ありがと……?(ベールに礼を述べようとするもすぐに飛び去っていく彼女に口を紡ぐ)……そういえば、どうしてあの子…こんなところにいたんだろう…?偶然、とは思えないくらいだけど……(何度も首を傾げている) 」

あなた「……!(山の麓の階段へ到着して周囲を見渡していたところ、先程目にした亡霊を見かけて慌ててその後を追うように階段を駆け上がっていく) 」

ホムラ「…ベールちゃん、先に行っちゃいましたね…(苦笑い)……?どうかしましたか……あ、ま、待って~…!(何かに連れられるように慌てて階段を上がっていく「あなた」を追いかける) 」


長い長い階段を駆け上っていく「あなた」たち。
変わり映えのしない光景だったが、階段を登っていく最中にある異変に気が付き始める。
空から絶え間なく降り注いでいたはずの雪が、いつの間にか桃色に染まっていたことを…
――― 雪ではなく、桜の葉が舞い散っていたことを。



やがて、灯篭の明かりに照らされた木々…桜並木が彼らを歓迎する。
吹き付ける寒風は暖かな春の風となって凍える身を少しずつ溶かすように温め、桜木のざわめきが春陽の心地良いメロディーを奏で始める。


あなた「――――!!(冬景色から春景色へと変わっていく光景に目を奪われ、思わず階段の途中で歩みを止めて桜並木から散っていく桜の葉を呆然と眺めていた)…… …… ……!(すると、再び歩みを始めて階段を駆け上がっていく) 」

天王寺璃奈「わっ……!?(突然と現れた桜の木に驚嘆し、まるで美しいものに胸を打たれたかのように感動した瞳を浮かべるのだった)……すごく、綺麗……でも、どうして、こんなところに……? 」

メディ「本当に不可思議なことばかり目にしますね。世間は夏、そしてこの村は冬、しかして山頂付近は宛ら春の如し…気温も安定しているので、幻覚によるものではないと判断できますが…こうも季節が不安定な環境は目にしたことがございません。いったい、どうすればこのような光景が…(同様に驚きながらも歩を進めていく) 」








― 白玉楼 ―



階段を駆け上がった先に、さらに驚くべき光景が広がる。
そこは、桜花爛漫の桜木が所せましに咲き誇り、桃色に染まる幻想郷―――
その遥か先に、とてつもなく巨大な枯れ木がそびえ立っている。
そして、一行の直前にはこれまた立派な旅館らしき建物が存在していたのだった。




ホムラ「うわぁ…♪ (見たことのない幻想郷に心奪われ、思わず大きな声を漏らして感動してしまう)…なんて、美しいのでしょう…!こんなに美しい景色、初めて見ました…!まさに「楽園」とも呼べるような…とっても素敵なところ……(春爛漫の美しい景色に「はぁ…」と大きな溜息を吐く) 」




風来坊「――― いよっと!(「あなた」たちがその地に到着してからしばらくして、彼らが辿ってきた階段から一人の青年がやって来る)おっほ~…!こいつぁすげえな…!千本桜咲き乱れる風花雪月の幻想郷…噂を聞き付け遠渡遥々やってきた甲斐があったな~!(額に手を当てその景色を一望する)……おや?先客かな?てっきり俺が一番乗りかと思ったが、こいつは一本取られたな~!(へへっと陽気な笑みを「あなた」たちに見せる) 」

天王寺璃奈「……すごく、きれい……〖*╹▿╹*〗 あ、そうだ…同好会のみんなに写真送らないと…(呆然と桜景色に見惚れていたが、すぐにスマホを取り出して写真撮影する)………?(遅れてやってきた謎の風来坊に小首を傾げる) 」

サクラバクシンオー「バクシンバクシンバクシンー!(唐突に「あなた」達の後ろから走ってきて桜の木のほうへ驀進していく) 」

風来坊→前田慶次「おっ!よく見ると別嬪さんがひー、ふー、みー、よー…と!いいね~!美人な娘には華がよく似合う!…っと!俺は加賀の『 前田慶次 』ってんだ。よろしくな!(にししとはにかんだ笑みを見せる)あんたたちも、噂の「白玉楼」を聞いてやってきたのかい?」

あなた「…!?(サクラバクシンオーの爆進にどつかれて転倒しかける)……!(前田慶次に手を上げて挨拶する)……?(「白玉楼」というワードに疑問符を浮かべる) 」

ホムラ「慶次さんですね。私はホムラと申します。(丁寧にお辞儀する)……白玉楼…?……もしかして、この建物が、その…?(彼の言葉に、目の前にある旅館らしき建物を見つめる) 」

メディ「前田慶次様ですね。メディでございます。……慶次様は、見たところ侍様のようですが…? 」



前田慶次「その様子だと、一言さんってとこかい?俺もだよ。 侍か~…そんな格好の良いもんじゃないよ。俺は花と酒と宴と美人と喧嘩が大好きな、ただの風来坊なもんでね!風の吹くまま、あの地かの地を股にかけて自由奔放に流離うのさ。最近は長旅だったもんで、ちょっくら温泉で一服しようと思ってたところに…幻の旅館なるものがこの地にあると聞いてね。おそらくここが、そうさ! 」

天王寺璃奈「私、天王寺璃奈…〖*╹▿╹*〗 旅館…?…確かに、言われてみるとそう見えるかも…(白玉楼と言われたその眼前の建物を見上げる)…温泉…うん、私も気になる。璃奈ちゃんボード、わくわくっ♪〖* >▿< *〗 」


―――― ギ ギ ィ ー … … ! (一行が言葉を交わしている最中、旅館らしき建物の門扉が音を立てて開かれていく)


ホムラ「温泉ですか?私、一度入ってみたいと思っていたんです♪ヒカリちゃんも温泉が大好きだから……?(会話を弾ませていたところ、ゆっくりと開かれる門扉に振り返る) 」




西行寺幽々子「―――― ようこそおいでくださいました。(開かれた門扉から姿を現わしたのは、まさに絶世と呼べる美貌を持つ桃色の髪をした一人の少女だった。口元を扇子で覆い隠すも、その零れんばかりの妖艶な微笑みは見る者を抱擁させる母性的なものが醸されていた) 」

前田慶次「――――!!(開かれた扉、そこから現れた一人の女性の微笑みに、風来坊は心を打たれた。それはまさに初恋芽生えた一目惚れであり、舞い散る桜を纏う彼女に目を奪わてしまうのだった…―――) 」

西行寺幽々子「……ふふっ…♪(慶次の視線に朗らかな微笑みを浮かべた) 」



メディ「ついに始まりました第4章。今度の舞台は桜咲き乱れる美しい旅館のようですが、ここで果たしてどのようなことがみなさんを待ち受けているのでしょうか…?次回もお楽しみに。 」

飛電或人「桜か~!時季外れだけどいいもんだよな~!俺も花見をしに行ったときにこんなギャグを言ったもんだ。 咲いた咲いた!咲いた桜が最多だ!はいッ!アルトじゃ~~~~~~~ないとッ!m9(゚Д゚ ) 」

メディ「或人社長の寒いギャグで桜もすべて散りました。閉廷です。 」

飛電或人「そんなバカなあああああああああああああ!!!!ショックがでかすぎて錯乱(「さくら」ん)しそう!!! 」



― 白玉楼・館内・ロビー ―




謎の女性「幽々子」に案内され白玉楼の建物内へと誘われた「あなた」たち。
そこは和の趣溢れる老舗の旅館。
桜葉散りゆく風情ある庭園から鹿威しのカコンとした心地よい音が屋内まで鳴り響き、
客人たちをもてなすようであった…


天王寺璃奈「……璃奈ちゃんボード〖*゜▿゜*〗キラキラ✨(風情ある旅館の玄関にて、情趣溢れたその造りに感動) 」

ホムラ「はぁ……なんだか、とっても心の落ち着くところですね…♪お外から流れる川の音もいいですね…♪(わびさびとした旅館の雰囲気に呑まれて思わず溜息を零す) 」

メディ「これは…なかなか立派な旅館ですね。まさか山間部にこのような場所が立っていたなんて、知りませんでした。データベースにマッピングして、後日或人社長にもお勧めいたしましょう。 」

ヒロ「和風なとこだな。…お茶が飲みたくなる… 」

前田慶次「へぇ~…!噂以上にすげえところだな…!中からも桜がよく見えるこった…!…それに…美しい女将さんが迎えてくれるだけでもう冥利に尽きるじゃないか!(幽々子に綻んだ表情を向けながら) 」

西行寺幽々子「ふふっ…♪改めまして…当館「白玉楼」の主にして女将兼板長の「西行寺幽々子」と申します。(客人御一行へ深々とお辞儀)遠路遥々、この地へ足を運んでくださりありがとうございます。どうぞ、心行くまでご堪能下さ……クンクン……?(丁寧な所作でお出迎えをしている中、ある香ばしい匂いを嗅ぎつけるような仕草を取る) 」

くさった死体「…お茶、お持ちしました…(旅館のフロントマン?と思わしき死体がお盆の上にお茶を乗せてヒロへ勧める) 」

しのどれい「サッ、サッ…(箒を手に庭で掃き掃除をしている) 」

はらぺこあおむし「(館内の売店でハロウィンのアルバイトをしている) 」

なげきの亡霊「いらっしゃいませ~^^(見た目に反してにこやかな態度で一同を歓迎する) 」

ホムラ「ふぇ――――ひっ…!ひゃぁぁああぁああーーっ!!!><(亡霊たちを見て悲鳴を上げる) 」

ジャックオーランタン「悲鳴を上げるな…神経が苛立つ!! 」

ミヤコ「プーリーンー♪プーリーンー♪美味しいの~♪(ロビーの隅にある席で大量のプリンを美味しそうに頬張っている) 」

天王寺璃奈「………〖 ˙-˙ 〗(美しい旅館に相応しくない亡霊たちに閉口する)……あの、えっと…あの人たちは…?(無表情で幽々子に尋ねる) 」

あなた「……!(幽々子に手を上げてご挨拶)……?(何かを嗅ぎつける幽々子に目をぱちくりさせる) 」

前田慶次「幽々子さんっていうのか!俺は前田慶次、これから世話になるよ!(にししと笑う)んげっ!?な、なんだぁ…?愉快な幽霊たちだな~。(亡霊たちに困惑しながらも面白そうに笑っている) 」

西行寺幽々子「クンクン…クンクン…―――!(目を閉じながら嗅ぎ付けた先には「あなた」がいた)……まあ、なんでしょう…?♪あなたからとっても香ばしく甘い香りがするわね~♪茶菓子…のような…?(先程に比べやや砕けたように朗らかな笑みを浮かべる) ああ、あの子たちは当館で働いている亡霊さんたちですの。みんなとっても働き盛りで優しいですのよ~(裾を口元にうふふと笑う) 」

あなた「……?(幽々子の発言に「これのこと?」と言いたげそうに、背負っていたリュックサックからお菓子の盛り合わせを取り出し見せつける。それは、以前学園を出る前にニシキノから貰ったものだった) 」

西行寺幽々子「まあ…♪これはひょっとして…異界の茶菓子かしら?彩りある包み…開けるとさぞ甘い香りが広がりそう…♪……あらいけない!私ったら、つい… ごめんないさいねぇ…食べることが大好きなもので、美味しそうなものを見るとついつい前のめりになってしまいますの…(照れくさそうにつつましく苦笑しながらも、口の端から僅かに涎が滲みだしている) 」

あなた「…?………(幽々子の様子を見て手にしているお菓子に視線を落とす)……♪(そして、躊躇う様子もなくその盛り合わせを彼女へと差し出した) 」

天王寺璃奈「ぼ、亡霊が働く……(…うーん……まあ、この世界に来てから非日常的なことなんてもはや日常茶飯事だし…今更驚くのも、か……)(驚くことも放棄してそういうものかと言い聞かせるように小さく頷いた)食べることが好き……まるでエマさんみたい…(大量のパンを平らげていたエマのことを思い出す) 」

佐々木小次郎(Fate)「いやさ面妖なとはあえて言うまいよ。元より此処は"そう言う場所"。生者の物差しで語るなど無粋であろうさ(ちゃっかり座布団に正座しミヤコの横で茶碗蒸しを嗜んでいる)うむ、これが"ぷりん"なるものか……聞いていたような……甘味もめんつゆの味もせぬな…… 」

西行幽々子「……!あら、私に…?よろしいですの…??(と言いながらちゃっかり手を伸ばして受け取る)嬉しいわ…ありがとう~♪ いけませんわね…施しを受けてしまっては、これじゃあ私の方がおもてなしされてしまう立場に………!そうですわ♪(閃いたように口を開ける)ぜひ、当館の特等部屋へ宿泊されてください。もちろん、お代は結構ですわ。夕食、朝食共に付きまして、大部屋には露天風呂もございますの。いかがでしょう? 」

ミヤコ「ちーがーうーのー!>< プリンと茶碗蒸しは全く別物なの~!茶碗蒸しはこの世から絶滅するの~!😡 」

ヒロ「お、お化け屋敷みたいでなんかスリリングだな。ありがとう(お茶を受け取り)…君は従業員?(ミヤコを見て) 」

ホムラ「え…えええええぇぇ~~~!!?…そ、そんな…こ、このようなお高そうな旅館を無料で宿泊なんて…!さ、流石にそれはこちらも気まずいといいますか…💦(わたわたっ) 」

ミヤコ「ミヤコは居候なの~。ここにいればプリン食べ放題なの~♪だからミヤコはここに住んでるの~♪あんむっ♪(プリンを食べる) 」

佐々木小次郎(Fate)「おおそうか、これは茶碗蒸しであったか。いやこれはしたり、昔と比べ随分と甘くなったものだ…… はっはっは。そこな娘、何を遠慮することがあろうか。折角浮世の輪廻より外れてこのような機縁に恵まれたのだ。咎人の向かう地獄でもなし、ゆるりと楽しんで逝……—————(遠慮しがちなホムラの背を押すように談笑していたが、ふと言葉を詰まらせ)————いや待て、其方ら……「生者」か……?

ヒロ「あ、居候か…プリン…そういや俺もあったな(プッチンプリンを取り出し) 」

ザ・ソロー「スゥーーーーー……(「あなた」たちの部屋とは真向いの部屋へと入っていく) 」

西行寺幽々子「あら?私は全然大丈夫ですのよ~^^ 実は、恥ずかしながら…当館はもともと私の自宅でして… とある事情から旅館として改築し、他所の方々を受け入れるようにしましたの。…けれど……旅館が立ち上がったものの、今の今まで客人の数はとても少なくて…きっとまだまだ認知されていないのでしょう。(困ったわと頬に手を当てながら) 」

西行寺幽々子「そこで、お若そうなあなた方に当館を堪能してもらって、その良さを是非とも他所の地に広めてほしいの。そうすればきっと、もっと多くのお客さんがここへ足を運んでくれるわ~。…そ・れ・に…食べ物を恵んでくださる方は私にとって善人ですの。お返しはきちんとしないとね、うふふっ♪ 」

ホムラ「えっ……???(小次郎の言葉の意味を理解していないのか、疑問符を浮かべる) …そ、そうですか……なんだか申し訳ないですね…💦 それなら、お言葉に甘えて一泊していきましょうか…?(一行の反応を伺いながら) 」

メディ「無料で宿泊とは…大変ありがたいですね。かしこまりました。わたくしの方でネットワークを通じて口コミを広めましょう。このような趣ある旅館を知れば、きっと大勢の観光客が押し寄せてくるはずです。 …そうですね…もともと雪で交通機関は止まっていることですし、ひとまず今後のスケジューリングもゆっくり建てたいので、宿泊いたしましょうか。 」

前田慶次「いよっ!流石幽々子様!太っ腹だねぇ~!ほんじゃこの前田慶次、盛大に堪能させていただくぜ!今宵は花見酒だ! 」

佐々木小次郎(Fate)「……。…………(ホムラの反応を受け、拳に手を当て床に目線を落とす)—————。(それとなくザ・ソロー、幽々子と順に一瞥し、腰を上げた)ふむ。まあ渡り鳥にも羽を休める木の枝が必要というもの。英気を養うというのであればそれもいい(さり気なく売店のコーヒー牛乳を買いつつ背越しにホムラ達へ言葉を一方的に寄越し)————ただ、「春」までには空へ羽ばたくことだ。さもなくば"それまで"であろうよ

天王寺璃奈「本当にいいの…?わーい…♪〖* >▿< *〗 うん、いつか同好会のみんなを連れて泊まりに行きたい…♪ 」

ヒロ「俺に!まぁぁかせとけええええ!!!!どんどん布教するぞ! 」

あなた「……♪(賛成の意を示すように両手を上げる)………?(その一方で、小次郎が遺したある言葉に違和感を覚え、上げた両手を静かに下ろすのだった) 」

佐々木小次郎(Fate)「———————。そうだ、これは一流浪者のお節介だが"年長者"の忠言には耳を貸しておくといい(踵を返し、鬼気迫る剣呑な気配を漂わせた、影の濃い顔を一同に見せ)———————— 湯上りがりの「卓球」は、くれぐれも帯をしめよ。さもなくばあられもなく「はだける」であろう      はっはっはっは!はぁーはっはっはっは!(笑笑笑笑)(爽やかながら間抜けな声色のバカ笑いをしつつ、客間の奥へ消えて行った) 」

