バナナ猫「テコテコテコテコテコテコテコテコ(そんなこんなで
寄宿舎に帰ってきた) 」
バナナ猫「お帰りなさい、あなた。チピチピする?チャパチャパする?それとも……バ・ナ・ナ? 」
亀山くん「そうじゃねえだろお前ェ(口から火炎放射) 」
バナナ猫「アッハァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑(アヘ顔キメながら焼きバナナになる) 」
いかりや長介「(それらが見え)だめだこりゃ… 」
茅弦「………(
寄宿舎のロビー、そこにある年季の入ったソファに腰かけてスマホの画面を見つめていた。数少ない写真ファイルを漁り、その中でもひときわ少ない家族との写真を茫然と眺めていた―――) 」
杉下右京「フルフル♪フルフル♪フルキャラアイス♪ (バナナ猫とデイリーミッションをこなしている) 」
バナナ猫「フルフル♪フルフル♪フルキャラアイス♪ 」
杉下右京「いらない(バナナ猫を
寄宿舎の外へ投げ捨てる) 」
バナナ猫「イィ~~~~~イィ~~~~~~~😭(ガシャァァァァァァァァン)(窓ガラスを突き破って投げ出される) 」
エドガー「(こういう時ヒロの存在のありがたみを思い知らされる…)(ロビーで行われる国家権力の闇を見せつけられ、食事を配膳するトレーを持ったまま青ざめる) 茅弦、おまたせ。(トレーをロビー真ん中のテーブルに置く。水とプリン、さくらんぼを配膳し…)……(いっけね)(スマホの画面に映る家族の写真に目が留まる。それがプライベートであることを思い出すと、目線を切り適当な席へ移動していく) 」
森ノ宮「(普段のグレーのスーツ姿ではなく、幾ばくか緩めのシャツ姿で右京と眼を合わせないように、さり気無く
寄宿舎へと入って行き)……おいおい、あんな有名人が居るなんて聞いてねえんだけどな……ああ、どうも、こんにちはー……人探しの依頼で紹介されました~… 」
茅弦「………!(
エドガーから諸々のデザートを配膳されてそれらに目を奪われながらも手元はスマホの電源を切っていた)………ありがとう。(少しずつだが、
エドガーへ感謝の言葉を口にするようになってきた…そんな気がする。スプーンを手に取り、いつもと変わらない表情でプリンを掬い口に含みだす)……………お父さん……見つかった……?(森ノ宮の言葉に合わせて
エドガーに問いかける) 」
ヒロ「…やぁ、どうも皆(ヌッと現れる)……調子はどうかな?(茅弦に声をかけ)) 」
難波「え?知り合いですか、あの……ちょっと偏屈そうな人……あっ、こんにちは、今回助手をさせて頂きます、難波です~……(額にガーゼが貼られ、僅かにのぞく首には包帯が見えており、更には三角巾で腕を吊ったややインパクトのある姿で
森ノ宮の後ろから現れ)先日爆発に巻き込まれてしまってアレなんですけど……まあ、荒事担当ではないので気にせんといて貰えれば… 」
エドガー「―――――(茅弦の問いかけに閉口し、脳裏にあの日記帳と
藍の機関との戦闘が脳裏を過る。)――――無事っていうことはわかったよ。迎えにくのに手間取りそうだけど(表情を変えず、自身は電気ポットの前に移動し慣れた手つきで操作する) ああ、森さんか。ちょうどいいところ……――――に"ッ!?(
森ノ宮、そして難波へ目線が移りミイラ染みた状態を見思わずダミ声で後ずさる)えっ……何、先回ってもうなんかやらかした……? 」
森ノ宮「ああ、いや……失礼、探す手伝いをしに来たんだ……人手があった方が早く見付けられる、だから飛んで来たってことで(……成程、確かに聞いた通り、慎重にやる必要がありそうだ……
ウェルドあの野郎……またこんな話持って来やがって……)自己紹介が遅れたが、探偵の
森ノ宮だ。こっちは今回助手の難波。まあ、ケガはしてるが……動けるって言うんで来てもらった 」
茅弦「…大丈夫………!…………"よかった"……(ヒロにそう応えながら、
エドガーの返答にぴくりと反応する。表情には出ていないが、心の底から父親の安否を確認出来たことに喜びを感じているように見えた) 」
難波「いや、あの……多分今回の事とは無関係だと思うんですけど……なんか、私の真横でビルが爆発して………女手が居る!って聞いたので、この度やって来ました…… 」
茅弦「………(
森ノ宮と難波にお行儀良く頭を下げる) 」
エドガー「別件……なんか、その……繁盛しているようで……。いやごめん、うまいフォロー思い浮かばなかった(デフォ三白眼、ギャグチックなコマの顔で「うわー…」と言いたげに) あー……まあとりあえずこちらを……ご協力頂くっていうのも、まあその、あれなんで……似た業界の人間としても(
森ノ宮にコピーしたての用紙を渡す。前金、報酬等が明記された契約書。相場よりもかなり高く設定されている) ………。うん、そうだな(安堵する声を発する茅弦の様子に、表情を伺えないなりの信頼を読み取ることができ口元が僅かに緩んだ) 」
エドガー「森さん……じゃなくって
森ノ宮さんと難波さんだ。ベテランの探偵事務所の方で、テレビドラマで見るようなぐーたら刑事とか探偵よりずっと真面目で頼りになる人達だよ。(二人に水を配りつつ、茅弦と彼らとを交互に一瞥し)って刑事ドラマとか見ないか(苦笑しながら電気ポットの電源を切り、コーヒーを淹れる作業に入る) ヒロとお二人も何かリクエストあるか。ここの食堂の小悪魔さんが遅めのGW取ってるみたいでな 」
森ノ宮「森さん、ってのは初めて呼ばれたが……ああ、どうもご丁寧に……(難波と揃って頭を下げ)……(
エドガーからコピー紙を受け取り)あのバカより随分羽振りが良いな……まあ、乗りかかった舟ではあるが、この契約に乗らない理由もない。金にならない仕事が続いてたし、二人分拘束されちまうし、あとの二人は学校もあるしな……真面目で頼りになるベテランか、高く買われたもんだ…ああ、それなら紅茶を二つ。今からコーヒーは少しキツい……(
エドガーへと耳を寄せ、小声で)分かってると思うが、難波はあの依頼人の娘を委縮させない為に連れて来てるだけだ。見ての通り荒事はさせられん、そこはお前にも頼んどく 」
バナナ猫「 バナナ❤ (おいたんへのリクエスト) 」
茅弦「……(
エドガーに紹介される二人をまじまじと見つめてはその都度小さく頷いている)………食欲、あまり、良くなくて…。(いつもと変わらない口調で応える) 」
リンゴ猫「トマトをください(意外ッ!それはイチゴッ!!!) 」
嗚咽猫「オエッッッッッッッッッッッッッッッ(食堂の貯蔵庫にあったシュールストレミング(※未開封)の匂いを嗅いで吐き散らかす) 」
難波「(いやこれ……こういう娘やとは聞いてるけど、結構参ってるんちゃうの……?私がこの娘位の時って食欲ヤバかったけど……)まあでも、何か飲めるもの少しでも飲んだ方がええと思うよ、お茶とか……(茅弦と目線を合わせる様に腰を曲げ)あっ、
エドガーさん私砂糖抜きで…… 」
ヒロ「…‥ハンバーグステーキ、いただけるかい?(
エドガーに)おや君たちは…(難波と
森ノ宮を見て)そうか、大丈夫そうで何よりだ。元気でいてくれれば嬉しいな(茅弦に) 」
エドガー「バリバリバリバリバリバリバリバリバリ(果物猫共をミキサーにねじ込みガンガンに回す) まあ確かにこの時間からはな……カフェインきついのもだめだし……じゃあチャイでいいか(
森ノ宮、難波の前にチャイを慣れた手つきで淹れお出しする) って言ってる側からお前……いや作るけど(冷凍のハンバーグステーキ(!?)をチンしてお出しする) さっきプリン食べたばっかりだし、そりゃ飯ってハナシでもないよ。飲み物でなんかリクエストはないか(自身は先程淹れたコーヒーをガブガブ飲みながら茅弦へそれとなく食堂のメニュー表を手渡す) 」
茅弦「………―――――― 「レモンティー」 (それは、
エドガーに初めて淹れてもらったもの。酸っぱくてあたたかい。それを何食わぬ顔で、しかし心が落ち着く様子で口にしていた、あの―――) 」
エドガー「レモンティー……?(メニューにあったかな…と囁きつつ顎に手を当て天井を仰ぎ見) あ、あれか。そんなに気に入ったのかあれ……(あれでいいのか?と言いたげに首を傾げつつ、電気ポットに残っていた湯をマグに入れ、蜂蜜、レモンを混ぜ合わせ自家製ブレンドの茶葉を煎じる) ほら、お待たせ。(未だにこれであることに疑問を抱きつつ、茅弦の前にそれを配膳した) 」
難波「どうも……チャイってこんな簡単にポンって出てくるもんなんや……あ、良いですね、レモンティー、甘くて飲みやすくていい感じ… 」
バナナジュース猫「はっぴー!ハッピー!HAPPYー!(ミキサーの中で踊っている) 」
茅弦「………!(先日から口にしているレモンティーを前にして茫然と眺めた後、白い湯気が立たせながらほんのりと甘酸っぱい香りを漂わせるそれを口にした)……………(「これだ」、と満足したように小さく頷く。心温まる感覚に、今置かれている不安ごとなど何処かに忘れてしまいそうな安心感に包まれる) 」
リンゴジュース猫「トマトジュースをお飲みください(意外ッ!それはストロベリーシェイクッ!!!) 」
ギ ュ ォ ォ ォ ォ オ オ オ … ッ … … ――――――(だが、その安心感の包まれた日常の景色が、文字通りに歪んだ。ロビーに居座る者たちを除き、見慣れた
寄宿舎の景色が…また異なる空間へと塗り替えられていくかのように。気が付けば、何らかの影響を受けたことで彼らは
