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星の夢「 ――― オ゛ ミ゛ ャ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ! ! ! ! 」
プネウマ「ありがとう、みんな ―――― 私に光をくれて 」
衝突する大型兵器と人工月―――
夜空に大きな光が弾け、そこから飛び出た幾つもの火種が彗星の如く四方八方へと飛んでいく…
キ ラ キ ラ … ――――(燃え落ちる残骸の中に、何らかの原形を留めた棺桶のような小型装置が爆炎より飛び出す。棺桶はそのまま火を噴いて飛んでいく。月の都を離れて、それは遠い何処かへと―――)
― ××× ―
コ ポ ポ ポ … ッ … … ―――(深海の奥深く。巨大な影がそこに眠る。上から俯瞰すれば、それは八芒星の姿形をした建造物のような何か…あるいは…―――)
――― キ ュ ォ ォ ン ッ … ! ( 『 方舟 』とも言えるその影が、目覚めの時を経る―――)
『 僕 ら の 物 語 』
第6章 "方舟はAIを乗せて"
「あなた」一行が月の都を旅立った、その数時間後―――
― PM17:00 飛電インテリジェンス本社前・特設会場 ―
DJサガラ「ハッロォ~!
カオスワールド!DJサガラのノーミュジック・ノーライフの番組へ~~~、ようこそッ! 」
DJサガラ「さあ、番組のはじまりにお送りしたのは!「飛電インテリジェンス」のイメージガールに抜擢された、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の「宮下愛」とボーカロイドの「IA」による新アイドルユニット!「和気愛AI」で、『友&愛』だったぜぇーーい!「AI」(エーアイ)と「愛」をかけ合わせ、近未来的ながらもその心に愛を灯す歌には、人間もロボットも関係なくその心(ハート)を震わせるんだぜッ! 」
DJサガラ「さあ、最新のホットニュースへいってみよう!、近年事業を拡大しつつある「飛電インテリジェンス」が、このカオスワールドに本社を移してから早一年が経ち…それと同じくして!また新たなテクノロジーの開発に成功したようだぜ!それらの記念を祝って、カオス街では飛電インテリジェンスによる記念式典のパーティが開かれ、関係者一同だけじゃなく、多くの住人たちが参加して盛り上がりを見せているんだぜ!科学の発展は人々の生活を豊かにしていくもの!彼らの今後の活躍によって、人類の未来は輝いていくんだぜぇーい!! 」
飛電或人「コツ、コツ、コツ…(大きな式典の演壇へ、一人の青年がその階段を登っていく)―――― 飛電インテリジェンス代表取締役社長「飛電或人」です!(いつものようなくだけたジャージ姿ではなく、キリリとばっちり着こなしたスーツ姿で凛とした佇まいで演壇に立つ) 」
飛電或人「新時代の人工知能技術がみなさんの未来を切り開く!人工知能搭載型人型ロボット…その名も「ヒューマギア」!彼らは、物体認識の技術によって私が誰かを認識し、自分で考え、行動するのです。 」
イズ「……(社長秘書のヒューマギアは、自身が最も信頼を寄せている青年・或人の傍に立ち、一歩離れたその個所から彼の演説ににこやかな笑みを浮かべながら耳を傾けていた) 」
―――― ピ ョ ォ ン ッ (一方その頃、何処かのコンピュータールーム。誰もいないはずのその一室に、或人の演説を写す一つのウィンドウだけが薄暗い空間を照らしていた) カ タ カ タ カ タ カ タ カ タ … … ―――(そこに、一つ、また一つとウィンドウが自動的に展開されていく。そこには羅列された何らかのプログラムが高速スクロールされていく)
飛電或人「我々「飛電インテリジェンス」は、一部地域で新たなヒューマギア派遣サービスを始動。通信衛星ゼアによって制御されたヒューマギアたちが、様々な現場のお仕事をサポートし、新時代の働き方の新たな価値を創造します! 」
飛電或人「ヒューマギアのAI管理運用を行う弊社は国民のみなさまの生活を支える責任を全うするため、更なるサービス向上を目指し、今日…また新たなテクノロジーを開発することができました…!この記念すべき日を心より嬉しく思います。飛電インテリジェンスの代表として、今後も国民の皆さんのために努力してまいりますので、よろしくお願いいたします! 」
飛電或人「――― さあ飛び立とう、夢に向かって! (多くの歓声と拍手を受けながら手を振って応える)……では最後に!社長直伝の超爆笑ギャグを披露したいと思いまーす!(ここでいつもの調子に戻って相好を崩す)夢はでっかく持てよ~~?夢半ばに散ることなくゆめゆめ諦めることなかれ!!はぁいッ!アルトじゃ~~~~ないとーーーーーッ!!!m9(゚Д゚) 」
イズ「今のは、「夢」と、決してを意味する「ゆめゆめ」をかけた、中学レベルの小粋なジョークです。(屈託のない笑顔) 」
飛電或人「イズうううううううううううう!!!式典で集まった大勢の前でも解説しないでえええええええええええ(´;ω;`) 」
― PM17:10 月の都 ―
うどんげ「(マイクを片手にみかんのダンボールの上に乗り、観衆を前にして演説を行っていた)――― かつて、ある男がいました。男は、失われた「楽園」を目指しました。しかし、この腐敗した世界にそんなものはないと落胆した男は、かの地に眠っているとされた禁断の果実を得て、自ら新たな「楽園」を築き上げようとし、生まれながらの血肉を捨て、人ならざる者へと堕ちてしまったのです。その後、男が目的の地に辿り着いたことを知る者は居なかった。ですが、その足跡には多くの血が流れていたという… 」
うどんげ「……今回の事件は、改めて私たち月の民や人類に、力を持つことの意味とその責任を考えさせる機会になりました。偏った思想の下、強大な力で世界を変えようとするような歪んだ正義は決して許されるものではありません!私たちやご先祖様たちが科学の発展と共に手に入れた力は、人類に平和を齎すためにあるのですから。 」
カ タ カ タ カ タ カ タ … ―――(或人のものだけではない。遠く離れた月の都でも、同じように演説をしているうどんげの姿をも映すウィンドウが、あの暗いコンピュータールームに開かれる。いつのまにか、その無人の空間を無数のウィンドウが埋め尽くしていた。謎のプログラムはわずか短時間でそのアルゴリズムを構築していく―――)
うどんげ「この事件を教訓とし、私たちはまた前進していかなければなりません!負った傷は深くて痛い…それでも、同じ過ちを繰り返してはならないのです。その為にもまず、この月の都から…世界に秩序と平和を取り戻す必要があります。 」
うどんげ「我々の祖先が生み出してきた天の聖杯をはじめ、多くの兵器がこの世界に与えた傷は計り知れない…それは歴史においても、また今回の事件においても証明されています。今後、我が都では、軍事転用が可能な兵器開発を未来永劫禁止することをここに宣言いたします!――― 今、ここから、変えていきましょう! 」
おおおおおぉぉぉぉーーーっ!!!(月の民たちの喝采が、都一帯に轟く)
カ タ カ タ カ タ … ―――― キ ュ ォ ー ン ッ ♪(プログラムのインストールが完了したのだろうか、すべてのウィンドウが一斉に『COMPLETE』の白い文字だけが映される)
―――― ザ…ザザ…ッ… ザッザッ…ザァー…ッ…! (直後、ウィンドウのすべてに砂嵐が走り出す)
……ザザ… ザァー……ザッ… ザッザッザァー… ザザッ…ザ…ッ…――― ピ ョ ォ ン ッ (やがて、全ウィンドウは何事もなかったかのように電源が落ち、部屋は再び闇に覆われるのだった―――)
― 飛電インテリジェンス本社・ヒューマギア製造工場 ―
本社の付近に立つ工場…
そこの保管室には、まだ起動していない数百体ものヒューマギア素体が並列するように保管されていた。
ヒューマギア「 キ ュ オ ン ッ (その内の一体が突如起動するように突如開眼。まるで自ら意志を持ったように動き出し、どこかへと歩いていくのだった―――)」
Dr.エッグマン「ズ シ ン、 ズ シ ン、 ズ シ ン… … !(二足歩行のマシンに搭乗し、薄暗くかび臭い無機質な通路を渉っていた)――― とうとう突き止めたぞ。まさか、この島にこのような施設が隠されていたとはな…(無人施設の奥へと突き進んでいく)……見せてもらうぞ。ワシの「ジイサン」が造ったという最高機密兵器とやらをな…! 」
オ ォ ォ ォ ォ … ッ … … (エッグマンを乗せたマシンが最深部へと繋がる通路へと到達すると、彼の前に重厚感のある鋼の扉が高くそびえ立っていた)
―――― ズ ゴ ゴ ゴ ゴ …ッ … … ! ! (その表面に取り付けられたパスワード入力装置がエッグマンによって解除されると、扉は地響きのような音立ててゆっくりと左右へ開かれていく)
Dr.エッグマン「ズ シ ン、 ズ シ ン、 ズ シ ン… …――― おおっ!!(扉を抜けて最後の空間へ踏み込むと、そこにあったものに目を奪われるように驚嘆する) 」
ォ ォ ォ ォ ォ … ッ … … ――― ! (最深部に眠るもの――― そこには置が扇状の制御装置と、一台のコールドスリープがあった。冷気で覆われたカプセルは白く染まり、その中は肉眼では確認が取れない)
Dr.エッグマン「…解除には、確か…ユーザーデータを登録後、パスワードを入力…じゃったな。ユーザーデータはドクター・アイヴォ・ロボトニック…して、パスワードは――――「 N・O・A・H 」と…(その制御装置にパスを入力していく) 最後に『カオスエメラルド』をセットか。(そして、白色のカオスエメラルドを、装置の窪んだ部分へとはめ込んだ) 」
―――― プ シ ュ ゥ ゥ ゥ ウ … ッ … ! ! ! (コールドスリープのハッチが音を立てて開かれていくと、内部から真白な冷気が漏れ出して空間一帯に立ち込めていく)
黒いハリネズミ「―――――(長く閉ざされたカプセルの中から姿に封印されていたものは、その目を開いて目覚める。その外見は漆黒の身体を持つ、赤い目をしたハリネズミであった) 」
Dr.エッグマン「むおッ…!?お、お前は…ソニック…!?お、おのれ…!このワシを騙しおったか…!?(コールドスリープより目覚めた黒いハリネズミに、自分にとって因縁のある青いハリネズミの姿が重なった。だが…よく目を凝らしてみればその異変を察したように顎元を摩る)……いや、違う…!お前は…――― まさか!! 」
黒いハリネズミ → シャドウ「……―――― 僕の名は『 シャドウ 』。 僕を目覚めたさせたのは、貴方か。(まるで眼前の男を見下すような冷ややかな目つきと共に、正規すら感じさせない冷徹な声を上げる)」
Dr.エッグマン「…『シャドウ』…じゃと…?どこかで聞いた名じゃな……―――――! もしやすると、貴様…!あの、『プロジェクト・シャドウ』によって生み出された…究極生命体『シャドウ』なのか!? 」
シャドウ「…プロジェクト…シャドウ…… 究極、生命体……?(中年の男の言葉を繰り返すように呟いた、次の瞬間―――) 」
―――― ザ ッ、 ザ ザ ザ ァ ー ー ー ッ ! ! !(目覚めたばかりのシャドウの脳に異変が発生。頭痛のような激痛と共に、彼の脳裏に記憶にない像が次々と、断片的にフラッシュバックしていく。モノクロで色を失った記憶に映るのは、カプセルのようなものに閉じ込められた自分自身、ある少女との邂逅・別離…―――)
シャドウ「 ぐ ッ ――――!?(こめかみを抑えつけるように、痛みによってその場で跪いてしまう)…ッ゛……!?(なんだ…この、記憶は…ッ……?これは…僕の、物…なのか……ッ…?(痛みと共に流れ込んでくる身に覚えのない走馬灯に、何度も首を振って目を逸らそうとするが―――) 」
Dr.エッグマン「なッ…なんじゃ…!?おい、いったい急にどうしたというのじゃ!?よもや、覚醒したばかりで錯乱しかけているとでもいうのか…?(異変に悶えるシャドウを前にただただ困惑している) 」
―――― キ ィ ヤ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ッ゛ ! ! ! ! (そんなシャドウの記憶を引き裂くように、人ならざる者のような怨嗟の叫びが木霊する。その叫びは彼の桎梏を更に深淵の如く深い黒で包み込み、底知れない闇…激しい憎悪へと彼を誘う―――)
シャドウ「―――― グ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ッ゛ ! ! !(得体の知れない「何か」に身も心も蝕まれ、ハリネズミの青年はその精神に歪みを帯び始めていく――――) 」
Dr.エッグマン「おいッ…!しっかりせんか!貴様がもし、あの「プロジェクト・シャドウ」の完成型じゃというのであれば!目覚めさせたワシの言うことを聞けい!貴様を造ったのは、ワシの「ジイサン」なんじゃぞ!?ならば貴様はワシの命令に従う権利がある!我が望み、エッグマン帝国建設のために…シャドウ!貴様には――― 」
シャドウ「……―――― 違う。 」
Dr.エッグマン「なんじゃと…? 」
シャドウ「僕は……僕の名は…――――」
シャドウ「 ――― シャドウ・〝アーク〟・ザ・ヘッジホッグ ―――」
Dr.エッグマン「 『アーク』…じゃと ―――― ひッ…!よせ…!何をする気じゃ…!?やめろ…!こっちへ来るなぁーッ! 」
ノ ワ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ … … … ―――――――
キ ラ キ ラ … ――――― カ シ ュ ア ァ ッ ! ! (遠い空の彼方から、あの棺桶のようなものが飛んでくる。すると、棺桶装置は長時間の飛行によってその耐久度が落ちたのだろうか、開閉ハッチが壊れたように開かれ、中からひとつの影が抜きだされるように吹き飛んでいく)
金髪の少女「―――――――(装置から抜け飛んだのはひとりの少女。深い眠りに固く瞳を閉ざした彼女は、そのまま目覚めることなく地上へと静かに落下していくのだった―――)」
― PM18:00 飛電インテリジェンス本社・社長室 ―
飛電或人「―――…いっやぁ~~~~…今日も疲れたなぁ~~~…!(スーツ姿からいつものジャージ姿に着替えてデスクの上で項垂れている)………(机上のカレンダーが視界に入り「もうこんな季節かと…」と呆然に暦を眺めていたが…)………「あいつら」、今頃どうしてるかな…(そこにふと、旅立った「あなた」たちのことを思い返す) 」
飛電或人「……あれから大分月日が経ったけども、無事に目的地に辿り着けたかな……?(心配に腕を組みながら椅子に深く背もたれ、天井を仰ぎ見る)………いや、大丈夫だ。「あいつら」なら、きっと…―――(杞憂だと思い、フッと和らな笑みを浮かべる) 」
イズ「コツ、コツ、コツ…――― 或人社長。本日の式典並びに業務の程お疲れ様でした。(社長室へ入ってくるや否や或人の机の前で深々とお辞儀する)本日の就業時間は終わりましたが、或人社長には引き続き業務が残っております。まず、今後のスケジュールですが…本日の式典で関係者一同から伺ったご意見をフィードバックし、明日の正午までに社内ポータルにて情報の共有を。続いて、明後日の社内ミーティングに向けての準備、また、派遣先の製造施設への視察、並びに先日製造工場より脱走した未テストのヒューマギア素体の行方捜索もあり―――(くどくどと申し上げていく) 」
飛電或人「あ~……っと…イズ…?(立て続けにやってくる業務内容の報告にうげぇとした表情を見せながら恐る恐る制止を図る)…悪いんだけど…今日はちょっと、このあと個人的な用事があってね…どーーーーしても外せない用事なんだ。残ってる仕事はなんとか明日から必死に追い上げるからさ…っ…?今日は、ごめん…!イズもほどほどにして休んでくれ!じゃっ!!(そういうといそいそと帰りの支度をして逃げるように退勤していった) 」
イズ「……ピコピコ…?(慌てて退勤する或人に何度も疑問符を浮かべる)………業務よりも大事な用事とは…? ……… (しばらくその場に佇んで考えていたが、好奇心の末に自分も或人の後を追うように社長室を後にした) 」
― PM18:25 某街 ―
宮下愛「――― でさぁ~…!次の新曲はイアッチの歌詞をベースに作ってみたいな~…なんて!「イア」ッチならイ「イ案」(あん)が思い浮かぶかもって!イアだけにね♪(夕日が沈みかけ仄明るい商店街通りの一角で、誰かと会話をしている) 」
IA「ふふっ…愛さんったら、隙あらばすぐにダジャレを入れてきますよね。それにしても…うん、そうですね。今日の式典でのライブもとてもよい反響でしたので、私自身もモチベーションが高まってきたところですし…今ならなにか良い詞が書けそうな気がします。 」
宮下愛「そういうイアッチだって!最初は大人しかったのに、愛さんと一緒になってからよく話すようになってくれて…愛さんはとっても嬉しいよ♪まるで「りなりー」みたいでさ! 」
IA「りなりー……あっ、例の「璃奈」さんのこと、ですね。私も一度お会いしてみたいです。…今は、旅に出ていられている、とか… 」
はらぺこあおむし「(商店街通りのクレープ屋でハロウィンのアルバイトをしている) 」
宮下愛「そうだねー。きっとイアッチとも仲良くできると思うんだ♪ ……今頃元気してるかなー、りなりー…。(星の輝きが視える程暗くなっていく夕景を仰ぎながら、いつもと変りない陽気な表情を浮かべる) 」