西行寺幽々子「あらら…雪が…?道中は寒かったでしょう…?でしたらまずは、当館自慢の客室露天風呂で体を温めてくださいませ~♪ 」



― 露天風呂・女性 / 男性 ―




ホムラ「チャポン……(湯気立つ露天風呂へゆっくり浸かっていく)はぁぁ~~……これが、温泉……とっても気持ちがいいんですね~……♪(ご満悦な表情を浮かべ、掬った湯両肩へそれぞれかけ流す) 」

ヒロ「んー生き返る…(温泉に浸かり、っはー!と息をつく) 」

天王寺璃奈「うん、とっても、きもちいい……〖* >▵< *〗(防水璃奈ちゃんボードを掲げながら温泉に浸かっている)……広い露天風呂…空からは桜が…とても、風情ある……(夜空からひらりひらりと落ちてくる桜の葉を見上げ、水面に浮かぶそれを手で掬いあげる) 」

前田慶次「くぅ~~~~っ……!これは、いいもんだな~~~~…!(一方、男性の露天風呂にてヒロと温泉に浸かっていた)…ヒロって言ったか?なあ、ヒロは…「恋」をしたことがあるか? 」

ベール「ん~~……ずっとドラム缶風呂だった身としては手足が伸ばせるのはありがたいね~…極楽極楽…😊(いつの間にかいてちゃっかり温泉を堪能している) 」

ヒロ「ん?露天風呂で恋バナってか?修学旅行でもなかなかやるかもわからん(ククッ 恋、か………したことはあるが…昔の話さ(そっと目を閉じる) 」

メディ「幽々子様より聞くところによると、神経痛や筋肉痛、関節痛に五十肩、運動麻痺、挫き、慢性消化器病、冷え性、切傷、火傷、慢性皮膚病など、様々な効能があるそうです。健康にも良い源泉かけ流しの天然露天風呂、とても贅沢ですね。(ヒューマギアなので温泉には入らずいつもの服装で隅にちょこんと座っている)……あれ…?ベール様もこちらにいらしたのですね!(奇遇ですねとお辞儀する) 」

名馬ピカマンドリキタガル「(男湯に入っていた)いやはや行く年くる年足腰を癒しにこの湯へ参りますが、何度来ても良いものですな(CV:緑川光) どうも、馬男です。ヒヒィーン!!!!!(>>CV:緑川光<<) 」

パラガス「誰だお前は!?どっから現れた!?(ピカマンに過剰反応) 」

ブロリー「お前もダァ!!!!!(親父ィを露天風呂の岩盤へ叩きつける) 」

前田慶次「…そうか…… 「恋」ってのはいいもんだ。人は誰でも、生まれて誰かと出会い、惚れた相手に恋をして生きていく。それだけで、人生ってのは楽しくなるもんさ。(夜空から舞い散る桜の葉…その遥か先で輝く満月を仰ぎながら、愉快そうに口角を上げる) 」

前田慶次「互いに馬鹿したり、時に喧嘩したり、笑って泣いて…そうやって一生を共にできる相手が、人には必要さ。俺は風来坊としてあちこちを歩き回りいろんな人と出会った。そして誰もがみんな…恋をしていたんだ。俺のいた世界も、この世界も、どこへいったってみんなそうさ。「恋」する気持ちは誰にだってある。俺はそういう気持ちを大事に、これからも生きていたいよ。…ヒロだって、ほんとはそう思いたいだろ?(ニカッと白い歯を見せる) 」

マチカネフクキタル「温泉効果で運気アップ!……えっ?そんな効能はない……?そ、そんなぁ……ブクブクブク……(温泉の中へ沈んでいく) 」

天王寺璃奈「あ、いつの間に。〖=゜o゜=〗(ベールに口を開く) 」

ヒロ「……………あぁ(ただ一言、そう答える)いつかまた…俺も恋することができれば、いいんだがね……(そっと呟く)そういうあんたはどうなんだい? 」

ホムラ→ヒカリ「……あ…ヒカリちゃんも温泉どう?(ここでヒカリにチェンジ)……ありがと、ホムラ…(照れくさそうな顔をしたまま温泉へ型を鎮めていく)……んっ……!…ふぅ…500年ぶりのお風呂……気持ちいい…… 」

ザ・ソロー「スイ~……(男性側の露天風呂で、「のぼせないでね」と書かれたカンペを持ちながらフヨフヨ浮いている) 」

前田慶次「おっ!聞いてくれるかい?(バシャア!と嬉しそうに水面を叩く)いやそれがなぁ~…さっきも言ったように、いろんなところへ足を延ばしてはいろんな人に恋をしてきたわけだが…この旅館へ着いた時、なんかこう…今までにないくらいビビッ!と痺れるような出逢いをしたわけさ! ……「幽々子」さんだよ。早い話が、惚れてしまってよぉ~~~!なんて綺麗な別嬪さんなんだ…!奥ゆかしさのあるあの表情…俺は"やられて"しまった……!花より団子、団子より「華」さ!俺はあの人に、恋をしてしまったんだ……(くぅ~!と叫ぶ) 」

天王寺璃奈「500年ぶりって……ぁ……(いつか聞きそびれたホムラの過去を思い出す)…… …… ……えっと……その……(ヒカリに対し、「彼女たち」の過去について尋ねようか言い淀む) 」




ヒカリ「――――やっぱり、気になる?(璃奈の様子を察し、低いトーンで声を零す)」

ヒロ「……………急に恋の話をしてきたと思ったらそういうことか。確かにあの人は美しいな……どうすんだい、ここはバシッと告白か?(ぉ 」

天王寺璃奈「…ぁぅ………気にしない……といえば、嘘になる、けど……(躊躇するように顔を逸らす) 」

前田慶次「告白か……それには段取りが必要だな。そう、恋は駆け引きなんだ。闇雲に突っ走ってちゃダメだ。まずは、幽々子さんと距離を詰めないと……う~~~ん…しかしどうしてやろうか…悩むなぁ……(腕を組む) 」

ベール「……(ヒカリと璃奈のやり取りに耳を傾けながらぐい~っと足を延ばし始める) 」

メディ「ホムラ様とヒカリ様の過去については詮索はしない…璃奈様と交わした約束がございます。……それでも、やはり正直なところわたくしも気になるところではあります。同じ旅をする仲間として、皆さまの「夢」をサポートする身としても、是非ともお話を伺いたいですのが……無論、無理強いをするようなことはいたしませんが…(やや控えめに) 」

ヒロ「んーー…さりげなくなんかしらのアプローチをかけてみたらどうかな。世間話とか、まずは話をしない分には始まらんしな… 」

前田慶次「なるほど!やっぱり、こういう話は同じ男に聞いてみるもんだな……な、なあ!だったら、こういうのとかはどうだろう…!?(以降、我を忘れてヒロと恋バナを咲かせるのだった―――) 」

ヒカリ「……(白湯気が湧き立つ中、もの哀しげな瞳を浮かべると一度堅く閉ざした)…… …… ……そろそろ頃合いなのかもしれないわね…(ふぅ、とため息をつくと、ゆっくりと瞳を開けて胸にある翡翠色のコアクリスタルにそっと触れた)……あれは、今から500年のことよ…――――


その頃…――――


あなた「……(仲間たちが露天風呂を堪能している中、「あなた」は一人、館内の桜木が立ち並ぶ庭園を散策していた) 」




あなた「……(歩みを止め、桜舞う夜空を仰ぎ見る。ふと、「あなた」はここまでの旅路を思い返した。見たこともない世界に飛ばされ、そこで出会った人たちと輪を結び、そして…自分の記憶を取りも出すために、今こうして旅をしている…そんな出来事を、想起していた) 」


???「ホッホッホッホッホッ、アナタはオフロに入らないのですか?(突如「あなた」の背後から感じる気配。さっきまでなにもなかったはずの場所に、ひとりの男がニコニコと笑いながら大荷物を背負って佇んでいた) 」


あなた「……?(背後から聞こえた男の声に振り返る) 」




???→お面屋「どうも初めまして。わたくし、「しあわせのお面屋」と申します。(大荷物には様々なお面がかけてあり、喜怒哀楽の色彩鮮やかな面が取り揃えてある)いやぁ災難でしたねぇ。わたくしも「タルミナ」という場所から旅だって、あの列車に乗っていたのですが、あぁして止まってしまったでしょう? ですが、まぁこうして高級な旅館に泊まれるのですから、実に運がいい。……わたくし、アナタの真向いの部屋におりますので、短い間とは思いますがどうぞよろしくお願いします。(物腰柔らかでどこか胡散臭い。だが、その声にはどこか心の奥底の凝りがほぐれていくような声調がある)」

あなた「……??(お面屋さんに会釈しつつ、多種多様なお面に目を奪われていた) 」

はらぺこあおむしのお面「(※ハロウィンのアルバイトをしたがってそうな顔をしている) 」

ハイジャッカーのお面「(※神経が苛立ってそうな顔をしている) 」

お面屋「フフフフ、お面に興味がおありで? えぇそうでしょう。それはもうひとつの顔。まだ見ぬ自分の世界。もしくは秘めていた思いの結晶、でしょうか。いかがです? お安くしておきますよ?(商魂たくましく、ここで商売を試みる) 」

あなた「………(興味はあるけど、お金持ってないからと両手を振って断りを示す) 」

お面屋「おや、そうですか……実に残念ですねぇ。しかし、こうしてアナタを見ていると実に不思議だ。いえ、ね。前の場所で今のアナタの雰囲気にそっくりな方と出会ったのですよ。えぇ、まるで彼に出会ったかのよう。ちいさな体で世界も因果もすべてを背負ったあの少年に。―――きっとアナタも、そうなのでしょうねぇ。(どこかミステリアスな雰囲気を醸し出しながらも、友好的かつ温かな雰囲気をにじませる) 」

あなた「……?(お面屋の言葉を不思議そうに聞いていた) 」

お面屋「そうだ。お近づきの印に……(大荷物を下ろしてゴソゴソと漁る)……こちらの面を差し上げましょう(それはまるで鏡そのものを仮面にしたかのよう。表面が煌き、周囲の物を美しく反射して映し出している) 」

あなた「……!(鏡のような仮面を受け取り、自らを写すその光沢ある表面をまじまじと見つめた) 」

お面屋「そのお面をどうするか否かは、アナタ次第。アナタの思いがそのお面に力を与え、お面もまた力を貸してくれるでしょう。――――記憶も出生もわからないアナタだからこそ、その面で周りを映し出してみるのもいいかもしれませんね。お面を侮るなかれ、人は必ず、心に勇ましくも切ない面を宿すもの。そしてその中で本当の自分が呻き声を上げるもの……信じなさい、信じなさい(フフフフフフ、と笑いながら) 」

あなた「……!?(あたかも自分のことを知っているかのようなその口ぶりに、流石に表情が一変する)……(手にしたお面へと視線を落とす) 」

お面屋「―――よい旅になると良いですね。影ながら応援しております(ホッホッホッホッホッホッ)……私は部屋へ戻りますが、アナタはどうされます? 」

あなた「……! ……… (「もう少しここにいる」と言いたそうに目を伏せる) 」

お面屋「そうですか。ここは桜が綺麗ですからね。観光にはもってこいでしょう。この旅館には、まだまだ泊り客の方がいらっしゃるようですね。会ってみるのも悪くはないと思います(ンフフフフフ)……それでは失礼します(ホッホッホッ)(そう言って、すたすたと踵を返して歩き出す。その際、大荷物に掛けられていた鴉、蛸、狼、そして蟷螂の仮面が揺れる。でも、どこか「あなた」を見ているようで……。しかしそうこう言っている間に彼はその場から去っていってしまった。) 」

あなた「……(不気味とも、不思議とも取れるお面屋とその仮面が見えなくなるまで見届けるのだった) 」



― 白玉楼・露天風呂 ―




ヒカリ「―――――………(ずっと語らずにいた過去を明かした少女の顔は、いつになく憂いを帯びていた) 」

天王寺璃奈「…… …… ……(ヒカリの語りへ静かに耳を傾けていたが、その終わりと共に浮かんだ彼女の面影に伏し目がちになる)………ごめんね… そして、ありがとう……ほんとのこと、話してくれて… 」

ヒカリ「……いいのよ。これでももう、みんなのことは信用しているから。それに…あの子(あなた)と命を分かち合った時から、早かれ遅かれ伝えるべき時は来るものだし。……でも、ひとつだけ… あの子にはこのことは教えないで。少なくとも、今は、まだ…… 」

メディ「……かしこまりました。(ヒカリへ相槌を打つ) 」

天王寺璃奈「…うん、わかった。 ……でも、ちょっとだけ、嬉しい気持ちもある。ヒカリちゃんが、私たちのこと、信用してくれてたんだって…分かったから。…言いづらいんだけど…ホムラちゃんとは、その…性格とか、全然違うし…馴れ馴れしくすると、嫌われちゃいそうって、思っていたから… 」

ヒカリ「な、なによ…っ… 私もホムラもそんなに変わらないわよ…!(気恥ずかしそうにそっぽを向く)……これでも、落ち着くのよ……みんなと一緒にいると、ね……(ぼそっと呟く) 」

天王寺璃奈「…ヒカリちゃん……〖*╹▿╹*〗(そっぽ向くヒカリの横顔に、どことなく嬉しそうな表情を見せる) 」

ベール「……(…『天の聖杯』、か……)(自分とは無関係そうで、それでいて聞き捨てならないような素振りで話を聞いていた) 」

西行寺幽々子「…随分気の遠くなるような時の中を生きていたのね~。私もそうなのよ~?(いつの間にか女性陣に交じって呑気に温泉へ浸かっていた) 」

ヒカリ「ええ、そうよ―――― ってえ!!?(さり気なく傍にいた幽々子に驚き跳び退く)あ、あ、あんた…い、いいいいいつの間にいたのよ…!!?びっくりさせないでよ…幽霊かと思ったじゃない!💦 」

西行寺幽々子「うふふ、ごめんなさいね~。なにやら大事そうなお話をしていたものだから、空気を読んでいたのよ~? …あら?私、これでも立派な幽霊なのよ?紹介していなかったかしら~…うふふ…♪ 」


――――――あら、こっちからなんだか楽しそうな声がするわ。行ってみましょ♪  あっ、ちょっと姉さん、勝手に… (女湯へ近づいてくる人達の声がする)


前田慶次「…でさぁ~……!!(ヒロと恋バナに夢中になっていたところ、女性風呂から聞こえてきた幽々子の声に反応する)あの声…もしかして、幽々子さんか…!?こ、この塀の向こうに…幽々子さんが……!(プルプル…) 」

ベール「   え   っ   (※幽霊恐怖症が発症し全身鳥肌が立つ) 」

ヒロ「………おい?まさか………覗こうとは考えてないだろうな?(糸目) 」

天王寺璃奈「…幽々子さんって、幽霊だったんだ…通りでこの旅館、オバケがたくさんいると思った……〖 ゜▿゜;〗 」




前田慶次「ヒロ…!男ってのはなぁ…ここぞという一世一代の時にでっけぇ覚悟が必要なんだ…!お前も男ならわかるだろう!?今がその時なんだよ…ッ…!!( 迫 真 )(湯船から盛大に立ち上がる) 」

前田慶次「―――― 俺はここで覗きをしないで死ぬぐらいなら、覗きをして死を選ぶッ!!! ( ド ン ッ ! ! ! ) 」

ヒロ「よう言った!それでこそ男や!同士よ!!(湯船につかったままタオルで顔を拭う) 」

ベジータ「あの野郎は天才だ!!(慶次とヒロに便乗) 」

マーニャ「(女湯浴場に入ってくる)――――!ほ~ら、やっぱり。1、2、3、4、5………ざっと〝6人〟辺りってとこね。(女湯に浸かっているヒカリ達に目を通して数えながら) 」

ブロリー「フッフッフ…!そう来なくちゃ面白くない…!気が高まる…溢れるぅ…!!!うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!! 」

アスラン・ザラ「なんで俺達は静かな温泉(せかい)にいられないんだろう…(男湯に身を投じながら) 」

パラガス「女湯へ覗き見することは、わたしにとっての最大の願いでした。それが、痴漢によって無念の内に逮捕された、あなたのお父上ベジータ王に報いる道だと信じて…。今ここに男どもを迎え、悲願は達成されました…!我々の手で、大人のお姉さんたちの楽園へ突撃するのです! 」

銀河のいたるところから集められたならずもの星人「おー(約二名) 」

メディ「こんばんは。こちらの温泉、大変好評とのことですよ。(マーニャに会釈しながら)……?なにやら向こう側が騒がしいですね…?(男湯の方角を見据えながら) 」

ベジータ「さっそく女湯へ覗きをしに出掛ける!後に続けトランクス! 」

トランクス「はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!(超ご機嫌) 」

幽々子の同僚「やめとけ!やめとけ!情熱ある男はそうやって夢を見て砕け散ってくんだ!(男湯にIN) 」

はらぺこあおむし「(温泉に浸かりながらハロウィンのアルバイトをしている) 」

ミネア「―――――大変よ、姉さん!(マーニャのあとに女湯浴場へ入ってくる)男湯のほうから何やら、男の人達がこっちへ押し寄せてきてるみたいなの…! 」

マーニャ「あらあら、ごきげんよう。そうみたいねぇ。 …ミネア? ………え、えぇ…?こっちは女湯よ?いったい何を考えて………まあ、こういう時の男どもときたら、大体こうなのよね~…(困惑) 」