寄宿舎の外へと強制的に追い出されてしまったのだ――――) 」
ザ ッ … … ザ ッ … … ザ ッ … … ―――――― (外に強制送還された
エドガーたちの背後、その遥か向こうから三つの人影が並んで歩み迫っているのが分かった―――――)
黒鉄の機人「……『アレ』かァ……件の『 因子 』を持つ小娘ってのはよォ……(人影の一人は、全身を黒鉄(くろがね)に包んだヒューマノイド。だが、その流ちょうな喋り方から、アンドロイドではなく外装を纏った人間の男性であることが伺えた) 」
ガスマスクの少女「コーホー……コーホー……(二人目は口元をガスマスクで覆う白髪の少女。白いフード衣装にショルダーバックを背負った身軽な軽装だが、何処か気怠そうな足取りであった) 」
カルナ「対象の移動を確認。これより任務を遂行します…(そして三人目は、以前にも僅かに姿を見せた乏毛の淑女。その手には既に白杖が握られていた) 」
茅弦「――――!(瞬きした直後、見慣れた室内から身を投げ出されたかのような感覚に思わず驚愕したかのようにピクリと微動した。ふと背後へ振り返ると、そこに現れる謎の三人組からただならぬ気配を感じて恐怖したように
エドガーの背後へと身を潜めた) 」
難波「い゛っ……!?か、茅弦ちゃん!(明らかに異常な事態が起こった事、そして現れた三人が自分達に対して敵対的な事を即座に察知し、
エドガーの後ろに隠れた茅弦の傍に駆け寄り)(く、胡桃ちゃん連れてくれば良かった~あぁ~…)だ、大丈夫やから、この人達に任せよう、な…(不安を顔に出さない様、茅弦に声を掛け) 」
ヒロ「サークルKサンクス(ハンバーグステーキを食べる)……なんだ!(3人をみて) 」
森ノ宮「なっ―――(当然、抵抗も出来ずに周囲の空間が歪み、転移させられ……気配を感じて振り返り)……クソっ、そう来たか……三人か、世間話しに来たって訳じゃあなさそうだな……(……空間を隔離、って感じじゃあないな、種はわからんが、
寄宿舎から移動させられた……そして、狙いは依頼人だろうが、あの娘だけで無く俺達全員を移動させたのは……そういう制約がある、と思いたいが…) ―――何の用だ、お三方?依頼人を守るのも探偵の仕事だ、下らねえ事を考えてるなら大人しく帰った方が身の為だぜ 」
黒鉄の機人「マッドの野郎がしくじったのは奴らのせいかァ…?ハァァァン…!?やってくれんじゃねえかこの野郎…ッ!(ずけずけと吐き捨てる様は"怒っているようにみえるが、その声音はどこか喜びに満ちたように明るい"ものだった) 」
ガスマスクの少女「コーホー…… カ チ ッ (マスク側面の換気スイッチを押印する) いやほんと、勘弁して…女の子一人誘拐するだけでいいって言ったのになんか取り巻きたくさんいるじゃん……(倦怠感丸出しで"今にも泣きだしそうな目をしている一方で気楽な態勢"で佇んでいる) 」
カルナ「突然の訪問、申し訳ございません。我々はそちらのお嬢様をお迎えに参りました。つきましてはご同行をお願いしたく…(淑女らしい微笑みを浮かべるも、随所随所で伺える瞳は"憂い"に染まっているかのように黒ずんでいた――) 」
カルナ「……まずは、自己紹介をしておきましょう。私は、"哀"(ドラオア)の『 カルナ 』と申します。こちらの黒いお方は、"喜"(フロイデ)の『 チャクル 』。マスクをつけた娘は、"楽"(ルスト)の『 メリィ 』。 」
カルナ「 私たちは――――― 『
藍の機関 』です 」
エドガー「(腕を上げ茅弦に対する視線を遮る。マグを爪先の上に落とし器用に床上に足で置くと、重い溜息を零し、深く息を吸い直し……) ―――――そんなことは知っているッ!!そんなことよりも!茶を飲んでいる途中だ!!アポは愚か、ノックもなしにいらん名乗りをしてくる連中に返す礼節も茶もないッ!!感情と一緒に知性を捨て去った頭を取り替えて出直すんだなッ!!(毅然として声を張り上げ、名乗り返す事もなくバッサリと会話そ切り捨てる) 」
ヒロ「……イエスと言うとでも? 」
黒鉄の機人 → チャクル「交渉は決裂だなァ!?もう御託はこの辺でいいだろ、カルナ?んなことよりさっさとおっぱじめようじゃないか…ッ!!( ジ ャ カ ァ … ッ … ! ! )("怒号にも聞こえる歓声"をフルフェイスマスクの内側から張り上げると、両腕にあるアームを彷彿とさせる大きな四本爪を開きながら戦闘体に入る) 」
ガスマスクの少女 → メリィ「……ほーら、言わんこっちゃねえ……しょうがない…。楽させてくれないなら、相手に楽になってもらうしかないよね―――― チ ャ キ リ … ッ … ! (手元に白い刃を持つ槍を転送させ、それを手繰り寄せる) 」
カルナ「………ああ、哀しい……ですが、これも運命(さだめ)なのですね… わかりました。それでは実力行使を取らせていただきます。何卒、ご理解の程よろしくお願いします。(白杖を突きだすとその先端部が淡い光に包まれるかのように発光しはじめた) 」
――― Vs. 【
藍の機関 】 カルナ&メリィ&チャクル ―――
チャクル「 行 く ぞ ァ ッ ! ! ! ( メ ギ ャ ア ァ ア ン ッ ! ! )(口火を切ったのは、黒鉄の機人。最初の踏み込みで地盤を震撼させたかと思えば、瞬く間に
エドガーの目と鼻の先に肉薄―――)――― ヌ オ ラ ァ ア ッ ! ! ! ( ド ッ グ ゥ ォ ァ ン ッ ! ! )(その巨腕とも言えるアームによるラリアットをお見舞いする) 」
森ノ宮「はいどうぞ、なんて言える状況じゃあねえに決まってんだろうが……ったく、しかも本当に『
藍の機関』って、とっくの昔に壊滅したんじゃねえのかよ……
ウェルドあの野郎次会ったらぶっ飛ばしてやる(三人が戦闘態勢に入った事を確認し、溜め息交じりに構えを取り)……さっきも言ったが、依頼人守る義務があるんでな。痛い目見て貰うぜ(全身に青い”気”を纏い、深く息を吸う) 」
メリィ「……チャクルの奴、初っ端から熱くなりすぎでしょ。こういうのはほどほどがいいんだよほどほどで…(そう言うと、何処と泣く自身と近しい雰囲気を醸す
森ノ宮を視線に捉える) ほら、ちょうどよさそうなのがいんじゃん。( ヒ ュ バ ッ ――― ズ ォ ッ ! ! )(軽い身のこなしからなる跳躍接近から、
森ノ宮へ白槍を「ノ」の字に振り下ろそうと迫った) 」
カルナ「―――― 失礼します。(ヒロの背後――それもある程度距離を保った状態で――に瞬間的に移動していた) “弓虚(プファイル)” ( ヒ ュ ド ド ド ド ッ ! )(囁くような口上と共に、発光する杖先端部から矢の如き鋭い光弾を幾つか解き放ちヒロを牽制する) 」
エドガー「(正直言って、ずっとこの件の最初から違和感があった――――)難波さんッ……!!(茅弦を難波ごと腕で払い除け、
寄宿舎前に留めてあった軽ワゴンの荷台へ投げ飛ばし……) ┣¨ ゴ ォッ (ラリアットが正面からクリーンヒット。大気に風穴を開け、ジェット気流を残し
寄宿舎の外壁へ背から激突…… しかし )ギ ッ ギギギギギ……(左足の踵を壁につけ、右足を前へ押し出しチャクルの鳩尾に当て、広げた両脚をつっかえ棒のようにして"手を使わず"ダメージを軽減していた) 」
エドガー「(簡単な話だ。満足な家庭が、理屈もクソもない馬鹿共の遊びで壊されている現状にずっと苛立っていた)――――よお、おっ始めていいんだな。(足を使って防御しているため両手は完全にフリー。それをボクシングのファイトスタイルで構え……) ヴォ ッ (ゼロ距離、一発一発が"ストレート"に匹敵する圧のジャブの嵐を叩き込みにかかる) 」
チャクル「うおッ――――ドブッ、ゴフッ、ブオッ…!?(決まったと思われた初手の攻撃を受け止められた挙句、凄まじい圧を込めたジャブの連撃に全身を激しく振動させながらやがて殴り飛ばされるが―――)――― ズ ギ ャ ギ ャ ギ ャ ァ … ッ ! ! (滑るように着地し態勢を整え直した)…ッ…ッ…ッ……!いってェ……痛ェじゃねェかア゛ァ゛ン゛ッ゛…!?(張り上げる罵声、しかし何処か、快感に酔い痴れているかのような違和感のある声音でもあった) 」
チャクル「テメェか…マッドを一泡吹かせた野郎ってのはッ!いい攻撃してんじゃねえの…俺とも殺り合おうぜ…―――― な ァ ッ ! ? “焦走(ヴィント)”ッ!( シ ュ バ ッ ――― シ ュ バ ッ ――― シ ュ バ ッ ――― ! ! )(瞬間移動の如き速度で を掻い潜る。この歩法術は、先日のマッドも使用していたことから、共通戦術の一つだと思われる) どぉらァッ!! (
エドガーの頭上に出現し、その巨腕で押し潰すかのようなアームハンマーで叩き潰しにかかった) 」
エドガー「(見覚えのある歩法だ。走り出しの足先、最高速度の足運び、そして攻撃に転じるまでの姿勢まで漠然と把握している……この間合いであの速度ということは―――――) 喜びも知っている、悲しみも覚えがある、今は……"キレ"ている。なあ――――(両足をコンパスのように広げ、ベーゴマさながらの速度で回転し遠心力と速度の乗ったハイキック、踵をアームハンマーにぶつけ、拳を靴裏から浮かし) 俺は感じずにいられる、あんたはどうだ。お思い出した時、感じずにいられるかな。(初撃を上回る速度で再回転、さらに威力を増した蹴りによる爪先をチャクルの肋の内側へねじ込むように振りかぶる) 」
森ノ宮「難……ナイス、