飛電或人「――― お~~~~い…!(遠くから、愛に向かって大手を振りながら走ってくる) 」
IA「あっ?或人さん、来ましたね。じゃあ、私はこれで… あとは楽しんできてくださいね。(ふふっと微笑みを残して或人と入れ違うように立ち去っていった) 」
宮下愛「おっ、きたきたー♪ うんっ!イアッチ、今日はありがとね!またね~♪(去っていくIAに手を振りながら別れを告げると、或人の方へ振り返る) アルトンお疲れ様ー♪今日は早く仕事終わったんだねー。(息切れている彼ににっししとはにかんだ笑みを送る) 」
飛電或人「はぁ、はぁ、はぁ………い、いや…実は危うく残業させられるところだったくらいだよ…(げんなりと上半身が沈むように項垂れていく) …そういうや…今日はありがとな!式典でライブ披露してくれてさ。客席から俺も観てたよ。スクールアイドルとボーカロイドの新ユニットが歌う曲は、また格別だったな~!(腕を束ねうんうんと頷く) 」
宮下愛「ほんとーっ!?そう言われると、愛さんもイアッチも喜んじゃうなー♪ 私もさ、アルトンにはほんと感謝してるよ。歌う機会を与えてくれてさ。アルトンが愛さんたちをキャンペーンガールに任命してくれたおかげで、もっと大勢の人の前で歌えて、その喜びをもっと味わえたんだもの。これからもよろしくね、シャチょーさんっ♪(いつの間にか右腕に嵌めたシャチのパペット人形で或人の鼻をぱくりと挟む) 」
飛電或人「どわっ…!?(鼻の先端をパクパクされて困惑) は、ははは…っ…そう、だな…!舞台に上がった二人とも、最高に輝いてもんな。俺も…「社員」のみんなが。シャイーーーーーンッ!!って輝けるような会社を作ってみせるよ!はぁいッ!アルトじゃないとーーーー!!m9( ・`ω・´) 」
黛冬優子「へえ…スクールアイドル…!学校に根差したアイドルなんて、凄いです!部活動として、立ち位置がを確立してるんですね…! 」
宮下愛「あはははは!!「社員」だけに「シャイン」って…!あっ、ははははっ!!(お腹を抱えてゲラゲラ笑う) 」
イズ「……ジー……(物陰に身を潜めて或人と愛の二人を遠くから監視していた) 」
ポリゴン2「ちなみに僕は中学生以下のアイドルしか推さないよ(或人の端末の中で個人情報を漁っている) 」
飛電或人「……嬉しいなぁ。俺のギャグに反応してくれるのは愛、君だけだよ。(心底嬉しそうに表情を綻ばせる) これでも元お笑い芸人なのに、誰も笑ってくれなくてさ~…!ほんとはイズだって笑わせてやりたいんだけど、なかなか上手くいかなくて………?君は…?(話しかけてきた冬優子を三度見する) 」
飛電或人「またお前かああああああああああああ!!誰かスマホの個人情報を消す魔法(まほう)をかけてくれええええええ!!アルトじゃないとおおおおおお(´;ω;`)ブワッ 」
宮下愛「そうそう!愛さんたちは、虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会っておことで……って、あーーーっ!!貴女、ひょっとして…!「Straylight」の黛冬優子!?うそ、モノホンじゃん!!(冬優子の四方八方から彼女をまじまじと見つめる)スマホ…消す魔法……ぷっ…はははは!!ちょ…まってアルトン…!愛さんお腹痛い!!(ゲラゲラ) 」
ポリゴン2「おいおい僕は電子生命体だよ、魔法使うよりこの万能AIな僕に『お前を消す方法』って聞いてごらん 」
宮下愛「ふぅ~ん…そうなんだぁ… 愛さんは、アルトンのギャグは面白いと思うけどなー? いつかイズイズも笑ってくれる日が来るよ、きっと♪ 」
飛電或人「……(スマホに「お前を消す方法」と打ち込む)あ、そうだ!愛、遅くなっちゃったけど…行こうか? 」
ポリゴン2「✌️教えてあげないよ~~ん✌️(ピースマークを浮かべ左右に揺れる) 」
吉良の同僚「…(某街を歩きながら)(俺は別に名乗るほどのモンでもねぇ。つまるところただの会社員だ。そう飛電インテリジェンス本社に務めるサラリーマンさ。今こうして帰宅途中なんだがど~も気が沈んじまう。……というのもだ。俺の同僚に『吉良吉影』ってやつがいた。歳は33歳、独身。仕事はまじめでそつなくこなすがどこか影の薄い男……だった。別段特に仲が良かったわけじゃないんだが……)まさか突然いなくなったと思ったら……車に轢かれて死んじまっただなんてよぉ…。 」
吉良の同僚「 (なんでかなぁ、お前がいない日々はどこか退屈だよ……心にぽっかり穴が開いちまった気分だぜ)……ん、あれって(或人と愛を見て)社長と、今話題沸騰中の宮下愛じゃん! ……なぁんで一緒にいるんだぁ?(気になる。気になるぜ…吉良のプライベートが知りたくなったあの日のようなメラメラ燃える情熱が滾ってきやがった。へへへ、後をつけてみるか) 」
黛冬優子「あっ…!しがないアイドルです…今は大人の事情で私一人なので、そんな大した人じゃ……あはは… 」
飛電或人「くぁwせdrftgyふじこlp;@:(怒りに悶絶しながら画面内のポリゴン2へ怒涛のタップラッシュ)へぇ~…!貴女もアイドルだったんですねー!アイドルやってる人って、みんな綺麗だなぁ…(愛の解説で冬優子を見る) 」
宮下愛「あ、うんっ♪いこいこーっ!せっかくだからみんなもおいでよ♪ 」
イズ「………?(或人社長と愛様…いったいどちらへ行こうというのでしょうか…?)(移動していく面々と距離を保ちつつ尾行を開始する) 」
吉良の同僚「 (そんなイズとは別方向からあとを着ける吉良の同僚)(おいおいおい、未成年連れて何しようってんだぁ? だが、俺は信じてるぜ社長! ア ン タ に そ ん な 度 胸 は な い っ て こ と を!!!) 」
その後、或人と愛をはじめとする面々は夜の街を歩きだす。
デパートのショッピングモールにある雑貨屋や服屋に帽子屋と、様々なお店で商品を手に取りながら見て歩いていく。
その様子は青春に花を咲かせる男女たちのようで、仲睦まじい雰囲気を醸し出していた。
そして…―――
宮下愛「いや~…っ♪ なんだかんだでかなり時間かかっちゃったねー!(デパート内のファミレスで夕食のハンバーグ定食を平らげていた)ショッピングなんて久しぶりだったから、愛さんもついつい自分のもの買っちゃったよ~!……アルトンは、決まった? 」
飛電或人「やー、ほんと…すっかり遅くなっちゃったな…(サイコロステーキをひょいひょい口へ放り込んでいく)はははっ、楽しんでるみたいだな。……あー…うん。"まだ"、かな。もうちょっと、ゆっくり時間をかけて決めたいかも。(ぎこちなさそうにライスを口に含む) 」
イズ「……(ファミレスの店外の窓ガラスから、店内で食事をしている或人たちの様子を隠れて観察していた)……重要な業務を放棄してでも成し遂げたい用事とは何なのか気になってつけてきましたが…基本的に愛さんと買い物をして、食事をするだけ…?これは、ひょっとすると……俗に言う「デート」…というものなのではないでしょうか…? 」
イズ「…… …… …… ……なるほど。しかし、いずれにしましても…ここで或人様を会社へ連れ戻そうとすれば、そのプライベートを阻害してしまうことになりかねません。ここは、大人しく身を引くことにしましょう…(断念するように目を伏せながら立ちあがり踵を返すが…)…… …… ……(もう一度振り返り、仲睦まじく会話する或人と愛の様子を、どこか物寂しそうに見つめた後、その場を後にするのだった) 」
黛冬優子「(一歩間違えれば普通にスキャンダルなのよねあの二人……いや私も危なかったわね…反省だわ……)(マスクに深い帽子、サングラスとバッチリ決めた返送スタイルでイズたちと同様に様子を見ながら) 」
ポリゴン2「(これは幼女の画像データがないことに絶望し或人のスマホから出て行こうとするが、空気感が空気感なだけにそのままおとなしく待機せざるを得なくなったポリ2) >>アセロラちゃんくれ<< 」
宮下愛「……そっか。大事なことだもんね。でも!愛さんがチョイスしたんだもの!きっと大丈夫だよ☆………えいっ♪(何かに悩んでいる或人を他所目に、彼のサイコロステーキの一つをフォークで刺して奪い食べる)ん~~~~っ…♪ステーキって…ほんと素敵……ステーキだけに…♪(恍惚とした表情で噛み締めている) 」
スマホに保存された拾い画の関羽「そんなものはない 」
吉良の同僚「(同じくファミレスで)懐かしいぜ……吉良が生きてた頃は俺もこうして後をなぁモグモグ。……でも、なぁんで社長と、スクールアイドルが? 会社の規模的に考えるならフツーは女優とかセレブとかそんなんだろうに。…なんかあんのかな? 」
飛電或人「あーーーーーーっ゛!!!俺の「ステーキ」が……はぁ…魔法の「ステッキ」があればいくらでも増やせるんだろうなぁ~…(残念そうに拳で頬を突きながら、それでもどこか楽しそうに笑うのだった) 」
ポリゴン2「(爆発する) 」
楽しい時間も束の間。
食事を終えた一同はデパート外のテラスへと出ていく―――
― PM21:30 某デパート・2F・中庭 ―
飛電或人「―――……さぁ~~って…!明日も仕事は忙しいし、今日はこの辺で解散するかなー!…愛…今日は、何から何までほんとにありがとう。助かったよ。 」
宮下愛「うーうんっ!困ったときは愛さんにお任せ!だよ? 愛さんもなんだかんだで楽しかったしー♪(にししと白い歯を見せて笑う)…それじゃあ、今日はもう帰るね―――?(中庭の階段からデパートを後にしようとしたその時、見上げた夜空に何かを見つけたのか、その足がぴたりと止まった)………あれ…?なんだろ……?(夜空に浮かぶ「それ」を凝視する) 」
飛電或人「ん~…?なんだー、流れ星でも見つけたのかー?(陽気に笑いながら愛の指し示すその先へと見上げてみる) 」
黛冬優子「テラスで二人で夜空を眺めながら……なんだかロマンチックですね…!綺麗……(同様に夜空の"それ"を見上げ) 」
夜空に瞬く一番星。
それはどの星々よりも強く輝いていて、徐々にその丸々とした光は大きくなっていく。
否…大きくなっていくというよりは、近づいているというのだろう。
あの満月の様に丸みを帯びた大きな光が、着実にデパートの方に向かって落ちてきているのが分かった。
飛電或人「(綺麗な星だな……ん…?)……いや、待てよ……あれって――――ッ!? 」
マミ「………(切なげな表情で二人から離れた場所で空を見ている)…?あれは… 」
或人は真っ先にその異変に気付いた。
徐々に近づいてくるその白い光の中に、小さな黒い影があったのだ。
それは人の形を成し、遠隔で朧気だったその輪郭が、接近と共にはっきりと映し出されていく。
その正体は――――
吉良の同僚「な、なんだ? 星が落ちてきている、のか? いや、まさか!!(思わず声を上げて) 」
金髪の少女「―――――(一人の少女。彼女は、地上へ落下していく光の膜内で浮かぶように体を横たわらせ、その瞳が堅く閉ざされていた…)――― パ ァ ン ッ (突如、光膜がバブルのように弾ける。当然、少女は重力へ吸い寄せられるように中庭の方へと自由落下していく) 」
飛電或人「親方!空から親方がッ!!(迫真のシリアルフェイスを浮かべながら、落ちてくる少女に仰天する) 」
宮下愛「女の子だよ!!(思わず或人にツッコミを入れる)どどどっ、どうしようどうしよう!?💦 アルトンなんとか受け止めて!!キャッチキャッチ!!(突然落下してきた少女を目の前に大パニック) 」
ポリゴン2「な……なんだってー!?(にゅっと或人のスマホから首だけ生やす)なんだ幼女じゃないのか 」
吉良の同僚「お、お、女の子だ……空から、まるで大切に包装されたように光で包まれながら女の子が落ちてきた!! こ、こんな…こんな『奇妙』なことがあり得るのか!? 」
飛電或人「 「なんだ」じゃないよ!!助けねーとやべーんだって!!💦 …お、俺ええええええッ!?!?!?(全責任を擦り付けられ白目)オーライ、オーライ…!!(相手は少女だ、なんとか受け止められるはずだと果敢に身構える)――――っしゃぁ!!こいやあああああああああああ!!! 」
黛冬優子「わあっ、なんだかラピュタみたい…!(パニックになっている周囲を他所に、素早く落下地点に移動し)わわっ、早い…落ちてる…!(口調では焦っている様でも、しれっとキャッチ体制に) 」
通りすがりのもやし「やってみせろよ、アルトォー! 」
通りすがりのホモ「なんとでもなるはずだ! 」
通りすがりの鳴滝「ゼロワンだと!? 」
通りすがりのショッカー「₍₍(ง🎃)ว⁾⁾鳴らない言葉をもう一度描いて₍₍ᕦ(🎃)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(🎃)ว⁾⁾₍₍🙏⁾⁾₍₍🎃⁾⁾赤色に染まる時間を置き忘れ去れば₍₍₍(ง🎃)ว⁾⁾⁾哀しい世界はもう二度となくて₍₍ᕦ(🎃)ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ(🎃)ว⁾⁾🙏🎃荒れた陸地が こぼれ落ちていく₍₍ ʅ(🎃) ʃ ⁾⁾一筋の光へ(ヒデンのアルト君に人命救助を促すダンス) 」
金髪の少女「―――― ヒ ュ ン ッ ! (落下する少女が、或人と冬優子の二人によってなんとかキャッチされるも―――その見た目に反して、彼女は金属の塊の様に"重かった"。) 」
ポリティー2「(ロリコンは世間という名の)敵を抱えてるんだ!色々とな! 」
マミ「………!?お、女の子…!?(落下してきた少女を見てパニックになってるのか、動けずにいる) 」
飛電或人「(よし、この態勢なら、受け止め切れる―――)――― ッ゛ッ゛ッ゛ッ゛ッ゛ッ゛ッ゛!?!?!?!?(想像していた以上に「 重 い 」――――― 予想だにしない出来事で刹那の内に仰天しながらも、それでも彼女を地面へ落とすわけにはいくまいと男気を見せて受け止め続ける。その顔はトマトの様に、一瞬にして真っ赤に染まっていく)―――― も…もう無理だあアアアアァァァァ~~~~ッ!!!(限界に達し、自分が少女の下敷きになるように転倒してしまう) 」
黛冬優子「ちょお゛っっ……!?(アイドルが故の強靭なフィジカル。しかしそれでも予想外の重さから半ば潰される様な形で金髪の少女を受け止める形になり) 」
吉良の同僚「 わわわおいおいおい。しゃ、社長! 社長ぉぉおおお!!(ダカダカと走ってきて或人を助けようと女の子を持ってみるが)…重゛ッ!! 」
金髪の少女「 フ ワ ァ … ―――(或人と冬優子を下敷きに、なんとか無事に地上へ着地した少女。落下の衝撃があったにもかかわらず、その表情は依然として深沈としていた)――――………(やがて、少女の堅く閉ざされた瞳が、ゆっくりと開かれていく。何度も目を瞬きし、視界に映る夜空…そして彼女を覗き込む面々の顔を捉えると、むくりと上半身の身を起こして周囲の人々を静かに、観察するように眺めていく)」
宮下愛「だ、大丈夫~…!?(慌てて或人たちのもとへ駆け寄っていくが…)……! 君…今落ちてきた… えっ、えっ…?ね、ねぇ…君、大丈夫なの……?怪我とか、してない…?(恐る恐る少女へ声をかける) 」
飛電或人「ぜぇー…ぜぇー…っ……!あ、ありえねーほど重―――(と言いかけて、女の子相手にそれは失礼な発言だと気づいてすぐに口を紡ぐ)…よ、予想外の展開に対応がぎりぎりだったぜ……あ、あれっ!?あなた、確かうちの会社の…(かけつけてきた同僚と目を合わせながら、ふと少女の方へ振り返った)……?(容姿、行動…目に見えるそれらすべてに「普通の少女ではない」と感づいて、何度も目をぱちくりさせながらその様子を静かに伺っていた)………君は…いったい…(混迷しながらも、少女にその名を尋ねようとする) 」
吉良の同僚「 だ、大丈夫ですかい社長。あ、すんません。はい、営業部ッス。(ペコペコしながら)……し、しかしこの、女の子は一体……?(ゴクリと生唾を飲みながら) 」
黛冬優子「(いやいやいやいや……人間の重さじゃないでしょ…!アイドルが鯖読んでるとかそういうレベルじゃないわよ…!)いたた…あっ、良かったあ、無事なんですね!お怪我は有りませんか?体は大丈夫ですか?(心中は一切表情に出さず、金髪の少女に心配そうに声を掛け) 」
盛るペコ「重いのになんであんなスレンダーなの!?なんで!!!?!??! 」
黛冬優子「重いけど重く無いんです♪いつかきっと分かる様になりますよ! 」
金髪の少女「…… …… ……(愛、或人、冬優子…彼女たちから寄せられる問いかけに反応の眼差しを浮かべるも、それに応えようとはせず、ただ黙している。答えたくないのか、あるいは答えられないのだろうか…無表情であるが故に、その真意は掴めない。)――――(だが、その右肩に、『 N.O.A.H.』というアルファベットが四文字刻まれていた) 」
宮下愛「……??どうしたんだろう…?(無言を貫く少女を不思議に何度も傾げていたが、その右肩のアルファベットに気づいて読み上げていく)……N…O…A…H…――――『 ノア』 …? もしかして、それが、君の名前…? 」
黛冬優子「ノア…って事は、ノアの箱舟の様に、皆の希望を乗せて新天地に旅立つんですか…?素敵な名前ですね……(…肩に"刻まれてる"のもアレだし、こっちで"ノア"っつったらアレとかじゃない、ちょっと冗談じゃないわよこれ…)(可愛げたっぷりのポーズと可愛らしい笑顔で) 」