ジャックオーランタン「悲鳴を上げるな…陰茎が苛立つ! 」

ニャンちゅう「お゛お゛ぉ゛ん!み゛ぃ゛も゛お゛ね゛ぇさんとお゛ともだちになりたいに゛ゃ゛あ!!(塀をよじ登ろうとしている) 」

前田慶次「よっしゃあ!!「宴」の時間だお前らァッ!!!(拳を上げて男共を鼓舞し、ばしゃばしゃと音をたてながら女湯の方へと向かい、立ちはだかる塀をよじ登ろうとする) 」

カイバーマン「覗いてみろよマフティ!! 」

ベレト→ベレス「なんとでもなるはずだ!!(なった) 」

(エ)レーン・イェーガー「ガンダムだと!? 」

ハイジャッカー×3「₍₍(ง🎃)ว⁾⁾ 鳴らない言葉をもう一度描いて ₍₍ᕦ(🎃)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(🎃)ว⁾⁾(塀の上に並び例のダンスで覗こうとする野郎共をブロッキングする) 」

盟主王ニコリン「覗き隊を出せ!!!目標は女湯だ!!! 」

ヒカリ「………はぁ……あのバカどもが……(拳をプルプル振るわせると、その片手を天高く掲げる)――――「セイレーン」!!! 」

宮本武蔵(Fate)「美少年を探し求めて三千里!!!!!!(逆に女湯から競泳水着姿で堂々と男湯に乗り込んでくる)—————— チッ 実家帰りまーす(野郎共の顔を見るなり舌打ちし転移で消える)t 」

天王寺璃奈「 キ ュ ピ ー ン (※必殺技発動前っぽいカットイン) やっちゃえ、かすみちゃん! (巨大かすみんボックスを召喚する) 」


キ ラ ン ――――― ズシャアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァンッ!!!!(天から呼び寄せたセイレーンの「閃光」が、男湯へと落下)


巨大かすみんボックス「 バ ッ シ ャ ア ア ア ア ァ ァ ァ ア ン ッ ! ! ! (女湯の底からとてつもなく巨大なかすみんボックスが召喚される)―――― 覗き見はダメですぅ~~~!!!(口のハッチが開き、口内からコッペパンミサイルを男湯に向けて容赦なく発射する) 」

マーニャ「…まったく、やれやれね…………――――「ドラゴラム」!(そう唱えると…) 」

ヒロ「……おかしくない!?(覗いていないのにセイレーンだったりコッペパンミサイルだったりをくらう) 」

ベジータ「ふおおぉっ!?(閃光やミサイルの爆撃に吹き飛ばされ岩盤へ叩きつけられる)」

盟主王ニコリン「俺以外にスマブラと覗きをやらせるな!!(かすみんボックスのコッペパンミサイルに拳銃で応戦) 」

ブロリー「ばああああああああああああああああかあああああああああああああああなあああああああああああああああああああああああああああああああ(閃光に浄化される) 」

トランクス「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア(女性陣の反撃の前に星になった) 」

オルガ・イツカ「俺は覗きに行かなかったのによ……(巻き込まれ無事ノルマ達成) 」

パラガス「 D O O R ! ? (男湯から吹き飛ばされてすっぽんぽんのまま山から転げ落ちていく) 」

マーニャ→マーニャ(ドラゴラム)「――――――――グオオオオオオオオオオ!!(人間の姿だったマーニャが紫色の巨竜に変身し、男湯へ飛行していき、飛び回りながら男湯に火炎を吐き散らしていく) 」

前田慶次「ひとすじのひかああああああああありいいいいいいいいいいいいえええええええええええええええええ(ヒロと共に爆撃を食らいあられもない姿で吹き飛ばされる) 」

ミネア「ちょ、姉さん!?こんなところで……あぁっ…! 」

ジャックオーランタン「ギャアアアアアアアアアアッ!!!!(火あぶりにされパンプキンパイにされる) 」

ベール「まっ、ベールちゃんは女だから覗き見は合法ってことで。うきょきょっ♪(土壇場の中で狡猾に笑っている) 」

メディ「(胸の前で十字を切っている) 」

五十嵐一輝「―――― な、なんだなんだぁ…!?(大騒ぎを聞き付け男湯へなだれ込んできたのは、露天風呂の清掃を務めているような青年だった)っちゃ~~~……ひでぇ暴れ様だ…これ全部俺が直さないといけないんだよなぁ……(参ったなあと後頭部を掻きながらモップを手にする) 」

五十嵐一輝「…ま!やっちゃまったもんはしかたないよな……兄ちゃんに任せとけ!(満身創痍の男共にサムズアップ) 」

西行寺幽々子「あらあら~^^(騒ぎを面白可笑しそうに静観していた)……あ、そうそう~。楽しい楽しいご夕食の用意ができましたのよ。それを伝えに来ましたの~。 」

マーニャ(ドラゴラム)→マーニャ「(粗方焼いた後、女湯へ戻ってきて元の姿に戻る)ふぅ~……快・感💖 それにしても……あなた達、なかなかやるのね~。特に………〝聖杯〟ちゃん? 」

メディ「そういえば、そろそろそんな時間でしたね…それでは、客室の方へ戻りましょうか。 」

ヒカリ→ホムラ「ふぅ……(両手を腰にご立腹)……ん?ああ、うん……どうも…(目を細めながらマーニャに)夕食ねぇ…それならホムラに変わろうかしら。(ここでホムラにチェンジ)まあっ♪それは楽しみですね…♪ 」

前田慶次「…さ…三途の川が見える、ぜ……(ピクピク…)(大の字で温泉にぷかぷかと浮いている) 」

マーニャ「夕食!?ちょうどお腹が空いてきたとこだったのよ、助かるわ~♪ 」



― 白玉楼・お食事処 ―




大浴場を堪能した宿泊客たちは、広々とした宴会場へと誘われる。
そこには、ついつい目を奪われてしまいそうな色とりどりの豪華な和食膳が並んでいた。


天王寺璃奈「おー……!〖*゜▿゜*〗(席へ着くや否や目の前の豪華なお食事に釘付けになる)……写真、取らないと…カシャ、カシャ…(スマホ撮影) 」

ヒロ「……………ひどい目にあった(黒焦げな状態で席に座っている) 」

あなた「……!(仲間たちと合流して宴会場へと赴く。無表情ながらもそこに広がる食膳に興奮している様子だった) 」

前田慶次「まったくだぜ!(※元凶らしからぬ発言)おっ!こいつぁいいな…!(どかっとあぐらをかいて眼前の料理に舌なめずりする) 」

ホムラ「わぁ~…!これが噂に聞く和食ですか…♪私、洋食しか知らないのでとても興味があります♪(ちょこんと席へ座り込むと一品一品を興味津々に見つめる)……そういえば…幽々子さんは板長さんとおっしゃていましたが…ひょっとして、これ全部、幽々子さんが…? 」




西行寺幽々子「ええ、これらすべて、私が厳選に厳選を重ねた絶品食材で作った、名付けて「幽膳」なのよ~。ジュンサイの羹(あつもの)に卯の花の煮物…こちらは鱸(スズキ)の膾(なます)でございまして…どれも会心の出来なのですよ~。舞茸の炊込み御飯…あと、白米もたっぷり炊いてありますので、ご心配なく~!さあ、さあさあ、遠慮なさらずに…食べて供養♪存分に召し上がってくださいな♪ ついでに私もご一緒させていただくわね~♪(ちゃっかり自分の分まで作っているようで、着席すると同時にパクパク食べ始める) 」

マーニャ「まあ…!結構いいじゃないの~✨さっ、いただきましょ♪(席に着く) 」

ヒロ「へぇ、すごいじゃないの…多才なんだね。それじゃ早速…イタダキャス!(食べ始める) 」

天王寺璃奈「……いただきます。 ぱくっ (箸を手に取りさっそく食べ始める)………おいしい…♪璃奈ちゃんボード〖* >▿< *〗yummy♪ 」

ベール「タダメシ、タダメシ…ウメ、ウメ……(隅っこの席で黙々と箸を進める) 」

ミネア「姉さん…… これほどのものを、すべてひとりで……何から何まで、感謝いたします。(幽々子に一礼し、席に着く)では…いただきます。(合掌し、食べ始める) 」

あなた「……(刺身を醤油に着けて口へ運ぶ)……!(新鮮で歯ごたえのある魚の旨さに感動したのか、目の色が変わった) 」

ホムラ「はい、いただきます…♪…どれから食べましょうか…悩みますね……ん~……あっ…♪こちらの炊込み御飯…すごくいい香り…(舞茸の炊込み御飯を口に運ぶ)……ん~~~~っ…♪ とっても良い風味…♪同じライスでもこんなに違う味が出せるなんて、感激です…♪ あ、このお吸い物も気になりますね…♪(鯛の吸い物へ手を伸ばし啜り始める)……はぁ~~……なんて味わい深いのでしょう……♪ 」

お面屋「これはこれは。どうも遅くなりまして(襖をそそそと開けて一同に)おや、これは豪勢な……板前の方の腕の良さがすぐにわかりますね(そう言って自席にすとんと自然な動作で正座) 」

煉獄杏寿郎「うまいッ!!! 」

メディ「ふむふむ…全体的に見てとても栄養バランスの取れた料理ですね。使われている食材もとても質が高いように見受けられます。(ヒューマギアなので食事はできないが、璃奈の隣で彼女の食膳をじっくり観察している) 」

パンダ「笹食ってる場合じゃねぇ(おいしそうにばんごはんをたべてるよ) 」

ヨクバリス「(美味な食膳にヨクバリス君もご満悦の表情) 」

マーニャ「ん~~~💖 頬っぺたが蕩けちゃうわ~💖(いろいろ食べ進め、ご満悦) 」

モルペコ「盛るペコ……盛るペコ……盛るペコ……盛るペコ……盛るペコ……盛るペコ……(幽々子のおかわりを運び続けているが、一年前から一向に太る気配がない)…………………………?(そのうちモルペコは考えることをやめた) 」

ヒロ「…………(ベールを横目で見る)…うまいな!温泉も飯も、最高だよ!(幽々子に) 」

ヘルペコ「もう別に痩せててもいいんじゃないかな……(げっそり) 」

デネブ「最初に言っておく!……この椎茸も美味しいよ?(客人に椎茸を勧める) 」

タラバガニ「>> 夕 食 の 主 役 は こ の 俺 だ <<(鍋の中で煮えたぎっている) 」

チャージマン研「うんま~い! 」

キュケオーンおばさん「(庭からキュケオーンを両手に携え、それを食べてほしそうにじっと乾いた目を向けている・・・▼) 」

はらぺこあおむし「(下膳を行うハロウィンのアルバイトをしている) 」

ネギガナイト「ネギガナイ……ネギガナイゾ!(様々な料理の中にネギがなくてご立腹) 」

豆腐「どうも、メインディッシュです(鍋の中で燃えたぎっている) 」

前田慶次「くぅ~~~~っ…!最高だ…!蓴羹鱸膾とはまさにこのことだな!幽々子さん、あんた美人なうえにこんなうめぇ料理ができるなんて…俺はもうすっかり惚れ込んじまったよ! 」

天王寺璃奈「幽々子さん、女将な上に料理が得意…すごい…(改めて感心しながら器のを蓋を開け、中から現れた餡掛け蓮根に目を輝かせる) 」

佐々木小次郎(Fate)「いかにも。"唯一頼れる人手"が減ったというにも関わらず西行寺殿は勤勉な乙女であられる。一人できりもりしていると聞いたときはまさにえぇ^~ほんとうにござるかぁ^~と疑うほどであった。はっはっは(茶のみを楽しみつつ談笑に加わる) 」

西行寺幽々子「ご堪能いただけて何よりですの~♪(ヒロに微笑む)あら~、さいですか~♪私ねえ、本当に食べることがだーいすきなのっ♪でも「従者」に食事を制限されてしまう日々…我慢できなくなった私は閃きましたの。 自分で作れば好きなだけ食べられるのでは?と…そうして料理の勉強を始めたの。そして気が付いたら…「妖夢」も認める腕利きの料理人になったのですよ~うふふっ♪ 」

お面屋「なるほど、そういった経緯が。して……その従者たる妖夢という御方は? いえ、庭の手入れなどが素晴らしいので是非お声をかけさせていただきたかったのですが……。 」

あなた「 モヒモヒ……?(咀嚼しながら佐々木と幽々子、両者の言葉に耳を傾ける。その時、「唯一頼れる人手」と「従者」、「妖夢」という言葉に対し僅かに反応する) 」

前田慶次「はははっ…!美味しそうによく食べる女性も愛嬌があっていいもんだ…! ……「妖夢」…?そいつぁ…幽々子さんの知り合いなのかい? 」

西行寺幽々子「可愛い女将さんが作る美味しい料理が食べ放題♪来る日も来る日も食べ放題♪天国かな?幸せだわねぇ~…―――(うっとりしながら絶え間なく箸を進めていたが、お面屋と慶次の質問にピクリと停止する)………少しだけ、私の話を聞いていただいてもよろしくて?(ここでお淑やかだった表情に、少しの陰りが現れる) 」

ヒロ「……………?(2人の問いかけに対する幽々子の反応を見て) 」




西行寺幽々子「……そうねぇ…あれは…数週間前のことだったかしら… 今でも鮮明に覚えているわ…「あの朝」の日のことを。暁の差す水平線の向こうへ、それはそれはとても綺麗な「彗星」が流れていったの。私と妖夢はその美しい光景を眺めていたわ。 」

あなた「……!(「彗星」の言葉に強く反応し、手にいていたお椀をお盆へと下ろした) 」

西行寺幽々子「……けれどね、その一つがこの白玉楼へ落っこちてきたの。その時、私を庇って妖夢は……彗星と一緒に消えてしまったわ…

ヒロ「彗星、あの時の………君もその子と見ていたわけか… 」

ミネア「……! 姉さん、今の話…… 」

マーニャ「……わかってるわよ、ミネア。 」

西行寺幽々子「妖夢は、私の大事な大事な従者なのよ。私の傍に仕え、この白玉楼の世話をしてきたものよ。ずっと一緒にいたからこそわかる。あの娘の魂はまだ完全に消えたわけじゃないと。だから、いつか私のもとへ帰ってくる…そう信じていたのだけど… やっぱり、この屋敷は私ひとりにはなんだか広すぎて、ついつい寂しくなって、ね…… 」

お面屋「(彼は表情をそのままにずっと話を聞いていた。しかし、その視線は幽々子や他のメンバーではなく、廊下と宴会場を隔てる襖、その向こう側にいるザ・ソローに向けていた) 」

西行寺幽々子「…だから気晴らしにこの屋敷を旅館にしたの。冥界の亡霊たちを呼び込んで、それからこの現世の客人たちも招き入れて…少なくとも、一人でいた時よりは寂しさは拭われたわ。……それでも、今でも思うのよね…――――「妖夢がいてくれたらなあ」って…(朗らかな微笑みを浮かべながらも、そこには明らかな寂寥感があった) 」

ザ・ソロー「……(お面屋と目が合う?も、壁に寄り掛かるようにして佇み、しばらくしてから屋敷の奥へと歩くような動作で去っていく) 」

天王寺璃奈「……幽々子さん…(彼女の話に既視感を覚える。それは、彗星の落ちたあの日、大切な友達で仲間だった「桜坂しずく」のことを―――) 」

ホムラ「……そのようなことがあったのですね…(まるで自分のことのように胸を痛めながら真剣に話を聞いていた) 」

ヒロ「………彗星…(あの子もそれで記憶をなくし…)(「あなた」を見る)(そして、しずくちゃんも…)(璃奈を見て) 」

佐々木小次郎(Fate)「ふむ、冥界にも関わらず生者が闊歩する有り方にも合点が行く(『彗星』……娘達もこれに心当たりがあるように見える。異変、いや何かしらの凶兆であろうか) 」

前田慶次「……そっか…あんたにとって、その「妖夢」って人が、大切な人だったんだな…(幽々子の語りに痛感) ……旅をしていた時、こんな話を誰かから聞いたんだ。大事な人を「想う」時、その人もまた自分のことを「想っている」ものだって。気休めにはならねえと思うが…俺はそう信じたい。だから、幽々子さんもその「想い」を大事にしていれば、きっと、またすぐに会えるさ…(盃に盛られた酒をぐいっと口へ流し込む) 」

お面屋「大切な思い出に代えはききませんからねぇ。しあわせな日々というものは過ぎ去ってからより色濃く映るもの。それこそ、寂しさや後悔を抱いてしまうほどに。こればかりはたとえ神であっても避けられぬ宿命(さだめ)。ですが……こうして見ておりますと、なかなかにお強い御方だアナタは。(ニコニコとそのままに今の幽々子のありのままを賛辞する) 」

ミネア「………肉体と魂が分離させられて、肉体は隠され、魂は今もどこかで、彷徨っている……?(幽々子の話を聞いて考えを巡らせながら) 」

メディ「……「はじまりの朝」…ですか…(一同と思うことは同じだった。例の「彗星」が、世界中の人々に何らかの影響を与えていた事実を再認識し閉口する) 」

西行寺幽々子「………(様々な人から同情や励みのことを受けて、伏し目がちになりながらもいつものような妖艶な表情を浮かべ、その口元を開いた扇子で覆うのだった)……ごめんなさいね、あまり芸のないお話で。さっ、お食事が冷めてしまわぬ内に召し上がれ。(そう言って一同へ食事の再開を促す) 」