エドガー!!(突っ込んで来たか、言うだけあって動きが速いな……だが…)"丁度良い"ってのは……心外だなァ!!(メリィの左側面に向かって円を描く様な軌道で踏み込みながら白槍の振り下ろしを避け……その隙を突く形で、メリィの右脇腹へと強烈な右フックを叩き込む!) 」
ヒロ「……!(光弾の牽制に対し、土の刀を出し、切先を盾のように開きガードしようとする)いきなりご挨拶じゃねーの、お嬢さん…! 」
メリィ「――――ッ!?( グ ニ ョ ォ ン … ッ … ! )(
森ノ宮の右フックが脇腹に直撃……しかし、手応えは一切ない。それどころか、彼の拳が自身に触れた途端、その姿が陽炎のように消え去ったのだ) “幽越(クラール)”―――― ゴ ォ゛ ッ ! (いつの間にか
森ノ宮の真横を擦れ違い、それと同時に深くまで突き刺さる程の膝蹴りを腹部にめり込ませた)…あっぶねー……流石に今のは危なかった。でも残念。あたしたちは"エーテルに干渉した戦法の使い手"なもんで。(
森ノ宮に吐き捨てながらゆっくりと距離を保っていく) 」
難波「どわァ――――っ!!(瞬間的に茅弦を吊っていない方の右腕で抱え込み、軽ワゴンの荷台へとダンクされ)い゛い゛っ゛っ………!!!!(辛うじて受け身は取った物の、骨折した左手や肋骨の痛みで思わず声にならない声を上げ)……く、車、よし、最悪運転出来れば…… 」
チャクル「テメェ何をほざいてやが――――ルブゥ゛ッ゛!?( ズ ギ ャ ア ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! )(爪先蹴りのクリーンヒットに螺旋を描きながら岩石に突撃していく)―――― ボ フ ゥ ン ッ ! (土煙を薙ぎ払い姿を現す) 悪かねェ…ッ、なら見せてやるかァ…――――“喜の乱舞(フロイデ)” ァ ッ ! ! ( ジ ャ カ ジ ャ ジ ャ カ ジ ャ カ ジ ャ キ ャ ァ ア ア ッ ! ! ! )(その口上の直後、両肩、両腕、両脚、背面、胴体と全身の至る部位から大量の重火器武装が顔を覗かせた) 」
チャクル「 俺の権能はなァ…全身に仕込んだ武装兵器の一斉展開ッ!弾倉が底を尽きようが、武装が破壊されようが、その都度本部から瞬間転送されるッ!つまり…俺一人で大国の軍事力を再現できるということだァッ!!!逝ねやァッ!!!( ズドガガガガガガガガガッ!!!!! )(全武装による一斉放火を四方八方へ放射し、周囲のフィールドを崩しながら
エドガーにその凶弾の嵐を差し向けた) 」
カルナ「ごめんなさい、坊や。出来る限り手荒な真似はしたくないの…だから…――――“囚恥(シュランゲ)” (ヒ ュ ル リ … シ ュ ル ン … ッ ――――― ギ ュ バ ァ ッ ! )(白杖を手繰り、空に描く様に振り回すと…何も無い空間から作成した光帯を完成させる。それを操り、ヒロを拘束させようと仕向ける。帯は、例え回避されようと弾かれようと、蛇のように自我を持って掻い潜り、何処までもヒロを捉えようと迫り続ける) 」
茅弦「 ぁ……っ…… (難波と共に荷台へと身を投げ出される) 」
森ノ宮「なっ、消えっ……がフッ…!!?(直撃を確信した一撃。それを予想外の手段で躱され、逆に彼女の膝蹴りが脇腹に直撃。後ずさりながら蹴られた脇腹を抑え、再びメリィを視線に捕らえ)……エーテルへの干渉か、そいつは……初めて聞く単語だな、自分の勉強不足を久々に恨むよ……(ただ、消えた……だけじゃあない、幻覚か?転移か?だが少なくとも……下手に殴ったり蹴ったり、ってのはマズそうだ…) 」
エドガー「一組織が大国レベルとは随分鯖読んだな、仕事雑だろお前。なんにせよ"無限"じゃないんだな……―――("試運転"には丁度いい。) ボッッ クン ッ (両腕を前に突き出す。左手で印を結ぶように指を絡め、右手を地に翳し、甲で見えないが"掌に僅かに蒼炎"が点滅する) ■■■■■■(聞き取れないが何か声を発した、口元の僅かな動きでそう革新できるが何かは定かでなく…… 鉛玉が眼前に迫った ) 」
エドガー「 ギ ィ ン (疑似金属音。脇を締め頭部の高さまで上げた両拳の内、"生身であるはずの左拳"に鉛玉が当たり、弾かれる) よし。(そう小さく囁くと、一歩もその場から移動せず、無数の曲線を描いて拳を振るう。疑似金属音が刹那の間に何度も響き、弾かれた弾丸が
エドガーの周囲に散らばる) ガインッッ(跳弾の一部は周辺のブロック塀に向かうが、それも"煙をはくことなく"、ブロック塀から弾かれ床に転がっていた) 」
メリィ「なんでも、『機関』の最先端の技術で獲得したとかどーのこーのとか……ま、難しいこと喋るの面倒くさいんで、おっさんには早々に楽になってもらおうかな。 シ ィ ー … … ――――――― “楽の浄土(ルスト)” (ガスマスク越しに口元に人差し指を添えて「静かに」のジェスチャーを取る。その瞬間、自身と
森ノ宮の周囲が「無音」に包まれ、一切の雑音もどんなに小さな環境音も沈黙に掻き消されてしまった)―――――――( “幽越(クラール)” )(大気中のエーテルを掻き乱すことで体をカメレオンのように保護色を得て背景と同化し、姿さえも掻き消した) 」
メリィ「―――――――――(無音の世界、それ即ち気配さえも完全に消失させる異空間。視覚だけが頼りとなるこのフィールドの中で、自身は透明化して
森ノ宮を四方八方から一方的に打撃や斬撃を与え続けていく) 」
カルナ「逃がしません…―――― “哀の涙腺(ドラオア)” (ヒロとの戦闘中、軽ワゴンに一瞥をやると口上を述べる。するとフィールド広域に張り巡らされた碁盤の目の如き光の線。枠の一つ一つに人や物体を捉える中、数十マス先にある軽ワゴンを視界に捉えながらその方角に杖を差し向ける。すると――――)――――― ギ ュ オ ン ッ (軽ワゴンが"転倒した状態"で自身の目の前に強制転送されてしまったのだ) 」
チャクル「ッ゛―――――?!(一歩も動くことなくすべての銃撃を退けた
エドガーに対し、流石に仰天の意を露わにした)……やるじゃねェか…ッ…!だァがッ!「コイツ」はどうかなァッ!!?( ジ ャ ゴ ォ ン ッ ! ! )(鉄仮面の口元がぐっぱりと開かれたかと思えば、その咥内から砲台が顔を覗かせる。起動音と共にその先端にエーテル粒子を収束させていくと)―――― ズ オ゛ ォ゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ! ! (一直線上に解き放たれた荷電粒子砲。一切の物体を塵芥に還る破滅の閃光が
エドガーに襲い掛かった) 」
難波「と、りあえず……今は頭下げて、待っとこう、あの人らなら大丈夫やから…!(茅弦の身体を軽く抑え、なるべく荷台の縁より下に頭を下げさせようとする。その瞬間……)――――は…?(軽ワゴン共々転送され、何が起こったかも理解できず素っ頓狂な声を上げ) 」
茅弦「……―――――?!(難波の指示に大人しく従い何度も頷くが、次の瞬間―――何の予兆もなく転倒した軽ワゴンと共に地面に投げ出されてしまい、「あっ」とうつ伏せに倒れて込んでしまった) 」
ヒロ「な、何だ………これは!(カルナが発した帯を必死に土刀で切りつつ逃げ惑っている) 」
森ノ宮「大した技術力だ、うんざりするぜ全く……!!(メリィの動作に何かを感じ、止めようと思わず踏み込むも"音"の消失に立ち止まり)音の遮断……!?いや、こいつ、そっちもか…!!("音"も"姿"も消えたメリィの姿を当然捕えられず、消えた彼女の攻撃を受け続ける形となる)ごッ……がぁっ!!?(考えろ、考えろ……いや、違うな、"考えるな、感じろ"だ。今みたいな状況は…!) 」
カルナ「……
藍の機関・四人衆。私たちには、エーテルに干渉する基本戦術“感情起伏論(エモーショナリー)”と、それぞれが持ちうる“権能”を兼ね備えています。「喜」「怒」「哀」「楽」…人間が持ちうる感情を制御する『
藍の機関』の理念が生み出した新たな戦術。激化する動乱の世の中で、私たちは確固たる力を得ました。そして、次は『悲願』を達成させるとき―――(光帯に翻弄されるヒロに背を向け、茅弦と難波のもとへ歩み寄っていく) 」
メリィ「――――(ちょろいね、そろそろ終いかな――――“劣刀(エグベルト)” )(その場で槍を振り払うと同時に、先端部から翡翠色のエネルギーブレードが突出展開される)――――――(更にリーチを伸ばしたその槍を手繰り、広範囲に及ぶ薙ぎ払いを繰り出そうと
森ノ宮に迫る。だが、その時、自身も気づいていなかったが…そのエーテルの輝きが自身の槍の刃に反射し、一瞬だが自身の位置を晒してしまった―――) 」
エドガー「いやまてレーザーは普通大国にもないだろ……ッ(流石に冷や汗を流し、咄嗟に回避行動を取ろうと地を踏みしめるが……)(――――) クンッッ(歯噛みし、直前まで迷いつつもその場に踏みとどまる。そして左手で印を結び、右手を地に翳し……) ジュ オ ッ (極太レーザーに全身が飲まれ、コンマ数秒極光の中に見えていた人影も見えなくなる) 」
チャクル「ッッッッッッッハァ!!!!流石に耐え切れなかったかァ…残念だったなァッ…!!?(消失した影に勝利を確信した、次の瞬間――――) 」
オ ン ッ (形容し難い空気の振動が聴覚から骨へ直接響く。極光が駆け抜け、広がった煙が穴を開けた先、チャクルは見た。 周囲に冷気による"霜"を発生させつつも、中心で"異常なまでの熱"を放つ、青黒い炎の球体を )