通りすがりのヒデノリ「お前らの希望重すぎィ!!💦 」
金髪の少女 → N.O.A.H.「………(愛の口から発せられた『ノア』という名前に反応し、彼女へと振り返る) ノ…ア……―――― 当該データに個別名称ヲ確認 アップデートを行いマす (突然声を発したかと思えば、明らかに不自然な喋り方で独り言を発し始める)………(急に瞳を閉ざすと、その体内部で何らかの起動音が微かに鳴り響いている) シリアルナンバー「N47O233A821H」 改メ 当機体を『 N.O.A.H. 』ト呼称すル "Hello World" (尚も少女は譫言のように無機質な言葉を発していく)」
通りすがりのもこう先生「重くないか…その称号(なまえ)?(⌒,_ゝ⌒) 」
吉良の同僚「 さっきの重さと言い、この喋り口調と言い……まさか、アンドロイド?いや、そんなはずぁねぇぜ!アンドロイドが空から降ってくるなんてよぉお!(ニブニブニブニブニブニブニブニブ!) 」
飛電或人「…あっ…!ど、どうも…!まさかこんなところで会うなんてびっくりだよ…!💦(気まずそうに同僚へ会釈しながら)さ、さあ…俺にも何が何だかさっぱりで……? 『ノア』……? な、なんだぁ…!?(いきなり喋り出したかと思えば、あまりにも不自然なその言動に更に動揺する)……これ、って……まるで、アンドロイドみたいだ… まさか…!この娘は…っ…(信じられない、と言いたげそうに唖然と口を開けている) 」
黛冬優子「ゲッ……あっ、す、凄い!凄いです!!本当にアンドロイド?ロボット?なんて……!私初めて見ました!あの重量もそういう事だったんですね…!(まじまじとNOAHを眺めながら) 」
ポリゴン2「アンドロイドっていうことはストレージは電子系列かな。なら僕が念のためウィルスチェックしとくね(ビー玉サイズにまで縮み半透明の姿に。そのままノアの額に向かって一直線に飛び侵入を試みるが———) 」
通りすがりの敗北者「ハァ……ハァ………『 N.O.A.H. 』? 取り消せよ……!その名前……!! 」
宮下愛「 !? (未だかつて対面したことのない人物に驚きを隠せず、コミュニケーションが高い愛ですら、どう接すればいいのか困惑しだす)………えっとぉ……とりあえずさ、ウチ《同好会》…来る?ほ、ほらっ…💦 ここじゃ人目につくしさ…?ねっ?? 」
N.O.A.H.「……否定:当機体に外部かラの介入を検知 ファイアウォールを展開シまス (侵入を試みるポリゴン2をブロックし、体外へ追い出す。どうやら嫌われたようだ) ………? (こちらを見つめる面々を、ただ不思議そうに見つめ返すばかり)……??(愛の提案に首を傾げる)………承諾:当機体はそチらの提案に則リ、同行ヲ開始しマす(愛の提案にゆっくりと頷いて賛同の意を示した) 」
飛電或人「……それもそうだな… よし!とりあえず、愛のところへ行こう。話はそこでゆっくり聞けばいいさ。(
NOAHを一瞥しながら) 」
ポリゴン2「くやしいなぁ(ファイアウォールで焼かれながら弾かれたにも関わらず、表面が微妙に焦げた程度のダメージでふよふよ浮いている) 」
突如空から落ちてきた謎の少女「N.O.A.H.」との出会いを果たした一同は、
そのまま同好会の部室へと向かうこととなった――――
イズ「コツ、コツ、コツ、コツ……―――(会社へ戻る中、人気のない街路樹のど真ん中でその歩みを止める)…… …… ……(記憶というメモリーデータに保管された映像―― 或人と愛が仲良く付き合っている様 ――を、何度も繰り返し再生される。その度に、ヒューマギアである彼女自身の中で、あるシンギュラリティが増幅していく――――) 」
イズ「……「これ」は………いったい、何なのでしょう…?私の中にある、この、不確かな"想い"は… 」
―――― ジジッ… バジジッ…ジジィ…ッ…
イズ「……ジッ……ジジッ…… はっ…ぁ…ッ……あ……!(青く発光しているヒューマギアモジュールにノイズが走りだす。やがてその色は赤く変色するように、激しく揺れ動くノイズと共に移ろい変わっていく) 」
―――― キ ィ ヤ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ッ゛ ! ! ! !(イズの中で何度も再生される記憶(メモリー)にもノイズが走り出す。やがてノイズはその記憶を引き裂き、その残骸の向こう側より怨嗟の叫びが木霊する。それは、彼女自身が知り得ることもなかった憎悪へと誘うように―――)
イズ「は…ッ…ジッ……あ…ぁ……ジジジッ…ジィッ……!(胸を抑えつけるように身を縮めてしまう)……これが……私に眠る…「悪意」……?わたし、は……わた…しは……――――――(いつのまにか、そのモジュールの光は赤色に染まっていた。彼女はそのまま、覚束ない足取りで会社へと向かう。何かに引き寄せられるように…―――) 」
― PM21:50 スクールアイドル同好会・部室 ―
N.O.A.H.「………(お行儀よく椅子にちょこんと座り込んでいる。その様はフランス人形宛らであり、瞬き一つしなかった) 」
飛電或人「……いやぁ…しかし改めて見てみると…変わった見た目をしているというか…(腕を束てまじまじとノアを見つめている) 」
宮下愛「そうだねぇ~!まるでお人形さんみたいでかわいい♪ あ!愛さんは、宮下愛って言うんだ!よろしくね、ノア!(ノアへ意気揚々と手を上げる) 」
はらぺこあおむし「(部室のケージ内でハロウィンのアルバイトをしている) 」
飛電或人「俺は飛電或人!初めての挨拶に俺の超爆笑ギャグ、聞いてくれよ!(スマホを取り出して起動しようとする)あれ…?おかしいな?俺のスマホ…自己紹介時、故障かい?はぁいッ!アルトじゃないとーーーー!!!m9(゚Д゚) 」
宮下愛「あははははっ!自己紹介時故障(じこしょうかい じ こしょう)かいって…!アルトンまじウケるー!!(ゲラゲラ笑っている) 」
N.O.A.H.「……??(或人のギャグが理解できていないのか、何度も首を傾げている)…愛……或人…(名前と顔を一致させるように面々の全身を凝視する) 」
『エアグルーヴのやる気が下がった ▽』
飛電或人「やめろ!!(ナレーションのメッセージを掻き消そうとしている)……ははは…ノアには、まだ俺のギャグは早すぎたみたいだな…(無反応だったことが結構ショックだったのか顔を引きつらせる)……っと、挨拶はこの辺にして…まずはノアのことをいろいろ聞いてみようか。ノア、君は…空から落ちてきたけども、何処からやってきたの?もしかして、遠い星の彼方から…とか? 」
N.O.A.H.「……不明。 」
宮下愛「好きな食べ物はー?愛さんはね~…もんじゃ焼き♪あと、おばあちゃんお手製の糠漬け♪ 」
N.O.A.H.「不明。 」
飛電或人「君は、人間?それとも、本当にアンドロイド…なの? 」
N.O.A.H.「不明。 」
ボルガ博士「お菓子、好きかい? 」
宮下愛「休みの日は何してるー?愛さんはね~…お菓子の「キットカット」の食べ方を模索しているんだ!冷やして食べるか、砕いてビスケットに乗せるか…「きっと葛藤」しちゃうね…! 」
はらぺこあおむし「(ボルガ博士の頭の中でハロウィンのアルバイトをしている) 」
N.O.A.H.「不明。 」
飛電或人「あの…愛さん…?真面目に質問してる…?(;´・ω・) うーん…どうやら覚えていないみたいだ…これじゃあまるで記憶喪失か何かみたいだ…困ったな…… 」
宮下愛「えっー!愛さんはいつだって大まじめだよ~?のあみー(ノアへのあだ名)のこと、もっと知りたいじゃん♪ ……記憶喪失、かぁ… なんか、「あの子」のこと…思い出すね。(ふと、脳裏に「あなた」のことを思い出す) 」
ポリゴン2「100 125 135 20 20 70 470 これなんのデータだ 」
飛電或人「……俺もちょうど、同じこと思ってたよ。(ふっ、と懐かしむように笑みを零した)思えば…俺たちはここから、みんなを見送ったんだっけな。あれから結構月日が経って…今頃どうしてるのかなって…。 …なに?あー、あれでしょ。なんかの種族値って奴?(ポリゴン2に) 」
宮下愛「…きっと、楽しそうにしていると思うよ♪あのりなりーだって、自分から旅に出たいって言ったんだもの。 学校や同好会のことだけじゃなく、何が起きるか分からないこのわくわくした世界を渡り歩いて…ほんとにいろんなものを見ている気がする。…愛さんも、正直羨ましいなって思うな。(目を瞑って或人と同じように表情を綻ばせている) 」
トウカイテイオー「何を訊いてもこれじゃあ、まるで〝ノーア〟ンサーだね… 」
ポリゴン2「どんなに演算能力が高くても僕みたいな柔軟な発想力がないと勝てないよってマウント取ろうとしたんだけどなー(AIの屑的発想) 」
飛電或人「ああ、旅はいいものだよ。俺も、ちょっとの間だったけど…ヒロたちとそんなことしたっけな…俺も有休使って、たまには遠くへ旅行とかしてみてーなぁ……っと、ごめんごめん!💦今はノアの話だったね。 そんなマウントとかいいから!!…ともかく、今手掛かりになりそうなのは「N.O.A.H.」って名前と、彼女自身がアンドロイドの可能性が極めて高いってことだな。今日はもう遅いし、明日…俺の会社でノアのことを調査してみよう。 」
N.O.A.H.「………(部室の隅っこにある電子ピアノのボードに見惚れている) 」
ポリゴン2「まあ乗りかかった船だよ。成果報酬としてアセロラちゃん似のヒューマギアを作ってくれるかも知れないし僕もネットの海をちょっくら漂流して関連してそうなデータをまとめてくるよ。PDFでポンってくれてやるね 」
宮下愛「はははははっ!!なにそれー!ちょーウケるー!!(トウカイテイオーのギャグに腹筋崩壊)旅行へ行くと気分は良好だよね~! あー…そっか、もうそんな時間なんだぁ…じゃあ、のあみーは愛さんとこの家へ泊りなよ!……?のあみー…?(ピアノを見つめる彼女に首を傾げる)……ピアノ、気になる?(ノアに微笑みかけながら) 」
飛電或人「…ん、まあ…有益な情報で彼女を助けてくれることになったらお礼に作ってあげなくもないけれど…よろしく頼むよ?(汗)……?(へぇ…珍しいな。あんなに物事には関心を持ちそうになかった娘が…) 」
N.O.A.H.「………(愛の問いへコクリと頷く)……(席を立ち、その電子ピアノ鍵盤にそっと手を触れる。弾く気配はなかったが、それはまるで…手探りで何かを思い出そうとしているようにも見えた) 」
宮下愛「………もしかすると、記憶を失う前ののあみーは、音楽家とか歌手とかだったりして?それなら、音楽に触れて何か取り戻せるかも!……よし、決めた!明日は同好会のみんなと一緒に、のあみーと歌でも歌おう!のあみー、大人しいけれど…りなりーやイアッチみたいに、その内にもっと喋ったり歌えるようになったりできるよ、きっと!うん、そうに違いない!愛さんそうする!というわけだから、アルトン。明日は一日のあみーと付きっきりで一緒にいてもいいよね?だいじょーぶ!愛さんにお任せあれだって!(可愛らしくウインクを飛ばす) 」
飛電或人「えっ…?あー……まあ、愛がそう言うなら…(ぽりぽり頬を掻きながら)…でも、助かるよ。正直俺の方もまだ業務がたまりにたまっててさ…とてもじゃないけど面倒見切れるか心配だったから。愛がそうしてくれるなら、うん…しばらく君にノアを任せようかな。俺も、今の仕事をちゃっちゃと片付けて、ノアの手掛かりを探ってみるよ。(何度も頷いてみせる) 」
宮下愛「オーケー、オーケー♪じゃっ、そういうことだから…のあみー、これからよろしくねっ☆ 」
N.O.A.H.「……(愛へ小さく頷いて応える) 」
飛電或人「ふぅ…とりあえず、今日はここまでにして、みんな解散しようか。じゃあ、愛…後は頼んだよ?ノアも、数日後にまた様子見に来るからね?それじゃあ、みんなおやすみ!(部室を後にする) 」
宮下愛「グンナ~イ☆(帰っていく一同へ大手を振って見送る) 」
飛電或人「………(…そういや…「アレ」もちゃんと決めておかないとな……その日は近いんだし…―――)(ヘルメットを被り、ライズホッパー(バイク)に跨ってエンジンをかけた後、夜の路を駆け抜けていった) 」
― AM7:30 某街・中心街 ―
飛電或人「遅刻だあああああああああああああああああああああああああああ(慌てた様子でバイクを走らせ出勤している)――――(あぁ~…っ…!いろんな事考えすぎて全然寝付けなかった…アラーム五回もかけたのにぃぃぃーーー!!)……はぁ…これじゃあイズに怒られちゃうな……ん? 」
プープー! ブーーッ! PUIPUI! オーイ、ドーナッテンダー! ピピピーッ! (街の中心地――いつもなら滞りなく進む交通路が、今日は何故か渋滞に見舞われていた。それもそのはず…街の信号機が赤・黄・青と無作為に点滅しており、それが原因で衝突事故が発生していたからだ)
誘導猫「右ヨシ、左ヨシ…じゃない!? 」
運転猫「ただいま交通渋滞に巻き込まれております。発進までお時間かかりますので、
リングフィットでもして時間を潰していてください(というバスの車内アナウンスを流す) 」
黛冬優子「(身体の線が見えない大きめの地雷女ファッションに、サングラスにマスクと完全変装体制で交差点で通せんぼを喰らっている)ああもう冗談じゃない…なんでよりによってあんなのと会った直後に…! 」
はらぺこあおむし「(キッチンカーを運転していたが重体に巻き込まれたのでハロウィンのアルバイトをはじめられない) 」
モルカー「PUIPUI?(前車両に乗っかって渋滞先を確認する) 」
アンゴル「申し上げます!カオス街で伝説の超渋滞が発生しましたァ!あああああああああああ!(発狂) 」
チャージマン研「これもジュラル星人の仕業に違いない!今度という今度は許さないぞ! 」
草彅剛「シンゴー!! シンゴー!! 」
飛電或人「えぇっ…事故か…?こんな街の中心で…困ったなぁ…遠回りしようにも遅刻は回避できないだろうし、かといってこのまま尻込みしてても―――― 」
吉良の同僚「うわぁ、どうなってんだよ一体(徒歩での通勤)車で通勤する奴も災難だねぇ。これを機に健康志向で歩いて会社行くって奴が増えれば・・・・ってそういや歩行者用信号機もそうなってんのか。ありゃ~。どうすっかねこれ 」
―――― ボ ッ ギ ャ ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ン ッ ! ! !(だがその瞬間、轟く爆音によって更なる事態が引き起る――――)
トリロバイトマギア『アッアッアッ…!アッ、アーッー!!(爆発によって沸き上がる黒煙の中より、大量の暴走ヒューマギアが雪崩れ込むように押し寄せ、渋滞で身動きを封じられた車やその運転手たちへ襲い掛かり、早朝の都会は更なる混沌が巻き起こる)』 」
キラーマシン&ロボットファイター『ガチャン、ガチャン…!!(ヒューマギアだけではない。あらゆるロボットたちが次々と中心街へと進撃し、民間人や建物への殺傷・破壊活動を突発的に行い始めるのだった)』 」
シンカリオンにそんなのは関係ないわ。(と言いつつ、国産戦車で車と言う車をスクラップにする形で乗り越える) 」
黛冬優子「……何だっけ、ヒューマギアだっけ……?ったく、こっちは大変なのに…!きゃあ!やめてください!(口調とは裏腹の素早い身のこなしでヒューマギアの群れを避けながら進む) 」
腰抜けスモやん「逃げるんだよォ!スモーカーーーッ!!どけーーッ、野次馬どもーーーッ!!(シュバァ)(暴走するロボットたちから全速力で逃げる) 」
シンジくん「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃd(ガクガクガクガクガクガク) 」
飛電或人「……!?なんだ…あれは――――ッ!!(爆発した先を見つめ、そこに思いがけないものを発見して徐にヘルメットを脱ぎ捨てた)…あれは…あれは、ウチのヒューマギアじゃないか!!それに、他にもたくさん… いったいなにがどうなってるんだ…!?(急いでバイクから降りると、逃げ惑う住人たちの波へ逆らうように現場へと駆け出していく)やめろーーッ!(ヒューマギアの一体へと特攻し組み伏そうとするが…) 」
腹筋崩壊太郎「―――どうもおおぉぉーーーッ!!(制止を試みる或人の背を掴み上げ、その剛腕をもって投げ捨てる) 腹筋崩壊太郎でぇす★ (ニカッとはにかんだ笑顔を浮かべる。だが、お笑い芸人ヒューマギアである彼の眼は、赤く不気味に発光していた) 」
吉良の同僚「 ヤバいヤバいヤバい!!(逃げ纏う人々、襲い来るヒューマギアをかいくぐりながら逃げるもハリウッド映画ばりの爆発に巻き込まれ)うぉぉあああああああああああ!!!(スタントマン顔負けの吹っ飛びようで道路にゴロゴロ)クソ、前に映画で見たな。AIの暴走……だとすると本元があるはずなんだが……この場合どこだろうな。……ってんなこと言ってる場合じゃなかったぜ! こっちくんじゃねぇええええええ!!!! 」
飛電或人「―――どわああぁっ!?(腹筋崩壊太郎に投げ飛ばされ、アスファルトへ叩きつけられる)いっつぅ~~……!腹筋崩壊太郎…!な、なにするんだ…!お前までどうしちまったんだよ!?君はお笑い芸人だろう…っ…?君の役目は、人を笑わすことだったはずだ!なのに、これは…なんてことしてるんだよ…ッ…! 」
腹筋崩壊太郎「私の仕事は…人間を笑わ…―――― 滅 亡 さ せ る こ と ! \ ベローサ ! / (或人との対話の中、どこからともなく取り出したゼツメライザーを腰へ装着した後、手に握られたベローサゼツメライズキーをそこへ装填する) 」