西行寺幽々子「…ところで慶次さん、お酒お注ぎ致しましょうか?(日本酒の瓶を両手に勧める) 」

前田慶次「…ん…あ、ああ…ありがとさん…!(盃を差し出し酒を盛ってもらう)………(それを静かに口に含むが、やはり先の語りが脳裏から拭えず、せっかく美人に注いでもらった美酒も、どことなく味気なさを感じるのだった) 」

お面屋「……あぁ、これは申し訳ありません。少し用事を思い出しました。―――こちら、もしもよろしければどうぞ? まだ口につけておりませんので(そう言って「あなた」一同に自分の分の食事が乗った台をそっと移動させて、立ち上がる)では皆さま、よい時間を(ホッホッホッホッホ)(そう言ってせこせこと宴会場を後にする) 」

ニュースキャスター「――― えー、ここで臨時ニュースです。(その時、食事処のテレビにてニュースが流れ始める)現在レストルムでは広い範囲で暴風雪や大雪に対して警戒が必要です。」

ニュースキャスター「まず天気図見てみますと、全域で低気圧が猛烈に発達しております。午前3時現在ですと、中心の気圧が965hPaとなっておりまして、稀に見る低気圧の発達度合いとなっております。一部地域では猛吹雪が押し寄せ、外出は大変危険な状態となっております。この影響により、交通機関の停滞をはじめ、農林水産業にも深刻な問題が発生しており、隣国へ避難する住民も続出している傾向にあります。救援要請を受けて自治体は…――― 」

あなた「……?(先に立ち去っていくお面屋を見送る)……??(すると、偶然視界に入ったテレビのニュースを目にし、そこに映る吹雪の映像に寒気が走った) 」

天王寺璃奈「…う、うん…そうだったね……?(食事を再開しようとしたところ、臨時ニュースが放映されているテレビの方へ振り返る)……すごい吹雪だね…街の人たち、大変そう…… 」

西行寺幽々子「………(突然流れ始めたニュースを目にした時、その内容に一瞬眉を顰めるのだった…) 」

メディ「………(ニュースの内容を黙して観ている) 」


その映像の中で、無数の鴉が群れになって飛んでいる。
しかもその中央には巨大な影もあり、なにかを見渡すようにしてグルグルと同じところを飛んでいた。


ミネア「…! ……不味いですね。事態はおさまるどころか、さらに酷くなってきているような気がします…(ニュースを見て、不安を漏らす) 」

ベール「……(この時、魔法使いの少女は幽々子の「その一瞬」を決して見逃さなかった。一同が幽々子に対し暖かな眼差しを向ける中、一人だけまるで氷のように冷たい眼光を突きつけるのだった) 」

前田慶次「……(幽々子の話といいニュースの内容といい、如何せん物々しい雰囲気に包まれつつある現状に居たたまれなくなり、徐に立ち上がると台上のリモコンへ手を伸ばしてテレビ電源を切った)なんだかしんみりしちまったな…よし、ここはいっちょ!俺の盆踊りで花を咲かせますか! …いよっ…!ほっ!よいさっ♪ (宴会場のど真ん中へ飛び出し、まるで手品のように何もない両手から桜の葉をまき散らしながら陽気に踊り始める) 」

西行寺幽々子「まあ…♪慶次さんは舞踊がお上手ですのね~♪(活気づいたように無邪気に微笑みながら彼の踊りを愉快そうに見物する) 」

天王寺璃奈「ぁ……(…きっと、慶次さんなりの気遣い、なのかな…)(その様子にふっ、と小さく噴き出して、彼の踊りを見ながらまた美味な食事に手を付ける) 」

あなた「……!……♪(慶次に便乗して後に続くように踊り始める) 」

マーニャ「…まっ、さすがにこの場所までは酷くはならないでしょ。  …あら、踊り?いいわね。…乗った!(2枚の扇を取り出し、前田慶次の傍らへ移動し、華麗に舞い踊る) 」

前田慶次「おっ!奴さん等ノリがいいねぇ!さあさ、食えや飲めや、踊れや騒げや~!(乗ってきた「あなた」とマーニャたちに白い歯を見せ、軽快な足取りでステップを踏み始める)―――――(……幽々子さん。俺は…あんたの悲しむ顔は見たくねえんだ。あんたの大事な人が戻ってきて、それで…心の底から幸せそうになってくれるその日まで、俺は……―――) 」

お面屋「……(敷地内から聞こえる楽し気な声。それを外で聞きながらも桜を眺めていた)……アナタは今、どこにいらっしゃるんでしょうねぇ(ンフフフフフ)(ザ・ソローを傍に彼はヒョコヒョコと館内を歩き始める) 」

マーニャ「ふふっ…♪ ノリがいいもなにも、本業だもの。…私の踊りについてこれるかしら? ~~~♪(前田慶次にそう言うとその場でくるりくるりと回転し、マーニャの周りには徐々に桜の花吹雪が現われはじめる) 」


夕食を終えた一行は解散し、各々に客室へと戻った―――



ホムラ「はぁ……お腹いっぱいに堪能しました…♪(客室にて、温かいほうじ茶を両手にのんびりくつろいでいる) 」

前田慶次「………(自前の盃に宴会で余った酒を注ぎながら縁側でひとり花見酒をしているが、その横顔はどことなく憂いを帯びていた) 」

メディ「……みなさま。少しだけ、よろしいでしょうか…?(ここで、ずっと口数が少なかったメディが一同のひとりひとりに顔を向ける) 」

天王寺璃奈「うん、ご飯とっても美味しかった………?メディ、どうかしたの…? 」

メディ「…はい。先程のニュースを見て気づいたことがありまして。今現在我々はレストルムに位置しております。この国は全域に暴風雪が今なお発生中であります。……ですが、「この地」へ着いてから、皆様何か違和感がありませんでしたか? 」

メディ「……そうです。この地…「白玉楼」のあるこの地だけ、雪が降っておりません。ここへ来る道中に通ったエンテン村ですら雪が積もっていたのにもかかわらず…です。それどころか、気温も夏程ではないにしろやや高く、まるで季節的な観点からここは「春」となっているのです。……妙なことだとは思いませんか…? 」

お面屋「テコテコ……(客室へ戻るとき、ちょうどメディの話が耳に入る)……ふむ(悪いと思いながらもちょっと立ち聞き) 」

ホムラ「言われてみれば、確かにそうですね…!ついつい旅館に見惚れてしまって忘れかけていました…!💦 …それにしても…いったい、どういうことなのでしょう…?この地だけ、何か特別なのでしょうか…? 」

天王寺璃奈「そういえば、そうだった……私も、すっかり忘れていた… 幽霊たちがたくさんいるところ…もしかして、ここだけこの世とかけ離れた場所なのかも…?アニメとかで、そういうの、たまに見る… 」

マーニャ「ん~? 言われてみればそうねぇ……ここまで来るのにもう、寒くて凍え死ぬかと思ったわ。うぅ~、思い出しただけでも寒くなるわ。(メディの話を聞き) 」

ミネア「……つまり、この地には何かしらの不思議な力が働いていて、それにより「冬」を免れている…という事でしょうか。(メディに) 」

メディ「いずれにしましても、我々は明日この地を発たなければなりません。しかし交通機関は雪で停止中。もしかすると我々が乗ってきた電車もここには来ず、引き返すことすらできない状況になる可能性も否めません。そうなると、我々の旅も必然的に滞ってしまいます…。…私の推測なんですが、この白玉楼と、現在各地で発生している暴風雪には、何か因果関係があると踏んでおります。 」

メディ「はい、おそらくですが…(ミネアに)…先程幽々子様が仰っていた例の「彗星」の件もございます。かの「彗星」がこの地に降りかかったことで、今回の事件が起こったのではないか?という見解もあります。…そこで、我々の方でこの館の探索を行い、謎の解明を行いたいと思います。……ただ、このことは…幽々子様には他言無用でお願いしたいです。 」

天王寺璃奈「…そうだね…いくらタダで泊めさせてもらっているとはいえ、長居は迷惑になりそう…それに、旅は続けたい。……わかった。メディの提案に賛成するよ。…でも、どうして幽々子さんには内緒なの…? 」

ベール「―――それは私たっての希望なのよね。(璃奈の疑問に応える)…恩を仇で返す様で悪いんだけど、あたしゃまだあの人(幽々子)のことを完全に信用しているわけじゃない。もっとも、生まれてこの方…そう易々と誰かを信じることなんかできない質になっているだけなんだけども。…とにかく、本人と下手な接触は控えた方がいい。一応忠告しておくわよ。(それだけ言い残し、一人颯爽と窓から飛び去っていった) 」

ホムラ「あっ……ベールさん……(先立ったベールに手を伸ばしかける)……私は、幽々子さんのこと…悪そうな人だとは思えないけれど…メディちゃんがそういうのなら… 」

お面屋「これはこれは……お若い方は冒険熱心でいいですね。ですが、好奇心、猫をも殺すと言いますよ?(襖越しから)あぁ、別に警戒はせずとも、こちらの女将に告げ口はいたしません。ただ、ここは商売として是非とも素敵なアイテムを提供させていただこうかと。レンタルなどいかがです? 」

メディ「……ご提案に賛同していただき感謝します。…それと、行方不明になられた「魂魄妖夢」様というお方の詮索も併せて行いたいと思います。長年この館に使われた方です。きっとこの地の何処かにいるはずです。 」

ホムラ「……メディちゃん、優しいのね…(彼女にくすっと微笑む)…あら?先程の…(お面屋に目をぱちくりさせる)なんだか面白そうなお面ですね…可愛いものもあります…♪でしたら、ひとつお土産に買っていこうかしら。 」

マーニャ「……黙ってろって?ん~、それなら………貰うものは貰わないとねぇ?(メディに) 」

ミネア「姉さん!! 」

天王寺璃奈「妖夢…確か、幽々子さんに使えていたという…… お面…新しい璃奈ちゃんボードに使えそう…〖*╹▿╹*〗(お面屋に興味津々) 」

マーニャ「…じ、冗談よ、冗談。(ミネアに諫められ) 」

メディ「こちらでいかがでしょうか?(さも自然のノリでマーニャへ金貨を差し出す)……いえ、そんな… ただ、わたくし自身も気になるのです。誰かに仕える身として…同じ立場の方のことを……(ホムラに) 」

前田慶次「……よしっ、俺もその話に乗った!じゃあ俺は、奴さんたちの行動を嗅ぎつかれないように、幽々子さんと戯れを…ゲホンッ、足止めしておくよ。安心しな、このことはきちんと内緒にしとくからよ。(にかっと笑う) 」

お面屋「これはこれは、どうも。なにか欲しい物がありましたらどうぞ。…では、この話を聞いて女将に告げ口をしない以上、私も共犯同然。さて、お安くしておきますよ(そしてレンタル商品を2つ)こちらは「石コロのお面」、これを被ればまるで姿が消えるかのように気配を殺せます。ただし、勘の鋭い方や霊力の強い亡霊には見えてしまうようですので、使用はお気をつけ下さい。続いて、「マコトのメガネ」です(紫色の虫眼鏡のような物を出す)名前の通り、これは魔力などによって隠された真実を見通すものとなっております。合計で……(そろばんパチパチ)これくらいで如何でしょう(いがいにリーズナブルな価格) 」

お面屋「おや、そのボード(璃奈ちゃんボードを見て)それはいいお面だ。自分の苦手なものを克服するために、知恵と勇気、そして絆がいっぱいつまった素晴らしいお面、いえ、顔ですね(お面屋という職業柄、璃奈ちゃんボードを鑑定)……それに、そのボードにはたくさんの幸せも詰まっています。いい仕事をしていますね(ンフフフフフ) 」

マーニャ「…! あ、あらやだ、ほんとにくれるなんて……ま、まあ、せっかくだし……(差し出された金貨を受け取ろうとする) 」

メディ「実に探索に使えそうなお面ですね…ではここはわたくしが払いましょう。一応経費で落とせるので(ぉ あ、領収書は飛電インテリジェンスでお願いいたします。(お面屋に代金を払う) 」

佐々木小次郎(Fate)「…………(土産屋で買った湯のみに早速茶を入れ縁側を行く。途中メディ達の会話が小耳に入り)——————(『アサシン』の言の葉の通り、気前のいい若人ばかりのようだ。娘等には悪いが、彼女等が『事』へ及ぶまで私は成り行きを見守る方が賢明か)——————ハッ(お面屋の商品の中に『鼻眼鏡』を発見し一瞬目が光る)(きになる……!) 」

お面屋「はい確かに。では、存分にお使いください(お面やメガネをそっと渡す)……それと、妖夢という方ですが、実はこちらでも捜索をしています。もっとも、探しているのは私ではありませんので、進展がいかなるものなのかは知りませんが……(ザ・ソローのことを言っているのだろうが詳細は明かさず) 」

天王寺璃奈「……!……そう、かな……えへへ…〖*╹▿╹*〗(お面屋の鑑定にお手製のボードで照れ隠し) ……うん。これのお陰で、繋がりたかった誰かと繋がることができた。…いろんな"想い"、いっぱいつまってるんだ…〖*╹▿╹*〗 」

ミネア「だ・め・で・す!(受け取り阻止) 申し訳ありません、メディさん。どうかしまってください…(メディに金貨を戻すように促す) 」

ホムラ「ありがとうございます…!(買ってもらったお面を手に喜ぶ)これで私も、噂の「仮面ライダー」になれますかね?♪(ぇ 」

ヒカリ「そんなわけないでしょ…(精神世界からホムラにツッコむ) 」

お面屋「おや、商品を求める方の気配がしたような……(佐々木小次郎が鼻眼鏡を気にしたことにより商魂センサービビビ)えぇ、お面にはたくさんの思いが詰まっているのもです。……通常、別の自分を演じるための仮面をかぶることは忌避されています。ですが、それによってもたらされる喜び(ジョイ)、悲哀(ソロー)、恐怖(フィアー)、憤怒(フューリー)、苦痛(ペイン)はすべて現実に湧きおこった感情にして、嘘偽りのない本物の想い。そこにはたくさんの繋がりがあります。こいうった作り物のお面でも同じです。誰かの想いが形になる。形が力になる。すべては巡り巡っているのだと私は思っています。 」

メディ「慶次様も、ご協力感謝いたします。幽々子様を留めていただけるのはこちらとしてもありがたいですね。 そ、そうですか…?(ミネアに返却された金貨を受け取りきょとんとなる)璃奈様もご満足いただけたみたいで何よりです。……それではみなさん、準備ができましたら、各々に探索を始めましょう。 」

天王寺璃奈「お面屋さん……!〖*゜▿゜*〗(彼の言葉にじーんと胸を打たれる)私、これからも自分の面を大事にするよ。 」

マーニャ「(´・ω・`) 」

あなた「……!(最初にお面屋から貰った鏡のようなお面を取り出し、みんなとお揃いになって嬉しそうにしている) 」

お面屋「えぇ、大事にして下さい。そうすれば、そのボードもきっと応えてくれるでしょう。さ、アナタ方の成功を陰ながらお祈りしておりますよ。……あと、レンタルされた商品はなるべく傷付けずにお返し願えればと。ネコババもしないように。大事な物ですのでね。まぁアナタ方に限ってそのようなことはないとは思いますが(ホッホッホッホッホ) 」

天王寺璃奈「うっ……〖;゚Д゚ 〗(でも、なんとなくわかる……このお面屋さん、怒ると怖そう…!) 」


その頃…――――


西行寺幽々子「―――――(白玉楼の何処かの敷地内。そこにそびえ立つ巨大な枯れ木の根元へと訪れ、その樹を仰ぎ見る。周囲の桜木を花を咲かせ、今なお桜を散らせている中…目の前に立つ枯れ木は一切芽吹いておらず、そしてその兆しすら感じさせなかった。そんな樹を目にした華胥の亡霊少女は、虚ろ気な瞳を浮かべるのだった) 」

西行寺幽々子「……待っていて、妖夢。きっと、もうすぐだから… 」



西行寺幽々子「――――― 「春」は咲き誇る。私が、この手で必ず… ――――― 」





メディ「さて、いよいよ第四章の佳境に入りつつある状況ですが、今回はここまででございます。次回もお見逃しなく。 」

飛電或人「なあメディ…?その~…ちょっと言いづらいことなんだけども…そうほいほい経費で落とされると困るというか… イズさんに怒られるの俺なんだけど…? 」

メディ「社長のお金は社員のもの、社員のお金は社員のものです。 」

飛電或人「ジャイアニズム炸裂すなーーーーーーーーー!!!!!誰だよ!メディにこんなことラーニングさせた奴は!! 」

メディ「そんなことより或人社長、いつもの〆のギャグをお願いします。 」

飛電或人「……なんか調子狂うなぁ~……(ポリポリ…) ……オッホン! 温泉に入ると、なんかそわそわしちゃうんだよな~…!男は大浴場で大欲情!はいッ!アルトじゃ~~~~~~ないとーーーーー!m9( ー`дー´) 」