エドガー「ッ……ッ……(全身が僅かに焼け焦げ、歯を食いしばり肩で呼吸しながらも、掌を頭上へ翳し佇む。伏して咳き込みながら顔を上げ) よお、さっきぶり(不敵に笑みを浮かべた) "これ"、なーんだ。 」
森ノ宮「………見えたぜ…(メリィの動作によって齎される、空気の動き、匂い、殺気……受けた傷の痛みも相まって、研ぎ澄まされた感覚でそれを"感じ"……)駄目押しだな、その油断は…!(薙ぎ払う槍の動きに合わせる様に、強く、深く、速く……一瞬でメリィの方向へと跳び、その刃を飛び越え……)―――東雲流、『彗星』ッ!!(メリィの頭上から落下しつつ、その脳天に向けて強烈な掌底の打ち下ろしを放つ!!) 」
.>>> あ゛ーーーーーーー…… <<< (濁音が付いたような、低温の唸る声が何処かから響く。その場で苦戦する一行の耳に、彼らを追い詰める「機関」の者たちの耳に、距離感の掴めない声が届く)
カルナ「――――!(距離感を感じさせない唸り声に思わず歩みを止めた) 」
難波「っ……!!(迫り来るカルナに恐怖を抱きながらも、自らが盾となる形で茅弦の前へと立ちはだかり)……に、逃げるで……自分のタイミングで走ってや…(茅弦に僅かだけ振り向き) 」
チャクル「――――― ッ゛ ッ゛ ッ゛ ! ! ? (閃光が抉り抜けた先…そこに立ち込める砂塵の中に現れた得体の知れない球体、それを手繰る
エドガーの姿に「バカな」と思わず退いてしまい、大きな隙を晒してしまう―――) 」
メリィ「 ぇ ――――― メ゛ ゴ ォ゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ! ( ズ ギ ャ ア ァ ァ ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! )(こちらの気配に感じるはずのない
森ノ宮の動きを、完全に油断していたこともあって読み取ることができず…脳天から押し潰されるようなその鉄槌の如き掌底のもとに下され、一撃ノックアウト。断末魔を上げる間もなく頭から盛大に地面にめり込むと同時に権能が解除され、置き去りにされた「音」がついに解放された) 」
エドガー「ヒントはさっきまでの弾丸だ。弾丸は摩擦係数0になるとある程度の硬度の物質に対し滑るように弾かれる……で―――――(若干ハイになっているのか悪党面で蘊蓄を語り始めたところ、距離感のない声が響き眉をひそめる)――――以下略、じゃあなッッ!!!!(予感めいたものを感じ、腕を振り下ろす。周囲の熱を"消失"させつつ、触れた物体を焼き尽くすその蒼炎の珠が垂直に"落下"し、チャクルへ襲いかかった) 」
チャクル「何を言って―――――― ヅ ゥ゛ ッ゛ ! ! ? ( ズ シ ャ ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! )(蒼く燃ゆる珠の落下を背中から受け、その凄まじい重力を帯びた落撃に"沈む"。火柱の如き巨大な砂塵を舞き上げながら大地が震え上がり、大の字に地中にめり込んだまま気絶した―――) 」
ヒロ「くっ、こいつ…しぶといぜ!(刀で帯と格闘している)………なんだ、あの唸り声は…!? 」
シャニ「 ば あ (震脚。地面が割れてめくり上がる衝撃と共に、瞬きを挟む隙間すらなくその場に『出現』する。衝撃と共に、今までそこにいなかった人影が、今までもそこにいたかのように出現。茅弦とカルナの間に”威”の壁を構築し)う゛ お゛ らあッ!!!!!(地面を打ち砕くほどの衝撃は脚を伝って腕へ。捻りを利かせた一撃の”裏”が、その”威”を押し付けるように) 」
───── ド パァ ン ッ(……叩き込まれる。視界に届く光に遅れて、空気を劈く”八極”が響く。たった一撃。”一撃あれば充分”。それは相手が誰であろうと変わらない。ましてや、真っ当な戦闘力を持たぬ相手など。”充分”だ。むしろ、あまりに過ぎたるものであろう)
カルナ「ッ―――――?!(地盤を大きく揺るがしながら現れ出でたシャニに瞳孔が縮小し、咄嗟に息を呑みながら権能による空間転送で距離を取る) ふ…っ……!? (しかしどれだけ距離を離そうと、シャニの異を成す一撃から繰り出される天変地異にも近い影響に圧倒されて吹き飛びかける) 」
カルナ「……二人は戦闘不能…敵は増援あり……状況は芳しくない、ですが…―――――(受け身を撮りながら立ち上がる。気が付けば一人だけ取り残され、周囲を面々に包囲される中で、悠然と「茅弦」本人に向けた) 」
茅弦「… コ ク リ ッ ――――(難波に促されるまま、慌てた様子で、ぎこちない挙動で逃げようとその身を起こす。だが、そうしようとした次の瞬間――――)―――――― ! ? (気が付けば、"カルナの白い腕に抱かれていた") 」
カルナ「邪魔者の排除は失敗…しかし、『目的』は達成…(優しく、それでいて強かに抱き寄せた茅弦に視線を落とす) それでは、失礼いたします―――――― コ ツ ン (杖の先端で地面を小突く。それと同時に戦闘不能になったチャクルとメリィ、そして…少女を手繰り寄せた自分自身までもが一同の前から一瞬で姿を消した――――) 」
茅弦「 あ っ (淑女の腕に抱かれながらも、
エドガーに向けて掌を…救いを懇願する様に突き出す。しかしその願いも叶わらず、無慈悲にも機関の連中と共に姿を消失させたのだった――――) 」
難波「ふ、二人はなんとか……え、えっ……?(後ろにいたはずの茅弦が、カルナに抱えられているのに呆気に取られていたが)―――だああっ!!待っ……!!(慌ててカルナへと飛び掛かるが、彼の身体を捉えることは無く……盛大にスカり、地面へと落下する) 」
シャニ「ッ〜〜〜〜〜〜ッくそお゛!!嬢ちゃあ゛ん!!!!!(「受け身を取られた」。そんなはずがない。自分が一撃を叩き込んだ以上、「受け身を取られる」ことなどあってはならない。「受け身を取る」などという行動が出来る余力など、残してはならない。強烈な踏み込みから超高速で拳を振りかぶり、彼女が助けを求めた相手を差し置いてその手を取るように、敵に向けて拳を振おうとするも)ッ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!(空気を切り裂く妙な音を残して、先程まで彼女らのいた場所を通り過ぎて、勢いを残して地面を滑った) 」
エドガー「(まだ息がある……情報を引き出すのは一人でいい。こいつはトドメを―――) !? (消失。そこには人の形をしたクレーターの中の陥没があるだけ。 残る二人の誰かによる異能であると気付き踵を返すも)………。………(一瞬、それも錯覚か現実か怪しい刹那の間に茅弦の姿が視界端に映り、そして消えていた。 そこには先まで何かがいたという静寂と、空洞が広がっており)――――(難波"だけ"はそこにるという現状に、否定しきれない現実が雪崩のように襲いかかった。) 」
エドガー「(なんだ、何をどこで間違えた? 無条件で茅弦を連れ去る事が出来るならさっきまでの交戦は意味がない。ならどこで?優先すべき対象を誤った……―――――違う ) ギ (余韻の残る右拳を握る。自身への失意に力が入らない、ただ小刻みに増えるそれを、左手で抑え……) "また"か……ッ(――――これは"守る戦い"だ。だのに、また"討つ事で救う戦い"と置き換えてた……!) 」
ヒロ「うおりゃぁ!!(光の帯に応戦しようと振り抜いたところ思い切り空振り地面に倒れ伏す)くっ………やつらめ! 」
~数年前・マイテイ神殿~
それは昔、誰にも語られることのなかった小さな歴史―――
―――――― ボ グ ァ゛ ァ゛ ア゛ ア゛ ア゛ ア゛ ン゛ ッ゛ ! ! ! (爆ぜる爆炎。炎の渦が神殿内部の石柱や大理石の盤面を覆い焼き尽くし、伽藍洞な空間が瞬く間に高熱の嵐に呑み込まれていく―――)
ここは、とある大国の地下に広がる大空間。長く閉ざされた薄暗い遺跡の通路を潜り抜けた先に広がる広間。ただ今は、地獄を描いたかのように業火に包まれている。轟々と燃え盛る神殿。交錯するように舞い上がる火花。密閉空間に充満する灰の香り。そんな空間に、ある二人の男が対立していた。
一人は、『罪剣』を手にした欲深き男。もう一人は、何も持たざる者…しかし、その胸中には決して奪われることのない強い信念がある男であった。
松永久秀「――― 火は好きだ。千年かけて築いたものを一瞬で葬り去る。この虚しさに、なんとも言えず…心が和む。 (かつてある男から奪い取った「罪剣」。手中に収めたその剣を愛でるように剣身を撫で上げ、男はただ…業火の中で愉悦に浸っていた) 」
レインド「 テメェは駄々を捏ねる餓鬼と同じだ。その心が和んだところで、満たされはしないんだろう (対峙する男――この時はまだ"英雄"と名高かった頃――は、欲深き男に鋭い眼光を突き付けながら、左手で掴んだ右の手首を捻り回している) 」
松永久秀「 それはもっともなことだ。私の渇きが潤うことなどないよ。燃え逝くこの聖なる殿堂のように…渇き疼くなるままに、だ 」
ギ ギ ギ ギ … ッ ――――― ズ ゴ ゴ ゴ ォ ォ ン … ッ … ! ! ! (爆発の衝撃により石柱が傾倒。地に倒れるとともに無残な残骸となって崩れ落ちていく――――)
松永久秀「 さて…次は、卿の燃える番だ。さぁ、卿は何を欲(のぞ)む?物か?それとも私の命か?ならば欲望のまま奪うといい。それが世の真理 」
~6年前・刀剣武祭会場~
メタナイト「