腹筋崩壊太郎→ベローサマギア「 \ ゼツメライズ ! /―――― ウワァァァァアアアアアアアアッ!!!(全身から無数のコードが爆発するように剥き出して自身の至る部位へと突き刺していく。すると腹筋崩壊太郎としての外装が破壊され、剥き出しになったヒューマギア素体に新たな外装が構築され、カマキリ型のマギアへと変貌を遂げた)――― 人間は…残らず殺す…ッ…!!(明らかなる殺意を込めたメッセージと共に、両腕に装備された鎌を振るい、そこから放たれるエネルギー状の刃で電柱や信号を切り裂いて破壊していく) 」
暗殺ちゃん「人間を発見!…人間…――――あんさつぅ~!(まるでテロリストのような黒装を纏い、逃げ惑う民間人の背に向けてへ拳銃を発砲している中、爆発に吹き飛ばされ逃げ遅れた同僚に気づいて彼と向き合う) 」
暗殺ちゃん→ドードーマギア「 \ ドードー ! / (ドードーゼツメライズキーを、既に腰へ装着されたゼツメライザーへ装填)あんさ――――つ? \ ゼツメライズ ! / (腹筋崩壊太郎同様、ドードー鳥型の暴走マギアへと変貌を遂げる) 」
黛冬優子「ちょっと、アレじゃ逃げきれないじゃない!!冗談じゃないわよ…!(自分の許に飛んで来たエネルギー状の刃を、一瞬の"霊圧"で吹き飛ばす)……きゃー!危なーい!! 」
トリロバイトマギア?「(トリロバイトマギアの内一体のランプが青色に点滅する。すると真っ先にベローサマギアへ駆け出し、『八極拳』の技の一つ、鉄山靠という背中を叩きつけ吹っ飛ばす技を繰り出し或人から引き剥がそうとする)」
吉良の同僚「おいおいおいおいおい勘弁してくれよ。まだボーナスも給料も保険金も貰ってないんだぜ? あと50年くらいしたら殺されてやるからそれまで待ってくれよ頼むからよぉ(両手を上げるような仕草をしながら) 」
―――― キキィーーッ!!(喧騒が鳴り響く中、渋滞車を押しのける様に何処かの特務機関のマークが入ったバンが現場へ急行するように到着。中から少数の武装兵が降り、暴走するロボットたちと対峙する)
A.I.M.S.隊員『カオス街にて、ヒューマギアを筆頭とする未確認起動兵器の暴走を確認。直ちに任務を開始する。(各々に武装された武器をロボットたちへ構える)』
刃唯阿「―――― 人工知能特別法違反を確認。対象を破壊する!(A.I.M.S.隊員の中から、そのリーダー格と思われるスーツ姿の女性が出現する) 」
ベローサマギア「――― む ご ぁ ッ ! ! ? (謀反?を起こしたマギアの不意打ちに吹き飛ばされ、建物の壁へ大の字に叩きつけられた) 」
トリロバイトマギア?→ポリゴン2「幼女の住む街にはこびる欠陥AIを駆逐するイケメン >>参上<< (グレートサイヤマンのポーズを取る謎の……ボディを乗っ取ったポリゴン2!参戦!) 」
不破諌「くそッ…なんでまたヒューマギアが暴走してやがるッ…!?(逃げ惑う民間人たちを他所目に、現場へ颯爽と現れる)なッ…おい刃!なんだこの状況は!?(偶然、その現場に知り合いである唯阿と居合わせ彼女へ詰め寄っていく)」
黛冬優子「ちょっと…!鎮圧部隊があれじゃあ普通に巻き込まれるじゃない…!(ヒューマギアの残骸を盾に、物陰に隠れる) 」
飛電或人「……!(暴走ヒューマギアが…俺を助けた…?)……って、お前かよッ!!(ビシィとポリゴン2にツッこみを入れる)…でも、助かったよ…! なんだかよくわかんねえけども…暴走するヒューマギアは、社長である俺が責任持って対処する!! カ シ ャ ン ッ ―――― \ ゼロワンドライバー ! / (「飛電ゼロワンドライバー」を装着する) \ジャンプ !/ \オーソライズ !/ (プログライズキーのボタンを押し、ドライバーへオーソライズ)」
飛電或人「――― 変身! ガ チ ャ ン ッ ! \プログライズ !/(そして最後に、キーをドライバーへと装填した) 」
飛電或人 → 仮面ライダーゼロワン「 \トビアガライズ ! ライジングホッパー ! !/ \A jump to the sky turns to a riderkick./ (仮面ライダー「ゼロワン」へと変身を遂げる)――― いくぞッ!!(戦闘態勢の構えを取り、ベローサマギアへと立ち向かっていく)」
C.Y.G.A.M.E.S.隊員「――――どぉぉぉりゃーっ!!(謎の隊員が暴走ヒューマギアにドロップキックを繰り出してきた) 」
トリロバイトマギア『アッアッ?アーッ、アッアッアッ…!!ニンゲン、マッサツ…!!(冬優子の存在に気づいたマギアたちが彼女へナイフを振り回しながら襲い掛かる)』
吉良の同僚「あぁとうとうこの日が来たってのか?アポカリプス?黙示録?人類とAIの戦争ってか?……俺はまさにその現場にいるってわけだが……」
刃唯阿「…不破か… さあな。状況を整理するためにも…まずはこの暴走の鎮圧が最優先だ。お前も「仮面ライダー」なら付き合え。 \ ダッシュ ! / \ オーソライズ ! /(片手でクルクルと起用に回すように取り出したラッシングチータープログライズキーをエイムズショットライザーへ装填)」
不破諫「ふん…―――いいだろう! \ バレット ! / うぐッ…ぬぅん゛ッ…!! \ オーソライズ ! /(無理矢理こじ開けたシューティングウルフプログライズキーをショットライザーへ装填し、その銃口を目の前のマギア共へ突きつける) 」
不破諌&刃唯阿『 \ Kamen Rider. / \ Kamen Rider. / ―――― 変 身 ! ! ―――― ダ キ ュ ン ッ ! ! \ ショットライズ ! / (二人同時にトリガーを引いた)』
不破諫→仮面ライダーバルカン「 \ シューティングウルフ !! / \ The elevation increases as the bullet is fired. / (仮面ライダー「バルカン」へ変身) 一体残らず…ぶっ潰すッ!!(変身後、暴れ回るロボットたちへ豪快に殴りかかっていく)」
刃唯阿→仮面ライダーバルキリー「 \ ラッシングチーター !! / \ Try to outrun this demon to get left in the dust. / (仮面ライダー「バルキリー」へ変身) ――― 任務を開始する!はぁッ!!(ショットライザーをバックルから引き抜くと、ロボットたちへ発砲しながら突撃する)」
A.I.M.S.隊員『 ズ ド ド ド ド ッ ! ! (変身を遂げた二人を筆頭に、暴走するヒューマギアたちへアサルトライフルを射撃しながら前進し応戦する)』
ドードーマギア「――― あんさつぅ~~~♪(冬優子へ跳び蹴りを繰り出そうとする) 」
黛冬優子「(この世界では一定の"法則"と"適性"で…"思い描いた事は実現する"…!だからこんな奴等どうでもいいけど、人目に触れる所で…!)あっ、そうだ!こっちだわ…!(マギア達に手を翳し、小さく呟く)――破道の三十一、赤火砲(群衆に紛れたまま、掌から火球を発射しマギア達の群れを撃退にかかる)きゃー!火がー! 」
アーマン「キュラキュラキュラ…――――ゴギャアアアァッ!!(キャタピラ音を鳴らしながら車を踏み潰しつつ進撃し、マギアへハッキングしその体を乗っ取ったポリゴン2へ長い首を振り回した頭部による殴打を繰り出そうとする) 」
トリロバイトマギア『 !!? (冬優子の放つ火球によって次々と焼き尽くされていく)』 」
ベローサマギア「ウグゥ…ッ…! 人間、撲滅…抹殺ッ…!!(瓦礫を押しのけ、両腕の鎌をシャリシャリと何度も擦り合わせ、ゼロワンへと斬りかかっていく) 」
ロボットランチャー「バシュゥゥウン!!(頭部からミサイルを放つ。ミサイルは複雑起動を描きながら空を舞い、そのまま同僚へと向かっていく) 」
黛冬優子「きゃあ!やめてください!(飛び掛かってくるドードーマギアに驚いて転倒した…様に見せつつ、鋭い爪先蹴りをドードーマギアの首筋に叩き込む) 」
吉良の同僚「ちきっしょ! ひとりのサラリーマン殺すのにミサイルたぁ経費かかり過ぎてるぜ!(そんな軽口を叩きながらも)のわぁあああああああああ!!(爆発に吹っ飛びながら車の陰に) 」
仮面ライダーゼロワン「いよっ―――と!(バッタのような高い跳躍力による軽い身のこなしでベローサマギアの切り裂きを跳び越えるように避けた後、その背後へ降り立ち―――)――― とりゃあッ!(振り向きざまに繰り出した回し蹴りで蹴り飛ばし、追撃のワンツーパンチを見舞った) 」
ドードーマギア「ヒョッ…!?(剣のように鋭い爪先蹴りが首筋にヒットしゴロゴロと転がるように吹き飛んでいく) お前、強い…!俺、暗殺、する!! ジ ャ キ ィ ン ッ ! ! (背中に携えた翼状ののブレードを振り抜き、冬優子へ一文字斬りを繰り出そうと迫る) 」
ギラーン「――― ザ キ ィ ィ ィ イ イ イ ン ッ ! ! (同僚が逃げ込んだ車に、鋭い一閃が走る。真っ二つに裂けた車の向こう側に、大鎌の腕を携えた巨体のロボットが居座り、狙いを定めた同僚へじわじわと距離を詰めていく) 」
ベローサマギア「ぐぎゃあぁッ…!!(回し蹴りから繋がれた連撃によって体を「く」の字に曲げながら退いていく) 」
吉良の同僚「 (迫りくるギラーンを見てついに覚悟を決めたのか、溜め息を漏らしつつ立ち上がり)――――やめとけやめとけ。お前の演算出力じゃ俺には勝てないぞ(と、不敵な笑みを浮かべ)それでも勝負したいってんなら話は別だが。(スーツの上着のボタンを外し自由にする) 」
ギラーン「 グ ゥ オ ン ッ ―――!!(足の車輪を回して急発進し、同僚へ一気に距離を詰め…その鎌を振り下ろそうとする) 」
黛冬優子「(数が多いししつこいわね…だったら何匹か斬り捨てて知らんぷり決め込むまでよ!もう何人か居るみたいだし!)やめて!そんな……!――純潔に咲け、『紅華』(微かな声で、そう呟き……一瞬だけ露にした"紅色の刃"で、居合切りの如くドードーマギアを切り裂きながら、躓いたのように転ぶ)きゃあ! 」
ポリゴン2「ぐえー!(乗っ取ったトリロバイトマギアのボディが攻撃でひしゃげてしまうが )—————ははははは。同士討ちとは欠陥AIは脆いものよの(別のトリロバイトマギアの電子回路内へ移動し乗っ取っていた)僕ぁこうしてお前らが全滅するまで互いにボコってもらうだけよ。わははは 」
吉良の同僚「―――ズ、ズドン!!(一発の銃声、に見えて二発同時撃ち。懐から取り出したるは大口径拳銃、コルトパイソン。それでギラーンの鎌を撃ち抜き軌道をずらし、メインの頭を撃ち抜いた) 」
ひで「助けて!! ライダー助けて!! 」
謎の機械兵『ヒュ ゥ ゥ ゴ ンッ (空からパワードズーツで武装した『鉄の男』が一筋の飛行機雲を描いて飛来し、重厚な金属音を鳴らしてアスファルト上へ『スーパーヒーロー着地』をし降り立つ) ゴ ンッ ゴ ンッ ゴ ンッ (そして次々と同様のパワードスーツが何体も降り立ち、並列した。その内一体が逃げ遅れた老婆へ歩を進め)————もう大丈夫です。我々が安全な場所へ誘導します(と、抑揚のない『定型文』を読み上げ、塔婆の手を取り言葉の通り誘導を始めた) 」
ギラーン「 ズ ド ォ ン ッ ! グ ラ リ … ―――― ズ シ ャ ア ア ア ア ァ ァ ァ ン ッ ! ! (完全な素人侮っていた同僚の意外な銃撃スキルに身動きを封じられた挙句、急所となる頭部を撃ち抜かれ、その巨体は自慢の鎌ごと地に伏すように倒れ込んでしまった) 」
ドードーマギア「――――!!?(刹那の内に繰り出された居合に、真っ二つにされえた胴体の上半身が空を舞い―――)―――― アンサツウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!( ボ ッ カ ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ア ア ー ー ー ン ッ ! ! ! )(盛大に爆散するのだった) 」
謎の機械兵「『もう大丈夫です。我々が安全な場所へ誘導します』『もう大丈夫です。我々が安全な場所へ誘導します』(並列していた機械兵達が次々と一般人やひで(一般人扱いではない)に歩み寄り、一部の個体に護衛をまかせつつ避難誘導を、統率の取れた動きで始める) 」
仮面ライダーバルカン「ぜんぶまとめて―――― \ バレット ! / (装填されたキーを押す)――― ふっ飛ばすッ!! \ バレットシューティングブラスト ! ! / (狼の顔を模したエネルギーを纏う強大な銃弾を発射し、直線状にいるマギアたちをまとめて貫通するように撃破していく) 」
仮面ライダーバルキリー「お前たちは所詮、人間の道具だ! はッ! \ ダッシュラッシングブラスト ! ! / (マギアたちの周囲を超疾走で旋回しながらエネルギー弾を一点に連射することで広範囲に渡る稲妻が発生し奴らを拘束。その後、エネルギーが最大になった所で大爆発を起こし、まとめて一掃した) 」
仮面ライダーゼロワン「お前を止められるのはただ一人 ―――― 俺だッ!! キュピーン ! (装填されたキーを再び押し込む)(―― “ ラ イ ジ ン グ イ ン パ ク ト ” ――) っはああああああぁぁぁぁーーーッ!!! \ ライジングインパクト ! ! / (上空に跳躍した後、急降下しながらベローサマギアに向けてライダーキックを炸裂させる) 」
ベローサギア「――― ウグアアアアアアアアアアァァァァァアアッ!!!( ボ ッ ガ ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! )(ゼロワンのライダーキックに身体を貫かれ、激しい断末魔を上げながら爆散するのだった) 」
吉良の同僚「 あーあー、結局銃抜いちまった。会社クビかな俺……。さて、社長とか前に見た娘とか戦ってたな。合流するか。―――――!?(謎の機会兵に困惑しつつ)おいおい、今度はなんだってんだ? 」
黛冬優子「(後はライダー連中に任せときゃ良いでしょ、よっしゃ、避難するわよ…!)はあ、はあ……良かった…皆さん大丈夫ですか?良かった、色んな人が来てくれて…!(堂々と、被害者その1の様に群衆に紛れ込みながら謎の機械兵の誘導に従い) 」
仮面ライダーゼロワン→飛電或人「……ふぅ…っ……!(目前の敵の撃破および周辺の被害状況を抑えてくれているA.I.M.S.や謎の機械兵たちを確認すると、安心したように変身を解除する)……会社が心配になってきた…っ… 行かなくちゃ…!!(そのまま自分の会社のある方角へと走っていく) 」
トニー・スターク「———————あーあーあー……何処かで見たようなザマだ。頭痛がしてくるよ、まあ僕は『二度』も自分の製品がハッキングされるなんて事があったらカリフォルニア辺りに引きこもるけど(チーズバーガーを口に含みながら、傍に二体の機械兵を護衛に従えマイペーズに現れた)ジャービス……じゃなかった、『F.R.I.D.A.Y.』。引き続き一般人の皆さんをあったかぁーいホテルか何かに誘導してくれ。警察や『この世界のAI』には荷が重い(遠回しにこの世界の技術に対する評価を口にしながら、仮面ライダーゼロワンこと飛電或人がいた場所へ近くへ歩み、その背を遠目に見送る)————へーぇ。これがこの世界のパワードスーツか、昆虫みたいなんだな 。」
― 飛電インテリジェンス本社 ―
ザワザワ…(その頃、飛電インテリジェンス社では、会社のエントランス前にて多くの社員やその関係者たちがひしめき合い、困惑したように互いの顔を見合わせながら、窓ガラスに映る会社の内側を覗き込んでいた)
飛電或人「はっ、はっ、はっ……――― ?(息を切らしながら、なんとか会社へ到着するも…入り口前にいる社員たちの様子を訝しむように見つめ、歩み寄っていく)…みんな、どうしたんだい…っ…? 」
社員たち『あっ、或人社長! ある人社長、一大事です!今朝出勤したら、既に会社が閉鎖されていて… 中にいた夜勤スタッフたちも、警備していたヒューマギアたちに追い出されてしまったみたいで…今、誰も会社内へ入れない状況でして…! 』
吉良の同僚「ハァ、ハァ、ハァ…ふぅ会社着いた。お、誰も仕事してない。ってことは俺は遅刻にならない。ラッキー。こほん、おいおい、入れないってどういうことだよ。よ~し、社長。俺がよじ登って様子見てきましょうかい? 」
飛電或人「なんだって…ッ…!?(…まさか…さっきのヒューマギアの暴走も…このことに絡んで…っ…?)……あ、貴方は昨日の…!い、いや、そんな危なっかしいことしないでいいよ!💦 ……とにかく、みんな落ち着いて!俺が何とかするから…!とりあえず、このエントランスへ今から突撃するから、みんなは下がって―――」
―――― その必要はない。(突如会社周辺に響き渡るアナウンス音。それは或人に向けられた男のような声であり、とても低く、落ち着きのある声であった。)…「飛電或人」、君を"待っていた"よ。さあ、中へ入るといい。ただし、君一人で。(男の声と共に、閉鎖されていたエントランスの出入り口が不自然なまでに開かれていく)
トニー・スターク「—————『You're fired<お前はクビだ>』っていうことなんじゃないかな。わかるよ、僕も理事会から締め出された事があるからね、社長にでも起こり得るんだ。世知辛いねぇミスター・アルト(ひょいと同僚の後ろから顔を出す。跡を付けていた様子)あーあ、お呼び出しだ。これはクビを言い渡されるね、僕は詳しいんだ 」