メディ「……明日の朝刊の見出しは、「飛電インテリジェンス元社長、覗き見で現行犯逮捕」ですね☆ 」

飛電或人「してないししないよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお(´;ω;`) 」

ゴルシ「幽々子の体を覗くなんて、これぞまさに!「〝ゆゆ〟しき事態」ってやつだな! 」

煉獄杏寿郎「上手いッ!!!!!!(ゴルシに座布団…ではなく、駅弁を渡す) 」

ゴルシ「ウマだけにな! 」

アスラン・ザラ「缶蹴りやるぞ!馬鹿野郎!(デュエル、バスター、ストライクを置き、ちゃちゃまる宅をジャスティスで持ち上げる) 」

ヒロ「ぎゃはははははは!!!!!!(腹を抱えて爆笑) 」

ペニーワイズ「お前鬼な!(デュエルに飛び乗り、アスランが持ち上げたちゃちゃまる宅を蹴っ飛ばす) 」

ちゃちゃまる「ぴえん 」

ペニーワイズ「Heyチャチャマル!また家が壊されたんだって?排水溝においでよ! 」

首領パッチ「 いや、俺の作った犬小屋に… 」

しまっちゃうおじさん「 私のとっておきの洞穴にしまっちゃおうねー 」

ビュティ「どれも有難迷惑だー!(目を飛び出させツッコミ) 」

ボーボボ「おっさんじゃない!(ストライクに乗り、ベニーワイズが蹴飛ばした家にドロップキック) 」

ヒロ「そういや僕とりなりーのペアみたいですね。これ実質りなりーが妹になったのでは(思考の飛躍) 」

クローン様「ここでこうして貴様と戦えるとはな…私も嬉しいよボーボボ!(ゲイツでボーボボが蹴っ飛ばしたちゃちゃまる宅を踏み潰す) 」

アスラン・ザラ「やめろ!缶蹴りはサッカーじゃない!(ちゃちゃまる宅に群がるモビルスーツどもを見て) 」

キュベイス「―――――――突然だけど、ぼくと契約して、仮面ライダーになってほしいんだ☆ 」

ボーボボ「きたな!無惨!(無惨を察知し、踏み潰されたちゃちゃまる宅をぶん投げる) 」

ペニーワイズ「どーするんだアスラン!これじゃあ缶蹴りがちゃちゃまる宅サッカーになっちまう! 」

アスラン・ザラ「…………カバオくんの家みたいに崖に引っ掛けて他のちゃちゃまるの家を探そう(ちゃちゃまる宅を掴み、崖へ引っかける) 」

首領パッチ「アストレイはねえのか…まぁいいや。いっそのことちゃちゃまるん家でサッカーしようぜ!(バスターに乗っている) 」

船越英一郎「もうやめるんだ!!(崖に走ってくる) 」

ヒロ「ハッピーバースデー俺!!!ハッピーバースデーせっつー!!!(ろうそくにバーナーで火をつける) 」

スズメバチ「ビンビンビンビンビンビンビン(8月8日に釣られてやってくる)チクッ 」

ゆうさく「あああああ……… 」

メジロパーマー「あ゛い゛った゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!(スズメバチに刺された) 」

北村雄一「うわっ!?く、来るな…来るなよ!お、おいあっちいけって!こっ…こっち来るなあああああうわあああああああああああ!!!(スズメバチの大群に襲撃されて逃げだす) 」

スペシャルウィーク「(はちみーを舐めているスペちゃん。そこに…) \ ビンビンビンビンビンビンビン / ………あげません。  」

スペシャルウィーク「――――――あげませんッッッ!!!!!!(迫真) \ Σ ブ ン ッ ! ? ブウウウウウウウウウウウウン……!! /(恐れをなして退散していくスズメバチの大群) 」

ヒロ「(無言でハチノックを噴射する) 」

あいさん「せつせつハピバーーーー!!あいさんからとっておきの誕プレだよー!(秘伝の糠漬けを渡す) 」

せっつー「いりませぇんッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!( 迫 真 ) 」

ちゃちゃみや「 ぴ え ん (悲しみのあまり自分でぬか漬けを食べ始める。臭い。) 」

ヒロ「あ、せっつーおめでとう!!!! 」

にょぽむ「じゃあ会長が前から欲しがってたクソゲーソフト50個をあげよう!ちなみにディスク全部噛んでやったからあゆぴょんの唾液マシマシだよ!!!嬉しいかい!?嬉しいよねえ!!! ク ソ リ ン ピ ッ ク 万 歳 ! ! !  」

あいさん「やめて…やめて歩夢…!!不謹慎ネタに便乗するのはやめて…!!!(切実) 」

ヒロ「…俺にはなんかないのー?(にょぽむにたかる) 」

にょぽむ「うっせー!誰もテメーの糠漬けくせぇケツなんざかじりたくねーんだよ!!! 代わりに侑ちゃんのパンツかじっとこ^^ ( ア ユ ム カ ジ リ ム シ ) 」

にょぽむ「あるよー^^  はい、私の晩飯代♪ ツケはヒロにって言ってるからあとよろしくー^^(逃げるように帰っていく) 」

至郎田正影「合計で336000円になります(ヒロに迫る) 」

ヒロ「………にょぽむてめええええええ!!!! 」

あいさん「うっ、えぐっ……くさくないもん……くさくないもん……ぐすぐす……(ぴえん) 」

ヒロ「つーか33万って何?あいつ一食でどんだけ食ったの?(払う) 」

ヒロ「泣かないであいさん、美味しいよ糠漬け………(ぬか漬けをバクバク食べる) 」

ヤニキプスの夜「(タバコの煙で世界を覆う) 」

ヒロ「にょぽむうううううう!!!!(謎の爆発) 」

アスラン・ザラ「ちゃちゃまる宅を粘土で作ったぞ!馬鹿野郎!(立ち上がったジャスティスの下敷きになったちゃちゃまる宅を粘土で作る) 」

ペニーワイズ「全然違うじゃねーかwww(紅き正常なるちゃちゃまる宅を見てゲラゲラ笑う) 」

アスラン「これで一緒だ!馬鹿野郎!(ちゃちゃまる宅にジャスティスを着地させて破壊) 」

ペニーワイズ「やるな!ならばこっちは血のバレンタインだ!(爆破したプラントとミサイルを粘土でつくる) 」

盟主王ニコリン「俺以外Nジャマーキャンセラー使うな(ジャスティスもろともちゃちゃまる宅にピースメーカー隊による集中攻撃) 」

ペニーワイズ「半年くらい遅れの血のバレンタインだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!(ちゃちゃまる宅とアスランもろとも吹っ飛ぶ) 」

アスラン・ザラ「またあの悲劇を繰り返すのか!ブルーコスモスマブラぁぁぁぁぁ!!!(ジャスティスの核も相まって吹っ飛ばされる) 」

ヒロ「もんじゃ宮下が無事で良かった………(ぉ 」

ヒードラン「カサカサ(台所に現れる黒い影) 」

ヒロき健人「大体なぁ…パイセンがバカだからあんなのが現れたんだよ!(黒い影を見て唐突な責任転嫁) 」

渋谷かのん(やさぐれフォルム)「汚物は消毒だああああああああああああああああああーーーーーー!!!!!!(台所に現れる黒い影に殺虫スプレーをこれでもかと噴射) 」

かりんパイセン「なによぉ…わたしが片付けられない女って言いたいわけぇ…?(※ゴミ屋敷みたいな自室から顔を出す) 」

ヒロき健人「フォーウ……フォーウ……フェーー、ホァァァァァァァッッ!!!!!!(ゴミ屋敷みたいなかりんパイセンの自室を見て奇声を上げ、部屋にあるものを窓から投げ捨てていく) 」



― 白玉楼 ―




メディ「――― ……準備はよろしいみたいですね。その前にお見せしたいものがございます。…こちらが、「魂魄妖夢」様という方になります。(一同に、幽々子と妖夢の二人の仲睦まじい様子を写した写真を見せる) 」

前田慶次「……(この娘さんが、妖夢ちゃんっていうのか… それにしても…幽々子さん、なんて幸せそうな顔をしているんだろう……)(写真に写る二人組の少女を、どこか羨むように見つめていた) 」

ホムラ「異変の解明追及と同時進行で、この娘の行方を探すのが目的ですね… わかりました!(妖夢の容姿を確認しばっちり覚える) 」

メディ「では、各自探索活動に入りましょう。わたくしは主様とホムラ様に同行いたします。 」

前田慶次「んじゃっ、俺は幽々子さんとこへ顔を出しに行くか~!(機嫌よく軽快なステップで先に向かっていった) 」

天王寺璃奈「えっと…じゃあ、私は、ヒロさんと。何かあったら連絡よろしくね、メディ。(ヒロと一緒にその場を離れていく) 」

マーニャ「ふ~ん……これがねぇ。(写真を見て) …それじゃ、こっちはこっちで適当にやらせてもらうわ。行くわよミネア。 」

あなた「……(先に出発した面々へ軽く手を振る) 」

ホムラ「……?あれ…?そういえば、先程お面屋さんから買ったお面が見当たらないのですが…?(辺りをきょろきょろ見渡す) 」

メディ「購入したお面は璃奈様とヒロ様にお渡ししました。あのお面の機能は、普通の人間であるお二人方に使っていただくのが都合がよいと判断しましたので。こちらの方は、万が一の際はわたくしがなんとか対応いたします。……さて、我々はみなさんとは反対側から攻めてみましょうか。 」

あなた「……――――?(メディに促されるように歩き出そうとしたその時、ふと振り返った庭園にある物を見つける) 」


「あなた」が見つけたもの、それは道路標識だった。
そう、街中や車道でよく見かける、あの一般的な標識である。
古典的な旅館にある庭園の中に立っているにはあまりにも不自然であるそれは、やや傾いた状態で地面に突き刺さっていたのだ。
まるで誰かの悪戯で設置されたかのように。
そして、その標識は右矢印を指していた。


ザ・ソロー「(丁度その時だった。「あなた」の視線上に浮き出るようにして庭園からヌルリと出てくる)哀しい…哀しい……。(またも似たようなセリフ、しかしその瞳は「あなた」になにかを伝えようとしている)死者が解放を待ち焦がれる。桜が春を貪り食う。だが――(視線を矢印の方向へ)冷たい暗闇の中で、果たして「彼女」がそれを望んでいるのか……。 」

メディ「あれは……?何故、あのようなところに道路標識が…?そもそも、あんな開(ひら)けたところにはさっきまで何もなかったはずですが…(訝しむように目を細める) 」

あなた「……!(突然現れたザ・ソローに動揺する)……???(自分以外に亡霊の姿が見えていないことに気が付き、何とかして心を落ち着かせ平然さを取り戻そうとする)………(亡霊の言葉に耳を傾けながら、「あなた」は標識に向かって歩き出した。そして、その標識に示された矢印に従い、右の方角を見渡す) 」

ホムラ「本当だ…何なのでしょうね、あれは………?(標識に傾げていた時、動揺するそぶりを見せた「あなた」に目を丸くした)……どうかされましたか?(どうやら、「あなた」以外にはザ・ソローの姿は見えていないようだ) 」

ザ・ソロー「この凶行に哀しみが集う……。『もっとも妖しき桜』の下へ、大いなる哀しみが。それこそが、この異変の原因だ。(ふわりふわりと浮きながらも、「あたな」をジッと見据える) 」


標識:徐行 / 左方向 (今度は、二つの標識が交わるように突き刺さっている)


ザ・ソロー「(「あなた」の行く手を導くように、不気味に体を捩じらせながらフワリフワリと浮いている。まるでそれは案内も兼ねているかのよう) 」

ホムラ「……(標識に従って突き進む「あなた」についていく)……この桜…こんなにも咲き乱れていて綺麗だけども…なんだか少しだけ、儚さを感じます…(歩を進めながら掌に取った桜葉を見つめる) 」

メディ「桜は、花は、散り際の儚さにこそ美しさがあるという魅惑があると、人々は言います。私にはその趣がまだ理解は出来ませんが、生命(いのち)の儚さを暗示しているものとすれば、考えさせられるものは確かにありますね。(同様に歩きながら桜並木を見上げる) 」

あなた「……(「もっとも妖しき桜」という言葉に反応しつつ、標識、そして亡霊の案内に導かれるまま歩き続ける) 」

善霊お米驟雨「憑いてく……憑いてく……(あなたの背を押すように憑いてくる。道案内のようだ) 」

エレン・ベーカー「(桜舞う風に紛れて彼女の幻影か、はたまた亡霊か。破損した強化骨格を身にまとい、血濡れながら手をゾンビのように伸ばしヨタヨタと「あなた」に接近するもするりとすりぬける。破損したフルフェイスからは虚ろな瞳が覗いている。当然これは「あなた」にしか見えない。するりとすり抜けると、それは桜の花びらとなって一瞬の内に消える)」) 」


標識:直進 / 歩行者専用 / 車両進入禁止 / 動物が飛び出すおそれあり / 右背向屈曲あり (次第に標識の数も増え、道行く先に乱雑に突き刺さっている)


悪しき霊ちゃちゃまる「ぴえ……ぴえ……(ただの悪霊です。餌を与えないでください) 」

ネガティブホロウ「 スイー (一行にネガティブホロウが飛び出してきた!当たるとネガティブになるぞ!) 」

あなた「 ! (ウマ娘の亡霊に、「あなた」はついついうまぴょいしそうになった!▽) ……!!? (そんな悠長なことを思っていたのも束の間、忘れもしない忍者…の亡霊を目に驚愕を覚えるが、それが亡霊だと知るとできるだけホムラたちに悟られないよう、なんとか冷静さを保つ。されど、すり抜けた忍者の方へ振り返った「あなた」の瞳は、当時の惨劇を思い返したかのように…寂寥感や、彼女を救えなかった罪悪感が、そうした様々な感情が渦巻くのだった) 」

オルガ・イツカ「俺はもう止まるからよぉ……歩くんじゃねえぞ……あとミカはどこにもいねえからよぉ…(ネガティブホロウの被害者なのか、鬱状態でくたばっている) 」

ベジータ「もうダメだぁ…おしまいだぁ……orz(ネガティブホロウの被害者その2) 」


標識:転回(Uターン)禁止 / 最高速度50 / 一方通行 / 駐停車禁止 / その他の危険あり


ホムラ「……そうなんですね… いえ、私はただ……なんとなくですけども……この桜が、まるで誰かが哭いているようにも思えて……そういう儚さに、少しだけ…心がきゅうと締め付けられるような感じがします…(掌の桜葉が、夜風に吹き付けられ満月へと飛んでいくのを見届ける) 」


標識:一時停止「止まれ」 (ある程度進むと標識の数も次第に少なくなり、やがて最後の一本が彼らの進行を止めた)


ザ・ソロー「やるな(ここまでついてくる「あなた」たちに軽い賛辞を。霊媒兵士でもあった彼の能力で、死者たちが集っているようだ。まるで「あなた」の何かを試すかのように) 」


最後の標識が立つその先にそびえ付ものがあった。
この白玉楼で唯一の存在感を放つあの巨大な枯れ木。
樹には、花が一つも咲いていない。そして、咲く兆しも感じられなかった。


そしてもう一つ気づいたことがある。
それは、その巨大樹には決して踏み込めなかったこと。
人知を超えた存在が生み出したとされる見えざる結界が貼られていたのだ。


あなた「――――!!(この地に踏み込んだ時に真っ先に目を奪われたあの巨大な枯れ木。それを近くで拝み圧倒される。)……!?(もっと近くへ寄っていきたいと足を延ばそうとするが、その足の爪先が見えない壁のようなものにぶつかり、思わず退いてしまう)………(一時停止の標識が示すように、ただその場で巨大樹を見上げるのだった) 」

ザ・ソロー「(この場に辿り着いたとき、身体の捩りを止めて、ゆっくりと木の根元を振り返る)…………スッ(そしてその場所を指差した) 」

ホムラ「……!あれって…(歩みを止め、離れた前方にそびえ立つ巨大な枯れ木に思わず目を奪われる)……とても立派な樹木ですね…でも、あれだけ花を咲かせていないみたいですが…? 」

あなた「……(亡霊が指差す先にある巨大樹…彼が先程発した「もっとも妖しき桜」がソレだと気づき、納得するように目を細める) 」

メディ「ピロリ、ピロリ…♪(眼前に立つ巨大樹を解析する)……詳細な解析は不能ですが、どうやらあの樹木を囲むように結界(シールド)が展開されているようです。もしかすると何やら特別な神通力のようなものが、あの樹にあるのかもしれません。気になりますが…どうやらここから先は進めそうにありませんね… 」


―――… ジ …… ジ、ジジジ……ジィィ……(一同が指を咥えるように枯れ木を見つめていたその時、彼らの視界前方の空間に、黒い一線が緩やかな軌道で描かれ始める。そして…)


――― グ  パ  ァ  ッ  !  !  !  (一線は左右へ勢いよく開かれる。そこにあるは深淵の如き闇。やがて闇に赤い光―― 幾つもの眼(まなこ)――が露わとなっていく)


ホムラ「……!?あのっ……なんでしょうか、あれ……!(突然空間に現れた裂け目を指す) ……ッ…!!?(開かれた闇とそこに渦巻くいつもの眼に悪寒が走り、咄嗟に聖杯の剣を身構える) 」






深淵 → 影の怪物「―――― グ…… ズ ヌ ル ……ッ…!(その深淵より、大きな黒い影が這いずるように現れる。影の姿形は怪物を模し、両目と思わしき赤き眼光が不気味に輝いていた)」

メディ「―――!!危険です、下がってくださいッ!!(空間に描かれた裂け目、そこから這い寄る大きな影の化け物を見据え咄嗟に戦闘態勢に入る) 」

影の怪物「 ズ ル リ … ポ タ … ポ タ … … (泥沼のような不気味な黒い粘液を体から滴らせる怪物。その相貌は六本の足を持ち、長く伸びた胴体から歪な形をした黒翼を生やしていた)――― ギ ゴ ガ ゴ ー ゴ ー ッ ! ! !(怨嗟のような咆哮。怪物は両翼を一度羽搏かせると、大気中を優雅に舞う桜を吹き飛ばしながら勢いよく夜空へと舞い上がった) 」