クロリアーは最強の剣ではあるが、その剣を手にした者の精神を喰らい…邪の道へと誘う悪魔の剣だった… それが、
クロリアーが「罪剣」と言われ、恐れられる由縁だった… だが…"罪剣は初めから、列記とした剣ではなかったのだ"…! 」
――― 全 部 壊 シ タ イ ―――
メタナイト「 「陽」によって破壊衝動を、殺戮衝動を抑え込まれた
クロリアーに蓄積された憎悪は格段に膨れ上がり…次に手にした者を、"
クロリアーが自らの意思で取り込み"、暴走を起こそうと企んだのだ…!『あれ』が…その結果だ…!! 」
全力者「……全力で憎しみを帯びている……良心の欠片はない。あればそれは全力で憎むことなどねェからだ…………アレは、この世の何よりも、『憎悪』を込めている…… 」
氷冬「そりゃあ、私だって…何度も絶望を味わったことはあるわ。…けれど、憎んで、憎んで…憎み続けて…そうして、なにもかもに絶望した人の気持ち…私は、解りたい。その人と同じ"視線"に立つことは…そんなに簡単なことじゃないってのはわかってる。でも…その人の目に映る世界を、私も、見てみたい。そして…"救いたい"んだ…っ…! 」
AS「・・・お前は、解ろうとしているのだな。・・・ならばそれでいい、弱さを・・・絶望を知り、そして並び立とうとするのならば、それで。だがお前は心を折るな、救おうと思うならば・・・それで折れてはならない、錆びてもいけない―――苦難は多いぞ、だがやってみせろ・・・お前ならば出来るはずだ。 」
雛菊「そうですね…状況は呑みこめ切れませんが、今、私たちがとるべき行動はただ一つ…――――― 」
ゼロリア「…そして…お前たちは…これからまた「私」に殺される… ……何度でも…何度だって…何度だろうと…!だって…お前たちは…幸せになるために"罪"を犯すのだから… …他人の不幸で幸せを噛み締めたいのだから… …そうして飽くなき幸せを求め続けるのだから…滑稽だよね… 何故って、お前たちが幸せを掴み取ろうとする度に、その欲望が、お前たちを滅ぼしていくのだからね… 」
オリヴィエ「それでも––––幸せになりたい、『生まれてこなければよかった』なんて言いたくないから咎を進んで背負うの!そこにある命の叫びを、どうか否定しないで!! 」
シグマ「…貴様が誰を憎もうと我には関係の無いことだ… だが、世の理を揺るがし、滅ぼそうとするのであれば…――――我は容赦なく貴様を断罪しよう、罪深き剣よ!!! 」
ユキ「―――上等、上等! これでこそよ。己が剣こそが最強だと自負し、刀剣武祭に集う資格を持つ剣士たち! 」
戦神北斗星「大罪よ其方の嘆きもまた、今日に至るまで『人と共に歩めばこそ』の嘆きであったのだ 」
レインド「 行ってこいよ。俺の分含めて説教してきてくれ 」
氷冬「 貴方は多くの"罪"を背負い過ぎた…でも、今――――― あなたは"罪"を断ち切った 」
ゼロリア「――――――― " あ り が と う " ――――――― 」
氷冬「……またね、『
クロリアー』…――――――――――― 」
そして、時は現代に戻る―――――
~西の国・
藍の機関本部『 ウィンドアンダーステージ 』~
茅弦「―――――――(誘拐された少女は、アイマスクによって目元を覆われたまま実験用椅子に拘束されていた。気を失っているのか、身体は微塵も動かず、曝け出された口元も1mmも動く気配はない。袖を捲し上げられた左腕には、採血用のチューブが挿入され、今も尚血液の抽出が行われていた――――) 」
ポール「―――――――(その隣には、少女の父親が、同様の姿で拘束されていた。娘の存在に気づいているのかどうかは定かではないが、こちらも気絶しているようで、微動だにしない。父と娘、両者を繋ぐのは採血用のチューブ。二人から抽出された血液は、背後にある謎の装置にすべて蓄積されているのが分かった―――) 」
Dr.@「―――― お手柄だったよ、諸君。お陰で、枯渇しきっていた『 罪の因子 』が再び入手できた。この二人から抽出した極僅かな『因子』があれば、理論上は"完成"するようになっている。(実験室に捉えた親子をモニター越しに眺め、白衣を纏う妖しい科学者の少女は装置に命令コマンドを打ち込んでいた) 」
マッド「……まさか本当に娘にも『因子』が流れていたとは…聊か驚いた。『罪の因子』の適性がなかったという博士の妻は病死したと聞くが、あの娘には適性があったようだな…。(先日の戦闘による傷は既に癒えており、悠然とした佇まいで監視室から例の親子を眺めていた) 」
カルナ「適性がある…つまり、長い年月を経て、その体内で『因子』は増幅し、より濃度も高くなった…ということね…。ああ、なんという…悲運の運命を授かった親子なのかしら……(憂いに満ちた瞳で傍観している) 」
Dr.@「その通り。そしてあの親子から抽出される『因子』は合計して20%… 既に機関に保管されてあった79%のものと掛け合わせれば、100%とはいかなくとも、それに近い形で『因子』の結合が可能。個人的には完璧を求めたかったのだけど、もはやこの世界に『罪の因子』を持つ存在は他には確認されていないからね。 」
マッド「……いよいよもって、我らが悲願が成就されるのだな…――――― 『 罪剣再現計画 《 リ・クロリアープロジェクト 》 』が 」
Dr.@「本物の『罪剣』はもうこの世には存在しない。だけど、その『因子』が残っているのならば…?考えられる導きはただ一つ。 " 『罪の因子』による、『 罪剣《
クロリアー》 』の再現 " だ。 」
マッド「しかし、本当にそんなもので『
クロリアー』を復元することが可能なのか?聞けば、もともとあれはただの剣ではなく、人の憎悪が作り出した悪意の化身だというが…そんな抽象的概念を形に落とし込むことなど、到底できるとは―――― 」
Dr.@「―――――できるさ。 (マッドの疑念を遮るように即答する)……だけど、これは「復元」ではない。あくまで「再現」だってことを忘れちゃいけない。『罪剣』本来の姿を形成するのではなく、また「別の形」として落とし込むんだ。 マッド…キミの言う通り、『
クロリアー』は本来はただの剣なんかじゃない。人間の底知れない"悪意"…それが剣という形として具現化されただけだ。つまり、『
クロリアー』はなにも「剣」にこだわる必要はないということさ。 」
カルナ「………どういう、ことなの……? 」
Dr.@「……早い話だが、キミたちに最後のお願いとして、私の崇高な研究の実験体になってもらう。いや…こんな言い方をすると君たちは不快に感じるかもしれないね、撤回しよう。キミたちには、"『
藍の機関』の理念そのもの"になってもらう。 」
マッド「………言っていることがよく分からないな…(腕を束る) 」
Dr.@「あの親子から『罪の因子』を根こそぎ抽出した後、すべての『因子』を結合し、それにちょっとしたエッセンスを加えて… 特定の人物に再分配する。そうすることで、"その対象者は『
クロリアー』の力をその身一つで体現できる超人"となるわけさ…♪だけど、『罪の因子』を過剰に、それも一気に取り入れてしまえば自我は崩壊し…やがて肉体も精神も崩落するだろう。そうなっちゃうと、せっかく集めた『因子』も パァ になっちゃう。我々の努力も水の泡になるってわけ。そ・こ・で…―――――― 」
Dr.@「 キミたち4人に『 罪の因子 』の再分配を行い、キミたち自身が『
クロリアー 』になってもらう 」
マッド&カルナ『 ! ! ? (衝撃の告白に、流石の夫婦も困惑を隠せなかった)』
Dr.@「……もともとキミたち4人とも、私が提唱した『感情起伏論(エモーショナリー)』の適合者。負の感情の抑制に成功し、あの親子と同じくして『
クロリアー』の恩恵を受けた…言わば選ばれた存在。だからこそ、『因子』の再分配を行うのはキミたちこそが相応しいんだよ。 」
マッド「……我々"が"… 『
クロリアー』に……だと……?(思いもしない提案に眉根を寄せる) 」
Dr.@「…そう。適合者に、それも無理のない範囲で『因子』の分配を行えば、事実上『
クロリアー』の再現は現実のものとなる。キミたちがお世話になった幹部長も創立者も不在の今、キミたち四人がこの機関の"理念"へと昇華し、その再興を実行する。そして、「
クロリアーを利用した恒久的な負の感情の封印」という、機関の絶対命題をその身で体現しなよ。キミたちもそれが本望だろう? 」
マッド「…………し、しかし……っ……――――(
藍の機関の構成員として、すべてを捧げてきた今日。だがその根底には、朋に属する愛する妻との笑顔の絶えない日常を実現するため。その妻と共に人間を捨てる… その選択肢に、辛うじて残されていた良心に塞き止められるが――――) 」
カルナ「――――――― ス … (葛藤に震える夫の剛腕に、淑女の白く滑らかな手が触れられる)……あなた… 私は、平気よ。たとえこの身がどうなろうとも…あなたと同じで、一緒に、なれるのなら…――――― 」
マッド「………カルナ……――――(葛藤に苛まれる心を宥められ、静かに深呼吸し改めて突き付けられた命題と向き合う。数秒間沈黙を貫いていたが、首を上げ、瞼を開くと――――)―――――― わかった 受け入れよう (―――覚悟したように頷くのだった) 」
Dr.@「……オッケー。あとの二人も、傷が完治したら諸々の説明は私からしておくよ。二人はそのまま『因子』の分配作業に備えてほしい。……とはいえ―――(ここで再びモニターへと振り返り、茅弦の姿を瞳に捉える) 」