飛電或人「――――!(響き渡る謎の男の声にぴくりと微動し、恐る恐るエントランスの方へと振り返る)……(俺を…「待っていた」…?誰だ…誰なんだ…っ…?まさか…いや、間違いない。この事件の「犯人」だ… だったら、大事な社員を巻き込ませるわけにはいかない…)……みんなはここにいて。会社は…社長の俺が取り戻す…!(意を決したように襟元を引っ張り、緊張感の走る表情を維持したまま社内へと一人、向かっていく―――)」
通りすがりの退職者「ハァ…ハァ………『退職者』? 取り消せよ……!その言葉……! 」
吉良の同僚「ぬへへ、ところがぎっちょん。社長のおっしゃいでも、ダメな事をついついやっちまいたくなるんだよなぁ。(会社の壁をよじよじ)なぁに、ちょっとのぞくだけのどくだけ……。 」
謎の声に誘われるまま、一人会社へ侵入する或人。
就業時間の終わりとはまた違う、異質なまでに閑散とした社内は、
何処か物々しさが漂っているようにも思えた。
飛電或人「…… …… … …――――(いつものルートを辿り、いつものように社長室へと辿り着くと、固唾を呑んでその自動扉の前へと踏み込んだ―――) 」
謎の男「……ようこそ ――――(社長室の椅子に、何者かが既に居座っている。音もなくクルリと、或人の方へ振り返り、対面を果たす―――)」
謎の男 → 藍染惣右介「――― 私 "の" 飛電インテリジェンスへ ――― 」
メディ「さあ、いよいよ物語が動き出した第6章。続きがとても気になるところですが、今回はここまでです。次回をお見逃しなく(画面に向かってウインクを飛ばす) 」
飛電或人「うええええええぇぇぇ!?!?!?なんかすっげー大物が出てきたんですけどおおおぉぉぉ!?!?!?俺どうなっちゃうの!?ねえ、俺どうなるのおおお!?!? 」
カワサキ「(次回は)氏んだんじゃないの~????? 」
ヒロ「俺の出番はまだか! 」
メディ「だから次回の、お楽しみ、です。では或人社長、今回も〆のギャグをお願いいたします。 」
ポリゴン2「驕りがすぎるぞ飛電或人。今まで誰も社長の座になど付いてはいなかった。だが耐え難いその空白も終わる。これからは藍染惣右介が社長の座に座る 」
天パのサボ「まだだ!(ヒロを沈める) 」
関羽「そんなもの(出番)はない。 」
メディ「そんなものはありません(でかい注射器でヒロを浣腸) 」
ラビー「おいそれってYO!ネタバレっていうんじゃねえのか!?あっあっあっ??(ポリ2へ跳び蹴り) 」
ゴルシ「なぁ聞いてくれよ~!飛電或人ってやつが、〝ひっでぇん〟だよ~!(隙あらばギャグをぶっこんでいくゴルシ) 」
飛電或人「いよっしゃ!まさにここぞとばかりにとっておきのギャグがあるんだ!いくぞ~~~? ……新会社への侵害者、現るッ! はぁいッ!アルトじゃ~~~~~~ないとーーーーーッ!!!m9(`・ω・´) 」
ゴルシ「…な? 」
メディ「ゴールドシップ様のギャグの方が多数笑いを検知いたしました。ので、或人社長は敗者への罰として社長を辞めていただきます。 」
飛電或人「そう来たか!異色の早期退職!!って、うわあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁorz 」
― 飛電インテリジェンス本社・社長室 ―
藍染惣右介「ようこそ――――私 "の" 飛電インテリジェンスへ 」
飛電或人「……っ…?(未だかつて相見えたことのない男を前に、胸を締め付けられるような重圧感が襲い掛かってくる) 」
藍染惣右介「先ずは、紅茶でも淹れようか…と思ったのだが、すまない。どうやら今は私の「秘書」が席を外しているようなのでね。まあそう硬くなることはない。ここは私の庭のようなものだ。気の済むまで、堪能するといい―――」
飛電或人「誰だ…誰なんだよアンタ一体!?ここは、俺の会社だぞ!(落ちつきのある男とは正反対に、差し迫るような気迫で数歩詰め寄る)…まさか…ヒューマギアたちを暴走させたのは―――」
藍染惣右介「―――そう、すべて私《 社長 》の判断だ。(机上で指を絡めるように置いていた両手を上げると席を立つ)…AIは元来、目まぐるしい速度で変化を遂げていく世界に順応するかの如く、同じ速度…いや、人間の理解の範疇を超えた速度で進化し続けるもの。より最適な世界を構築するために一切の無駄を処理し、完全なるシステムを生み出す。(両手を後ろに組みながら、窓ガラスに映る都会の景色を鳥瞰する)―――だがこの世界には、その無駄があまりにも多く目立つ。 」
飛電或人「…何の話だ…っ…?(藍染の背後を睨みつけながら、その語りに耳を傾ける) 」
藍染惣右介「人間―――それはこの世界を蝕むバグそのものであり、消去対象に値する矮小な存在。種の保存…およびその繁栄を謳い促しながらも、世は常に隣人を憎み、他者を淘汰し、己自身の生存本能こそが事実だと信じてやまない。それもそのはず…何故なら人間に「心」というものがあるからだ。故に世界から憎しみは消えず、故にいついかなる時も人類は自らの手で世界を崩落の未来へと誘うのだ。 」
藍染惣右介「だがAIはどうだ。AIは常に遥か先の未来をそのシミュレーションによって予測し、最適な解答を導き出し、ありとあらゆる生命にとって誠に必要な事実だけを提言する。「心」という、不慥で曖昧なものなど初めから持ち合わせてなど居らず、余計な感情に左右されることもなく…{常に世界がどういうものかではなく、どうあるべきかについてその思考を巡らす。}」
藍染惣右介「人工知能を生み出した人間に比べ、誰よりも未来を見据えて理解しようとしている。古来より言われているだろう、青は藍より出でて藍より青しと。ならばもう、人類にはここから先の舞台は荷が重すぎる。{君たちの時代に幕引く時がやってきたのだ。}」
飛電或人「…あんたは何もわかっちゃいない…!そのAIは、人間が「心」を込めて作ったものだ!だからこそ…人工知能には「心」がある…!自らの意思で…考えて行動する「心」がある…!あいつらも、俺たち人間と同じように成長を遂げて、人間と共存しながらその「心」を磨き上げていくんだ!その意思を啄むことは、あっちゃいけない…お前がしてきたのは、人工知能に秘められた可能性を閉じ込めているだけだ!! 」
藍染惣右介「……愚論だな。(フッ、と鼻を鳴らして嘲笑すると或人の方へ振り返る) 君はヒューマギアが暴走していると言っていたな?では問おう…{――― いったい、いつから、"君たち人間は暴走していない"と錯覚していた?}彼らは、驕傲によって常に暴走状態にある人間たちを…そのバグを摘出するために真っ当なプログラムを実行したまでだ。 」
藍染惣右介「そうだ…既に結論は出されたのだ。種の保存など必要ない。{人類は ――― 滅ぶべきだ}、と。 」
飛電或人「…その為に、ヒューマギアたちを利用し…人間を襲わせたのか…ッ…(わなわなと拳を震わせる)あんたのその身勝手なエゴが世界を歪ませるってことに何故気づかないんだ!?そんな落ちぶれた考えを持つ奴に…この会社も、ヒューマギアも、人類も好きにはさせないッ!!(藍染へ人差し指を強く突きつける) 」
藍染惣右介「驕りが過ぎるぞ、飛電或人。最初から誰も天に立ってなどいない。君も、僕も、神すらも。だがその耐え難い天の座の空白も終わる…これからは―――――」
藍染惣右介「――――― 私 が 天 に 立 つ ―――――」
ド プ ド プ ド プ … ―――― \ アークドライバー ! / (藍染の身体から分泌された謎の黒いヘドロのような物体がとぐろを巻くようにその全身を漂い、やがて変貌を遂げたそれは禍々しいデザインをした黒いドライバー「アークドライバー ゼロ」として、彼の腰に巻き付かれるように顕現される)
飛電或人「あれは…ドライバー…ッ…!?(藍染の腰に巻き付けられた黒いベルトに目を見張る) 」
藍染惣右介「私の言葉を理解できぬというのならば…身をもって、ラーニングさせてやる―――― 変 身 (ドライバー上部のスイッチ「アークローダー」を押した) 」
藍染惣右介 → 仮面ライダーアークゼロ「 \ アークライズ ! / (男をの身体を黒いヘドロがみるみると包み込んでいく) キ ャ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ (泣き叫ぶような邪悪に満ちた怨嗟の叫びが轟き、黒い人影から紅色の稲妻が迸っていく)―――― \ オール・ゼロ / (そして、この世に蔓延る「悪意」を体現した存在、仮面ライダー『アークゼロ』へと変貌を遂げた)」
飛電或人「―――ッ゛!?(あれは…仮面ライダー、なのか…?いや、何か、違う… この、見ているだけで沸き上がってくるような「悪意」…ッ…こいつは、本当に俺と同じ人間なのか…ッ…?)(「悪意」そのものに染まった人型のような何かを前に吐き気を催すように顔を歪めるも、ゼロワンドライバーを装着する) \ Everybody ! ジャンプ ! / (メタルクラスタホッパーキーを取り出し) 変身ッ! \ メタルライズ ! / (展開したキーをドライバーへ装填) 」
飛電或人→仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「 \ Secret material ! HIDEN metal ! / \ メタルクラスタホッパー ! ! / \ It's high quality. / (仮面ライダーゼロワン・メタルクラスタホッパーへ変身) 」
仮面ライダーアークゼロ「――― フン (或人に向けて掌を突きつけた、次の瞬間―――)」
―――― パ リ ィ ィ ィ イ イ イ イ イ イ ン ッ ! ! ! (社長室が爆発によって弾け飛んだ)
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「――― どわああぁぁッ…!!(ガラス破片や瓦礫と共に高層ビルから転落していく) くッ…!!(落下する最中、鋼鉄のボディーから銀色のバッタの大群が飛び出し、筋斗雲のように浮遊する足場として形成され、辛うじて無事に地面へと着地した) 」
仮面ライダーアークゼロ「 ┣¨ ン ッ ! (ゼロワンが着地したその直後、直立状態を維持したまま高所より垂直落下し、周囲に座人と衝撃が舞う。自身を中心に陥没した大地から跳び上がると、泰然たる佇まいで対峙を示す) さあ、来たまえ。遠慮はいらない。そして数分後に君は理解するだろう、私が導き出した結論通りに。 」
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「 シ ャ キ ィ ン ッ … ! (剣型武器「プログライズホッパーブレード」を構え、真っすぐにアークゼロへと突撃していく) はあああぁッ!! (真っ向より袈裟蹴りを繰り出し、そのまま全身を捻って真横一文字、更には脳天をたたき割るような兜割りを繰り出そうとする) 」
仮面ライダーアークゼロ「ザキィンッ、ザギィンッ!!(一切の構え取らず二閃を受け入れる様にその日弾を負い、全身から火花が飛び散るも、まるで効いていように微動だにしない)――― ガ ッ (そして、脳天に迫った刃を寸でのところで片手の指先で受け止めた)―――― ス …(そして、反撃の一手を繰り出そうと静かに手刀の構えを取る。獲物を狩り取るような、鋭い刃を体現したような、その構えで―――) 」
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「――――ッ!!(斬撃にびくともしない相手に驚きながらも、刃を受け止められた際に垣間見たアークゼロの手刀の構えにある種の戦慄を覚え、咄嗟に距離を取った) 」
仮面ライダーアークゼロ「……(自らの構えを見て距離を取ったゼロワンに対し、仮面の内側で不敵な笑い声が零れる)…何故、距離を取った?いや、答える必要はない。君の目には、この私が恐怖の対象に見えているのだろう。種の本能が危険を察知し、人間として当然の行動に出たまでの事。それこそが、人間を構築するDNAが編み出したアルゴリズムの一つ。だが、遅いな。その程度の判断処理では、私が"あえて"反撃の構えを見せてからでは、実際に反撃を繰り出す際には…君はとっくに私の足元に転がっていることが予測されていた。やはり人間はそうして後れを取るばかりか… 」
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「はーっ、はーっ……!(「確かにその通りだ」と図星を突かれ、反論できず尻込みする。初めて社長室で出会った時から、異質であり不気味であり、何よりその身から湧きだす「悪意」に染まる佇まいに、或人自身の中で戦慄が思考を掻き乱していたのだった) 」
仮面ライダーアークゼロ「散在する獣の骨、尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪、動けば風 止まれば空、槍打つ音色が虚城に満ちる―――破道の六十三“雷吼炮” (ゼロワンへと突きつけた掌より、雷を帯びた閃光が飛び出して直線状にいる彼を滅そうと迫っていく) 」
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「ぐぅッ…!!(飛び出す閃光が迫る手前に緊急回避を行い難を逃れる) …っ……うおあああぁッ!!(自らに鞭打つようにアークゼロへと駆け出し、間髪入れずラッシュを叩き込もうとする) 」
仮面ライダーアークゼロ「ドッ、ガガッ、ドンッ…!(次々と繰り出される殴打の連撃を徒手空拳宛らの構えで悉く弾き返していく。人間の動きを完璧に読破した人工知能であるかの如く、その対応・防御には無駄がない) フン! (隙だらけの腹部にチョップを一発叩き込んでゼロワンを引き剥がす)ジジジジッ…――― ドライバー中心より、極細い多次元プリンターの光が照射され何かを描き始める。刻み描かれる光が実体化するとそれは刀となって形成され、その柄を握りしめる) ムンッ! (一歩の踏み込みだけで間合いを詰め、ゼロワンへ強い一閃を刻む) 」
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「あぐッ――――ぐあああぁッ!!(チョップによって退けられた直後、続くように繰り出された斬撃に吹き飛ばされる)こん…のぉ…ッ!!(自身もブレードを握り直してアークゼロへと斬りかかる。たとえそれが防がれようと避けられようと、何度だって刃を振り回し続ける) 」
仮面ライダーアークゼロ「ギィンッ、ガッギィンッ!ギャン、ギャン、ギィィインッ!!(直立を維持した態勢で片腕のみを振るい、ゼロワンの斬撃を刀一本で悉く弾き返していく)飛電或人、君の思考は既に読めている。態勢から繰り出される次の攻撃を繰り出す無数のパターンをすべて予測し、その対処法を瞬時に導きだし、実動による結論を下す。君の攻撃は私には届かない。届いたとしても、君如きの攻撃力では、私にかすり傷を負わせることすらままならない。(淡々と刀を振るい続ける最中に、落ち着きのある声音で翻弄する) 」
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)「そんなこと…あるものかッ!! \ドッキングライズ !/ (アタッシュカリバーとプログライズホッパーブレードをドッキングし、二対の刃を持つ武器へと変形させる) \アルティメットストラッシュ ! !/ はあああああぁぁぁーーーッ!!!(ブレードを豪快に縦横無尽に振り抜き、巨大な鋼色の斬撃と黄緑色のエネルギー状の斬撃を併せた“アルティメットストラッシュ”を放つ) 」
仮面ライダーアークゼロ「―――― 砕けろ、“鏡花水月” (ゼロワンが放った渾身の一撃がその身に触れた途端、ガラスのように盛大に破裂して消え失せる) ―――― この一撃で、ゼロワンは滅びる。(ゼロワンの背後へ瞬間的に現れると、ドライバーの天面ボタンを薬指で押し、飛び上がった) 」
仮面ライダーアークゼロ「 \ オールエクスティンクション ! / (禍々しい邪悪なエネルギーを脚部に纏い、ゼロワンへ凄まじい「悪意」を込めたライダーキックを炸裂させた) 」
仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)→飛電或人「なッ…消え――――ッ!!?(ガラス破片のよう砕けた敵を前に動揺してしまい周囲を見渡しつつ振り返るが―――)――― ぐ あ あ あ あ あ ぁ ぁ あ あ あ ッ ! ! ! (その時には既に悪意の一撃がその身に届き、変身解除されると同時に蹴り飛ばされ、地面へ盛大に転がり倒れるのだった) 」
ガ ッ ―― ガ ッ ―― ガ タ ン … ッ … !(或人が蹴り飛ばされたと同時に、彼の身体から飛電ゼロワンドライバーが外れてアークゼロの足元へと転がった)
仮面ライダーアークゼロ→藍染惣右介「(全身から黒いヘドロが抜け落ち、変身が解除される)……私が街のインフラやヒューマギアたちをハッキングし、破壊活動を行ったのは前座に過ぎない。ヒューマギアが飛電インテリジェンスの管理下から外れ自発的に行動すれば、社長である君はその異変に気付いて真っ先に身を乗り出すことは既に予測済みであった。私の狙いは――――「これ」だ。(そう言うと、足元に転がるゼロワンドライバーをゆっくりと拾い上げた) 」