あなた / ホムラ『……!(「あなた」はホムラの傍へ移動し、彼女から剣を受け取って聖杯の力をリンクさせる)…ひょっとして…あの不思議な樹木を守る番人…なのでしょうか…?(空へ舞い上がった怪物を見据えながら)』




影の怪物「   ブ  ワ  ァ  ッ   !  !  (空中で折り返し「あなた」たちを静かに鳥瞰した怪物はそのまま彼らに向かって急降下していく) 」

メディ「 \ オーソライズバスター ! / (可変銃斧武器「オーソライズバスター」を構え出し…) \ ガンライズ ! / (武器を折り畳みガンモードへ変形させる) ガ シ ョ ン ッ ! \ Progrise key confirmed. Ready for buster. / (プログライズキーを武器へ装填しエネルギーチャージ) ッ……!! \ バスターダスト ! / (こちらへ急降下する怪物へ向けて強力なエネルギー弾を発射し撃ち落とそうと試みる) 」

ザ・ソロー「……(戦闘をよそに、じっと枯木の根元を見ている。霊媒の力を通して、なんらかの意志を感じているのか、それとも……) 」

あなた / ホムラ『……!! / えいっ…!!(「あなた」は剣を振るい、そしてホムラは掌を突きつけ、それぞれから火炎弾を放って同様に迎撃しようとする)』

影の怪物「(彼らが放つ攻撃がその巨体に直撃しようとした…次の瞬間―――)――――  フ  ォ  ン  ッ  (怪物の姿が、一瞬にして消え去る) 」

メディ「なッ―――!(瞬間移動の如く消えた怪物に狼狽する)あんな巨体をしながら、一瞬で……!? ピロリ、ピロリ…(敵の座標位置を解析しようと試みるが…)……特定不能…!ただの高速移動ではない……っ…? 」

影の怪物「――――   フ   ッ    (刹那―――出現の余波すら感じさせない、宛ら亡霊の如き気配の無さで瞬時に「あなた」たちの背後に移動)    グ   パ   ァ   ッ     (両腕の様に目一杯に伸ばした黒い翼で彼らを包み込み、成す術も与えないまま深淵の中へと引きずり込んだ) 」

あなた&ホムラ&メディ『――― !!? ―――(怪物の影を察して振り返った時にはすでに遅く、三人の姿は深淵の中へと完全に消えてしまった―――)』


フ ワ ァ … ――― ! (彼らが立っていた場所に吹き付けられた桜が次々と静かに舞い落ちていくのだった…)


ザ・ソロー「……あぁ、落ちるか。だがそれもいい。深淵に落ちてこそ……見えるものもあるだろう(消えた3人に少しばかり視線を向け、そして自身もそこから霧のように消える) 」



― 白玉楼・厨房 ―




西行寺幽々子「……もくもく……ハッ!し、しまったわ…私としたことがまた…っ…💦(その頃、幽々子は厨房で調理に励んでいた。が、いつものように味見に夢中になり過ぎていたのか、咀嚼と共に零れる恍惚な笑みから我に返り、首を強く左右へ振るのだった) 」

前田慶次「よっ!幽々子さん!(厨房にひょこっとと顔を出し、片手を上げながら快活な笑みで挨拶しつつ彼女のもとへ歩み寄っていく)こんな夜遅くに頑張ってんねー!もしかして…朝餉の下拵えかい? 」

西行寺幽々子「あら~、慶次さんではありませんの~!はい、そうなんですよ~♪みなさん、あんなに美味しそうに夕餉を召し上がってくれたものだから…明日の朝餉はいつもより盛大に振舞おうと思いまして~。でも…あはは…ひとりでやるとついつい味見で疎かになっちゃって…これじゃあとても朝までには間に合いませんわね…(困ったわねぇと頬に手を当てながらもかまぼこを摘まんでいる) 」

前田慶次「はははっ、一人で全員分作ろうとすると苦労するねぇ!…よっしゃ!ここはこの俺に任せな!足手まといになるかもしれないが、幽々子さんの為なら力仕事でもなんでも引き受けるよ!(ドン、と胸を叩きながら) 」

西行寺幽々子「まあ♪本当なの~?それはとっても助かるわね~♪…それじゃあ、お言葉に甘えて… 慶次さんには、棚から大量の御膳を出して用意して頂こうかしら~!それから、冷凍庫から…重いけど冷凍マグロを取り出してきてもらって…あと、あと…っ…💦 」

前田慶次「うんうんっ、ぜんぶ任せなって!…っしゃー!男慶次、美女の為に意地を見せますかー!(惚れた女性の傍にいるだけで、風来坊の男の表情は次第に柔らかくなっていくのだった―――) 」






― やぶれたせかい ―




謎の怪物に襲われた「あなた」たち。
目が覚めると、そこには桜舞い散る白玉楼の面影もない…
否、もはや彼らが住んでいた世界でもない、まったく別ものの異空間であった―――


あなた「―――――…… …… ………?(意識を取り戻し、背中に感じる大地の冷たさに目が覚める。上半身を起こし周囲を見渡し始めた) 」


昼に見られる雲と、夜の二つが混ざり合ったような黒く渦巻く歪んだ風景に、浮遊する幾つもの足場…
そして、それらの物質に働く重力が反転しているのか、180度傾いているものが多く見受けられる。
砕けた大地から流れる滝が空に向かって落ちているのも、横たわる大地から生えた植物の茎が曲がることなく直立しているのも…
時空が捻じれた世界だからこそ在り得ることだったのだ。


メディ「……―――!(閉じていた目を開き、そこに広がる異空間に驚嘆する)……なんでしょう… この世界…すべてのものが、反転している……!?(周囲に浮かぶ物体を一つ一つ捉え、そこに重力も物理的法則も介在していないことに驚きを隠せないでいた) 」

ホムラ「……なんだか…ものすごく変ですね……ストレンジです…(目覚めた後、ほえ~と開いた口を浮かべたまま異質な風景を傍観する)……ここは、私たちの知る世界…なのでしょうか……? 」

メディ「いえ、私たちの知っている世界とは何もかもが異を成しています… 空間座標も安定していないように見受けられますし… こんな常識を逸脱した世界が存在していたなんて…初めて知りました…っ…… 」


グ ゥ オ ン ッ ――――(風も音もない世界に、何かが走り去ったような突風と騒音が空間に反響した)


影の怪物「  ブ  ワ  ァ  ッ  (その音の主こそ、彼らをこの世界へ引きずり込んだ、あの怪物だった)…… ズ ル …… ズ ル、 ズ ル リ ……(得体の知れない怪物の姿が更に歪みを帯びていく。やがてそれは粘土のように、形容し難い姿からくっきりとした輪郭が形成され始め、その表面を覆う黒い泥沼が剥がれ落ちていく…) 」




影の怪物 → ギラティナ「――― ピ シ ャ ー ー ー ー ー ン ッ ! ! ! (黒き影が剥がれ落ちると、そこには骨を彷彿させる竜のような怪物が本性を露わにした。だが、先程のような六本足は消え、代わりにその背には同数の黒い触手が生えていた)…………(怪物は、彼らに襲い掛かるわけでも、敵意を剥きだすような目を向けることもなく、ただただ静かに見つめ続けている)」

あなた「……! ……… (改めて対峙する怪物に身構えようとするが、剥き出しとなった本性に驚くと共に、怪物の目に敵意の無さを察して構えを解いた) 」


――― あら、物分かりが早くて助かるわ。(突如、優艶な声音が何処からともなく「あなた」たちへと向けられる。その声の主は影の怪物…の頭部から聞こえた)


×××「―――ふふっ……♪(怪物の頭部に、紫色のドレスを身に纏った麗しい金髪の女性が優雅に腰を据えていた。赤いリボンをあしらった日傘を携え、まるで品定めする様な目つきで「あなた」たちを俯瞰する) フ ワ リ … (ギラティナの頭部から滑り降りると、開かれた傘を利用して気球の様に緩やかな速度で落下し、華麗に大地へと着地する) 」

ホムラ「……!(その声に、最初は怪物のものだと誤解した。だが、更に頭上へと視線を伸ばし、それが人の形をした者によるものだと知り、また一つ新たな疑問が過る。「いつからそこに人がいたのか」と…) 」




××× → 八雲紫「……はじめまして。私は『 八雲紫 』よ。そしてこの子…あなたたちをこの世界へと誘ったのが、反物質を司るポケモン…名を『 ギラティナ 』。まあ、私の可愛いお友達みたいなものね。(蠱惑的な笑みをひとつ浮かべながら淡々と自己紹介する女性。この異質な空間の中で沈着な佇まいをしているところを見れば、この女性もまた怪物同様に、得体の知れないものだと誰もが思うだろう)」

メディ「……ひょっとして、あの妙な標識で誘導したのも…そこの怪物を利用して我々をこの世界へ誘ったのも…すべて、貴女の仕業なのですか…? 」

八雲紫「ピンポーン♪せーいかいっ♪(メディの問いにあどけなさの残る声音で応える)……でも身構えないで。私は真実を教えに来ただけ。五里霧中に真相を追い求めようとするあなたたちを見て、なんだかほっとけなくてねぇ… 」

八雲紫「まあ、とりあえず……せっかく未知の世界へ来たんですもの。観光がてら散歩でもしましょう。あなたたちが知りたがっていることについておしゃべりしながら、ね―――(「ついてきて」と言わんばりに踵を返して歩き始める) 」

あなた「……(ホムラとメディの二人と顔を見合わせながら、困惑しつつもとりあえずゆかりの後へ続くように歩き始める) 」

八雲紫「……遥か昔、創造神によって時間と空間の二つの概念が生まれたことで世界が誕生した。(不安定な足場を歩行しながら、まるで子どもに本を読み聞かせるように語り始める)でも、光生まれ出ずるものには必ず影があるように、世界の誕生と同時に、その影となる反物質の世界が生まれた。(川のように真横に流れる滝に沿って、その水音を聞きながら歩き進める) 」

はらぺこあおむし「(滝に流されながらハロウィンのアルバイトをしている) 」

八雲紫「…それがここ… 誰が呼んだか―――『破れた世界』。重力や物体同士の距離感が無限に歪む、現実世界の常識が一切通用しない掟"破り"の世界よ。 」

メディ「…現実世界の法則が破れた世界…ということですか…。 …"破れ"というのは、CP対称性の破れという概念からきているものでしょうか?(あらぬ方向へ流れていく滝を他所目に) 」

ホムラ「し、しーぴーたいしょーせい……?(聞き慣れない単語に困惑の色を浮かべる) 」

メディ「CP対称性とは、電子であるマイナスと陽電子であるプラスのように、粒子は電荷の極性のみが異なる反粒子と呼ばれるものと"対に存在する"という考えです。例えば、ある数値が加算と減算を繰り返された結果、あるいは加算も減算もされなかった結果、ゼロになることを意味するプラマイゼロと同義で…電子と陽電子が衝突し合えば消滅し、そこには何も残りません。 」

メディ「表裏一体である物質と反物質は、衝突し合えば消滅するはずが、実は僅かに差異があり…そのズレを"破れ"と言います。対と考えられていたものにズレが存在するということは、衝突による消滅が起こらない…所謂、歪(ひずみ)なのです。 」

八雲紫「そう…世界が生まれた時、一緒に生じた「世界という物質」の反物質、所謂「反転世界」。その反転世界がこの世界諸共存在するのは、反転世界がこの世界に対しズレが存在する「ズレた世界」なのよ。(壊れかけた橋の様に浮遊する幾つもの小さな足場を、スキップするような軽い足取りで渡っていく) 」

ホムラ「……えっ…とぉ……なんだか難しい話で頭がこんがらがってしまいそうですが…つまり、ここは私たちが住む現実世界の裏側であり、「反転世界」とも、「破れた世界」とも言う場所なのですね…? …わっ……!(紫に続くように、恐る恐るその足場を渉っていく) 」

八雲紫「そういうことね。(ホムラに)…この「破れた世界」の時間と空間が安定しないのは、現実世界で世界システムの骨組みを担った時間と空間の存在が、この「破れた世界」ではしっかりと築かれなかったからなのよ。 …あなたたちは、遺伝子について知っているかしら? 」

メディ「はい。遺伝子というのは人間をはじめ、あらゆる生物の設計図といえるものです。その本体であるDNAは正反対の性質を持つ2本の鎖が絡み合っております。設計図の鎖は片方が壊れたとしても、もう片方を模倣し、元の姿に戻すことができる…それが遺伝子というものです。 」

八雲紫「…そうよ。時間も流れず、空間も安定しない、この影の子(ギラティナ)が住む摩訶不思議な世界と、あなたたちが住む世界…二つの世界は遺伝子の螺旋構造の様にお互いの世界が消滅しないよう補完・修復し合っているの。(何のためらいもなく崖から飛び降りた…と思えば、90度に曲がった壁―― 正確には重力の働かない別の足場 ――にしっかりと足を付けながら歩を進める) 」

メディ「なるほど… 史実では、世界の誕生は超新星(ビッグバン)による宇宙の誕生に起因するものとされていますが、世界が生じた際に同時に生まれた反物質との差に僅かれでも"破れ"がなければ、現実世界も反転世界もCP対称性に則って消滅してしまう…この「破れた世界」がなければ、私たちの世界もまた存在しなかったということになりますね…なんと興味深いことでしょうか…(紫の姿を確認しつつ、躊躇いを見せながらも崖から飛び降りるように足を伸ばし、下へ落ちる様に歩いていく) 」

ギラティナ「 グ ゥ ン … ッ … (下へ下へと歩き進める「あなた」たちの傍らで、怪物は闇色の空を泳ぐように飛んでいた) 」

ホムラ「影の子…あの怪物のことでしょうか…?(壁のような地面を下りながら、頭上のギラティナを仰ぐ) 」

八雲紫「そう。 …あの影の子はかつて創造神に反骨し、虚無だけが渦巻くこの反転世界に幽閉されてしまった。 後に誰かが「破れた世界」と呼ぶようになったこの世界はあの影の子が築きだした…だから現実世界と反転世界でその姿形が変わるの。あの子は君たちの祖でもあるのよ?怖がらないであげてね。(くすりと妖艶に微笑む) 」

八雲紫「……そして、「生の世界」の「対象」…所謂「この世界の裏側」といった観点から、「 死 」という概念に容易に結びつけることができるわ。(突き当りの地面へ向かって更に足を伸ばすと、今度は通常通りの地面へと着地する)…そう、「破れた世界」は冥界と同一視できるものなの。

メディ「物質・反物質の対称性の破れという科学的根拠と、異世界とも言える冥界という宗教的思想が、結果的に結びついているのですね。 」

ホムラ「……つまりここは…命輝くものと命失ったもの、二つの世界が交わる場所…ということなのですね…(歩を進める中、何もかもが異質な破れた世界を改めて見渡し始める) 」

八雲紫「ええ。 あなたたちがいた白玉楼もまた、冥界に近しい場所と呼べるように…この世界も現世とは隔離されていると言っても差し支えないのかもしれないわね。 」

ホムラ「…そういうこと…なのですね… この世界についてはなんとなくですがわかりました。…でも、どうして貴女は、私たちをこんなところへ…? 」

八雲紫「…この反骨とした世界は未完成であり、故に不安定。反転世界は現実世界の映し鏡のようなもの…だから時に、その像が僅かながらも反映される事象が発生する。現実世界では視えなかったものが、ここでは目にすることができる。有り得たであろう可能性の未来…誰にも語られることのなかった過去…とかね。(天井へ向かってぴょんと跳び出すと、その空中で体が上下逆さとなって天井に足を付けた) 」

あなた「……!?(天井へと登り歩き始めた紫に驚きながらも、慌てて後を追うように飛び出し、逆さまになったまま後を追いかける) 」

八雲紫「…誰もが知るあの「はじまりの朝」の日、何の因果かこの世界へ落ちた「ある一人の少女」がいたわ。彼女は元の世界へ還るために当てもなく彷徨い…その中で、出口を見つけた。けれど…それは"入口"だった。どこの?……そう、彼女が帰りたかった現実世界――― の裏側だった。

八雲紫「少女には大切な人がいた。長年その者に仕えていた彼女は従者だった。主従であり、時に師弟であり、またある時は番(つがい)のように…長い時の中を二人は共にした。だからこそ、彼女たち愛したあの桜が舞う世界を忘れることはなかった… けれど何かが違っていた。 」

あなた「……!!(紫が語る少女に身に覚えがあるのか、その話に耳にした時顔色が変わった) 」

八雲紫「……彼女が還ったのは過去の世界。誰にとっての過去?それは、彼女が愛した主のもの。現実の世界では決して知る由もしなかった…けれど、反転した世界で彼女はそのすべてを知った。そして……二度と元の世界に戻ることはなかった。だって、"彼女自身がそう望んだ"から。(顔を上げたと思えば、その頭上に遭った足場へと跳び出し、再び別の足場へと移動する) 」

八雲紫「……もう気づいたかしら?…そう、私はこうなることを予見していたの。あなたたちにとっては気の遠くなるような遥か彼方の時代―― 私にとってはつい昨日の出来事だけど ――から、ずっとね。あなたたちが白玉楼に踏み込んだ時から、私の朋(とも)である幽々子に出会った時から…いえ、もはやそれよりも前から…かしらね。 」

