「はは…何だよこれ……」
真新しい民家。
その一室で飛電或人は乾いた笑いを漏らした。
その一室で飛電或人は乾いた笑いを漏らした。
大勢を集めての殺し合い。
首輪を付けて人一人の命をゴミのように奪う。
まさしく「悪」と呼ぶに相応しい蛮行だ。
殺し合いが進めば罪の無い人々やヒューマギアが命を奪われるのは間違いない。
ならばこんな所でモタモタしていないで、直ぐにでも殺し合いを止めるべく奔走しただろう。
首輪を付けて人一人の命をゴミのように奪う。
まさしく「悪」と呼ぶに相応しい蛮行だ。
殺し合いが進めば罪の無い人々やヒューマギアが命を奪われるのは間違いない。
ならばこんな所でモタモタしていないで、直ぐにでも殺し合いを止めるべく奔走しただろう。
少し前の或人ならば、の話だが。
「何なんだよ…俺に今更どうしろって言うんだよ…」
あれ程声高に訴えていた人とヒューマギアの共存の道を自ら潰した。
大勢の人とヒューマギア達の信頼を裏切った。
託された願いを無視し、憎悪に身を任せた結果がこれだ。
そんな自分に今更何をしろと言うのか。
大勢の人とヒューマギア達の信頼を裏切った。
託された願いを無視し、憎悪に身を任せた結果がこれだ。
そんな自分に今更何をしろと言うのか。
力なく床にへたり込む或人だが、ふと、ある言葉を思い出す。
「……願いが叶う…………」
殺し合いに優勝すればどんな願いでも叶えられる。
あの奇妙な空間で、確かにそう言っていた。
あの奇妙な空間で、確かにそう言っていた。
「優勝すれば、願いが……」
それはつまり、滅によって破壊された‘彼女’を復活させられるということ。
飛電の社長になったあの日から、秘書としてずっと支えてくれた‘彼女’にまた会える――
飛電の社長になったあの日から、秘書としてずっと支えてくれた‘彼女’にまた会える――
――さよなら…
「っ!なに考えてんだよ俺…!」
頭に浮かんだ考えを慌てて打ち消す。
優勝するということは即ち、この地に居る自分以外の全てを殺すという事だ。
今の自分にゼロワンになる資格があるとは思っていないが、だからといって虐殺に手を染めるなど出来るはずが無い。
それこそ人類滅亡を掲げるアークや滅と変わらないではないか。
優勝するということは即ち、この地に居る自分以外の全てを殺すという事だ。
今の自分にゼロワンになる資格があるとは思っていないが、だからといって虐殺に手を染めるなど出来るはずが無い。
それこそ人類滅亡を掲げるアークや滅と変わらないではないか。
だから優勝を目指すのは間違っていると、自分に言い聞かせる。
『えー?殺し合いに乗らないの?』
声が聞こえた。
自分の良く知る声が。
自分の良く知る声が。
顔を上げると女が目の前にいた。
大切な‘彼女’と同じ顔の、しかし‘彼女’とは似ても似つかぬ邪悪な女が。
大切な‘彼女’と同じ顔の、しかし‘彼女’とは似ても似つかぬ邪悪な女が。
「…消えてくれ。お前がここにいるはずが無いんだ」
今この民家には自分一人しかいないはず。
この女は荒んだ己の心が見せる幻覚に過ぎない。
そう吐き捨てる或人へ、女は無邪気な声で告げた。
この女は荒んだ己の心が見せる幻覚に過ぎない。
そう吐き捨てる或人へ、女は無邪気な声で告げた。
『もしかして「罪の無い人やヒューマギアを殺すなんでできない!」、なーんて思ってるの?』
うるさい黙れ。
幻なんだからさっさと消えてくれ。
幻なんだからさっさと消えてくれ。
『そんな事考えたって何の意味も無いんだよ?わざわざ私が教えなくたって分かるでしょ?」
何なんだお前は。
幻覚の癖になんでこんなにしつこいんだ。
幻覚の癖になんでこんなにしつこいんだ。
『だってあなた……迅を破壊しちゃったじゃない』
――…………
『ヒューマギアを守りたいっていう素敵な夢を持っていたのに…。誰かさんのせいで見事にスクラップになってかわいそー」
やめろ。
『あなたの考えを理解してくれて、人類滅亡にも反対してたのになーっ」
やめろ…!