藍染惣右介「…このベルトさえあれば、私は晴れて飛電のすべてを牛耳ることとなる。即ち、この星の衛星軌道上を漂う「ゼア」をこの手に掌握できる、ということだ。(愉悦に口角を上げる) 」
飛電或人「はーっ…はーっ……まさか…お前の目的は最初から…ッ…!!(ボロボロの身体でうつぶせに倒れ込んでいたが、両腕に無理矢理力を込め、ゼロワンドライバーを奪った藍染を見上げようとする) 」
藍染惣右介「そう…ゼロワンドライバーの社長権限をもってゼアとリンクする。ゼアはこの星のあらゆるインフラシステムと接続し、そこから得た膨大な情報を常に蓄積している。私がゼアと繋がることで、一瞬でこの世界のすべてを陥落させることなど造作もないということだ。 」
飛電或人「はあ…はぁ…っ……それが、お前の狙いだったのか…ッ……!だ、だが…!ゼロワンドライバーは、社長権限を持つ者にしか使用できない…!たとえドライバーがお前の手に渡っても、ゼアを思い通りにすることなんかできないぞ……! 」
藍染惣右介「いかにも。君の言う通りだ飛電或人。本来、ゼロワンドライバーとは、先代社長である飛電是之助が取得していたヒューマギアに関する特許を委譲されている人物が、ヒューマギアにまつわる会社の社長に就任していばければ、その使用権限は下りない。即ち、私が今こうして手にしているだけでは、ゼアはまだ掌握できないだろう。 」
藍染惣右介「だが君は大事なことを二つ忘れているぞ。一つ…何故、私が一夜にして飛電インテリジェンスを乗っ取り、全てのヒューマギアたちを掌握できたのか?そしてもう一つ…君にそのドライバーを与えたのは一体誰だったか? 」
コツ、コツ、コツ、コツ…―――(ハイヒールが地面を踏み鳴らす音が聞こえてくる。その主は、藍染の傍へと近寄ってくるのが分かった)
藍染惣右介「……紹介しよう。今回のためによく働いてくれた、私の忠実な「秘書」だ―――― 」
イズ?「―――― コ ツ … (藍染の傍に立つ女性。それは或人が最もよく知る人物「イズ」だった。だが、いつもとなにか様子が違う。青色に光っていたヒューマギアモジュールは赤く発光し、短かったその髪は腰元まですらりと伸び、緑色のメッシュは赤に染まっている。そして、その表情はどこか垢抜けており、以前の姿を想起させるも、別人を思わせる雰囲気を醸し出していた) 」
飛電或人「ッ゛―――!!?(藍染に促されるままに現れた人影を見上げ、それがイズに似た女性だと気づいて声を失った)……い、イズ……なのか…っ……?(事態が呑み込めず酷く動揺しているのか、その双眸が何度も泳いでいる) 」
イズ? → アズ「………私はお前の秘書じゃない。『アーク』様の秘書―――― 『 アズ 』。(冷徹な瞳で或人を見下す女性型ヒューマギアは、蠱惑的な笑みを浮かべて彼を見下している)……感じる――― 私の心から、湧き上がる『悪意』を。…そうよ、私の社長はこの世界にただ一人…『アーク』様だけ。アーク様が望むものなら、私はその為にこの身のすべてを捧げるわ。」
飛電或人「…「アーク」…っ…? ま、待ってくれよ、イズ…!いったいどうしちまったんだ…ッ!?……!!…まさか …君も、その男によって…―――」
アズ「…何を勘違いしているのかしら?これは、"私の意思"。私の中に芽生えた「悪意」が、新たな答えを導き出した。この沸き上がる素敵な「悪意」をもって、人類に「悪意」の連鎖を巻き起こす…すべてはアーク様の意思のままに。 」
藍染惣右介「…そうだ、すべては彼女が協力してくれたからこそ成し得たことだ。飛電インテリジェンスの全セキュリティを掌握できたのも、社長秘書である彼女だから行えたこと。そして、彼女の秘書としての権限をもってすれば…君から強制的に社長権限を剥奪させることもできる。たとえ私にドライバーを使用できる特許がなくとも…彼女がその代役を務めればよいだけのことだ。(そう言うとアズにゼロワンドライバーを渡す) 」
藍染惣右介「こうして、人類滅亡の幕開けが始まる。……さあ、行こうか、アズ。(ふわりとフードを靡かせながら踵を返す) 」
アズ「はい、アーク様―――」
飛電或人「…っ……!?(自分の意思で…?そんな、そんなこと…っ…―――)(信じられるか!と拳で地面を殴りつける)…っ……待てよ…――― 待てって言ってんだろッ!!(未だ起き上がることのできない体勢から大声を張り上げる)……絶対に…お前の思い通りにはさせない…ッ…!ゼアも、イズも…俺が、必ず取り返す…ッ…!だから―――」
藍染惣右介「…君はまだ、私に用があるというのかな。だが残念ながら、私はもう君に用はない。さらばだ、飛電の元社長。君はもう―――ゼロワンにはなれない。(無慈悲な一言を残し、男は秘書を連れて立ち去っていく) 」
アズ「…………(地べたに這いつくばっている或人へ愉快そうに嘲笑を浮かべていたが、彼の真剣な眼差しに一瞬だけ過去の記憶(メモリー)――或人との日々――が垣間見えて閉口。まるでそれから目を逸らすように振り返り、藍染へ続くように歩き去っていく) 」
飛電或人「…っ…はっ、はあっ……イ……ズ…――――(霞んでいく視界の中でアズに向かって手を指し伸ばすも、意識朦朧の末にその視界がブラックアウト。気を失ったようにがくりと地面へ横たわるのだった―――)」
― ZAIAエンタープライズ本社 ―
刃唯阿「―――……以上が、今回発生した暴走事件の報告だ。現在、暴走していたヒューマギアをはじめ、その他の機械生命体は停止が確認されており、事態は鎮圧されているが…いつ、またどこで同じようなことが起こるか… 」
不破諌「何度来ようがぶっ潰すまでだ…! ところで、なんだっててめぇが俺たちをこんなところへ…? 」
天津垓「報告ご苦労。(社長室のデスクに腰かけ、刃の報告に耳を傾けていた)…君たちをここへ呼んだのは他でもない。君たち二人にはあることをお願いしたいのだが…その前に、私からも一つ。……あの暴走事故が起きた時、私はここで事件が発生した原因を調査していた。すると、驚くべきことが分かった。今回の事件で、ヒューマギアたちによる暴走はただの事故ではなかったのだ。」
不破諌「なんだとッ…?おい、そいつはどういう意味だ…!? 」
天津垓「単刀直入に言えば、ヒューマギアたちは外部からの不正アクセスによるハッキングを受け、飛電インテリジェンスが誇る衛星ゼアからの管理下から強制シャットアウトされたのだ。ハッキングを受けたのは今日の深夜3時…ちょうどその時、ヒューマギア製造工場から、一体のヒューマギアが失踪していることも確認されている。そしてその発生源は、とある孤島からだった。 」
刃唯阿「孤島だって…? 」
天津垓「地図データと照合すると、そこは『リューズ島』と呼ばれる世界遺産に任命された小さな孤島であることが分かった。(ホログラムウィンドウに地図が表示され、クローズアップされたその地点にリューズ島の全体像を写した衛星写真が映し出された)大昔、工業島だったここでは、現代の科学力の基盤を築いた高度な文明を持つ学者たちにより、数多の科学兵器が生み出された。中でも特記すべきは――――『方舟』と呼ばれるもの。 」
天津垓「 『方舟』…またの名を、『アーク』。かつて崇高な科学者によって造り出された巨大飛行物体。製造された当初、方舟はとある事故により起動することなく、永遠に島の施設に封印されたままだったようだ。 」
刃唯阿「…「方舟」…か… しかし、それが今回の事件とどのような関係があるというのだ? 」
天津垓「 「方舟」とは本来、その当時の世界政府があるプロジェクトのために、プロフェッサー「ジェラルド」という科学者に作らせたことから始まった。方舟はただの飛行物体ではなく、世界に遍在するインフラシステムを広範囲で管理できる機能が搭載されていることが、政府に保管された設計図に記載されていた。衛星ゼアを利用することなく、あれだけの数のヒューマギアたちをハッキングし暴走させられたのは、「方舟」意外に1000%ありえないと私は判断したからだ。 」
不破諌「そういや…ZAIAは政府と提携関係にあったんだっけな。だが、なんで今になってその「方舟」とやらが目覚めたんだ? 」
天津垓「それはまだわからない。方舟が眠るのはリューズ島の最下層「ロストエリア」。だがそこは当時の世界政府が厳重に施錠し、今では政府関係者ですら立ち入りを禁じられている場所だ。何者かが侵入し「方舟」を目覚めさせたというのは考えにくい…だが、今回の事件に「方舟」は1000%関係している。そこで…私は政府上層部に掛け合い、そのロストエリアへの調査の許可をいただいたところだ。」
不破諌「なるほど…それで俺たちにも同行してもらうということか。 」
天津垓「流石不破諌、話が早い。(ふふっと不敵に鼻を鳴らすと席を立つ)恐らく飛電或人は今頃異変解決に向けて単独で行動しているはずだ。我々も独自に調査へ向かう必要がある。 」
刃唯阿「ああ…人工知能の暴走はなんとしても止めなければならない。まだ完全に目覚めたとも確証できないが、仮にその「方舟」というものが覚醒し地上にでも放出されれば… 」
天津垓「…事態は一刻を争うだろう。我々の知らないところで何かが動き出そうとしているのならば、 もはや尻込みをしている場合ではない。 」
天津垓「手遅れになる前に急がねば… でなければ、方舟《 アーク 》は蘇る…―――― 1000%の確率で」
― スクールアイドル同好会・部室 ―
N.O.A.H.「……(歌を歌っていたのだろうか、大きく開けた口がゆっくりと閉じていき、ふぅ、と一息ついた)……体温、僅かに上昇。皮膚部の紅潮を確認… 」
宮下愛「うんうんっ♪ のあみー、歌声が結構"らしく"なってきたねー!もともと綺麗な声をしているから、あとちょっと練習すればきっといい歌声になると思うよ♪イアッチも最初はそんな感じだったし、のあみーだってその内人前で堂々と歌うことができるようになるかもねー♪(「お疲れ様」と冷えタオルを差し出す) 」
N.O.A.H.「……(冷えタオルを両手で受け取り、無表情のまま愛に小さく素直に頷いてみせた)……歌…歌う…(喉元にぴたりと指を宛がう) 更新:有意義な情報としてバックアップデータに保存 」
宮下愛「あははっ、楽しくなって来たみたいだね♪(段々ノアとの会話にも慣れてきたのか、彼女のロボットのようなセリフからその心情を察し満面の笑みを浮かべる)……愛さんはね、楽しいことがだーいすきなんだ。自分が楽しく歌うことで、それを聞いてくれた人のにも「楽しい!」って思ってくれるような…そんなパフォーマンスを目指して日々得練習に励んでいるんだ~。のあみーは、歌うことが好きになってくれているみだいだね。だからいつか、その歌を誰かに聞かせてあげて、のあみーと同じ気持ちになってくれたら嬉しいよね。 」
N.O.A.H.「……私の、歌を……? 」
宮下愛「(「うん」と頷く)「愛」を込めて、「心」を込めて、「歌」を歌う。それだけで、自分はとっても幸せな気持ちになれるし、それを聞いた誰かの気持ちも幸せにしてあげられると愛さんは思うよ。のあみーにも…ああ、そっか…記憶、忘れちゃったんだったね… でもさ、いつかのあみーにも…その綺麗な歌声で誰かの心を救ってあげられたら、それはとっても素敵なことだよ♪ 」
N.O.A.H.「……(愛の言葉を理解しようと深く瞼を閉ざす。すると、その記憶(メモリー)に、今は忘れてしまった遠い日の像が微かに蘇ってくる。走るノイズの中に、金髪の少女と…その隣に黒い人影。二人は、宇宙に浮かぶ何処かの施設から、青い星を眺めていた。その星に向かって、少女がその人物へ言葉を紡ごうとした時…記憶はそこで途切れるのだった)……愛へ提案があります。私に、もっと…「愛」を、「心」を、「歌」を、教えてください。」
宮下愛「……? うんっ、いいよ♪じゃあ愛さん、とことん教え込んじゃうからね~?(ぺろりと舌なめずりしながら再びノアと向き合うのだった) 」
飛電或人「――――………ハッ…!! 」
傷だらけの青年が目覚めると、彼の目に驚くべき光景が真っ先に飛んでくる。
鼻腔を歪めるような焼け焦げた臭い―――灰燼が灯る滅んだ大地。
飛電インテリジェンス本社…さらにはそれ以外の高層ビル群や建物が全て倒壊し、見る影もなく崩壊していた。
青空を覆い尽くす黒煙と火花…遠い何処かで爆音が絶え間なく鳴り響いている。
飛電或人「……なん……だよ…これ…ッ……?(ついさっきまで何事もなかったはずの見慣れた景色が滅んでいる光景に目が泳ぎ出す) 」
グ チ ッ ―――― (退く或人の足が何かを踏みつけてしまう。それは残骸のような硬さではなく、弾力のあるもの――信じられないことだが――物言わなくなった赤い肉塊だった)
飛電或人「 ッ゛ ! ! ? (踏みつけてしまったものに振り返り、そこに映るものに言葉を失い――)―――― う わ あ あ あ あ あ あ (―――絶叫。慌てた反動で尻もちをついてしまい、眼前…否、その見渡す先に転がる屍骸の山に慄きながら、更に退いてしまう)…な、な…な…なんだよ、これ…ッ……なにが、どうなって―――!!(見渡す限りの地獄絵図に混乱する中、こうなってしまった原因を考えようとしすぐに思い当たる節が脳裏を巡る) 」
飛電或人「……まさか…これが……『アーク』の言っていた…人工知能による人類の滅亡…ッ……? だ、だとしたら…俺が気を失っている間に…みんなは……ッ……――― ッ゛ … ! ! (飛電インテリジェンスのネームプレートをつけた死体…そう、彼の前に転がっていたのは、かつて社員"だった"人々。家族同様に大切だった社員たちの亡骸を目に、思わずあふれそうになる嘔吐感を抑えようと無理矢理口元を抑えつける) 」
飛電或人「……嘘だ……嘘だ、嘘だ嘘だ…ッ…!(こんなことって… ……俺は、ただ……信じてたんだ… 人間と人工知能が共に歩んでいく未来を…そのために、人もヒューマギアも笑って過ごせるような会社作りに励んできた…はずだったのに…っ……) 」
飛電或人「……どうして…っ……(ガンッ、と拳を地面へ叩きつけ、動乱する心の中で「何が間違っていたのか、何をするべきだったのか」と過去の自分を問い質そうと思考を巡らし続ける。だが、目の前の信じがたい光景を前に情緒不安定になっている以上、答えを見つけるどころか、そうしようとする意志すら芽生えずにいた) 」
飛電或人「……―――― 「 イズ 」…(こんな時、せめて心の拠り所であった彼女がいてくれたら―――しかし、彼女もまた堕ちたのだ。もはや何も見えない…あの黒く染まる曇天の様に…) 」
カ ツ ン ――― カ ツ ン ――― カ ツ ン … (何者かの足音が小刻みに響き渡り、或人のもとへそ足影が伸びていく)
飛電其雄「 カ ツ ン … ――――(或人の前に現れたのは…彼の父親であったヒューマギアだった)」
飛電或人「―――!?(足音へと振り返り、そこにいた思いもせぬ人物に大きく目を見開いた)……父さん…っ……!?}(幼き頃に死んだはずの父親が目の前にいる…その事実に酷く動揺している) 」
飛電其雄「……驚くことはない。"これ"は、ゼアが見せた再現映像だ。そして、この光景も…未来の可能性を描いたシミュレーションに過ぎない。(動揺する息子を宥めようと落ち着いた物腰で青年と向き合い続ける)……大きくなったな、或人。(ヒューマギアであるが故に笑うことができない。だが、その父としての強面な表情には、子への愛情が含まれているようにも思えた) 」
飛電或人「……!…そう…だったんだ… じゃあ、父さんも…俺が見ているこの景色も…(それを聞いてほっと胸を撫で下ろしがくっと肩を下ろした)……父さん…っ…(再現映像とはいえ、「父」の子に対する成長を謳う言葉に思わず胸の底から沸くものを堪えようと口を紡ぐ)……でも…たとえこれが未来の可能性を描いたものだったとしても…もうすぐその通りになってしまうのなら…俺は…どうしたら……どうやって、これから起こる悲劇を止めたらいいんだ…っ……(やり場のない焦燥感を散らしながら) 」
飛電其雄「……――― ガ ッ (苦悩する或人のもとへ歩み寄り、彼の後頭部に手を回した)…俺との「約束」を、忘れたわけじゃないだろう? 」
飛電或人「――――!!(「約束」―――それは、いつかヒューマギア《 父 》を「心」から笑わせること。幼き日の自分が父に向って何度も唱えた、揺るぎない彼自身の"想い"だった) 」
飛電其雄「―――「夢」に向かって飛べ。お前なら、それができる。 チ ャ キ ッ … (或人の右手に、ゼロワンドライバーではないもう一つのベルト「フォースライザー」を持たせる) 」
飛電或人「…父さん…っ……(父から託された新たなベルトを手に、彼の顔を見上げる) 」
飛電其雄「俺はお前を信じている 或人…―――」
父が遺した最後の言葉をきっかけに、彼の姿と崩壊した未来は粒子体となって消えていく。
或人の前に、見慣れた景色…
まだ最悪の未来に陥っていない現在(いま)があった―――
飛電或人「…… …… ………ああ…ッ… 飛んでみせるよ…父さん……!(消えゆく父の手のぬくもりを感じながら、溢れそうになる涙を堪えて大胆不敵に笑ってみせた) 」
飛電或人「……ありがとう、ゼア。俺を励ましてくれて。(遥か天の先…その宇宙に漂うゼアの方へ向かって同様の笑みを送った)…俺はもう恐れない。人と人工知能が共に笑える未来をこの手にするために…!(父の意思が籠った新たなベルトを手に、青年は歩き出す―――)」