Dr.@「厄介な連中も動き出している。我々の素性を突き止めてここに乗り込んでくるのも時間の問題だろう。『因子』の再分配にも当然時間を要する。だが残りの構成員じゃあ抑止力にはならない。だから…こんなこともあろうかと、私の知り合いが『ある組織』に所属していてね。円滑に計画を実行できるように…契約を結んでいたのさ。『彼』に、時間を稼いでもらおう。(そう言うとスマートフォンに手をかけ、何者かにメッセージを送信する) 」
ジジジ ジ ピュイーーーー ピィ ピィ ピュイーーーー (スマートフォンからは周波数が合わないラジオのようなノイズ混じりの高音が響く。この時代においては若者が概念さえ知らないような異音だったが、やがてそれがクリアになってゆき……)
■■■■『―――――ああ失敬、大変お待たせ致しました。座標C2004……ああ、あなたでしたか。(低く重く、しかし威圧感を感じさせない、息遣いから礼節が染み付いているのであろう男性の声が返ってくる) いや申し訳ない。あなたは大事なお得意様ですが、重ねて無礼をお詫び致します、何分取引先が多く……。おや、"後方のお二人"は……?ほお、ほおほお、なるほどなるほど。今が商機、という事ですね。 (映像を共有していないにも関わらず、空間一帯を把握しているような口ぶりで声を弾ませ、パンッと、手を叩く乾いた音が反響した)』 」
■■■■『――――――いいでしょう。初期費用は契約書に明記した通り、必要資金は相手によって変わります。そうですね…… "今から"そちらへお伺いしても?』 」
Dr.@「ええ、勿論。生憎、猫の手も借りたい状況に追い込まれてしまってね…(スマートフォン越しに返答する) 」
■■■■「 オ ン ……(火花のレールが円を描いたような円が出現する。内側には無数の星が暗雲の中に立ち込めるような異空間が広がっており、天も地もない虚無から人影が"歩いて"くる)―――――お久しぶりですね、そして始めまして。(和を踏み越え現れたのはたった一人、目立った異質さのない成人男性。黒のウェーブが掛かった頭髪、モノクル、常に笑みであるかのような糸目。黒を貴重とした、最上級の生地で統一されたローブ、スーツに彫金類のアクセサリーという上流社会に属する者の服装。 男は左胸に手を当て、その場の全員に深く一礼し敬意を表明した) 」
■■■■→ザハール「―――――黄昏の皇国所属独立傭兵部隊クリティアスヘイヴン・12格、ザハールと申します。この度は数ある"暴力"の赤から私めをご指名頂き、恐悦至極。 」
マッド&カルナ『―――――!(異空間からの訪問者の来訪に、夫婦揃って驚愕の意を露わにしながらもその一例に応えるように会釈した)』 」
Dr.@「待ってたよ。いや、思っていたより早い到着だから待たなかったかな…?まあいいや。ということで、私の知り合いのビジネスパートナーの『 ザハール 』氏だよ。これを機に、『
藍の機関 』と『 クリティアスヘイヴン 』は契約上、同盟を結んだことになる。来る決戦に備えて、彼には前線で侵入者の排除に当ってもらう。その間…キミたち4人は私の手で次の計画段階へ登り詰める。いいね?(ザハールから、今度はマッドとカルナにアイコンタクトを送る) 」
マッド「……心得た。(隣のカルナとも視線を交わし、相槌を打つ) 」
ザハール「―――――(閉口したまま皮手袋を嵌めた手で顎を擦りマッド、カルナを見据える。笑みを貼り付けたような狐目から"感情"を垣間見ることはできないが、どこか"品定め"をしているかのようだった) 私個人の契約という体に近いですね。万が一、敵側に私の身内が契約していたとしても、それは"違約"とはなりませんので、予めご了承ください。まあ……いたところでそれなりの"金額"を積んでいただきますのでね、負けませんよ。ははは(冗談めかしく笑い肩を竦める) 」
Dr.@「なに、これだけの布陣が整っていれば問題はない。たとえ相手に時代の遅れの"英雄"様がいようと、ネ。さあ、諸君、最後の実験をはじめようか。今この時をもって―――――― 」
~西の国・荒野~
モララー「………(乾いた大地。人の往来など皆無なこの地で、流離の"英雄"はひとり焚火を前に座り込み、浅い眠りに就いていた。彼らがこの地に踏み入れるのを、待っているかのように――――) 」
ウェルド「ブロロロロ………キキッ(覆面パトカーを
モララーの前に停め、顔面を派手に腫らせた状態でパトカーから出てくる)いやあ、事件とは違うところで殴られちゃいましたよ……こんにちは、場所はご存じで? 」
森ノ宮「(パトカーの助手席から降りて来る。服の袖や裾からは包帯が覗き、以前のダメージがいまだ残って居る様だ)……一発で済んだだけマシだと思えよてめえ……… …随分辺鄙な場所に居るんだな、目立たないにしろ、もう少しマシな場所で待ってても良かったろうに 」
エドガー「 ザシャァァ キッッ (黒塗りのオープンカーを留め、二徹を終えた後のようなやつれた風貌を晒す。その場の面々に一瞥もやらず、砂利を踏みしめ
モララーの前で足を止め、乾いた瞳孔が見下ろした)――――― 一秒が惜しい、動けるか。(言葉こそ問いかけだが、その剣幕は"指示"するそれだった) 」
モララー「…………無事では…なかったようだな。奴らに一杯食わされたか。(面々の何処かくらい面構えを瞬時に伺うと焚火を掻き消して立ち上がる。一同に応えるように踵を返し、その視線の方角を彼らに指し示す) ここから真っすぐ西に進んだところ、渓谷に紛れて奴らの本部がある。敵も構えているだろうが、構わず強行突破する。行くぞ。(荒野の乾いた風にマフラーを靡かせて一同を先導する――――) 」
―――――― ズ ガ ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (静寂に包まれた施設に喧騒を齎す爆音。崩落する正面口からパトカーやオープンカーが顔を出し、華麗にドリフトを決めながら停止し、
エドガーたちはついに敵の本拠地へと殴り込んだ―――――)
構成員『 ダ ッ ダッ ダ ッ ダッ ダッ ―――― ! ! (轟く爆音、崩れる正面口、けたたましく鳴り響く警音。それらの喧騒に始末をつけるべく、奥の通路から白尽くめの構成員たちが各々に武器を携えて侵入者を迎え撃たんと彼らを包囲する)』
モララー「熱烈歓迎だな…罪剣に魅了(とら)われた亡霊共が。だが、奴らも今日で終わる。いや、終わらせる。(雪崩れ込むように現れる構成員たちを前に無防備で対峙する) 」
エドガー「 クン (右腕の掌を下に、右甲上に左手甲を合わせ、印を結ぶ。その動作で蒼炎の球体が出現し) 邪" 魔" た" ァ" ッ !!(声を荒げ、自身の咆哮を代行する業火を放ち進行方向にある者を灰燼に帰さんとする) ギャリ リ リ ガンッッ(ハンドルを強引に切りタイヤを擦り切らせ、壁に車体をぶつけることで停止。ドアを蹴り開け煙を吐くまがりなりとも高級車に一瞥もやらず身を乗り出す) こいつらに尋問……は意味がないな……クソッ どこに行けばいい……! 」
ザハール「 カッ (底の厚いブーツがコンクリを鳴らす。ローブとコートを翻し、白く光沢を帯びたモノクルで片目を隠す男が、構成員の隊列を引き連れその場に姿を表した。指を絡め両手を重ね、紳士然とした笑みを称えるその男は悠長に一礼し、組織を代表するような立ち振舞で一行を出迎える)―――余程我々との対面を熱望されていたようですね。力加減を間違えて"ノック"で玄関が壊れるなどと……フフ、アポイントメントの有無を問うなどと無粋な真似は致しません。ようこそ、
藍の機関本部へ。 」
ウェルド「(パトカーを急停止させ、窓から複数のスタングレネードを構成員に投げ付け)ここで格好つけて僕が時間を稼いでもいいですが……はてさて、向こうの居場所が分からないと動くのも困っちゃいますねえ(日本刀を携え、構成員の群れの中へと切りかかっていく) 」
森ノ宮「滅茶苦茶やりやがって、どいつもこいつも……!!(小太刀を片手にパトカーから降り)……早速一人、偉そうな面をぶら下げて来ちまったが 」
モララー「………――――――(俺の把握していない構成員か…?それにしては、奴らとは違う"臭い"を感じる…)(持ち前の嗅覚でザハールの異質なオーラを勘繰り、ここでようやく腰を落として戦闘態勢に入った) 」
ヒロ「アポイントメントなんざいらねぇよ(土刀を構える) 」
薬師寺九龍「(一台の大型二輪に乗ってようやく登場)いくぜ馬鹿野郎ども……(サングラスをかけ、手には大型ショットガン。爆速を維持したままショットガンをかまえる)ズドン、ズドン、ズドン、ズドン、ズドン、ズドン、ズドン!!!(構成員たちに向かって激しく連射。しかも器用に騎乗状態で弾を装填) 」
ザハール「ス……(まあ落ち着いてと言いたげに手を上げ、周囲の構成員にも武器を下ろすよう首の動作で促す。眼は殆ど閉じているに等しい狐目のまま、柔らかな笑みを保ち) 御要件も重々承知しております。 竹下・ロイツェ親子の身の安全でしょう。まずお二人は無事です、私のクライアントは別に拷問や暴力を悦とする狂人でないことをご理解頂きたい。ただ……社会に認められないだけの"善意"で動いているのです。事が済めば、お二人は私が責任を以て元の生活に戻れるように致しましょう。 」