『あっ、かわいそうと言えば滅もだよねぇ。大切な息子を目の前でバラバラにされたんだもん。でも仕方ないよねー」
やめろ…!!
『だって悪いのは先にイズを壊した滅だもんね。だからあなたが滅に同じことをしても……大切な存在を奪うっていうあれだけ憎んでいた奴と同じ風になっちゃっても、仕方ないことだもんね☆』
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」
自分を惑わす声をかき消すように、暴れ出す。
手当たり次第に物を投げ、蹴り飛ばし、壊していく。
黙れ黙れ頼むから消えてくれと枯れた声を上げ、偶然手にしたデイパックを激しく振り回し、壁に叩きつける。
その衝撃で口が開いたのだろうか、中身が床に散らばってしまう。
手当たり次第に物を投げ、蹴り飛ばし、壊していく。
黙れ黙れ頼むから消えてくれと枯れた声を上げ、偶然手にしたデイパックを激しく振り回し、壁に叩きつける。
その衝撃で口が開いたのだろうか、中身が床に散らばってしまう。
そして、でてきた‘ソレ’を見た。
白いベルトとプログライズキー。
白いベルトとプログライズキー。
「ぁ……」
思わず後ずさる或人だが、逃げることは許さないとばかりに女の声が囁く。
『願いを叶える為の力ならちゃんとある』
『ねぇ、だから優勝目指してみーんな殺しちゃおうよ。どうせもうゼロワンに戻れる道なんてどこにも無いんだし』
『大丈夫だよ。他の人から責められても、アズだけはあなたの味方だから。ね?アーク様♥』
『ねぇ、だから優勝目指してみーんな殺しちゃおうよ。どうせもうゼロワンに戻れる道なんてどこにも無いんだし』
『大丈夫だよ。他の人から責められても、アズだけはあなたの味方だから。ね?アーク様♥』
そして女の姿は見えなくなった。
あれが幻だったのかどうか、最早或人にはどうでもよかった。
脱力したように倒れると、淀んだ瞳で天井を眺めた。
あれが幻だったのかどうか、最早或人にはどうでもよかった。
脱力したように倒れると、淀んだ瞳で天井を眺めた。
「爺ちゃん……父さん……イズ……」
大切な者達の名を、助けを求めるように呟く。
返事は返ってこない。当然だ、皆もうこの世にはいないのだから。
返事は返ってこない。当然だ、皆もうこの世にはいないのだから。
「俺は……どうすれば……」
答えを示してくれる者はどこにもいない。
今の自分には殺し合いに乗る以外に道は無いのか。
間違っているはずなのに、さっきのように強く否定できなくなっている。
今の自分には殺し合いに乗る以外に道は無いのか。
間違っているはずなのに、さっきのように強く否定できなくなっている。
一人ぼっちで迷い続ける或人の傍らで、ドライバーが怪しく光っていた。
【飛電或人@仮面ライダーゼロワン】
[状態]:精神疲労(大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、アークドライバー ワン&アークワンプログライズキー@仮面ライダーゼロワン、ランダム支給品0~2(未確認)
[思考・状況]:基本行動方針:???
1:俺はどうすれば……
[備考]
参戦時期は43話終了後。
[状態]:精神疲労(大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、アークドライバー ワン&アークワンプログライズキー@仮面ライダーゼロワン、ランダム支給品0~2(未確認)
[思考・状況]:基本行動方針:???
1:俺はどうすれば……
[備考]
参戦時期は43話終了後。
【アークドライバー ワン&アークワンプログライズキー@仮面ライダーゼロワン】
仮面ライダーアークワンに変身する為のツール。
プログライズキーにはアークの概念がライダモデルとして組み込まれている。
またアークが破壊された後もアズの手で量産されている。
仮面ライダーアークワンに変身する為のツール。
プログライズキーにはアークの概念がライダモデルとして組み込まれている。
またアークが破壊された後もアズの手で量産されている。
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