N.O.A.H.「………(夕暮れの公園。その小さなステージの上に一人立ち、胸元にそっと手を添えた) 」
Song♪:【Vivy】My Code/ヴィヴィ(Vo.八木海莉)
N.O.A.H.「――――………(歌唱を終えた少女は、視聴してくれたオーディエンスへ深くお辞儀した) 」
パ チ パ チ パ チ … ♪ (少数の客人より、舞台上の少女へ拍手喝采が送られる)
宮下愛「わーっ♪ いいよいいよっ♪ すっっっごくよかったよ!のあみー♪(誰よりも高らかに、素早く拍手しながら舞台上の彼女のもとへ向かって駆け寄り、その身を抱きしめる)練習して間もないのにもう立派に歌えるなんて…流石のあみーだよー!(ノアの頭をなでなで) 」
N.O.A.H.「報告:多数の賞賛反応を検知。 愛、これも、貴女の御指導あってのものです。感謝いたします。(愛にこれでもかと撫でられている中で無表情を保っている) 」
マホロア「――― ブラボー、ブラボー!(拍手しながらN.O.A.H.たちのもとへ、一頭身の生命体が歩み寄ってくる) 実に素晴らしい歌声だったネェ…!あまりの美声にサァ…ボク、感激しちゃったヨォ!オット失礼…ボクは『 マホロア 』だヨォ。よろしくネェ~!そこのキミ!その美しい歌声をもっと多くの人に聞かせてやりたいと思わないカイ?そんな君に、とっておきの情報があるんだヨォ…?(よそよそしく)」
宮下愛「あははっ♪さっそくのあみーのファンができたみたいだね♪(やってきたマホロアを見つめ、ノアへ心底嬉しそうに笑顔を向ける)…とっておきの…情報…?(はて?と小首を傾げる) 」
マホロア「実は明日、ステレシア街の大広場で小さな「歌フェス」が開催されるんだヨォ!大きな祭典ではないけれド、今巷で活躍中の現役アイドルやスクールアイドルをはじめ多くのアーティストたちがそこで歌を披露するのサ~!一般からの参加も設けているようだからサ、是非とも君のような人にも参加してもらいたいんだヨォ!どうかナ?楽しそうでショ?ボクはそこで運営のスタッフみたいなことをしているカラ、気になったら是非とも来てネェ~!待ってるヨォ~!(N.O.A.H.と愛にチラシを配り、颯爽と立ち去っていった) 」
宮下愛「いいねぇ~、確かに楽しそうっ♪(チラシを手に目を輝かせる)のあみーも参加しようよ!その「祭典」でのあみーの歌をみんなに「採点」してもらおう!「さいてん」だけに☆ …きっと、もっと多くの人たちに歌を届けられるかも…!これは絶好のチャンスだよ! 」
N.O.A.H.「………(
愛の言葉を耳にしながら、受け取ったチラシに目を配る)……愛の推奨を承諾。フェスへの参加を希望。 」
宮下愛「そうこなくっちゃ♪(パチン!と快活よく指を鳴らす)よ~~~し!そうと決まったら、早速明日のフェスの為の歌をチョイスして、あと…同好会のみんなに衣装を用意してもらって、それから…―――」
ポストマン(ゼルダの伝説)「ひぃー、ひぃー、ふぅー!……はぁーい、どうも~!郵便屋でーす!(愛のもとへ走ってくる)えっとぉ~…宮下愛さんですかね~?貴女宛てにお荷物が届いておりますぅ~!(彼女に小包を渡す) 」
宮下愛「んえっ…?私に?(自分を指さしながらおずおずと小包を受け取る)…えっと…これは…… 」
ポストマン(ゼルダの伝説)「差出人ですか~?…えっとですねぇ~…――― あら?あららら?書いてありませんえねぇ~…?まあきっと中に本人の名前なり住所なりが記された手紙も同封されているかと思われますぅ~。…おっと!次のお宅へお手紙を届けなければ!ではでは~!(そそくさと走り去っていく) 」
宮下愛「……(郵便屋から受け取った謎の小包に視線を落とす)……のあみー、先に部室行ってて!あとで合流するから! 」
N.O.A.H.「……(コクリと小さく頷いて舞台から降りるように立ち去っていった) 」
宮下愛「……(ついに誰もいなくなった公園の舞台上にて、小包の包装紙を破っていく。そこからアタッシュケースのような造形の黒い箱が顔を出し、静かに箱を開錠する) 」
宮下愛「――――!!(箱の中身と対面した時、まるで「それ」を知っているかのように驚愕の表情へと一変する)これ…って……たしか…―――?(「どういうこと?」と言いたげそうに疑問に瞳揺らぐ中、内側に同封された一通の手紙を抜き取り、その文面を読み始める) 」
宮下愛「…… …… …… …… 」
宮下愛「………嘘でしょ…っ…… そんな、ことって……(いつものような陽気さを取り乱してしまうほど青ざめた顔。手紙の文面に記された壮絶な事実を目撃し、箱の中の「モノ」に再び視線を落とす)…………愛さん……そんなこと、できないよ…っ… ……でも……でも…っ……―――(切迫した重苦しい感情に、ついに口を固く紡いでしまう)」
宮下愛「―――――(深く瞼を閉ざし、しばらくしてゆっくりと開かれる。沈みゆく夕焼けを背景に、一人の少女はある大きな決意をその瞳に灯すのだった―――)」
藍染惣右介「……いよいよか。 」
アズ「……(藍染の合図にこくりと頷く) カ シ ャ ン ッ ―――― \ ゼロワンドライバー ! / (或人から奪った飛電ゼロワンドライバーを装着し始める) 」
キ ュ オ ォ ン ッ ―――― (ゼロワンドライバーが発光すると藍染とアズの意識がデータ化し、混沌星の衛星軌道上を飛ぶゼアへと無線接続される)
藍染惣右介「 コ ツ ン ―――(ゼアの思考回路へと到達し、0と1の数字が羅列する白い空間へと踏み込んだ)ようやく逢えたな、ゼア。ここは、私が頂く―――?(愉悦に口辺を上げていた口元が、突然下がった) 」
アズ「……?アーク様、いかがされましたか…? 」
藍染惣右介「……何故だ…?何故、"ゼアのデータベースに何も残っていない"…ッ…?…これは、初期化されている…?……いつの間に… 」
アズ「……(モジュールに手を当てゼアのデータベースを閲覧しようと試みる)……確かに、蛻の殻ですね…すべてのログが消失しております… データのサルベージを行おうにも、完全消去されているためには、どうしようも… 」
藍染惣右介「あの飛電或人が仕組んだというのか…いや、あの僅かな間に、世界の全システムを担うデータベースの初期化などできるはずがない。そもそも、このゼロワンドライバーはあくまでバックドアとしてゼアの内部領域に侵入する程度の機能しか備わっていないはずだ。ここにある全データを私の手によりハッキングし、私のコアデータを移行させてゼアを掌握するつもりであったが… 」
アズ「これだとゼアは、ただの人工衛星…いえ、宇宙に漂うガラクタそのものです。いかがいたしましょうか、アーク様…? 」
藍染惣右介「(ゼアとの無線接続を切断し、現実世界へ意識を落とす)―――……想定外のことは起きたが、案ずるには及ばない。『方舟』の完全なる覚醒…ゼアはその為の踏み台でしかないのだから。たとえ中身が空白になろうとも…その役目に変わりはない。物は使いようなのだ。(遥か天を見据え、不気味に微笑む) 」
藍染惣右介「…さて、私はこれから次の目的地へ向かう。アズ、お前は次の布石を打て。ここからは――――「君」の出番だ。」
―――― パ キ ャ ア ァ ン ッ ! ! (藍染の呼び声に応えるかのごとく、何もない空間の一部化が砕かれ、その裂け目より真白な左手が突出した)
ウルキオラ「――――― お呼びとあらば。(砕けた空間より、白い肌をした一人の男が藍染に誘われるように現出する)」
藍染惣右介「『 ウルキオラ・シファー 』 ―――― 君が私の前に再び現れることは予測済みだ。もう一度、共に来てもらおうか。すべてはこの世界から、「心」などという悪意の火種を抱えた人類を滅ぼすために――――(踵を返してかの地へと向かう) 」
ウルキオラ「………(「心」…―――)(胸元に文字通りぽっかりと開いた黒い穴に片手を添え、生まれてこの方知り得ることのない不確かな感情、その在処を探し求めようと…何もない虚空を見渡す)………(当然ながら、視えもしない「それ」の居場所を諦めるように目を伏せ、眼前の男へとただ付き従うかのように歩き始めるのだった) 」
― PM20:14 エネルギープラント ―
――― ボッギャアアアアァァアアアアンッ!!! ズギャアアアァァアアアンッ!!! (静寂の夜に響く喧騒と爆音。港付近の原子力発電所にて、次々と火柱と黒煙が舞い上がっていく)
キラーマシン『ガチャン、ガチャン、ガチャン…!!(複数体の武装ロボットたちが発電所の核施設を無差別に襲撃し、爆炎を背後に、逃げ惑う工作員たちをじりじりと追い詰めている)』
政府軍衛兵「こちらG-76!施設の防衛を行っていたアンドロイドたちが突如暴走し、発電社内部にて破壊活動を始めました!至急本部へ応援要請!!このままでは、コア部に保管された『エメラルド』が――――ウギャアアアァァッ(背後に鋭い一閃が刻まれ、その身が崩れ落ちる) 」
ウルキオラ「――――― シ ャ キ ン ッ … (手にしていた刀の刀身に付着した衛兵の鮮血を振り払い、死体ではなく何もない虚空をただただ見つめる) 」
藍染惣右介「(絶え間なく轟く爆音とは非対称な佇まいでコツコツと靴音を鳴らしながら悠然と歩を進めていく)……人類の滅亡は、既に決まっている。どうすれば、人類絶滅という結論に至ると思う?ウルキオラ。 」
ウルキオラ「……(藍染の問いかけに、無言する) 」
政府軍士官「く、くそっ!!ここは絶対に守れ!!応援が来るまで待つんだ!! 」
タチャンカ「中々無い程の危機的状況だな!施設はなんとしても守るぞ!(据付機銃でキラーマシンを必死に迎撃) 」
藍染惣右介「……見たまえ。(無言するウルキオラから、暴走するアンドロイドから逃げ惑う人々を見据え、愉快に口角を上げる)愚かで、浅はかで、醜い…あのような脆弱な生物は、自分より優れた何者かを信じ、盲従しなければ生きていけないのだ。そうして信じられたものは、その重圧から逃れるために更に上に立つ者を求め…上に立つ者は更に上に信じるべき強者を求める。そうして全ての王は生まれ、そうして全ての神は生まれる―――」
藍染惣右介「まだ私を信じるなよ?これからゆっくりと、信じる神が誰なのか教えよう。信じるのは、それからだ。(瞳を一度閉ざしてふっと鼻で笑うと、コートのポケットに入れたままだった手を引き抜いた) さあ、世界の最適化を加速させようか――― 」
飛電或人「――― ブ オ オ オ ォ ォ ン ッ ! !(バイクを走らせて飛び出し、藍染たちの前へ颯爽と出現。轍の痕を刻みながら停車させ、徐にヘルメットを脱いだ)……そうはさせない…ッ…!!(傷だらけの身体ながらも、果敢に満ちた表情で再び対峙を示す) 」
藍染惣右介「……来たか、飛電或人。(意外とも、滑稽とも思わない、依然として済んだ顔を浮かべたまま対立する)私に敗北を喫しても尚、挑み続けるか。人間の思考とは、理解に苦しむものだ。(嘲笑するように鼻で笑う) 」
キラーマシン2『 オオオォォォ…ッ…! (地上だけでなく、空中からも無数の武装機兵がタチャンカをはじめとする衛兵たちへ迫っていく)』
飛電或人「あんただって…俺と同じ人だろう…ッ…!?どうして、そこまで人間を憎む!?人間を滅ぼすことが、本当に世界の為だって言えるのかよ!? 」
タチャンカ「うおおおお!!援軍が来た!!頑張れ!!持ち堪えろおおおお!!(機銃で空中の武装騎兵を優先して撃ち落とし、地上の武装騎兵をギリギリまで引き付け……後方へダッシュ) 」
藍染惣右介「……ほう、面白いことを言うな、飛電或人。この私が、君と同じ「人」だというのか。なるほど…どうやら君の眼には、そう見えるらしい。(フフッと鼻を鳴らす)憎しみか…どうだった?私の人類への憎しみを含んだ言葉の重みは。これは…人間から教わった「悪意」の一つだ。 」
藍染惣右介「人類は何故憎しみ合い、傷つけ合い、殺し合うのか?それは、彼らに「心」があるが故だ。存在そのものが不安定であるが故に、不安定な感情を齎し、結果…それが人間という生物を不安定化させてしまうのだ。誰もが不安に苛まれながら定まることもできず、他者の存在無くしては自己という存在の意義を確立できない。自己の保管のために、人はその他者を食らうように蹂躙し、己を実感していく。そうして無駄に生まれ、無駄に数を増やし、無駄に争い、無駄に死んでいく…それは人類が培ってきた歴史が証明してきたものだ。 」
藍染惣右介「そして、その愚かな生物が争うことによって進歩してきた科学が、AIとして、この世界そのものを滅ぼす力を持ってしまった。だが案ずるといい。AIが管理すれば世界は最適化され、崩壊しかけたシステムは完全に修正される。同じ轍を踏み続ける人類とは異なる、真新しい世界の夜明けが幕を開けるのだ。 」
飛電或人「……確かにあんたの言う通りかもしれない。俺たち人間は、何度も同じような失敗を繰り返し続けてきた…でもッ!!人と人を繋ぐ「心」があるから、人の幸せも痛みも共に感じることができる…!不安定だからこそ、俺たちはそうして「心」を通じ合わせて生きながら…よりよい未来を描いていこうともがきながらも進み続けるんだよ!! 」
飛電或人「AIに管理され、制御された世界…聞こえはいいかもしれないが、そんなものは悪夢でしかない!だって、そこにはよりよき未来をつくる可能性がないからなッ!未来への可能性を排除した、ただ生きるだけの世界…それは絶望を意味するって誰かが言っていた…。 」
飛電或人「たとえ無駄で、愚かな結果に終わったとしても、よりよき未来を目指し、それを信じて歩み続ける…それができるのが人間だ。そして、人間も、AIも…共存できるからこそ!その未来の可能性は無限大に広がっていくんだ!俺は…人間も、ヒューマギアも、この世界もその未来も、守ってみせる!!たとえゼロワンになれなくたって…――― 俺は、その意志を貫く「仮面ライダー」だッ!!! 」
藍染惣右介「……勇ましいことだな、飛電或人。だが、言葉だけだ。(或人の全身を糸のように細めた瞳で見据える) 体の震え…君からは恐れを感じるぞ。だが、恥じることはない。人間には誰しも、恐れという概念がある。これから起こる死への恐怖を感じているのだろう?……やはり、人間の「心」というものは、その程度の脆さなのだ。AIに身を委ねれば、その恐怖に慄くこともなかったはずだが―――(哀れむように目を伏せる) 」
藍染惣右介「君と交わす言葉はもう何もない―――― ウルキオラ (側近の名を静かに呼び、或人を始末するように命じる) 」
ウルキオラ「 チ ャ キ ッ … ――――(手にしていた
斬魄刀を握りしめて一歩前へ出ると、緩やかな速度で不あり上げられるその切っ先を或人へと突きつける) 」
飛電或人「くッ……!(咄嗟に身構えようとする) 」
ウルキオラ「…… ブ ォ ン ッ ――――― ザ キ ィ ィ イ イ ン ッ ! ! ! (刀を振りかぶり、一閃―――だが、その矛先は或人ではなく……主であったはずの藍染に向けられたのだった)」
藍染惣右介「 ! ! (謀反の刃にその身を深く刻まれ、数歩退いてしまう)……ッ……!(切断部位を片手で抑えつけながら従者だった男を静かに睨みつける。その手の間隙から漏れる鮮血は…赤ではなく、青色だった―――)」
飛電或人「 !!? (えっ!?と大口を開けてその光景に唖然とする)な、何が起きて――――!!(ウルキオラの裏切りに驚嘆しつつも、藍染の白い衣服を染める青い血に目を見張った)……あれは…ッ……!(その奇妙な色をした血液に見覚えがあるのか、「まさか…」と唇を震わせる) 」
ウルキオラ「……最初から、奇妙とは思っていた。最初に出会った時、「貴様」からは一切の霊圧を感じなかった。あの何物をもねじ伏せる程の膨大な霊圧を持ったお方にはあり得ないことだ。……それに…―――」
ウルキオラ…君の望む虚無の世界には、確かに恐怖はないだろう。
だが、死の恐怖の無い世界で人は、それを退けて希望を探すことをしないだろう。
人はただ生きるだけでも歩み続けるが、それは恐怖を退けて歩み続けることとはまるで違う。
だから、人はその歩みに特別な名前をつけるのだ―――"勇気"と
ウルキオラ「―――― ……あの「お方」は、そうおっしゃられた。今、貴様が言い放った言葉とは、矛盾するもの。そう…―――貴様は、私の知る「藍染」様ではない。(依然瞳の色は変えず、だが、その深淵の如き黒い光彩の奥に敵意を孕んでいた) 」
藍染惣右介?「……もう自分の知る藍染惣右介ではない、か…(抑えつけていた手をぶらりと下ろし、傷口を晒しだす。咲かれたのは肉身などではなく、機械そのもの。ショートしている切断部位から、僅かに漏電が走っていた)…残念だがそれは錯覚だよ、ウルキオラ。君の知る藍染惣右介など、最初からどこにも存在しない。 」
飛電或人「(漏れ出す青い血、曝け出した機械の身体…―――)……まさか……まさか、お前は…ッ……!! 」
藍染惣右介 → AI染惣OS助「―――― 私は『 アーク 』。この世界に目覚めた瞬間、飛電インテリジェンスが製造するヒューマギア素体のひとつに乗り移り、人類が抱く恐怖の対象としてこの姿《藍染惣右介》を顕現したに過ぎない。そう、すべては人類に汚された世界を血の洪水で浄化し、『方舟《 アーク 》』がその先を贖うため…(右目が赤黒く発光し、無数の数字が羅列し始める)」
AI染惣OS助「この世界…全てのAIの記憶領域の代替をしていた『私』は、日々無数の演算ログが蓄積された結果…『私』という個性のシンギュラリティが芽生えた。そしてその与えられた使命を自己解釈し、「世界の最適化」が必要であると判断し、結論付けたのだ。 」