ザハール「とは言え、こうして相対した以上我々に信用がない事も承知しております。ええ、ご尤もで。 そこで―――――(スマートフォン、それもただ黒い鉄の塊といった風貌のそれを取り出し、慣れた手つきで素早く入力する動作を終えると) フォーン♪(その場に相対する面々の端末から通知音が鳴る。それぞれが利用する電子マネーやカード会社からの通知がロック画面へ表示されている。口座へ入金を完了した旨を知らせるメッセージであり、その額……"50万") 」
ザハール「まずは私からの気持ちです。ここからがビジネスのお話になります。(ローブの内側から取り出したるは文庫本4冊相当の札束。それを手に乗せ、見せつけるように前へ突き出し……)ここで手を引いていただけるのであれば
寄宿舎一行様へ、100万。(そして更に、分厚いに過ぎる札束を乾いた音を立てて乗せ……)こちらは、後ほど皆様お一人お一人へ送らせて頂くプロジェクトへの協力のお礼、100万。実験が実を結んだ暁には、
寄宿舎の共通口座へ2千億を送金させていただきます。如何でしょうか、額にご不満でしたら更に上乗せさせていただきますが 」
ウェルド「(構成員に囲まれながらも、悠々と刀を収め)……我々の身元はすべて抑えている、と言いたげですね?ですが、交渉というには彼女の無事が見えていない、前金にしても余りにも少ない……ついでに、あなたの身許も此方は抑えていないんです。ねえ?(こちらを睨む構成員に、挑発する様に目配せを行い) 」
森ノ宮「……(金額の大きさ、そして口座を抑えられているという事実を察して動きが止まり)……ああ、そうだな……交渉にゃ情報が足りてねえぜ、お兄さん 」
薬師寺九龍「な、なん、だと…………? あ、(スマホの画面に映るそれは、まるで魔法のように増えていくそれにさっきまでの戦意が消えた)……おいおい、パチンコはしごして全部の台大当たりする以上に現実感ねぇぞ。 」
ザハール「私はそうですね……組織の会計士とでもご理解ください、人事に関する事柄は社外秘となっておりますので。 金書きの件ですが顧客によって"現実として受け止めてくださる金額"が異なりますので多少、調整はさせていただきましたがそうですね……皆様の相場で一本を100万とさせていただきまして、この金額をこれでどうしょうでしょうか(指を右手で五本立て、そこへ左手で3本を加える。5×3、単純計算し1500万ということになる) この場を丸く収めてくださるのであれば、お一人にこの金額、成功報酬として更に10倍。どうです?胡散臭く感じるでしょう。ですが私にとっては大した損失になりません 」
薬師寺九龍「(あれ?これってさ、ゴネりゃもっともらえんじゃねぇか?)そうだなぁ。でも、それだけで俺らの口ふさぐのは、ちょっとたんねえなぁああ(
森ノ宮と
ウェルドのマネをして) 」
ヒロ「…‥怪しいな、その金。やけに弾みすぎてる……… 」
ザハール「 ポチ (端末へノールックで入力) ポーン♪ (薬師寺の端末へ通知が入る。 入金額"500万") ニッコリ 」
エドガー「知ってるか、損失に対し金額で取り戻すには限界があるんだぜ。現代医療じゃな(隠す気の無いむき出しの殺気。ザハール個人ではなく、自身も含めた感情の発散に等しいそれを絶えず放ち、右手で蒼炎が絶えず弾ける。開いた瞳孔は既にザハールが死に体として見えているかのように乾ききっている) あの親子の居場所を教えろ。幾ら積んでも助からねえ、死なせてももらえねえ体になりたくなければな 」
薬師寺九龍「 (無言) …………ッスゥー、フゥー(スマホの画面を真剣な表情でガン見したあと天井を見上げる)あ˝ー…。(誰が見ても揺らいでいる) 」
モララー「――――――― 「罪」は金じゃ買いとれねえぞ。(提言に走るザハールに待ったをかけるように、
エドガーに続いて一歩出る)テメェ等の目論見は理解しているつもりだ。世界から負の感情を消し去ってみんなハッピーになろうやって考えにゃあ、多少なりとも頷けるところはある。だが、そのために目先の人間の日常を叩(はた)くなんてのは違ぇ。テメェ等は何度もそうやって場を濁し続けた。どんだけ崇高な理念を掲げようが、どんだけ莫大な金をばら撒こうが、一度何かを傷つけたその「罪」を取っ払えねえぞ。 」
杉下右京「思い上がるんじゃありませんよッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(バナナ猫をその場に叩きつけ怒りを露にする) 」
ウェルド「(薬師寺の肩を軽く後ろから叩き)額の問題じゃあないって話なんですよ。ほら、此方の言う事も聞いてくださらないと、お互い何の得も得られませんよ?(刀の柄をわざと鳴らし、構成員達の間を堂々と歩き) 」
理不尽なとばっちりを喰らった愚かなバナナ猫「イィ~~~~~~~イィ~~~~~~~~😭(叩きつけられて床上でくたばりながら号泣する) 」
森ノ宮「……(あっ……ぶね~~一瞬揺れた……だが…)こんな金受け取れる訳ねえだろ、良いからそこの連中の言う通りだ、あの娘出せ 」
ザハール「………交渉決裂。いや、"商談"か。まあよくあることです。 (ふと、高価に過ぎる腕時計に一瞥をやる。各々の返答など予定調和であったかのように、聞き届ける様子もなく伏見がちに口端をほころばせると満足げに頷いた)――――贖罪も、長寿も、納得も、"時間"も買い取ることはできないと? ええ、まあ……皆様はそうでしょう。ただ………―――――(先ほど見せつけた札束が、金の粒子を散らし消滅した。) 私に限ってそれはありませんよ。 (試してみますか。そう言いたげに指をくいと捻り、攻撃を促して毅然としてその場に佇む) 」
薬師寺九龍「お、おお、そうっすねハハハ(
ウェルドに諭され)…………でも、まぁそうだな。娘っこひとりの人生によ。大の男が寄ってたかって金貰ったからはいやめますなんてなぁ。ちょっと俺の主義にも反するんだよな(でも内心めっちゃほしそうに) 」
.>>> 安心したぜ、お前達がそう言ってさ <<< (天井裏。もう一人の男の声が、皆が見上げる位置から響く。彼らの選択を認めて、期待通りとするように)
バナナ猫「 ! ! ? (「こ、この声は!?」という風に振り返る) 」
スパイダーマン「格闘技世界チャンピオン……スパイダーマン!!(天井から糸を垂らし、例のあのポーズでぶら下がって来る) 」
構成員猫「ぴゅぴゅぴゅーん、ぴゅぴゅぴゅー(スパイダーマンを撃ち落とす) 」
構成員『 ジ ャ カ ァ ッ (ザハールの挑発と同時に構成員一同が各々に武装を剝きだした)』
髪型がマルスに似たロイみたいな髪型風のデブ「俺だが!!?よお!!?久しいな!!?!??! 」
モララー「やるか―――――― ザ キ ィ ン … ッ … ! (古びたマフラーの内側に手を入れ、影に隠れた聖剣アロンダイトが引き抜かれる) ズ バ ァ ン ッ ! ! (その一振りの光刃を輝かせ、手首を捻るだけで鋭い斬撃波がザハールを筆頭に対峙する敵陣営に振り抜かれた) 」
ウェルド「格好良い見方までやって来てくれましたね、嬉しい事ですが……さて、小さな子供に狼藉を働くクズ共は……掃除させていただきましょうか(構成員に囲まれた状況から、居合抜きの形で刀を抜き放ち……次々に切り捨てて行く) 」
森ノ宮「下っ端の相手なんぞ真面目にやってられるかよ、一気に突破が最善策だろ……!(小太刀を逆手に構え、構成員達を蹴散らしながら建物の奥へと突っ込んでいく) 」
スパイダーマン「ぐえ、よくも哀れなスパイダーマンを撃ち落としたな!!(構成員猫に対して指を差し)少女の友達!!スパイダーマン!!(そう名乗りながら、脚を踏み込む。地を揺らすほどの震脚、どこかで見覚えがあるような”八極拳”の構えを取り) 」
ヒロ「こいつらなら…!(土弾を構成員に向けて連射していく) 」
構成員猫「 ! ! ? (まるで人が変わったかのように只者ではないオーラを醸し出したスパイダーマンを前にして、彼を撃ち落とした猫に危機感が、走る――――ッ!!) 」
ザハール「 ザ ゥ ッ (
モララーの放った斬撃を正面から受ける。方から腰に至るまで斬閃が刻まれ、身体をくの字に折り後方へふっ飛ばされ壁へ激突、クレーターを生成し貼り付けになる。 しかしその始終において、流血が伴うことはなく) カィ ン …… カン カン (代わりに"金貨"が、衣類に収まる筈のない量が鮮血が如く散乱し、金の粒子となって消滅した) 」
ザハール「 パンッ パンッ (土埃を払うような動作をし、何事もなかったも同然に貼り付けになった状態から立ち上がる。出血は愚か、衣類に刻まれたはずの斬撃痕すらなかった) なるほど、それなりに値が張る腕をお持ちのようだ。(先ほど、住民たちが受け取らなかった札束を手に取る。それらは瞬く間に黒く変色し、"炭化"した後四散した)――――――さしずめ1000万の斬撃とでも言いましょうか 」
モララー「――――!(手応えはあった。だが、あれは…―――)(流血の代わりに噴き出す大量の"金貨"を睨むように目を細める。その違和感を吟味するかのように)――――― 痛みの"対価"か? 」
スパイダーマン「スパイダー、ストリングスッ!!!(再び踏み込む。
モララー、
ウェルド、
森ノ宮に続いて、流れるような、人間の視界の盲点を突く歩方で消えるように接近すると)ぬ゛アッ!!!(自らを撃ち落とした構成員猫を含めた構成員の群れに巨大な空白を作るように、凄まじい拳圧を纏った横拳が撃ち込まれる) 」