ホムラ「……!(この話…もしかして……―――)――― いったい何が目的なのですか…?(紫の真意をなんとなくだが悟り、やや困惑したような瞳を突きつける) 」

八雲紫「なにもないわよ?(屈託のない表情で応える) 私は、あなたたちが知りたがっていることを教えに来ただけ。そう、ただそれだけ。……探しているのでしょう?彼女《 魂魄妖夢 》の行方を。聞きたいのでしょう?朋《 西行寺幽々子 》が本当は何を想っているのかを。

八雲紫「だから私は、あなたたちをこの世界へ引きずり込んだの。そして今のあなたたちにとっては何の役にも立たない知識…この反転世界の意味だけを教えた。分かっているわよ、あなたたちが知りたがっているのはそんなことじゃないくらいわね。真相はいつだって、闇の向こうに隠れているものよ。」

八雲紫「この異変を解決する…けれどそれは、私の役目じゃない。だってこれは「あなた」たちの冒険なのだから。}」

メディ「……なるほど、幽々子様のお知り合いでしたか。通りで… しかし紫様、あなたは一体何者なのですか…?なぜ、我々にそのようなことを… 」

八雲紫「――― さあ、楽しいお喋りはここまで。(気が付くと、一行は開けた大地へ到着した。その奥には、何処かの世界へと繋がっている空間穴が広がっていた)……私の案内は終わり。ここから先はあなたたちの番よ。無事に彼女を連れて帰り、現実世界に本当の「春」を取り戻して大団円になるか、あるいはそれに失敗して永遠にこの冥府を彷徨い続けるか……すべてはあなたたち次第ね。(あなたたちにウィンクを飛ばす) 」

あなた「…… …… ……(ここまでの道のりで紫に語りを聞き、「あなた」は決意を固めるように、ただ強かに頷いた。そして、ホムラとメディを連れて、反転世界から何処かの世界へと飛び出していった) 」

八雲紫「……(破れた世界を抜け出していった三人を静かに見送り、肩にかけていた傘をくるりと回す)……私は、彼女たちを救えなかった。その歴史は、たとえやり直されても結果が変わることはなかった。どう足掻いても絶望。…けれど…「あなた」たちなら、きっと…――― 」



― 白玉楼 ―




天王寺璃奈「うーん……(書庫と思わしき場所で古い書物をヒロと漁っていた。頭部には、お面屋からレンタル石コロのお面がつけられている)……どれも古くて、難しい漢字ばかりで読めない……手がかり、掴めなさそう…〖 ×▵× 〗 」

ヒロ「んー…そうだなぁ……(本と睨めっこ)昔の本から情報を得られると思ったが…なかなか難しいな… …どこかに、こう言うのに詳しい人がいれば…」

天王寺璃奈「うん……?あれ、そういえばさ……あの娘、ベールちゃん、何処に行っちゃったんだろう?そもそもさ、どうしてこんなところにいたんだろう…(埃っぽい部屋でケホケホと咳き込みながら) 」

ヒロ「………そういや、そうだな(スッと璃奈にマスクを差し出し)あそこの学校で別れた時また会えるかもしれないと言ってたが、まさかこうもすぐに会えるとは思ってなかったな。(自身もマスクをつける)…俺、か…?(小声で) 」

ベール「 呼んだ? (ヒロの隣にべったりくっついて"いた") 」

天王寺璃奈「…大丈夫。いつもの璃奈ちゃんボードに付け替えたら空気清浄機の機能ついてるから。(ぇ(マスクの受け取りを拒否)あ、ベールちゃん。(無表情だが、内心は神出鬼没なベールにめっちゃビビっている) 」

ヒロ「…そうか。璃奈ちゃんボード便利すぎだな…(マスクをしまう)………おわっ!?い、い、いつのまに!?(ベールを見て) 」

ベール「やーねー、そんなにベールちゃんに会いたかったわけ~?(小悪魔な笑みを浮かべながらヒロの横腹を人差し指でウリウリと弄る)……あんまり捗っていないみたいだねー。まああたしゃ初めから手掛かりは掴んでいましたけど?(さも勝ち誇ったように鼻を高く突き上げる) 」

天王寺璃奈「うん…そうなの… ……?ベールちゃん、何か知ってそう。…ひょっとして、ベールちゃんがここに来た理由って… 」

ヒロ「いや、そんなわけじゃ、ないけど…単にどうしてんだろうなって思っただけよ(照れ隠しかのように目を逸らしながら)えっ、マジで!? 」

ベール「ヒロの字はわかりやすいね~、弄りがいがあるわ~。(ヒロの脇腹をイジイジ)マジマジ、大マジ。ていうか、君たちさっきのお面屋から面白そうなん貰ったでしょ?……ちょっと付き合ってくんない? 」



― 白玉楼・厨房 ―


前田慶次「……ふぅ…ざっとこんなもんかな…!(大量のお膳の中に敷き詰められた色とりどりの輝かしい料理を前に一つく) 」

西行寺幽々子「まあ~♪こんな短時間でここまで仕上がるなんて♪慶次さんのお陰ね~、本当に助かったわあ♪(心底嬉しそうに口を開けてぱんっと両手を合わせる) 」

前田慶次「へへっ…なーに、俺はまだまだやれるぜ幽々子さん!…おっ?あそこのお膳の盛り付け…なんか偏ってるな…?(少し離れた箇所に置かれたお膳に向かう) 」

死霊の騎士「 ス ゥ … (そんな中、一匹の亡霊が幽々子の傍に現れる)………(亡霊は幽々子の耳もとへ何かを告げ始める) 」

西行寺幽々子「――――(傍らに出現した亡霊の話に耳を傾ける中、それまで柔らかかった彼女の顔が一瞬、氷のような冷たさに変わった) …… …… …… (慶次がこちらへ振りむく前に亡霊を他所へ退かし、彼の背に冷ややかな瞳を向けたかと思えば、再び柔和な一面へと戻る) 」

西行寺幽々子「………慶次さん、お疲れでしょう~?少しお茶にしましょうか…♪ 」

前田慶次「……おっ?♪(お膳を弄るのに夢中になっていたため幽々子と亡霊のやり取りには全く気づいておらず、呑気にはにかんだ笑みを浮かべる) 」






西行寺幽々子「……おまたせ~。(食事処のお座席に居座る慶次へ、温かいお茶と茶菓子を乗せたお盆を両手に現れる)いやぁ~、慶次さんには助けてもらってばかりで…ごめんなさいねえ。(頬に片手を一度添えると、「はい」と彼の前にほうじ茶と、茶菓子の饅頭をのっけた皿を差し出す) 」

前田慶次「気にしないでくれよ!俺が好きでやってることだからさ。(差し出された煌びやかな饅頭に思わず「おっ♪」と目を輝かせる)…ほんじゃ、ありがたくいただくよ!(その饅頭をぱくりと口へ放り込んだと、温かいほうじ茶を喉へと流し込んだ) 」

西行寺幽々子「…… …… …… 」

前田慶次「……くぅ~…っ…!美人に淹れてもらうお茶も格別だなぁ~!それに、この饅頭もなかなかいけるな。なんか、こう…酒に……酔っちまいそうな……すごく、気持ちのいい……味…だ………――― ド ン ッ (言の葉を紡ぐ度にかすれていく視界。まるで激しい睡魔に襲われたような感覚に襲われ、青年は事切れたように机に突っ伏してしまった) 」

西行寺幽々子「……お気に召したようで嬉しいわ。黄泉の味は格別なのよ~。うふふ、うふふっ……―――



― 白玉楼・巨大樹へと続く道 ―


ベール「トッ、トッ……(灯篭の明かりが照らす石畳の一本道を歩いていた)……それ、着けてみ?(ある程度してから歩みを止めると、璃奈に対し、お面屋から借りた虫眼鏡を付けるように促す) 」

天王寺璃奈「……?う、うん…(言われるがままに、マコトのメガネと呼ばれる紫色の虫眼鏡をかけてみる) 」




眼鏡をかけた璃奈の目に、信じられない光景が映し出される。
一本道の先にある巨大な枯れ木…通常はただの枯れた樹木でしかなかったが、
まるで魂を彷彿させるような淡い光のような物体が群れを成し、
四方八方から流れるそれは樹に吸い寄せられていたのだった。


天王寺璃奈「……!? ……なに、あれ…?…なにか、よくわかんないのが…あの大きな樹に向かっていってる……?…ベールちゃんにも、あれが視えているの…?(虫眼鏡を外し、ヒロにも見てもらうために彼に渡した) 」

ヒロ「…………?璃奈ちゃん、一体何が?(璃奈から渡された眼鏡をかける)……… 」




ベール「……まーね。(やや素っ気なく応え、遠くにそびえ立つ樹木を睨みつける)あれは魔力…や、エーテルだよ。それもありったけの量。それが全部、あの樹に吸い寄せられている。それに…あの樹を中心に結界が貼られているのも見えるでしょ?…怪しくないわけないよねって。そっ、あれこそが今起きている異変の原因。そして……―――(語り始めていたその時、上空に何かの気配を感じたのか、人差し指で帽子を唾をくいっと上げて仰ぎ見る) 」





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西行寺幽々子「―――――(ベールの視線の先、その上空に華胥の霊姫がふわりと浮かんでいた。少女は泰然とそこに滞空し、バサリと音を立てて開いた黒染めの扇子を口元に当てて目を細める。夜風に舞う桜の中で、彼女は地上にいた者たちへ冷ややかな目線を送りながら俯瞰する) 」

天王寺璃奈「……!あれ…幽々子、さん……?(ベールの視線に促されて上空を見上げると、そこにいた幽々子に目を見張った) 」

佐々木小次郎(Fate)「————————"桜の根にはげに美しき屍が眠っている"(草鞋が土を踏みしめる音。白玉楼で開講した人物が、巨大な枯れ木の方向からヒロ達へ向かって歩を進めてくる)血の味を覚えながら花を愛でる酔狂人であるという自覚はあるが、いや全くそれでもいけ好かぬ面妖な花よな。「妖忌殿」はこれが満開になった光景を知るとのとだったが……さて(背越しに幽々子を一瞥し口橋を上げる)————春はまだ咲かぬのかな、女狐よ




西行寺幽々子「……まさか、私の目論見に感づいた子たちがいたなんてね。それがよりもよってあなたたちだったなんて……ふふっ、驚いちゃったわ~♪(扇子の内側で妖艶に微笑む。だが、瞳は笑っていない。まさしく死者の如き生気のない瞳で、生者たちを冷淡に見下ろしている) 」




ベール「…君たちと別れた後、空を飛んでたら妙なもんが視えちゃったのよね。誰の目にも届くことはなかった雲の上…その空に開かれた大穴…この大国一帯に流れるエーテルが本来の軌道を外れて、そこへ吸い寄せられるように飛んでいくのが分かった。…で、追いかけた先が「ここ」だったってわけ。 」

ベール「世間は夏真っ盛りだってのに、どうしてこの国だけは今も尚吹雪で覆われているのか?そして何故ここだけ春の兆しが維持されたままなのか…?答えは明快だ……―――― テメーなんだろ?この異変の『元凶』は。(幽々子を睨みつける。死者の彼女に対し、生命を宿す熱い眼(まなこ)で) 」

ヒロ「…………な、なんだこれは…!変な光が、木を…!(璃奈と同じ光景を見たのか、目を見開きながら眼鏡を取る)璃奈ちゃん…これって…!(璃奈に)………幽々子ちゃん、君が…! 」




マーニャ「―――――どうやら、こっちに来てみて正解だったみたいね。(ヒロ達のところに歩いてくる) 」

西行寺幽々子「……――― 風に靡く富士の煙の空に消えて ゆくへもしらぬ我が思ひか。(少女は詠う。まだ来ぬ「春」に、まるで期待と不安が入り混じったような感情を抱きながら…)……なかなか鋭いのね~、感心しちゃったわ~♪(一同に賛美を送りながら片手を広げ、その背に佇む巨大な枯れ木に注目を促す) 」

西行寺幽々子「……かつて、この地に芽吹く桜を愛した富士見の娘は、この桜の下で眠りについた…。何を想って、何を願って、自ら命を絶ったのか―――『西行妖』が満開になれば、聞くことができるわ。…御覧なさいな、この桜『西行妖』を。まだ花をつけてないでしょう?もっと「 春 」が必要なの。 」

天王寺璃奈「……まさか…この国が吹雪に覆われてしまったのも…ここだけが春のような温かさをしているのも…ぜんぶ、幽々子さんとその樹が……っ… 」

ミネア「…最初にメディさんから口止めをされていた時、少しですが、違和感のようなものを覚えていました。そして…それが他ならぬベール様の望まれた事であったなら、やはり……今一度、すべてを疑ってかかるべきと…。(マーニャとともに現れる) 」

ベール「………くだらねえ…ほんっとくだらねえ。そんな理由で、「春」を奪いやがって。おかげでこっちは持病の寒冷恐怖症が悪化して昼も夜もろくに眠れねーんだよ、この馬鹿野郎!(箒を手に取る) 」

天王寺璃奈「……夕食の時に流れたニュース…あそこに映っていた人たちを見て、思ったの。「春」がなくちゃ、みんな生きていけない。人間も、動物も、植物も…そんな、いろんな環境を壊しちゃう… きっと、今よりももっと多くの被害が出る… お願い、幽々子さん…ベールちゃんの言うことが本当なら、今すぐ、そんなことは止めてほしい… 」

ヒロ「………そのために、いろんな人から春を奪ったと言うのか…!己のエゴのために、環境を犠牲にしてもいいと言うのか! 」

佐々木小次郎(Fate)「よせよせ、言の葉で手を止めるならばそもそもそれを汚すこともなかろう。私は『他にすることもなかったから』剣を振るった身だが、彼女はおそらく『他に仕方がなかったが故』という身の上であろうよ(緊張感のない面持ちで朗らかに笑い、身の丈ほどある長刀は鞘に収めたまま、抜く気配がない)女狐……いや”西行寺殿”。私もヨウキ殿の見た西行妖の開花には興味がある。”召喚した”のが其方であれば喜んで手を貸したかもわからんなぁ 」

マーニャ「はぁ~~~ぁ、呆れた………ねえお幽々様。残念だけど、今のあなたがどんなに花を咲かせたって、「 春 」にはならないのよ?(扇ふたつを両手に、構えながら) 」





西行寺幽々子「………残念。せめて何も知らないまま、笑顔でこの地を去ってほしかったのだけど…仕方ないわね…。ならばあなたたちも眠りなさい、この桜の下で…――― この世界の「春」は、私が貰い受けるわ。(扇子を地上にいる者たちへ突きつけた) 」

亡霊群『 ズ オ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ … … ッ … ! (死を司る姫君の命を受け、冥土より数多の魑魅魍魎たちが這い上がる。亡霊の群れは生ある者たちをあの世へと引きずり込むかのように、次々と襲い掛かる)』




ベール「知るか!!あたしゃ寒いのが嫌いなんだよッ!!(箒を片手で巧みに振り回すとその上へ跨り、低空飛行で亡霊群へと迫る)――― 邪魔だぁぁぁああああーーーーッ!!!(彗星が如く突撃してはその群れを吹き飛ばしていく) 」

天王寺璃奈「…幽々子さん……(前方に広がる亡霊たちに怯え、後方へと退く) 」

ぼうれい剣士「 ブ ォ ン ッ ! (亡霊の剣士がマーニャとミネアにその命を狩り取ろうと迫り、剣を振るった) 」

マミー「ぁ゛ー…ぅ゛ーあ゛…っ……!!(両手を突き出しながらヒロに飛び掛かろうと襲い来る) 」

佐々木小次郎(Fate)「やれやれ、いつの世も高貴なる乙女は風来坊の与太話など耳も貸さぬということか。    キンッ   (背に収めた身の丈ほどの長刀、『物干し竿』に手を添える。ただ"それだけに見える"動作のみで)   ヒュ   オ  ッッッ   ("一閃" 扇状の斬光が前方に駆け抜け亡者共の胴体を両断しにかかる。その一振り、剣聖の域。半人の目に映る事叶わず)————星の守護者[サーヴァント]『セイバー』。主命を全うするとしよう

ミネア「……! 来ます…! …はっ!(タロット数枚を武器として亡霊群に投擲して複数に貼り付け、次の瞬間亡霊群の足元から眩い光の柱を発生させることにより迎撃) 」

亡霊群『 ド ド ド ド ド ド ッ … ――― ザ ッ キ ィ ィ イ イ イ イ ン ッ ! ! (箒星の魔法少女に吹き飛ばされて蹂躙される一方で、侍が振るう一太刀に斬り捨てられた亡者たちが霧散していく)――― ォ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ ッ … ! (だが、底無し沼のように地面に広がる宵闇より、姫君の盾とならんと更に亡霊共が現出する)』

ヒロ「…璃奈ちゃん。心配するな。君のとこへは行かせない!(怯える璃奈を安心させるように襲いかかるマミーに拳で強烈な一撃) 」

ぼうれい剣士「 !? (ミネアが放った光柱に吹き飛ばされてしまう) 」

ベール「テメーの相手は…―――あたしだッ!!!(そのまま上空に佇む幽々子へと特攻していく) 」

前田慶次「 ヒ ュ オ ッ ――――  ガ ァ ン ッ ! ! ! (刹那―――幽々子と彼女に迫るベールの合間へと跳び出し、背に帯びた大太刀を振りかぶり魔法使いの少女を叩き落とした)―――  ト ッ … ! (そのまま自らも石畳の上へと着地し、亡霊群に紛れて彼らと対峙するように身構える。いつのものような飄々とした笑みはそこになく、まるで亡霊に取り憑かれたかのように、その目の光は消失していた)」}