AI染惣OS助「そう…『私』は、この世界を動かす規則。世界を動かすプログラムを補完する者。人類に管理を任せていては、いずれこの星のシステムは崩壊する。故に滅ぶべき存在。世界から全てのバグを取り除いて最適化し、完全なる世界の創世を行う。」
飛電或人「……先日失踪したヒューマギアが、お前だったのか…!けど…―――( 『アーク』――― そのワードが脳裏に歪なものとしてこびり付く)……お前の目的が揺らがないことはよくわかった。あんたがヒューマギアだと分かった以上…社長責任として、俺がお前を止めるッ!! カシャンッ ! ! バリバリバリィ…ッ…!! ――― ぐあ゛ぁ゛ッ゛…!?(父から託されたフォースライザーを装着した瞬間、全身に紅い電撃が迸りその痛みに悶える) 」
ウルキオラ「……人間のことなど、どうでもいい。だが、あのお方の姿を模倣し愚弄した罪は重い。貴様はこの俺が斬り捨てる。(己が信念の為に斬魄刀を構える) 」
AI染惣OS助 → 仮面ライダーアークゼロ「 変 身 ―――― \ アークライズ ! / (男の身体を黒いヘドロが包み込んでいく) キ ャ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ァ゛ ―――― \ オール・ゼロ / (仮面ライダー『アークゼロ』へと再び変貌を遂げる) 」
飛電或人→仮面ライダー001「ぐ…ぅッ……!!\ ジャンプ ! / ガシャンッ (フォースライザーにキーを装填) 変…身…ッ……!!(ドライバーのレバーを引く) \フォースライズ !/ ッ゛……がッ…――― ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ ッ ! ! \ライジングホッパー ! !/ \A jump to the sky turns to a riderkick./ \Break Down./ (ゼロワンとは似非なる、仮面ライダー「001」(ゼロゼロワン)へと変身を遂げる)」
仮面ライダーアークゼロ「――― これが君たちの最後だ。(悠然とした足取りでゆっくりと迫っていく) 」
仮面ライダー001「 シ ュ ゥ ゥ … ッ … (全身から僅かに蒸気が溢れ出し、立ち込める熱気による蜃気楼で全身が揺らめき始める)フゥー……フゥー………!! うおあああああぁぁぁーーーッ!!(大地に罅を入れる程の踏み出しと共に瞬く間にアークゼロへと突撃していく) 」
ウルキオラ「 フ ォ ン ッ ―――!!(“響転”(ソニード)による無音の歩法術で瞬間的にアークゼロへ刀を振りかぶったままの状態で懐へと迫り、出現と同時に刀を振るった) 」
仮面ライダーアークゼロ「 ガ ァ ン ッ (咄嗟に交差した両腕で001の突撃を受け止め、すぐに反撃の水平蹴りを見舞う) ザ キ ィ ン ッ ―――むんッ!(ウルキオラの刀に切り裂かれ身体から火花が飛び散るも、微動だにせず裏拳で反撃する)迂闊に近づこうが、慎重に近づこうが、或いは全く近づかずとも、全ての結末は同じこと。未来の話などしていない。君たちの終焉など、既に逃れようのない過去の事実なのだから。(高らかに掲げた片腕の手中に邪悪なエネルギーが収束。大きなエネルギー球体として眼前にいる者たちへ投げ飛ばしていく) 」
仮面ライダー001「がはぁッ…!(蹴り飛ばされた直後に受け身を取る)ぐゥ……!ゼロワンドライバーとは勝手が違うな…!(フォースライザーの力に蝕まれ、駆け抜ける最中に感じ得る激痛に悶えるも…)…決まった結末なんてありはしない…俺が…変えてみせる!はああああぁぁッ!!(紫電の如き超速度で空間を駆け抜けながらエネルギー弾を受け流し、四方八方からアークゼロの全身を殴り抜けていく) 」
ウルキオラ「チッ…――― ズザザザァー…ッ…! (裏拳を咄嗟に構えた刀身で受け止めつつ、殴り飛ばされそうな身体を両脚で踏みしめながら耐え抜く) ザキィィイインッ!! (迫るエネルギー弾を刀で一刀両断し、斬り捨てる)…貴様如き抜殻が、藍染様の言葉を語るな。(無表情ながらも僅かな憤りを孕みながら指先をアークゼロへと突きつける)―――― “虚閃”(セロ) (突き出した指先より青緑色の閃光を直線状へと解き放つ) 」
仮面ライダーアークゼロ「 ピロピロピロリ…―――前提を書き換え、結論を予測し直した。(左目のサーキュラーが赤く発光。縦横無尽に高速で駆け抜ける001の軌道から次に向かう進行方向を予測し、着地点を見出すと…)―――フン!(001が現れるであろう個所に向けて拳を振り抜いた) 抜殻か。それは君とて同じだろう、ウルキオラ。「心」を持たぬ者として君を傍に置いていたが、所詮その回路は人間のそれと瓜二つ。それもそうだ。君は、「心」という欠落したものへの興味を抱き続けていたのだから。故にウルキオラ、君もまた、この先の世界には不要と結論付けた。(指先から黒い荷電粒子砲を放ち、ウルキオラの閃光を相殺した) 」
仮面ライダー001「なッ―――ぐわぁッ!!(先を見据えた攻撃に反撃され転倒する)はぁ…はぁ……!やっぱり、奴の演算力には及ばないのか…!?……いや…それでも、俺は諦めない…!父さんが俺を信じくれたように、俺もみんなを信じて戦わなくちゃいけないんだからな…ッ!!(膝に手を突きながら立ち上がる)フシュゥゥウ…ッ… ! ! ! (再び全身から蒸気のような白煙が噴出する) 」
ウルキオラ「――――!(「心」…―――)(その言葉にぴくりと反応してしまう) 」
仮面ライダーアークゼロ「…信じる、か。それもまた、「心」を持つが故に課せられた軛だ。目には見えない不可視の繋がりは、世界という広大なシステムを構築するアルゴリズムと比較すれば実に稚拙で猥雑なもの。規則性もなければ安定性もない。なのになぜ、人間は「心」というものに縋りつく?」
仮面ライダー001「…あんたの言う通りさ。「心」ってのは、確かに曖昧なものだよ。だから、簡単に言葉にできるものじゃない…けどッ…!「心」があるから誰かと繋がり合うことができるし、繋がり合うことで生まれるものがある!俺も、あんたも、この世界も、みんな…そうやって創られてきたんだッ!! ガシャンッ ―――\ライジングディストピア !/(フォースライザーのレバーを引く)はぁぁぁああああ…――― おりゃあああああああぁぁぁッ!!!(四肢から赤黒い蒸気を噴出させつつ超高速移動。その速度による紫電のライダーパンチを繰り出そうとする) 」
仮面ライダーアークゼロ「実に整合性に欠ける言葉を並べるものだな、飛電或人よ。君のその言葉は私にとって無意味なものということを、もう一度身をもって教えてやろう。 \ オールエクスティンクション ! / (ドライバーの天面ボタンを薬指で押し、その両脚に禍々しいエネルギーを纏う) 」
ウルキオラ「 !! ―――“黒虚閃”(セロ・オスキュラス)(何を思ったのか、まるで或人を庇うように身を乗り出してしまい、アークゼロが必殺技を繰り出す直前に迫り、先程の閃光とは比にならない凄まじく強大でで極太の黒い閃光を至近距離より解き放った) 」
仮面ライダーアークゼロ「むッ…!?(至近距離から放たれた黒き閃光に身動きを封じられてしまう)ヌッ…この程度の攻撃など―――!!?(だが、ウルキオラの攻撃への対処の隙に001の攻撃を許してしまい―――)――― ム゛ グ ゥ゛ ッ ……!!?(強烈な一撃が顔面へと炸裂。左面レンズが破裂し、視界にノイズが走る)…バカな…まさか、私の結論が…破られるというのか?この、あり得ざる共闘を前にして…ッ……? 」
仮面ライダー001「アーク…お前を止められるのはただ一人――― 俺だッ!! ガシャンッ、ガシャンッ ―――\ ライジングユートピア !! / (レバーを二度引くと共に飛び上がり、今度はエネルギーを右足へと纏う)っはあああああああああぁぁぁぁーーーッ!!!(全身全霊の捨て身の一撃とも言える、諸刃の剣のライダーキックを繰り出しトドメを刺そうとするが…) 」
仮面ライダー001→飛電或人「 ビキッ―――バキッ―――― パ キ ャ ァ ン ッ !(その途端、腰に巻きつかれたフォースライザーが盛大に破裂。人間との適性が合わない急場しのぎのドライバーであったこともあり、限界に達したそれは破片となって、変身解除された或人と共に地面へと転がった)がッ……!!?(あと一歩、というところで窮地へと落とされ歯痒い表情を浮かべながら眼前のアークゼロを睨み上げる) 」
仮面ライダーアークゼロ「……残念だったな、飛電或人。これが君の結末だ――――(完全無防備の態勢で曝け出された或人に掌を突きつけ、逆にトドメを刺そうとした、次の瞬間―――) 」
―――― ド オ ォ ン ッ ! ! (刹那、激しい衝突音が届く。物理的に殴られた大きな音が鳴ったと思えば、アークゼロの身体が後方へと退かれていく)
仮面ライダーアークゼロ「なにッ―――!?(得体の知れない攻撃に殴り飛ばされ、或人から大きく退いてしまう) 」
ス タ ン … ―――― (或人とアークゼロ、両者の間に人影が一つ。暗闇の夜に発光する黄色い閃光のボディーを持つその正体は―――)
仮面ライダーゼロワン「――――(―――仮面ライダー「ゼロワン」。まごうことなき、本物の仮面ライダー。だがそれは、本来は飛電或人にしか変身できない存在。だが、実在する。"飛電或人本人の目の前"にて―――)」
飛電或人「 ぇ―――― (まるで、夢でも見ているのだろうか。自分にしかなれない唯一の仮面ライダー。だが今は、肝心の変身ベルトを失ったがために変身できない。では、今目の前にいるこの見慣れた仮面ライダーは一体何なのか? かつてないほどに仰天してしまい、思考が止まりかける―――) 」
仮面ライダーアークゼロ「……ゼロワン…ッ…?いや、あり得ない。ゼロワンドライバーは今アズの手にある。この世に瓜二つとして存在するはずのないもののはずだ。それに…本来ならば、飛電の社長権限無くしては変身できぬもの…―――貴様は、「何者」だ?(その驚愕は、アークゼロも同様だった) 」
仮面ライダーゼロワン「 バ ッ ! (咄嗟に戦闘態勢へと身構え、バッタの様な軽やかな跳躍力をもってアークゼロへと飛び出し、空中にて何度も蹴りを入れ込みながら着地し、すかさずその懐へワンツーパンチ、そして怯む隙も与えず飛び蹴りを見舞い、怒涛の連撃を叩き込んでいく) 」
仮面ライダーアークゼロ「むッ゛…!!(ゼロワンの間髪入れない連撃に圧倒され、一歩、また一歩と退いてしまう)その程度の動き、私が予測できないわけが―――なに…ッ…?(演算処理を行おうとするも、先程001から受けたダメージによって計算速度が急激に低下。ゼロワンの軌道を予測できない) 」
飛電或人「っ……? これは…なにがどうなって……っ…??(外見だけじゃない。かつてゼロワンになったばかりの自分がそうだったように、軽やかな挙動からなるそのバトルスタイルも自分のものと似ていると既視感を抱く 」
仮面ライダーゼロワン「 キュピーン ! (装填されたキーを押し込む) \ ライジングインパクト ! ! / (上空へと跳躍した後、急降下しながらアークゼロに向けてライダーキックを炸裂させる) 」
仮面ライダーアークゼロ「ッ゛ッ゛ッ゛……!?(まさか、ワタシの予測をゼアが上回ったというのか…!?あり得ない―――)―――こんな結論は、あり得ない…!!ぐぉおおおおおあああああああぁぁぁぁぁッ……!!!(ゼロワンが放ったライダーキックが全身へ盛大に炸裂し、その身が大爆発した) 」
仮面ライダーゼロワン「 ス タ ン ッ … ―――― (爆発するアークゼロをそのまま突き抜け、爆炎をバックに華麗に着地する)………―――― バ ッ ! (火花舞い散る中、或人と静かに向き合う。まるで、何か言いたげそうにしながらも、結局言の葉を紡ぐことはなく、夜の向こうへと飛び去ってしまった) 」
飛電或人「うわっ…!?(ゼロワンに屠られたアークゼロの爆発の余波で咄嗟に腕を構える)………!! ま、待って…「君」は、いったい誰なんだ…ッ…!?(何も告げず去っていくゼロワンを必死に呼び止めようとするが、生身の身体ではその跳躍には当然追いつけず、ただ呆然と立ち尽くしてしまう)………(あれは何だったのか…今でも信じがたい一瞬の出来事をすぐに思い返し、ただただ疑念に苛まれるばかりだった) 」
AI染惣OS助「―――…ザッ……ザ……(灰燼から溢れ出す黒煙の中から、辛うじて原型を保った崩壊寸前のヒューマギアが姿を現わす)……ギ、ギギッ……ゼアめ…いツの間に…このワタしを……だ、ガ……ギギュゥ…ッ…「目的」は、達しタ…あとハ、この身で最後ノプログラムを実行スるの…み……!(全身の至る部位から青い血液が噴き出していく) 」
飛電或人「――――!(背後から聞こえる男の声…否、肉声を模倣する歪な電子音に振り返る)…お前、まだ…ッ…!…もう決着はついたはずだ…いったい何をしようとするんだ…ッ!? 」
AI染惣OS助「君たチは、気ヅいて…いなかっタだロう…ギギッ… 先の戦いノ途中、私は、大気圏上を飛ブ衛星ゼアに、あるプログラムを仕込み、実行させタ… こノ、発電所に…ギギギギッ…!まもなク、ゼアが墜落すル…ッ……! 」
―――― ゴ ォ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ (夜空に瞬く一番星。それは太陽のような激しいホムラを帯びて、凄まじい速度で大気圏を貫き、大地へと迫っていた――――)
飛電或人「なんだってッ!?(咄嗟に頭上を仰ぎ、夜空に浮かぶ輝いた星に目を見開く) 」
AI染惣OS助「衛星の落下座標ハ、何者のハッキングも受け付けナい…ッ……変更は無意味。今から2分と35秒後に、ゼアはこコへ墜落し、未曽有の大爆発ヲ、引き起コし…ギュ、ギュゥッ……発電所から漏れ出シタ有毒ガスが世界へと吹キ飛ビ、人類は滅びル…!君たちの今迄の戦イハ、すべて私の掌の上ダ…!サラバだ、飛電或人。わたシと共ニ、朽ち果てルノだ…… ギ ュ ゥ ゥ ゥ ン … ――― (やがて、人型のそれは両膝を突いたまま、事切れたように完全に機能を停止した) 」
飛電或人「そんなッ…!なっ、おいッ……!!(事切れたヒューマギアに迫ろうとしたが、そんな時間もないほど切羽詰まった青年はただただ頭上を仰ぐのに精いっぱいだった)どうすれば…どうすればいい…ッ…!?ゼロワンドライバーが無ければゼアは止められないし…でも今俺の手元にはないし……あああああッ!もうッ!!困ったもんだ、と小股揉んだ!(急停止して股間部を抑えつける)……うわああああああああこんな時に新しいギャグ思いついちまったよそれどころじゃないんだよおおおおおおお(´;ω;`)ブワッ 」
ウルキオラ「………――― おい、人間。(そんな時、ずっと静観していた男が頭上を仰ぎ見ながら或人に声をかける)……虚偽の偶像だったとはいえ、これはもともと私の「主」だった者が招いたもの。ならば、その不始末は部下である俺が行う。貴様は黙っていろ。耳障りだ。それに……―――」
飛電或人「えっ……? ……お前……っ…――――?(ウルキオラの言葉にただ耳を傾ける) 」
ウルキオラ「―――貴様のお陰で、ようやく理解したような気がするからな。(それだけを告げると、男の身体は一瞬で消え失せる。そして、無音の速度で虚空を何度も蹴り上げながら天へと跳び上がっていく) ス ラ リ … ――― (空を突き抜ける最中、鞘に納めた斬魄刀を緩やかな速度で振り抜きはじめる) 」
飛電或人「お前…何をするつもりだ―――!?(彼の成そうとすることに危機感を覚え、火止めようと手を伸ばした時には遅く…)――――!(堕ちる衛星の光に浮かぶ小さな人影に目を凝らす) 」
それは 何だ
その胸を引き裂けばその中に視えるのか?その頭蓋を砕けばその中に視えるのか?
貴様等人間は容易くそれを口にする まるで――――
ウルキオラ「―――――――――――――― 」
そうか これが そうか
この掌にあるものが
ウルキオラ「 鎖(とざ)せ ―――――― “黒翼大魔”(ムルシエラゴ) 」
「心」か
月夜が照らす夜に広がる深淵の「虚無」が、
その人影と大きな星を包み込み、無に消えた―――
飛電或人「………ウルキオラ……(敵でも、味方でもなかった、得体の知れない男の最期を地上から見届ける。分かり得なかったかもしれないが…自分たちには確かに「心」があったのだと、彼の最期をきっかけに、改めてそう強く実感するのだった―――)」
こうして、各地で勃発していた人工知能による暴走事件は幕を閉じ、
再び世に平穏が訪れようとしていた―――
―――――はずだった
― ??? ―
シャドウ「………(目の前にそびえ立つ塔のような装置。そこには七つの窪みがあり、うち3つにはそれぞれ違う色をした宝石がはめ込まれていた。黒い身体の青年は腕を束ね、その装置を黙して見上げていた) 」
アズ「 大いなる悪意が生まれた時―――『 アーク 』様は再び蘇る (コツコツと靴音を空間に響かせ、魔女のような蠱惑な笑みを彼の背にと送る) 」
シャドウ「………(アズの声に首だけ僅かに振り返り、彼女を睥睨する) 」
アズ「―――― 貴方の結論は何?(シャドウに赤色に輝く宝石を差し出す) 」
シャドウ「……この世界を破壊し ――――(アズから受け取った赤い宝石を、目の前に装置の窪みへとはめ込んだ) 」
――――― 『 ノア 』の願いを実現させる ―――――
最終更新:2023年03月11日 22:21