構成員猫「 ミ ゛ ゛ ゛ ッ ゛ ゛ ゛ ( ブ ゥ゛ ン゛ ッ゛ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! )(スパイダーマン?の強烈な拳圧を前に真っ白な作画のような衝撃に見舞われ、他の一部の構成員と共に消し飛ばされた) 」
ザハール「 ご明察。万象の価値を数値化し、相応の対価によって可能とする。それが私の"世界"における"理"。 そうですね、ここは奮発して…………(服の袖口から一枚の"カード"を取り出す。一部政財界の人間しか所持し得ない、"特権の証"とも言えるそれを翳す)ーーーー速達手数料込で、"隕石"でも買いましょうか。 」
ギュ オ" ッ (ザハールの背後に、金の液体に雫を落としたかのような光を放つ"空間の歪み"が複数発生する。それらが円形状に開き、宇宙う<ソラ>が展開され、野球ボール程度のサイズの隕石が、光線となって一行へ襲いかかる)
エドガー「まてまてまて!!"それ"に値付けされるのはいつの時代の話だよッ!!(ここだけギャグ作画) ちょうどいいところに……合わせろ、ヒロ!!(ヒロへバットをパス、自身もバットを手に取り) そこだッッ!!!!(ここだけパワプロ作画、バッドで隕石の内一つをかっ飛ばし、ビリヤード的に複数の隕石同士をぶつけ合わせ弾き返す) 」
スパイダーマン「フッ……これが”蜘蛛道”だ!!(そう言って見得を切るようにポーズを取るも)むッ!!(続いてゾハールによって生じた光線の如き隕石を、まるでスパイダーセンスで感じ取ったかの如くひらりと躱し、全身を振り回して打ち砕く)金をコストにして様々な現象を起こす能力か。なるほど、”世界”の”理”か……なるほどなるほど(腰を落とした低姿勢のポーズで顎を擦りザハールを見つめる) 」
ウェルド「っと、危ない……
モララーさんの相手しなくていいんですかぁ?(手近な構成員の首を掴み、投げる様に位置を調節し……隕石から自らの身を守る盾として扱い)数が多くて珍しく助かりましたよ 」
モララー「なるほど、そう来たか(依然緊迫感の表情一つ変えぬ面構えから高速飛来する隕石群をその一つ目に捉える) バ ッ ―――――― 一刀流 “シノ” ( ザギィン、ザギィン、ザギィィインッ!!! )(自ら宙へと投げ打った態勢から逆さまに、聖剣で弧を描くように構えて振り抜かれる無数の斬撃の軌跡。それは網目状に広がり、隕石群を補えるかの如く一気に賽の目に切り刻まれていく―――)――― タ ン … ッ … (着地後、跪いた態勢からザハールを見やる) 隙を作る。お前たちは先に行け。 (
エドガーたちにそう告げると右の拳をゆっくりと地面に突きつけた) 」
モララー(TURBO)「 “ T U R B O ” (―――― ド ゥ ン ッ ! ! ) プ シ ュ ァ ァ ア ア … ッ … ! (地に突きつけた拳から送られた波動が地中を突き抜け、やがて自身の拳を返して全身に返ってくるかのように、その身体が大きく震え上がる。そして全身より溢れ出すは真っ白な煙。蒸気機関車のような轟音と共に噴き出す硝煙に、橙色の体がほんのりと赤みを帯びてきた) 」
モララー(TURBO)「 フ ッ ――――― (その姿勢から距離のあるザハールに向けて左手を突き出し、一方の右手は握りしめて殴りかかる態勢へとシフト。狙い撃ちをするかのように、直前上に下の敵を視界に捉えた途端――――)――――― シ ュ オ ン ッ ! (0と1の合間、コンマ0.5秒という超高速を経てザハールの目と鼻の先に現出しながら飛び出した) 」
モララー(TURBO)「―――――― “TURBOブレッド” ッ ! ! ! ( ド グ ァ゛ ァ゛ ア゛ ン゛ ッ゛ ! ! ! )(瞬き一つ与える間もなく繰り出すは高速度に達した鉄拳。
モララーの代名詞とも言える洗練された打撃をザハールに炸裂させ、先の斬撃とは比較にならない衝撃を与えることで"大きな隙"を作った) 」
森ノ宮「(空間の歪み……!連中と似た手品か?まあ、いい…とにかく……!)―――っとォ!(小太刀を高速で振り抜き、迫り来る隕石を次々に叩き切る)……こんな得物普段は使わないんだがな、何とかなるもんだ…! 」
ザハール「 ┣¨ メキメキメキ グ メキメキメキ シ ャ メキメキメキ ァ メキメキ … ッメキメキ ミシ ッ ベギ ッ (ザハールは"見た"。正確には、残像の視認さえ叶わない音速による移動を。そして加速によって重みを増した"流星"による拳が、自身の頭蓋の内側にめり込むのを。 脳髄に直接響く、骨が軋み、断片が血肉に混ざる音が反響し、痛覚さえ麻痺し白紙化する思考の中で自身が"絶命"するのを自覚。そしてーーーーー) ベ ギ ンンッッ (頭を垂れるようにして、顔面からうつ伏せに沈む) 」
モララー(TURBO)「―――――― 行 け ッ ! ! (
エドガーたちへ先へ促すように叫んだ) 」
ヒロ「オッケー……鋭くレフト前!(隕石をかっ飛ばす)シャープにライト前!(隕石を飛ばす)コンパクトにセンター前!!!!(片っ端から飛ばしていく) 」
エドガー「 コク(ただ頷いて返し、TURBO発動と同時に地を蹴り……) ガ ンッッ (同じく"音速"で駆け抜け、ザハールや構成員の隊列の向こう、通路を塞いでいた大扉を蹴り破り通路をスライディング。一瞬だけ
モララーへ一瞥をやると、物言わず奥の暗がりへ駆け出した) 」
ウェルド「流石は"英雄"、格好いい所を見せてくれますね……(盾とした構成員を乱雑に放り捨て、モララーへと軽く敬礼をした後……)なら、急がせて貰いましょうか。――"紫電"(超高速、低空でのステップを繰り返し……構成員達をの間を潜り抜け、
エドガーに続いて奥へと駆け込む) 」
森ノ宮「"雲龍"……じゃないが、それ並み…?いや、それ以上、か……味方ながら恐ろしい奴が居た物だ、それじゃあ、お言葉に甘えて……!!―――"紫電"ッ!!(奇しくも
ウェルドと同じ歩法。超高速、低空のステップの連続で奥へと駆けて行く) 」
モララー(TURBO)「 シ ュ ゥ ゥ ゥ … ッ … ――――― テメェの相手は俺だ (彼を見送った後、うつ伏せに倒れ込んだザハールを見下ろす) 」
スパイダーマン「あれがTURBO……すごいや、クイックシルバーみたいだ(そう言って
エドガーたちに続き)……なんてね、スパイダーマンっぽいだろ、へへへ(それぞれの歩法で猛スピードで駆け抜ける彼らに、無造作なダッシュで追随していった) 」
ザハール「 ザリ……(まずは片膝を突き、上体を持ち上げ、散漫な動作ながらも立ち上がる。頭部を破壊され絶命したにも関わらず……) 『生命保険』にはそれなりに加入していたのですが、今ので契約が幾つか破却されてしまいました。損失、と認めざるを得ませんね。 (無傷。僅かにずれたモノクルを指で整え、いつでも先の一撃を再度叩き込まれてもおかしくない間合いであるにも関わらず悠長にしている。)――――TURBO、でしたか。異能よりかは技術、或いは魔術に近い類の物ですね。 まあつまるところ…… 」
ザハール「 『速度』『威力』『講師』『時間』を買えば可能ということだ。 (立ち上がる拍子に床へ落下したカードが"焼失"する。
モララーがそれに気付いた頃には、既にザハールの腕に光る金貨が周遊し、光を帯びて――――) メ ギャ ァ"ッッッ (先に
モララーが放ったTURBOによる打撃と同等、或いはそれを僅かに上回る"重量"によるブロウを、顔面めがけ振りかぶっていた) 」
薬師寺九龍「ウラァ!ンダラァ!ダリャアア!!(警察らしい逮捕術や武道などの形式もくそもへったくれもない攻め。パワーとスピードにものを言わせた気合と根性の喧嘩殺法。チンピラスタイルで迫りくる構成員を叩き伏せていく、が)うがぁあ!!(構成員に囲まれリンチ。挙句踏みつけられ何度もボカボカとけられるも)ウォオオオオオオオ!!(跳ね起きるようにして飛び、前方の敵に)お˝らぁあああ!!(頭突きヒートアクション)) 」
モララー(TURBO)「 ッ゛―――――!? (復帰し態勢を整えるザハール。しかし、その反撃がまさかの自身の代名詞の技、それすらを凌駕するものであることに驚きを隠せず、長年に渡る修練により研磨された反射神経と“
アンビション”による数秒先の未来予知を介し、辛うじて咄嗟に腕を交差することで防御ウするが、そのまま殴り抜けられて統べるように着地した) 」
モララー(TURBO)「………そうか…テメェも、その"類"か (ならばやり方は変わってくると言いたげに口元を腕で拭い、ザハールを注視する) 」
ヒロ「巧打…見せつけたぜ(ダッとかけ出す) 」
ザハール「 パッ パッ (脱力し手首を何度も揺らしながら、ようやく感情が滲んだ笑みを浮かべる)―――こういうの、いかにもヤクザ的で好きじゃないんですが……以外とストレス解消に最適ですね、テンションが上がります。 (もう片方の袖口からカードを床へ滑り落とす。それもまた焼失し、金貨型のエネルギー粒子がザハールの全身を周遊、そして溶け込み同化した。 先のような、喧嘩さえ経験したことのない男とは撃って変わり、一挙一動が"一流を凌駕する"事が見て取れる所作でアーミーナイフをコートの内ポケットから抜き取り、逆手持ちに構える) 」
モララー(TURBO)「なら、熱く滾らせてやるよ。俺の"熱"に耐えられるんなら―――――な ッ!!(全身から噴き出す蒸気を置き去りに、再びザハールへと瞬間的に殴りかかった―――) 」
最終更新:2024年06月19日 20:06