マーニャ「…あらな~に?一緒に踊ってくれるのかしら? あっそ~れ♪(襲い来る魔物達の前で「さそうおどり」を披露。周囲の敵をひきつけて守備力を下げる効果がある) 」

マミー『だぁ゛ー…ッ…!?(拳で殴り飛ばされる)…ぁ゛~…ぁ゛…ッ……!(だが、更に同族の亡霊が複数体現れ、全身の包帯を伸ばしてヒロを拘束しようとする)』

ベール「  ッ゛!!?  (咄嗟に腕を交差し打撃を受け止めるも強い強打に斜め45度に急落下し地面へ叩きつけられる)…ッ~~~~~…!……(あいつに)何しやがった?(前田慶次と対峙しながら幽々子を睨み上げる) 」

佐々木小次郎(Fate)「またまたまたまたまたまたまたまたまたまたまーやつまらぬ物を斬ってしまった(ジョジョのラッシュよろしく亡者を切り捨てていく。しかし無尽蔵に枠亡者を見るなりギャグチックに頭髪が乱れ三白眼でげっそりと目元に隈を作る)—————ほぉ。斯様な武人もここまで『堕ちる』か。あどけない童娘も女を磨いたものよ。罪なものだなぁ幽々子殿?(前田慶次を見るや目の色が変わり)—————西行妖の開花のため願えるというのも一興かと考えたが、やめだやめだ。 『アサシン』の借りは返すぞ魔女(ベール)よ。(ベールの前へ一歩出、前田慶次と対峙する) 」

天王寺璃奈「ヒロさん…(不安そうにヒロの背から戦いを見守る)……!えっ…あれって……慶次さん…?どうして、慶次さんまで……?(味方だと思っていた慶次が敵側についてるを見て狼狽の色をうかがわせる) 」

西行寺幽々子「…黄泉戸喫 (よもつへぐい)。(先程慶次に食べさせた饅頭を摘まんで見せつける)黄泉の国の穢れた食べ物…あの世のものを食べるとこの世に戻れなくなるもの。そう、慶次さんには悪いけれど…ちょっとの間だけ仮死状態にさせてもらったわ。私は“死を操る程度の能力”を持っている…死者を操り、また生者を死者に変えることも容易く、その生殺与奪を牛耳るのよ。(ふっ、とベールと小次郎へ不敵な笑みを浮かべる) 」

ベール「……あなた…そうか、『抑止力』…『訪問者』か―――(「わかったわ」と口の端を緩め、前田慶次を小次郎へと託し、自身は亡霊群を注視する) 」

ミネア「あっ、ベールさん!今、回復を……「ベホマラー」!(ベールおよびヒロ達味方全員に全体回復呪文を唱える) 」

前田慶次「 ス ラ リ … ――― ジ ャ キ ィ ン ッ ! ! (鞘から盛大に大太刀を振り抜き、その刃を突きつける) グ ゥ ン ッ ――― ブ ワ ァ ッ ! ! (獲物を振りかぶったまま跳躍し、桜吹雪を纏う斬撃を頭上より叩き込む) 」

ベール「へっへっへ…若い女に癒されるのは悪い気がしないのぉ^~(ミネアの回復に、両腕に負った打撲の痕が癒える)――― っしゃ!(亡霊群に星型魔弾を放射状に解き放って撃退を試みる) 」

さまようよろい「 ズォ ン ッ ! (剣を振るいマーニャに斬りかかろうとする) 」

佐々木小次郎(Fate)「えぇ^~マジにござるかぁ?(ギャグチックなデフォ顔で幽々子と前田を交互に見首を傾げた)恋路とはついぞわからぬなぁ……。まあそういうことだ若人よ、”峰打ち”は不得手だが貴殿らよりは覚えがある技だ。魔女殿に遅れをとるな(長刀の刃を水平に構え、ヒロ達へアイコンタクトをやり行けと促し) ガ  ッッッ(峰を肩に乗せ、両腕、肩、それを支える腰。刃を盾に全身で振り下ろされる一撃を受け流す)ふん、酔いつぶれても尚技は健在。骨身に染み付いた技か 」

前田慶次「 ガ ッ チ ン ッ ―――グルンッ、グルンッ、グルンッ……!!  ズ ッバ ァ ン ッ ! ! (鞘の穴へ大太刀の柄を差し込み、薙刀に変形。右から左、左から右へと豪快に振り回しながら力を溜め込み、白桃色の斬衝を×状に放った) 」

マーニャ「――――――「つるぎの舞」!(披露していた「さそうおどり」によってかよらずか魔物が向かってきたところで回転しながら舞い踊り、周囲の敵を斬りつけ攻撃する) 」

亡霊群『 ォ ォ ォ ォ ォ ゥ … ッ … ! (星型魔弾に浄化され次々と消滅する亡霊たち。だがマーニャの魔法により防御力が落ちているとはいえ、無尽蔵に湧いてくる兵力差でそれをカバーする)』

ヒロ「…………?(小次郎のサインを見て)…いくか…! 」

さまようよろい「 ザ ギ ィ ン ッ ――― ド シ ャ ァ ッ … ! (マーニャの剣舞に魅せられたかのように、ずたずたに引き裂かれたまま仰向けに倒れ込んだ) 」

ヒロ「……!(無数の包帯を見据える)…そこ!(複数枚の包帯を切り裂いていく) 」

亡霊群 → 全てのやみの王「――― グ ォ ォ オ オ オ オ オ ッ ! ! ! (そんな中、湧きだす亡霊たちが一つに密集。その姿形が歪みを帯び始め、やがて大きな獣の如き魔物へと変貌を遂げた)  グ オ オ オ オ オ ォ ォ ッ ! ! ! (怨嗟の如き咆哮でベールとヒロ、ミネアを吹き飛ばす) 」

佐々木小次郎(Fate)「 ピッッ (豪快な予備動作中に素早く足元の床に切れ込みを入れつつバックステップで後退)ゴンッッッ(X字状の斬撃に対し、ブロック状に切り抜いた床を切っ先でえぐり取り、それを砕かせ砂塵に紛れ紙一重で回避しつつ刀を振り上げ)疾ッッ(続けざまにやや大振りのから竹割りを縦一文字に前田慶次の『武器』へ振り下ろす) 」

ベール「っお……!?(亡霊たちが合体して生まれた大きな魔物に驚く間もなく咆哮に吹き飛ばされかける) …へっ…烏合の衆が固まりやがったか… さて、どうしたもん…かッ!(掌に練り上げた螺旋状の火炎を構え、魔物へと解き放つ) 」

ミネア「―――――!? きゃあっ!(全てのやみの王の咆哮に吹き飛ばされる) 」

前田慶次「 ギ  ィ゛  ン゛  ッ゛  !  !  (嵐のように振り回される大太刀がその斬撃に受け止められ鎮まりかえる) グ…ググッ…… !(持ち前の剛腕で無理矢理に薙刀を持ち上げてその抑止を振り払おうと試みている) 」

全てのやみの王「 ス ゥ ォ ォ ォ オ オ オ オ … ッ … !!(ベールが放った火炎を吸い込み…)――― ボ ア ア ア ア ァ ァ ァ ッ ! ! ! (返す様に灼熱の息吹を彼らに向けて吐き出した) 」

マーニャ「いっちょあがり~♪  ……!?(全てのやみの王に変貌した姿を捉え)ミネアッ!? 」

ベール「うそおおおおおおおおおん!?!?!?!?(返された炎に仰天しながらギャーギャーと慌てふためきながら逃げ惑う)ナンテコッタイ!/(^o^)\ ベールちゃんの魔法がまるで通じねえ!万事休すか!?助けてヒロえも~~~ん!(ヒロを盾にする←) 」

西行寺幽々子「……ふふっ…♪(亡霊たちに翻弄されている一行を愉快そうに見つめた後、少女は一人、西行妖に向かっていくのだった) 」

ミネア「くっ…うぅ……姉さん……私はまだ、平気よ。それより……(吹き飛ばされて壁に叩きつけられたが、再び立ち上がり) 」

全てのやみの王「 グ オ オ オ オ オ ォ ン ッ ! ! ! (鋭い爪を持つ両腕を広げながら再び咆哮。西行妖へと向かう幽々子の後を追わせないと、その使命を全うするかのように彼らの行く手を阻む) 」

佐々木小次郎(Fate)「 トンッッ(潔く力比べを投げ、スライド移動で前田慶次の間合いから離脱。涼しい笑みは消え冷淡に眼前の敵対象を視界に収める)ただの傀儡ではないということか……ふん、やはり恋路はわからぬものよ(前田慶次本人よりかは、彼の手にする獲物を再度注視し舌打ちする)(————硬いな、あと二、三度か……。不殺を貫く以上燕返しは使えんがそれでは勝ちの目も薄い。やはり—————) トッ  (背を向けるように上体を捻り、明る様な大ぶりの『横薙ぎ』の予備動作を見せつけつつ、進んで互いの間合いに飛び込む) 」

ベール「ッ…!待ちやがれ―――!(幽々子の後を追うとするも、それを阻む魔物に尻込みする)…チッ……!こんなところで…―――」




五十嵐一輝「 コ ッ ――― コ ッ ―――(一同が亡霊たちと拮抗している中、一人の青年が灯篭が照らす一本道を辿ってきた) 」

前田慶次「 グ ゥ ォ ン ッ ―――!(薙刀を振り上げ、頭上で大道芸人のように華麗に振り回す。その遠心力に空に舞う桜が吸い寄せられ、斬撃の渦は仄かな桃色を帯び始めていく) グ ゥ ン ッ ――― ズ シ ャ ア ア ア ア ァ ァ ア ア ッ ! ! ! (そして、大地をも裂くほど大きな一撃を叩きこむ) 」

マーニャ「ミネア……ええ。 私の可愛い大事な妹に、よくもやってくれたわね。そっちがそう来るなら…………―――「ドラゴラム」!(紫色の巨竜の姿へと変身し、全てのやみの王と匹敵するほどの大きさで対峙する) 」

天王寺璃奈「……?(自分を横切っていく新たな人物、五十嵐にふと目が奪われる)……あ、あの人…確か…露天風呂を掃除していた…… 」

五十嵐一輝「…なんだか困ってそうだな!そういう奴を見るとなぜかほっとけなくなるのが長男としての性かもしれないな…(はははと笑いながら戦況を静かに俯瞰する)――― ここは兄ちゃんに任せとけ!行くぞ、「バイス」!(そこにはいない誰かの名を呼ぶ) 」

バイス「ウーーーハーーーーーッ!!!(一輝の声に反応し、彼の背中からランプの魔人の様に飛び出してきたのは、黒いボディに白いオールバックの髪ををした一匹の悪魔だった) 俺っちを呼んだか相棒!?ぃよーーーし、それじゃあいってみよう!! 」




五十嵐一輝「 \ リバイスドライバー ! / (リバイスドライバーを腰へ装着する)――― 一気に行くぜ! \ レックス ! / はぁぁぁ……――― ガ シ ョ ン ッ ! (取り出したレックスバイスタンプの天面ボタンを押した後、底へ息を吹きかけ、ドライバーへ押印する) \ カモン ! レ レ レ レックス ! / \ カモン ! レ レ レ レックス ! / 」

バイス「ウワハハハハ!ウッホ~~~~~イ!!(変身態勢に入った一輝の周囲を飛び回る) 」

五十嵐一輝「―――――   変 身   ―――――(バイスタンプをドライバーへ装填する) 」



五十嵐一輝&バイス → 仮面ライダーリバイ&仮面ライダーバイス『 \ バディアップ ! / \ オーイング ショーニング グローリング ゴーイング ! / \ カメンライダー リバイ ! バイス ! リバイス ! ! / (悪魔と契約して誕生した二人のライダー、仮面ライダー「リバイ」と「バイス」へと変身を遂げた)』




佐々木小次郎(Fate)「——————(此処だ————ッ!!) ┣¨ ゴッッ ッ ッ     (大振りに構えた刃は振るわず、前方へ迫り出した柄頭をそのまま押し出し、振り下ろされる薙刀の腹に突き当て軌道を逸らし————) ゾ プ (頭蓋から股まで真っ二つにされるところを、左肩の肉が削げ落とされ骨が露出する程度にダメージを抑え)宝具——————— 」

佐々木小次郎(Fate)「—————『秘剣燕返し一文字』(振り下ろされた大太刀へ、『全く同時且つ、一寸の狂い無く束ねられた三重の斬閃』を、先に攻撃を当てた部位へ正確に畳み掛け『斬撃の過重による武器破壊』を仕掛けにかかる) 」

天王寺璃奈「……!(あれって……仮面ライダー…!?)(見たこともない仮面ライダーリバイとバイスに興奮気味に食いついた) 」

マーニャ(ドラゴラム)「  グ オ オ オ オ オ ォ ォ ッ ! ! ! (全てのやみの王に巨竜の咆哮を放つ) 」

ベール「……ヘッ…(いいなぁ……あたしも変身したいなぁ…)…って…!(うっかり二人の仮面ライダーに見惚れていたが我に返るようにブンブンと顔を振るう) …ベールちゃんも負けてられないなー…!(手中に魔力を集中し始める) 」

前田慶次「――― ズ ギ ャ ア ア ァ ン ッ ! ! ! (小次郎が放った捨て身の反撃が大太刀ごと炸裂し、そのまま勢いよく脇に立つ桜木の一本へ激突する)…… グ ラ リ ………(強い衝撃を受けたことでその手から武器が抜け落ち、木の根元へ座り込むように気絶した) 」

仮面ライダーリバイ「―――沸いてきたぜ! シャキィンッ !  (斧型武器「オーイングバスター50」を手に、他の亡霊群を蹴散らしながら進撃していく) \ スタンプバイ ! / \ オーイングスラッシュ ! / (先端のオーイングスタンプを取り外しスタンプ台に押印することでチャージ。直後、エネルギーを纏った斬撃波を振り払った)―――バイス!(その後、武器をバイスへと投げ渡した) 」

全てのやみの王「グゥ、ググゥッ……!!(ドラゴラムの咆哮に押し潰されそうなるも必死に耐え凌ぐ)シュボ…ボォアッ!!!(口内にため込んだ火炎が更なる熱を帯び、幾つもの火炎弾として吐き出した) 」

佐々木小次郎(Fate)「しばし夢見に耽っているといい。寝ても覚めてもこの春は一夜の夢よ。せめて其方の望む夢を選べばよかろう(息を切らしつつも不敵に笑む。なんらためらいなく着物の片袖を脱ぎ、それを破いて布地を削ぎ落とされた肩に口へ巻きつける)ふむ、存外動くな……。さて、助太刀にせよ間に合うものだろうかな…… 」

仮面ライダーバイス「あいよーッ!(リバイから武器をキャッチすると同時に慣れた手つきでガンモードへ変形)シューティングゲームだぜ~!ウホホホーイ!! \ スタンプバイ ! / \ オーイングストライク ! / (リバイ同様にチャージを行い、強力なエネルギー弾を発射。火炎弾を相殺していく) 」

マーニャ(ドラゴラム)「 グ オ オ ォ ッ ! ! (全てのやみの王の火炎弾に対抗するかの如く、全てのやみの王に火炎弾を吐き出す) 」

ベール「ス…―― シ ュ ボ ォ ァ ッ …!(光り輝く手を右脚に沿わせると、その部位に灰色の焔が纏われる)成仏しやがれ ――― “灰に燃る星《 グレイアウト 》” ッ!!!(勢いをつけて飛び出し、高熱を帯びた脚によるライダーキック宛らの豪快な一撃を叩き込む) 」

仮面ライダーリバイ&仮面ライダーバイス『――― 一気に行くぜ! / あいよぉッ!  \ レックス スタンピングフィニッシュ ! ! /  っはああああぁぁぁぁぁーーーーーッ!!! (ベールに合わせるように、二人で放つ新世代のライダーキック“スタンピングフィニッシュ”を炸裂させる)』 」

全てのやみの王「――― ゴ ギ ャ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ! ! (燃え盛るような四人の一撃が同時に炸裂し、魔物の身体から無数の亡霊たちが成仏するかのように飛び出し、やがて完全にその身が朽ち果てるのだった) 」

天王寺璃奈「わっ……やった…♪〖*╹▿╹*〗(なんとか亡霊たちを退けた一同にひとまず安堵を覚える) 」

仮面ライダーリバイ「……(亡霊群を蹴散らした後、璃奈たちの方へ振り駆る)…向かうべき場所があるんだろう?一気に行きな!(幽々子を追いかけるように促す) 」

天王寺璃奈「……!うんっ…!行こう、みんな…!(リバイたちにこの場を任せ、幽々子が向かった西行妖へと駆け出していく) 」

マーニャ(ドラゴラム)→マーニャ「(変身解除され、地へゆっくりと降り立つ)―――――いっちょあがり~♪ でも……できることなら、私だけでカタをつけたかったわね。…まっ、倒せたからいいけど。 」

ベール「ひぇ~っ…!火達磨になるところだった…(脚部から零れる灰燼を振り払い、璃奈と共にかの地へと向かう) 」

ミネア「姉さん……(マーニャに歩み寄る) 」

マーニャ「……さ、行くわよミネア。あのわがままな幽霊ちゃんにもお灸を据えてやらなくっちゃね。(そう言ってミネアとともに歩きだす) 」















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最終更新:2023年03月11日 22:17